季節の暦の読み方に七十二候というものがあります。
日本の風土や気候に合わせた暦なので季節の旬を感じることができるでしょう。
その七十二候の蟄虫坏戸(むしかくれてとをふさぐ)の時期は
目次
蟄虫坏戸(むしかくれてとをふさぐ)の意味
虫が冬支度を始める時期となります。冬支度のことを戸をふさぐという表現にするのは面白いですよね。
虫などの生き物たちは人間より一足先に冬支度を始めます。俗にいう冬眠を始める生き物も少なくないでしょう。
特に蛇は春の彼岸に冬眠から冷めて秋の彼岸頃に穴に潜って冬眠をすると言われてきました。
なので、秋の彼岸を過ぎてから地面をはっている蛇は「穴惑い」と呼ばれていたそうです。入る穴を忘れてしまった哀れな蛇というような意味があります。
1匹だけ群れから飛び出してしまった生き物を見る目と似ているでしょう。けど、実は蛇が冬眠に入るのは秋の彼岸頃ではありません。
地齋はもっと寒くなってからなので、蛇が秋の彼岸の後に地面をはっていてもおかしいことはないのです。
現代は、日本も熱帯に気温が近づいてきたのでよりそういった傾向があるのかもしれません。
平安時代の頃であれば彼岸から彼岸の間もの長き時を穴の中で過ごしていたのかもしれません。
もしかしたら、蛇だけでなくほかの生き物たちも毎年少しずつ変わっていく気温に戸惑っているのかもしれませんね。
蟄虫坏戸(むしかくれてとをふさぐ)の時期は「9月28日~10月2日頃」
2021年 | 9月28日~10月2日 |
2022年 | 9月28日~10月2日 |
2023年 | 9月28日~10月2日 |
2024年 | 9月28日~10月2日 |
2025年 | 9月28日~10月2日 |
2026年 | 9月28日~10月2日 |
2027年 | 9月28日~10月2日 |
2028年 | 9月27日~10月2日 |
2029年 | 9月28日~10月2日 |
2030年 | 9月28日~10月2日 |
蟄虫坏戸(むしかくれてとをふさぐ)の時期は、冬支度を始めるタイミングとなります。この時期は秋も深まり冬が見えてくる時期です。
秋の空と女心はすぐに変わるという意味の言葉がありますが、この時期こそ秋の空が頭上に広がっています。
夏や秋など空の様子を見るだけで季節がわかるというのは不思議ですよね。秋の空に多いと言われるうろこ雲は天気が急変する前触れとも言われています。
さらに、雨が降るだけじゃなくて鰯などの魚が豊漁となるそうですよ。昔の人は、空気感で天気を予想することができたりと不思議ですよね。
また、昔はすすきを刈り取ってその茅を屋根や動物たちのえさにする習慣がありました。乾燥したすすきは雨にも強く火にも強かったそうなので大切にされていました。
すすきを刈り取った後は、再び下草が映え秋になるとすすきがフサフサに生えてきます。すすきが風になびいている様子を見れば秋と言えますよね。
蟄虫坏戸(むしかくれてとをふさぐ)の旬の野菜は「里芋」
「里芋」の基本情報
栄養 | 里芋は、でんぷん、水分、カリウム、ビタミンなどが含まれています。ほとんどがでんぷんなので、加熱すると消化吸収されやすくなります。 |
選び方 | 固いものの方が新鮮です。おしりがふわふわしているものや切り口が赤いものは傷んでいるので注意しましょう。断面は白くてツヤがある方が美味しいです。赤い斑点や網目があるのは良くないので気を付けてください。 |
保存方法 | 里芋は、寒さと乾燥が得意ではありません。泥付きのまま新聞紙などの紙に包んで風通しの良い場所に保管しましょう。冷凍をする場合は、皮を剥いてからがおすすめです。そのまま煮物などの料理に使うことができます。 |
その他、お役立ち情報 | 里芋は、カリウムと食物繊維がたくさん含まれているので体脂肪や生活習慣病が気になる人にもおすすめです。ぬめぬめすることから調理がしにくいですが、剥くときに頭とおしりを分厚く向いてその部分を持つと滑りにくくなります。 |
「里芋」の特徴
里芋は、じゃがいもと比べてヌメヌメするという特徴があります。旬の時期は9月から11月で主な産地は、千葉、埼玉、宮崎、鹿児島です。消化を促進してくれるので、食欲の秋をさらに深めてくれます。
「里芋」のおすすめの食べ方・調理法
