
梵天の真言によってご利益を授かりたいと思っているあなた。
梵天は仏教において、宇宙創造の神として知られており、智慧と守護の象徴です。
マントラとも呼ばれる真言について、そこからもたらされるご利益、仏教における役割を詳しく解説します。
また、梵天を祀っている全国にある主な寺社もご紹介しますので、仏教信仰を深めたりスピリチュアルへの関心を埋めたりしてくださいね。
目次
梵天は仏法興隆に尽くした天部最高位の護法善神
梵天は、四天王や帝釈天と同じように天部の一尊です。
仏教においては、世界の創造主、最高天の神として知られています。
梵天の由来は、インド古代のバラモン教にあり、仏教に取り入れられた後に「宇宙秩序」「智慧」「慈悲」を体現する守護神として崇められているのです。
帝釈天と並ぶ天界の守護神であり、仏法を守護しています。
帝釈天は正義を象徴している一方で、梵天は静寂や精神性や智慧の象徴だといわれています。
また、密教では「梵天勧請」という儀礼があり、抱擁や修法の守護神としても注目されます。
梵天の姿は、2パターンあるようです。
人間と同じような姿の場合は、中国の唐時代の貴人の衣装をまとっているでしょう。
4本の腕と4面の顔を持つ梵天の姿をみかけることがあります。
大日如来を本尊とする密教に関係している姿だといわれています。
梵天の真言と梵字
梵天の真言は、「オン・バザラ・アラタンノウ・ウン」で、梵字表記だと「ॐ वज्रारत्नं हूं)」となります。
- オン:聖なる始まりの音。
- バザラ:金剛、不壊の力、普遍的な真理。
- アラタンノウ:宝石、尊い存在
- ウン:加護・守護・降魔の力を持つ音。真言の終止符として霊的な力を結ぶ。
梵天の真言の意味は諸説あります。
一般的には、「不壊の智慧と尊き宝(仏法)を体現する梵天に帰依し、その加護を得る」または「金剛のように揺るぎない宝(梵天)よ、我を守護したまえ」となります。
精神の浄化や智慧の増進、そして守護を願い内容です。
梵天の霊的体質を表す神聖な文字です。
梵天の真言の効果
梵天の真言にはあらゆる効果があるといわれています。
智慧の増進、心の浄化、精神安定などによって唱えることで得られるものは何かをお伝えします。
梵天の真言を唱えることで内なる平穏や守護の力があると信仰されています。
仏教の守護
梵天は、釈迦に「世のために仏教の教えを説いてください」と請願した神様で、布教を後押しした存在です。
真言を唱えることによって、仏教を守護することに繋がり、正しく信仰を広められるといわれています。
仏法が正しく保たれるためには、仏教僧や教団や寺院が災いに遭わないことが大切です。
その災いから護る効果もあり、教えは無事に世に広まります。
結果的に、仏が教えを示すような理想の世界に近づくことになるでしょう。
国家の鎮護
宇宙の秩序と正義を司る梵天は、国家の調和と安定を守る力があります。
梵天の真言には、政治や経済や治安などの国家の中枢が守られやすくなる効果があるのです。
内乱やテロや自然災害から守護し、指導者には正しい判断をもたらします。
民衆に対しては理性と落ち着きを与える真言ですので、争いが起きない世界になるでしょう。
災いや混乱の防止として、梵天の真言は唱えられてきたのです。
立身出世
仏教では、立身出世は徳行の果報として現れるといわれています。
立身出世が効果として言い伝わっているのは、「徳」「理性」「智慧」「正義」を象徴する神が梵天だからです。
梵天の真言を唱えることによって、正しい方法での出世への道が開かれていくのです。
不正をせず、必要な人にしっかりと認められて、他者の支援や好意を得られるでしょう。
正しく評価されて、人徳が育って、社会的な成功へと結ばれていきます。
煩悩を払う
煩悩による混乱や迷いがあると宇宙秩序は守られないでしょう。
そんな宇宙秩序を司る梵天だからこそ、煩悩を払うことができます。
怒りや欲望で暴走していたとしてもそれを抑え、冷静な精神を取り戻します。
煩悩の根本は無知、梵天の真言の効果によって、悟りへの智慧が開かれてもおかしくありません。
心が浄化されて、正しい判断力を高められます。
梵天の真言の唱え方と手印
梵天の真言の唱え方
真言を唱える場合は、落ち着けるような静かな場所がおすすめです。
呼吸を整えて心身をリラックスさせましょう。
真言の唱え方は、ゆっくり、明瞭にするのが正しい方法です。
意味を理解して丁寧に唱えます。
回数は一般的に21回や108回が最適だといわれているものの、回数にこだわるよりも心を込める方が大切です。
梵天の手印
梵天の手印は「梵天印」です。
真言を唱えながら手印を組むと、仏のエネルギーと繋がりやすくなります。
ご利益を授かりたい方は、手印の組み方を学んで習慣化させましょう。
梵天がガチョウに乗っているのはなぜ?
梵天はよく帝釈天と間違われます。
見分け方は、梵天が乗っているガチョウです。
ガチョウはサンスクリット語で「ハンサ」と呼ばれる神聖な鳥です。
ハンサは、純粋性や識別力、超越性を象徴してり、高次の精神性や悟りへの境地への導きという意味もあります。
梵天がガチョウに乗っているのは、清らかで智慧の道、真実を見抜く存在を象徴しているからだといわれています。
他にも梵天には特徴的な姿があります。
人間と同じ姿で、神を結い上げ、貴族が着用する礼服、革の靴を確認できます。
蓮華を持っていたり、蓮華に立っていたりします。
光背を持つこともあり、表情はとても静かなもので、瞑想的な姿の持ち主です。
梵天像をお祀りしている寺社
- 東寺(京都府)
- 宝戒寺(神奈川県)
- 東大寺(奈良県)
- 常安寺(大阪府)
有名なのは東寺の講堂に祀られている「梵天坐像」です。
鎌倉時代に補作されています。
東寺に祀られている梵天像は、四面四臂の姿で、ガチョウに乗っています。
鎌倉市にある宝戒寺にも梵天像が安置されていて、多くの方が拝観に訪れているそうです。
梵天像は、こちらでご紹介した寺社以外にも祀られているでしょう。
お住まいのお近くの寺社や、全国の寺院のホームページなどをチェックしてみてください。
歴史ある梵天像から確かなエネルギーを授かります。
占い師sakuraのワンポイントアドバイス「梵天の真言を唱えて世界の平和を祈ろう」

仏教が広まったきっかけを作った貴重な存在でもあり、仏教そのものの守護神でもあります。
国家安泰や世界平和、宗教や倫理の広まりなどのスケールの大きなご利益があるともいわれているのです。
梵天やその真言の効果は、個人のご利益よりも上記のような大きなご利益を願うと得られます。
あなたもこれからは梵天の真言を唱えて、世界の平和を祈りましょう。
すると、個人の平和にも波及するはずです。