
「地天の真言の効果を知りたい」「地天の真言を唱えてご利益をいただきたい」というあなた。
地天は、大地の精霊や守護神といわれている女神で、インド神話を起源としています。
仏教においては、大地の堅固さや安定や育成力の象徴です。
そんな大地の守護神である地天の真言やご利益、梵字、手印を解説します。
地天を祀る寺社や正しい真言の唱え方も参考にして、ご利益をたくさん授かる道を開きましょう。
目次
地天とは十二天の一尊で大地の守護神
まず、仏教において地天の存在は、堅牢地神の位置づけだとされています。
大地そのものを神格化した存在で、冒頭でもお伝えしたように起源はインド神話の女神です。
仏教では、十二天の一尊で、あらゆる存在を支える「地(基盤)」を象徴しています。
地天の役割は、仏法を守護したり自信や災害から護ったり、安定や根付きを象徴したりするものです。
地天は女性像または中世的な姿をしています。
衣をまとって片手には草花や稲穂、土地などの大地の恵みを持っています。
慈母的な穏やかな表情をしています。
ちなみに仏典における堅牢地神の登場は、法華経や金剛頂経などで行われています。
釈迦が悟りを開く際にも、大地の女神としての証明者という重要場面が語られています。
地天の真言と梵字
地天の真言は「ノウマク・サマンダ・ボダナン・ハラチビエイ・ソワカ」で、サンスクリット語では「namaḥ samanta-buddhānāṃ pṛthiviye svāhā」と表記します。
また、梵語表記だと「Namaḥ samanta-buddhānāṃ pṛthivīyai svāhā」となります。
- ノウマク:帰命、礼拝する
- サマンダ・ボダナン:あらゆる方向の仏(=すべての仏)たち
- ハラチビエイ(パラチビエイ):地天女神(大地の女神)に
- ソワカ:成就
地天の真言の全体的な意味は、「あらゆる仏に礼拝し、大地の女神に祈ります。この祈りが成就しますように」となります。
地天に向けた祈願となり、災いの防ぎや暮らしの安全を守ってもらうための真言です。
地天の霊的な力を象徴した文字です。
地天の真言を唱えるご利益
地天の真言は、大地の女神の力を借りて、生活の安定・仕事の成功・財の充実を願うための神聖な祈りです。
唱えることで、揺るぎない基盤と豊かな実りがご利益としてもたらされます。
仕事の成功や財の形成
地天は大地の安定と支えを体現しているので、安定した基盤作りに繋がるご利益が期待できます。
基盤を固めて成功に導きたい方に地天の真言はおすすめです。
地に足の着いた判断や決断ができるようになります。
また、仕事の成功は財運や商売繁盛にも繋がるでしょう。
大地の恵みからは、財の蓄積とも深い関係があります。
真言を唱えると、コツコツとした努力の継続が可能になり、財産や商売における土台の築きが行われます。
煩悩を取り除く
地天の真言を唱えると、煩悩の除去がご利益として授かるといわれています。
心の乱れや欲望を煩悩といいます。
それらを大地のように安定した力によって鎮めてくれるのです。
結果的に地に足をつけることなり、安定や安心の加護を得られます。
生活や心に対する不安も取り除くことにも繋がり、堅実な生活へと導かれていくでしょう。
煩悩を取り除けば、災難や悪しきものからも保護をもたらすはずです。
豊かな実りをもたらす
地天は大地の母です。
実りと繁栄のご利益を授けてくれる存在だといわれています。
豊かな実りをもたらすのは五穀豊穣が期待できるからです。
古来の五穀の収穫を守護し、農作物の育成と収穫を安定させます。
自然災害や害虫からも守ってくれるでしょう。
地天の真言を唱えることで祈願となり、作物の成長を願えるのです。
体調を整え健康へと導く
仏教や風水、陰陽五行の基本的な考え方に「体が整えば運も整う」というものがあります。
地天の真言を唱えると得られるご利益の中に「蓄財運」は体調を整えるという意味もあるのです。
蓄財とはお金を得るだけでなく、「無駄な出費をなくす」「浪費しない」というものと「病気による損失を防ぐ」という側面があります。
体調が整えられている状態で、結果的に財を蓄えることができます。
大地は生命を支える基盤という点からも、体調の安定や健康の回復に向かえるはずです。
土霊を鎮めたり土地を浄化する
地天の真言のご利益には「土地の霊的な視誰や不調を整える」と「土地の気を整えて運気を高める」というものがあります。
土地の霊性を鎮めて、怒りや不安を静める存在で、新築や移転など土地を動かす時に唱えると効果大です。
そして、土地を浄化するご利益は、地鎮祭などでみられます。
実際に地鎮祭に地天の像を祀る場合があります。
土の神様と融合する形で地天が地鎮や浄化の役割を担っているからです。
地天の真言の唱え方と手印
地天の真言の唱え方
地天の真言を唱える際には静かな場所を選び、心を落ち着かせましょう。
深呼吸を繰り返し、心を静かにさせるのです。
真言はゆっくりと意味を感じながら唱えます。
心が落ち着く回数ならば、1回でも3回でも21回でも108回でも構いません。
最後に手を合わせて、目に見えない存在に敬意と感謝を伝えます。
地天の手印
地天の真言の唱え方には、手印を含むもあります。
地天の手印は「地天印」です。
真言を唱えながら手印を結ぶことで、エネルギーが体に集中しやすくなります。
天と地の力を体でつなげるという意味があり、自然との一体感が深まるはずです。
地天をお祀りしている寺社
- 十二天神社(神奈川県)
- 本牧神社(神奈川県)
- 十二天神社(山梨県)
- 十二社神社(埼玉県)
地天を祀る神社や寺社は存在しており、地域の守護や五穀豊穣や土地の安寧を願う信仰が行われています。
地天を祀る寺社は十二天の一尊ということもあり、「十二天神社」「十二社神社」という名がつけられているようです。
神奈川県にある本牧神社は、もともと「本牧十二天社」として知られていました。
地天が祀られている寺社を探したい場合は、地域の歴史を学んだり信仰を知ったりすると辿り受けるといわれています。
地元の寺社に問い合わせすると教えていただける場合もあります。
占い師sakuraのワンポイントアドバイス「地天の真言を唱えてご利益をいただこう」

真言を唱えると大地を体内に取りこむことができ、健康になったり土地を浄化したりします。
五穀豊穣や蓄財運のもたらしも期待されます。
地天の真言の唱え方を参考にして、手印も用いて静かに心を込めて行いましょう。
大地の感謝と敬意を忘れずにいれば、ご利益を授かることが可能です。