
「天津祝詞(あまつのりと)」は、日本古来の神道に伝わる神聖な言霊(ことだま)です。
その音の響きには、魂や空間を清め、神々とのつながりを強める力が宿っているとされています。
では実際に、天津祝詞を唱えるとどのような変化が起きるのでしょうか?
この記事では、天津祝詞を唱えることで得られるスピリチュアルな効果から、日常への取り入れ方、注意点まで、わかりやすく解説していきます。
目次
天津祝詞とは?神道における意味と役割
天津祝詞の起源と神聖性
天津祝詞は、神道の中でも特に神聖な祈りの言葉で、天照大神や高天原の神々に向けた“高次元の言上”とされています。
古来より、祭祀や浄化の場面で用いられてきたこの言霊は、「天地を清める力」を持つとされ、神社でも唱えられる場面が多くあります。
罪や穢れを祓い、神意との一致や天の道への復帰が目的です。
天津祝詞の起源は、古事記や日本書紀の神話の時代となります。
天照大御神の天岩戸に隠された話、イザナギの禊などと関連して語られる機会が少なくありません。
その時代の天の世界である「高天原」が「天津神」であり、住んでいる神々に向けた言葉が「天津祝詞」なのです。
神聖性については、言霊としての力や祓い清めの根源を挙げられます。
スピリチュアルな意味ということでもあります。
ただの言葉ではなく、宇宙の波動を整える効果があるので、以下で詳しく解説しましょう。
祓い清めについては、かの有名な「大祓詞」の原型が「天津祝詞」だとされています。
言霊(ことだま)としての力
日本には古くから「言葉には霊(たましい)が宿る」という“言霊信仰”があります。
天津祝詞は、その音の響き自体が波動を整え、エネルギーを浄化する働きを持つとされます。
言葉の意味を完璧に理解していなくても、その振動が内面に響き、変容を促す力があるのです。
神道において、言葉や音には霊力な力が宿るといわれています。
神の名前や言葉が登場しますが、それらこそが、高次のエネルギーを呼び出す働きがあるのです。
また、祓いは浄化や解放につながり、宗教的な儀式という面だけでなく、振動による調整が行われます。
天津祝詞は深く意味を理解していなくても、言霊によって自分自身の魂を整えるでしょう。
自己浄化と共に意識の覚醒などの効果が期待されます。
内面の平穏に向かってすすむような言霊となります。
祓い詞との違い
祓詞(はらえことば)は“穢れ(けがれ)”を祓う目的の祝詞ですが、天津祝詞はそれに加えて「天の意志と調和し、神とつながる」という側面を持ちます。
単なる浄化だけでなく、魂の目覚めや霊的成長をサポートする祝詞として、今も多くの人に親しまれています。
天津祝詞 | 祓い詞 | |
---|---|---|
種類 | 特定の高次祝詞 | 祓い専用 |
目的 | 神の一致 神意の受信 浄化 再生 |
穢れの祓い 浄化 |
対象 | 高天原の神々 | 穢れ 罪 邪霊など |
内容 | 波動が高い 宇宙創造や神々について |
罪穢を祓い清める定型文 |
活用場面 | 祭事 修祓 神人合一 |
神前での祓い 日常の浄化 |
同じ「詞」で同じ神道でも、役割や対象などが異なります。
天津祝詞の活用場面で登場する「神人合一」についてはこちらをご覧ください。
天津祝詞を唱えると得られるスピリチュアルな効果
天津祝詞は、ただの言葉ではなく波動を整え、神と共鳴する“音の祈り”です。
宇宙と魂の指し接続を促す言霊だからです。
唱えることで、以下のような変化が感じられるようになります。
1. 心身の浄化と波動調整
これは、天津祝詞の音の波動が、肉体とエネルギーフィールド(オーラ)を調整しているからといわれています。
魂が浄化されることによって、心身やエネルギーの調和と清めという作用が期待できるからです。
乱れた気は天津祝詞で本来の純粋な状態に戻し、自分を取り戻したり、内面を穏やかにしたりします。
スピリチュアルな世界では、クリアリングとよばれるものに近いかもしれません。
2. 守護存在とのつながりが強まる
天津祝詞は、神々や高次の守護存在に届く“鍵”のような言霊ともいわれます。
上記のような現象を体験する人もいます。
高天原の神々への言霊ですから、神意と一致したりインスピレーションが向上したりします。
その結果、宇宙意識と呼ばれる高次元の存在と魂の周波数が一致して、導きやシンクロなどが増えるのです。
直感力、ヒラメキ力、霊的な導きが期待できます。
3. 運気の好転・流れの変化
上記のような目に見える“現実的な変化”が起きることも少なくありません。