里芋は煮物として食べることが多いかもしれません。けど、天ぷらや田楽など多種多様な食べ方をすることができる野菜です。じゃがいものようにポテトサラダにしても美味しいですよ。ポテトサラダにするときは和風の味付けをするようにしましょう。あっさりと美味しく食べることができます。
またクックパッドの「里芋」に関連するレシピも参考になるので是非ご覧ください。
蟄虫坏戸(むしかくれてとをふさぐ)の旬の魚介類は「さんま」
「さんま」の基本情報
栄養 | サンマには、ビタミンD、DHA、ビタミンAなどが含まれています。良質な青魚の脂を取ることができるでしょう。 |
選び方 | さんまは、くちばしが黄色やオレンジになっており肩が張っているものを選びましょう。身はふっくらとハリを感じるものの方が美味しいです。そして、頭が小さいものは脂がのっているといわれています。なんと、新鮮な魚は立つと言われていますよ。 |
保存方法 | さんまは流水で洗ってからキッチンペーパーで水分を吸い取ってください。その後、1枚ずつラップで包み、ジップロックなどの袋に入れてから冷凍しましょう。最近では冷凍技術も上がっているので、あらかじめ冷凍されているものを買うのも悪くないと思います。 |
その他、お役立ち情報 | 最近では、日本で獲ることができない魚も増えていますがサンマは違います。100%天然物で国産です。だから、あえて天然を売りにするのは変だとも言えます。 |
「さんま」の特徴
さんまはの旬は夏から秋とされており、まさに秋の味覚です。初夏の解禁日は高値で販売されますが、旬の時期になると価格も落ち着きお手頃価格で購入できるようになります。
さんまの主な産地は福島から北海道の太平洋側です。
「さんま」のおすすめの食べ方・調理法
さんまは、丸ごと1匹を塩焼きにするのが最も美味しいと言われています。最近では便利な家電も増えて、自宅で甘露煮や柔らか煮を簡単に作ることができるようになりました。また、刺身で食べることも増えてきた魚です。
またクックパッドの「さんま」に関連するレシピも参考になるので是非ご覧ください。
蟄虫坏戸(むしかくれてとをふさぐ)の旬の草花は「金木犀」
「金木犀」の基本情報
学名 | 金木犀 |
科・属 | キンモクセイ科 |
原産国 | 中国 |
別名 | 九里香 |
「金木犀」の特徴
金木犀は、秋の代名詞とも呼ばれている花です。木犀という種類の花は、九里先まで良い香りがすると言われています。
ということで九里香という別名も持っていますよ。もちろん、金木犀の香りがするようになったら秋だなぁと感じるでしょう。
この甘い香りを放ちながら花を咲かせます。1つ枝を折って花瓶に入れて飾れば、たちまち部屋が金木犀の良い香りで満たされていきます。
その香りが好きな人も多く、金木犀は良い香りがすることから最近ではコスメ界でも熱くなっています。
金木犀は中国の花ですが日本にとても合っていたようで気軽に育てることができます。湿気が少し多い場所の方が花付きは良くなりますよ。
実は、木犀というのは金木犀でなく銀木犀の方を言います。銀木犀は名前の通り白い花を咲かせてくれます。
実は、銀木犀は原種ではありますが金木犀のような甘い香りはしません。
花の形は同じですが、こちらは金という名前通り橙色の花を咲かせます。金木犀の香りを感じながら秋を満喫しましょう。
「金木犀」の花言葉
金木犀の花言葉は、「志の高い人」です。金木犀の香りは、九里先まで香るくらい強力な香りを放ちます。
甘くて素敵な香りなので香水で再現したいと思っている人も多いでしょう。
どんな状況でもしっかり香る金木犀はすごいと言えますよね。それこそ、志が高い人に近いものがあるでしょう。
実は、雨が降ると潔く花を散らすという特性も持っています。その姿も細かいことなんて気にしない志が高い人であると言えます。
普通は、自分が金木犀のように素敵な香りを持っているとなかなか手放したくありませんよね。
それをスッキリと何の後悔もなく手放せるということは人間であればすごいことです。そんな金木犀のように気高く、素晴らしい人間でありたいですよね。
蟄虫坏戸(むしかくれてとをふさぐ)の旬の行事は「ずいき祭り」
この時期は、全行的に有名な行事は少ない頃かもしれません。京都ではずいき祭りと呼ばれる秋の収穫祭のようなお祭りがあります。
ずいきとは、里芋の茎のことです。西日本ではよく食べられており、和食のお店などで出されることが多い野菜でもあります。
