季節の暦の読み方に七十二候というものがあります。
日本の風土や気候に合わせた暦なので季節の旬を感じることができるでしょう。
その七十二候の中の霜止出苗(しもやんでなえいづる)の時期は、古くから日本人の命をつないできてくれたお米の栽培に入る時期です。
秋の豊作を願って、苗を植え始めます。この時期は春になったことを実感することができるようになりますが霜が降りる日もあるのでまだまだ油断できない日でしょう。
目次
霜止出苗(しもやんでなえいづる)の意味
この時期は、霜が取れてお米の苗が順調に育ち始める時期です。徐々に春だなぁと感じ始める時期でもあるでしょう。
お米は、種から育てますが他の植物と違い苗代という小さな田んぼで育ててから大きな田んぼに田植えをします。
昔は、直接大きな田んぼに苗を植えてお米の栽培をしていた頃もあったようですが、水害や霜などの被害に遭うと全滅してしまうこともありました。
その被害を受けて全部失敗してしまうことを防ぐために苗が徐々に小さな頃は別に育てられるようになったみたいです。
現代であれば、4月の終わりのこの時期で霜が降りることは少ないと思います。でも、この暦が作られた頃は最後に霜が降りることもあり気を付ける必要がありました。
この時期に下りる霜は「忘れ霜」と呼ばれ、昔も忘れた頃に霜が降りることで農作物が一掃されてしまうこともあるので注意してください。
茶摘みの同様で良く耳にする八十八夜の時期が過ぎると霜が降りることもなくなると言われているのでそれまでは一つの可能性として頭に入れておく方が良いでしょう。
この時期に米の種を植えて、稲穂を育てると秋になるとたくさんの米を稲穂につけます。お米は日本人の主食であることもあるので、日本人の命の源とも言えますよね。
霜止出苗(しもやんでなえいづる)の時期は「4月25日~4月29日頃」
2021年 | 4月25日~4月29日 |
2022年 | 4月25日~4月29日 |
2023年 | 4月25日~4月29日 |
2024年 | 4月25日~4月29日 |
2025年 | 4月25日~4月29日 |
2026年 | 4月25日~4月29日 |
2027年 | 4月25日~4月29日 |
2028年 | 4月25日~4月29日 |
2029年 | 4月25日~4月29日 |
2030年 | 4月25日~4月29日 |
霜止出苗(しもやんでなえいづる)の時期は、春を迎えて色々な植物や生き物が生きるために雨が降る時期になります。
これまでの寒かった時期とは違い、植物が育つにぴったりな温暖な気候を感じることもできるはずです。
もう春になったと安心していることも多いはずです。
この時期に関しては、温かくなり春に向けて生活を変えてしまう時期ですよね。服を衣替えしたり、毛布をしまったりするかもしれません。
でも、昔から「忘れ霜」と言って急に寒くなる日が1日だけ訪れることがあるので注意しましょう。
人間よりも植物がその霜によって被害を受けて全滅してしまうことの方が多いかもしれません。
でも、植物だけでなく人間にとってもそこまで良い状態であるとは言えないので注意しておきましょう。
人間にとっても急激な温度変化は良くないですよね。いつの時代も急に寒くなると体調を崩してしまう人も多いはずです。
ヨモギなどのこの時期の旬の食物を取り入れ、急な変化にも対応できる強い体を作り上げましょう。
この時期を乗り越えれば、人間も植物も今まで以上に勢いをつけることもできるはずです。寒い冬の次は暑い夏が待っています。
霜止出苗(しもやんでなえいづる)の旬の野菜は「よもぎ」
「よもぎ」の基本情報
栄養 | よもぎには、カリウム、養蚕、カルシウム、食物繊維、ベーターカロチンなどが含まれています。 |
選び方 | よもぎと言えば、スーパーや道の駅で売られていることもありますが山菜なので自分で採取することもあるかもしれません。指先でつまんで、すぐに千切れるくらい柔らかいものを選びましょう。色は、みなさんがイメージするような緑色がおすすめです。 |
保存方法 | 基本的には、調理を行ってからの保存がおすすめです。使用方法が限られてしまいますが、1度茹でてからペースト状につぶして冷凍保存にするのが1番良いでしょう。ラップで包んだり、ジップロックに入れるのが手軽です。離乳食のように製氷皿で冷凍すれば少しずつ利用することもできます。 |
その他、お役立ち情報 | よもぎは、香りが独特なこともあり魔よけの意味合いもあります。よもぎを食べて季節の変わり目の変化から体調を守りましょう。山菜なので季節を感じやすいということもあるので積極的に取り入れてみてください。 |