邪気や運気の低下が気になる方は、定期的に天津祝詞を唱えるといいでしょう。
唱えた場所の空間の浄化にもなり、守護の力も強まります。
4. 空間のエネルギー浄化と保護
天津祝詞には、場の浄化作用もあります。
前項でもお伝えしましたが、詳しくみてみましょう。
特に神棚のある家庭では、朝に1回唱えるだけで場の氣が変わるとされます。
言霊信仰によって、天津祝詞の霊的な力が浄化に近づけます。
守護の強化をはかることで、悪い気を遠ざけることにもなるでしょう。
また、唱えることで霊背になり、瞑想状態に入りやすくなります。
その場にいる人の気も場には関係しますので、良い影響として出るはずです。
天津祝詞を唱えるタイミングとおすすめのシチュエーション
日常生活の中でも、天津祝詞は“自分の中心を整える時間”として活用できます。
いくつかのタイミングとおすすめのシチュエーションがあるのでご紹介します。
いずれも神聖な時間になるはずです。
朝・夜の祈りに
天津祝詞を唱える場合、朝や夜がおすすめです。
朝の特に日の出前というのは、心身がとても清らかな状態です。
一日のエネルギーを整えるタイミングとして最適で、神道の世界でも「朝拝」という習慣があります。
また、夜の時間は、体を清めた状態ですからおすすめです。
より強い浄化の効果が期待できるでしょう。
夜:感謝とともに1日を清める
毎日の“神との対話”として唱えることで、自分軸が安定しやすくなります。
大切な決断や節目の前に
人生の岐路・転職・引っ越しなど、大きな選択の前に唱えることで、自分にとって最善の流れが導かれやすくなると感じる人もいます。
新しい仕事が始まる、人間関係を構築する、契約を交わす前は、運気を整えるべきでもあるのです。
大切な決断や節目の前に天津祝詞を唱えるのは、神に誓いを立てるのと同じ。
精神的にも整い、背筋が伸びて気合も入ります。
人生の分岐点にもなるタイミングですから、不安や迷いが生じる場合もあります。
そんな気持ちも落ち着かせて、神聖な視点に立ち返ることも可能です。
人間関係や空間の調整が必要なときに
これから大事な話をしなければならない、方向性を決めなければならないという時でもあります。
人間関係や空間の調整をしたいと思う場面は少なくありません。
滞りなく物事を進めたい時こそ天津祝詞を唱えてみましょう。
天津祝詞を唱えることで、目に見えないレベルの調和と浄化が進みやすくなります。
気持ちがリセットされて、本来の自分に戻ることもできるでしょう。
天津祝詞を唱えるときの注意点と心構え
感謝と敬意を忘れずに
天津祝詞は神々への祈りです。
「お願い事のために唱える」のではなく、「神と響き合う時間」として唱えることで、本来の力が発揮されます。
仮に、天津祝詞の意味を完璧に理解していなくても、感謝と敬意だけは必要です。
古語ですから難しいのは当然です。
しかし、適当に唱えるのではなく、神聖な響きを感じながら、神々に祈る姿勢をみせましょう。
無理に信じ込む必要はない
信仰や宗教的なこだわりがなくても、言霊の波動は届きます。
大切なのは「どう唱えるか」よりも、「どんな気持ちで向き合うか」。
「信じる」「信じない」が重要ではありません。
天津祝詞を唱えたら「自分と向き合えるな」「言葉の響きが気持ちいいな」「自然や宇宙とつながれそう」と感じるスタンスが大切なのです。
神道こそ、強制しない信仰だといわれています。
心が整っていけばOKくらいに捉えて唱えてみましょう。
「唱え続ける」ことが力になる
1回で劇的な変化を求めるより、日々コツコツ唱えることです。
「自分自身の波動が整い」、「引き寄せる現実が変わり」、「神仏とのご縁が深まって」いきます。
その際、より意識してほしいのは姿勢と呼吸です。
正座か立礼といって背筋を伸ばして立つ姿勢がおすすめ。
深い呼吸を意識して、静かにします。
天津祝詞を唱えるための行動が、またあなたの心を整えることに役立ちます。
もちろん、テレビの音、スマホの通知は聞こえないようにするべきです。
神聖な空気を保つようにすると継続も習慣になるでしょう。
占い師sakuraのワンポイントアドバイス「天津祝詞を唱えることで、魂の波動が整い現実も変わり始める」

その力は、静かに、でも確かに人生に変化をもたらします。
「なんとなく気になる」と思ったその感覚も、すでに天津祝詞に導かれている証かもしれません。
あなたもぜひ、今日から少しずつ、天津祝詞の音に心を委ねてみてください。