このずいき祭りはずいきが主役のお祭りになっています。確かに里芋は秋の野菜です。だからこそ、実じゃなくて茎にスポットライトが当たっているのは面白いですよね。
始まりは菅原道真が大宰府で彫った木像を京都の役人が持ち帰って祀ったことに始まります。
その像に秋の収穫物を供えたそうです。その時は、ずいきだけでなくほかの野菜や穀物を供えていたみたいです。
もしかしたら、供える人が最も好きな野菜がずいきだったという簡単な理由だったのかもしれませんね。
ずいき祭りは野菜や乾物などで飾りをつけたずいき神輿をまつります。もう、ずいき神輿なんて名前の響きからもどんなものか1度見てみたいですよね。
もちろん、神輿はずいきだけでできている訳ではありません。この時期に収穫したずいきだけでなく他の野菜もあります。
しかもこの地域で収穫したものです。その、千日紅、水稲、麦、赤ナスなどの野菜を使って丁寧に手作りされています。
全部手作りなので一目見るだけでも価値があると言えるでしょう。
少しふざけたお祭りのように思えますが、1000年以上の歴史を持ちます。平安京からの歴史と近い時間ですよね。
そのずいき祭りは京都の北野天満宮で毎年10月1日から5日の間に開催されているお祭りです。
神輿が祭られるだけでなく、屋台も出店したりと割とにぎやかなお祭りです。普段、ずいきのことなんて考えないかもしれません。
でも、これを良い機会に自分が食べている野菜のことを考えてみても良いのかもしれませんね。
蟄虫坏戸(むしかくれてとをふさぐ)の運気アップの方法は「覚悟を決める」
蟄虫坏戸の時期は、秋から冬へと季節が深まっていく時期となります。これまでは、上着をはおらずに歩いていたのに徐々に肌寒さを感じてしまう日も増えてきたかもしれません。
そのように自分でもわかる形で季節が深まっていくので冬に対して覚悟をすることもできるでしょう。
人間以外の動物は少しずつ冬眠へと準備を始めていく時期でもあると言えます。季節は徐々に進んでいきます。
冬は、ほかの季節よりも気を使いますよね。根性を持って向き合うべき季節でもあると言えます。
雪がしんしんと降り積もるということは心も孤独で蝕まれていくかもしれません。今の時代であれば多少の雪は何ともないでしょう。
でも、一昔前に想いを馳せてみてください。そのような時期は何とも言えないですよね。むしろ、雪で色々なものを失ってしまっていたのかもしれません。
今の時代は、正直なところあえて冬迎えるから覚悟を持つという必要はありませんが1年に1度覚悟を持つという機会を作るのは悪くないと思います。
現代は、冬に受験などがあるから受験に向けて自分の中で何かを決意しても良いかもしれませんね。
何かを決意するからこそ人間は頑張り続けるということができるのです。だから、1度は気合を入れることを大切にしましょう。
冬支度というのは改めて気合を入れ直す時間なのかもしれませんね。この時期の開運につながるのは自分を理解することです。
改めて自分が何をすべきでどう進みたいかということを見つめ直すようにしましょう。その上で自分が目指すべき方向を決めるようにしてください。
何かを得るためにはそれ相応の覚悟が必要です。でも、覚悟というのはちょっとやそっとでは決めることは難しいですよね。
自分が納得いかないことに自分の全てを賭けるわけにはいきません。だからこそ、自分を見直すことから始めるようにしましょう。
自分が納得する形を見つけることができれば、覚悟を決めることもできるはずです。その覚悟が冬に向かうあなたを強くしてくれるはずです。
他の七十二候の意味や時期の一覧
占い師秋桜のワンポイントアドバイス「覚悟を大切に」
でも、冬はこれまでの季節と圧倒的に違うものだと思うわ。現代であれば、空調や服装も整えやすいから雪国に住んでいない限りは大差ないかもしれないわね。
だけど、昔の人にとって冬は生きるか死ぬかの世界よ。ただ冬を生き抜くということが難しかった時代よ。
そう考えると準備が必要なこともわかりやすいわよね。今も過ごしやすくなったとはいえ、冬は厳しいわよ。
その冬と向き合う覚悟を決めるという意味でも冬支度は必要よ。まぁ、でも昔の人と違って服装を整えたりするだけだから楽になったと思うわよ。
とりあえず、冬が厳しくなくなったとしても覚悟は必要よ。