「よもぎ」の特徴
よもぎは独特の香りが強い葉っぱです。なので、子供の頃は苦手だと感じる人も多いかもしれません。よもぎと言えば、草餅をイメージする方も多いですが草餅などの和菓子だけでなく料理として味わうこともできる植物です。
「よもぎ」のおすすめの食べ方・調理法
よもぎの1番メジャーな食べ方はよもぎ餅です。ペースト状にして餅に練りこむだけで簡単に美味しいお持ちになるでしょう。ほかには、和え物に加えたり炊き立てのご飯に混ぜ込んで食べることもおすすめです。その際に、下処理をして若芽を茹でてから水にさらすようにしてください。
またクックパッドの「よもぎ」に関連するレシピも参考になるので是非ご覧ください。
霜止出苗(しもやんでなえいづる)の旬の魚介類は「イトヨリ」
「イトヨリ」の基本情報
栄養 | タンパク質、ビタミンDなど 。 |
選び方 | 全体的に赤く光沢があり、目が濁っていないものを選びましょう。 |
保存方法 | 内臓を取り除いてから、イトヨリの水分をキッチンペーパーで吸い取ってください。その後、1枚ずつキッチンペーパーで包み、その上からラップに包んで冷蔵庫保存をしましょう。また、切り身の状態であれば1枚ずつラップで包み、ジップロックなどの袋に入れてから冷凍することも良いでしょう。 |
その他、お役立ち情報 | イトヨリは、高級料亭などのお店でよく見かける魚です。最近では、チェーン店で見かけることも増えてきたかもしれません。あっさりとした白身の魚で癖が弱いので食べやすい魚だと思います。独特の甘みと香りが好きだと言う方も多いです。 |
「イトヨリ」の特徴
イトヨリは、秋から春が旬の魚になりますが、年中美味しい魚でもあります。その分、値段は高価格で安定していますが味の方も安定しているので致し方がないと言えます。皮に独特の甘みや香りがあるる魚となっています。
「イトヨリ」のおすすめの食べ方・調理法
イトヨリは白身の魚です。なので、クセも少なく身も柔らかいです。そういうことから蒸し物にして食べるのがおすすめです。また、刺身にする時は皮を炙って食べると皮の独特な甘みや香りを強めることもできます。
またクックパッドの「イトヨリ」に関連するレシピも参考になるので是非ご覧ください。
霜止出苗(しもやんでなえいづる)の旬の草花は「ドウダンツツジ」
「ドウダンツツジ」の基本情報
学名 | ドウダンツツジ |
科・属 | ツツジ科 |
原産国 | 日本 |
別名 | 灯台躑躅 |
「ドウダンツツジ」の特徴
ドウダンツツジは、満天星躑躅と漢字では書きます。満天星という字面は、夜空の星を想像してしまいますよね。
花の名前だけでロマンチックな花を想像される方も多いでしょう。実際の花は夜に生えるというよりは、清楚なイメージのかわいらしい姿の植物です。
老子がこぼした霊水がこの木の上に落ちて、その水の雫たちが満天の星のように見えたからという故事もあります。
ほかには、灯台という言葉を発音しているうちになまって満天星になったという話もあります。
その灯台というのは、夜空を照らす灯台でなく室内の照明の灯台のことをさしているようで花の枝が分岐している様子が灯台に見えたことからその名前が名づけられているそうです。
丸く茂った緑の葉の中に白い花がぽつぽつと点在している姿はまさに夜空の星のようでもありますよね。
可愛らしい白い様子の花を好む人も多いのもうなづけます。花の開花時期は春ですが、秋の紅葉も素敵です。
最近では白い花だけでなく、濃い赤の小花を咲かせるベニドウダンツツジや赤の筋が入るサラサドウダンツツジなども人気があります。
生息地は、東海地方や九州の一部です。でも、最近では庭木や生垣の木としては全国的に植栽されている花です。
一般住宅で植えられていることも多いので、普段から見かけることも多い花でしょう。
「ドウダンツツジ」の花言葉
ドウダンツツジの花言葉は、「あなたのすべてが上品」です。こちらの花の姿そのものを表している素敵な花言葉ですよね。
生い茂る緑の葉っぱの中に白くて小さい花がぽつぽつと咲いている姿はとても可愛らしいです。
この花そのものに清楚でお上品なイメージを持つ人も多いはずです。物静かで可愛い花は贈り物にもぴったりでしょう。
この花を見ると、自然とお上品さを引き出してくれるような気もするはずです。この花の名前の由来のような満天の星のような姿も可愛いですよね。
霜止出苗(しもやんでなえいづる)の旬の行事は「田植え」
霜止出苗の旬の行事は田植えです。昔は、季節の変化に合わせて行っていたかもしれませんが現代では大型連休の時期に田植えを行う農家さんも多いでしょう。
普段、会社員として働いている人や都会に出ていって働いている人の予定が調整しやすい時期ということもあると思います。
田植えは、見た目よりも重労働で人でも多く必要な農作業です。田植えと収穫時期が最も忙しい時期であると言えますよね。
昔は、一つずつ手で植えていたようですが最近では機械化が進み以前よりは楽になったそうです。
この七十二候の由来にもなっていますが、奈良時代あたりは田植えという習慣がなく直接種を田んぼにまいていたそうです。
今から考えると不思議な話ですよね。でも、直接まく方法だと水害や天気の変化が起きてしまうと、苗すべてがダメージを受けてしまうということもあるので大変リスキーだったそうです。
田植えと言えば、農家さんの仕事ですが最近では体験会が行われていたりバケツ田んぼにより素人でも楽しむことができるようになっています。
自然の雄大さや季節感を感じるためにも田植えのイベントに参加してみることもおすすめです。
最近では、田んぼの近くで育っている人も少なくお米がどのように育てられているのかを知らない子供たちも増えていると思います。
だからこそ、季節の行事である田植えに参加してみるということもおすすめです。
また、バケツで疑似田んぼを作りお米を育てるのは都会でも少ないスペースでできるでしょう。
ただし、お米を作るということを体験するだけであって収穫量は期待しない方が良いです。
この時期にしっかりお米を植えておけば、秋には金色に輝く稲穂を見ることができます。お米は日本人にとっては主食です。
だからこそ、命そのものであると言えますよね。そんな命を育むお米を育てるということを意識してみることは自分たちの人生そのものを意識することにつながってくるかもしれません。
季節を感じるために積極的にキャンプなどの野外活動を行っても良いかもしれません
霜止出苗(しもやんでなえいづる)の運気アップの方法は「油断しない」
霜止出苗の時期は、徐々に春に向かう季節です。なので、既に春になったと油断をしてしまうタイミングでもあります。
ただ、急に寒が戻る時期でもあるので注意しましょう。春になったと思っていると寒さや霜に対して油断しがちになってしまいます。
この時期は5日に1度風が吹いて、10日に1度まとまった雨が降る時期でもあります。天気が順調に春に向かって変化をしていくという意味もあり、平和な時期でもあるでしょう。
順調に天気が進んでいく様子を平和な世の中と表現することもあります。基本的には、爽やかでた上にもぴったりです。
ただ、「忘れ霜」という霜が急に降りてしまうこともあるので、何事も爽やかな季節に移り替わり平和ボケしていてはいけません。
冬場の時期は毎日ずっと警戒をしていても徐々に警戒をゆるめてしまうでしょう。また、季節の変わり目ということもあり魔に取り込まれやすい時期でもあります。
春に浮かれてふわーっとしてしまう時期でもあるので自分をしっかり持つようにしましょう。
魔よけの効果があると言われているよもぎなどの山菜を積極的に採り入れるのもおすすめです。
季節の変わり目ということもあり魔に魅入られやすいことから、よもぎが旬の野菜として取り入れられるようになったのかもしれません。
難しいことは考えずに日々の生活を油断せずに大切に過ごすことができていれば問題ないでしょう。
春だからと調子にのって新しいことに挑戦するには少し早い時期でもあります。季節の変化をゆっくり楽しみながらまだ自分の中で力を蓄えておいてください。
田植えで植えた稲穂の苗のように季節が進めば輝くことができるのですから、そこはもう少しだけ我慢してみてください。
他の七十二候の意味や時期の一覧
占い師秋桜のワンポイントアドバイス「平和を実感する時期よ」
天気も落ち着いて、徐々に温かくなってくると冬場の厳しい気持ちが徐々に和らいでくるというのもよくわかるわよ。
けど、まだ油断するのは早いわ。この時期は急に寒の戻りがある時期でもあるのよね。だから、まだ寒くて厳しい冬を忘れてはいけないわ。
でも、ずっと張り詰めておく必要もないわよね。まぁ、少しずつ夏に向けて準備をしておくと良いわよ。
秋にたくさんのお米を収穫するためにこの時期に田植えを頑張るわよね。そのような感じで自分の力を蓄えておくと良いわ。
まだ、飛び出すに早いわよ。魔に入られやすい時期でもあるからとんでもない部分で足元をすくわれる恐れもあるから注意した方が良いわよ。
攻めよりも守りを大切にする方が良いわね。