十五夜は日本らしい行事ですよね。美しい月を眺めながらおいしいものを食べたりします。
月をじっくり見上げることは少ないと思うので、十五夜くらいはゆっくりと月を眺めてみませんか?
また、月というのは日本人にとって昔から神秘的な存在でもありました。それゆえにいろいろな伝説なども残っています。
お月見は、日本の中でも少しずつ文化が違っていたりもするので調べてみると面白い行事でもありますよ。
目次
十五夜は収穫の祝い!2024年は9月17日
十五夜で月が綺麗に見える時間は?
十五夜は、月が美しく見える日だと言われています。元々、お月見の文化は中国から日本に入ってきた文化と言われています。
時期も旧暦では8月にあたる時期で、その時期が最も空気が澄んでいて月がきれいに見えるからという理由らしいです。
空気が澄んでいると月が輝いて見えるそうです。元々、太陽と違い自ら光るわけではない月を輝かせてくれる日なのです。
2024年の中秋の名月が満月となるのは翌日の9月18日11時34分となります。
一般的に月は高い位置に出ているタイミングが美しいと言われているので日付が変わる前くらいがちょうどよいかもしれませんね。
けど、1番自分がゆっくり月を眺めることができる時間を選ぶことが良いと思います。月の美しさは心に余裕があるときの方が実感することができるでしょう。
農耕収穫祭を兼ねる行事
お月見は、観月会という名前で昔から行われてきました。少なくとも平安時代には既に行われていたという記録が残っています。
現代では、空よりも地上の方が明るいくらいになってしまっている場所が多いので平安時代とは月の見え方も違うかもしれません。
昔のお月見は、月を眺めながらお酒や月見団子などを楽しんでいたのは今と似ていたかもしれません。
その上で平安時代の貴族たちは月を見ながら歌を詠んでいました。もしかすると、現代人が月の写真を撮影してSNSに載せる感覚に近いのかもしれませんね。
今でもお寺や神社では観月会を実施しているところもあります。昔のお月見に思いをはせることができるかもしれません。
お月見は月が美しいから始まったのかもしれませんが、農耕収穫祭も兼ねていると言われています。
庶民にとっては、月を愛でながら風流に楽しむ行事というよりは秋の収穫を感謝する日という位置づけでした。
ちょうど、お米を収穫することができる時期にも重なりますよね。昔は、今のように電灯やコンバインなどもありませんでした。
なので、月の下で夜間も農作業を行っていたこともあるそうです。その月の明かりは、農業をする人たちにとっては特別な存在だったのかもしれません。
十五夜は中秋の名月
お月見は、お月見と呼ぶこともあれば違う呼び名で呼ぶこともあります。よく使われている言葉としては、十五夜や中秋の名月という言葉があります。
十五夜は、15日という意味があります。元々、旧暦の8月15日に行われていた行事なので十五夜と呼ばれているのです。
現代の暦では数え方が違うので15日にお月見が当たることは少ないと言えます。暦というよりは、天文学から満月の日を割り出せるようになったので早くから9月の満月の日がわかるようになりました。
中秋の名月というのは、秋の真ん中に出る満月という意味があります。字の通り、「中秋」は秋の真ん中ですよね。
お月見という言葉は、行事の内容そのものを表していることもあり最もわかりやすいかもしれません。
お月見の始まりは平安時代の宮中行事
十五夜の始まりは、平安時代の宮中行事と言われています。最初は、平安貴族だけの行事だったのです。
お月見文化発祥の地と言われている中国では日本と違い宴会を開いて派手に月を楽しんでいたそうです。
一方、日本は貴族だけの特権とはいえ、地味にお月見を楽しんでいました。月自体が華やかな美しさでなくしみじみと味わう部類の美しさであるということも理由の1つかもしれませんね。
平安時代のお月見は今よりずっと優雅な行事でした。船から月を眺めたり、お酒や水に月を映してみたりと風流です。
現代では、直接自分の目で月を見て美しさを眺めることが多いと思います。でも、平安時代は水に映った月を眺めていたそうです。
今のように都会のビル群がなかったことや周囲が暗かったこともあり、比較的どこでもきれいに月が映っていたのかもしれません。
室町時代の後陽成天皇は、野菜のなすびに穴をあけてその穴から月を眺めていたそうです。
月の眺め方を変えると、新しい何かが見えてくるのかもしれないと思っていたのかもしれませんね。
ほかには、歌を詠むということを行う人が多かったと言われています。今でも記録として残っている歌もありますよね。
歴史の教科書で藤原道長の歌が紹介されますが、まさにお月見の夜に読んだ歌と言えるでしょう。
自分の栄華を満月の形に例えるとは、風流です。そんなお月見が一般庶民に広まり始めたのは江戸時代と言われています。
そして、内容も月を愛でるためだけでなく農業の感謝祭という位置づけだったと言われています。
でも、月が美しいことには変わりないので、行事として何かをしていなくても昔から人々は月を眺めていたかもしれません。
きっと、中秋の名月を見たときは普段と違う月の様子に心奪われたでしょう。
十五夜と十三夜はセットで見るのが風流
十五夜のみは片見月
現代日本では、十五夜という言葉しか見かけないことの方が多くなっているかもしれません。
でも、実は十五夜は十三夜とセットになっていたのです。十三夜と聞くと十五よりも少ない数字なので数日前のことを想像するかもしれません。
でも、実は十五夜の次にめぐってくる十三夜のことをさします。なので、翌月の夜のことを指します。
旧暦で言うと9月13日ですが、新暦に直すと10月13日になるわけではないので注意しましょう。
現代では10月にあたる時期となりますね。その年によって、火が変わってしまうので注意してください。
十三夜は、十五夜の次に美しい月を眺めることができる日であると言われています。なので、昔から両方の月を眺めることが良いとされてきました。
その裏返しとして片方の月しか見ないと縁起が悪いと言われています。ただ、現代では十五夜しか眺めない人も多いです。
その人たちが何か縁起が悪いことにあたっているとは聞かないので迷信にしか過ぎないのだと思います。
十三夜は両見月
十三夜と十五夜の両方の月を見ることを両月見と言います。両月見の方が良いとされています。
例えるなら、どちらかしか見なかった場合はスタンプラリーが完成していないような状態であると言われているのです。
月が美しいから見ようという意識よりも両方見ないと縁起が悪いから十三夜も見ておこうという意識の方が強かったのかもしれませんね。
十三夜の日も十五夜と同じく月見団子を飾ります。でも、数は十三夜という数字にかけて13個を飾るので注意しましょう。
何気なく準備をしていると十五夜と同じだけ飾ってしまいますよね。
十三夜は不完全さを美とする日本の美意識の象徴
実は、十三夜という文化は十五夜の本家である中国にはない習慣です。なので、日本独自の行事であると言えるでしょう。
日本の気候に合ったお月見であるともいえます。でも、十三夜は十五夜と違い丸くてきれいな月が出ている訳ではありません。
少し欠けている月の様子が日本人の独特の感性に響いたからだと言われています。日本人は完成していないものにも美しさを感じる傾向にあります。
完成してしまうとそこが頂点だという意識があるからかもしれませんね。それならば、完成する少し前の方がずっと完成した姿にわくわくしていられます。
そんなことを考えると少し欠けているときの方が良いのかもしれませんね。少し欠けた月は何とも言えない美しさがあります。
現代人は、十三夜が盛んだったころと比べて完成形のようにわかりやすい美しさを求めてしまう傾向にあるかもしれません。
でも、たまには十三夜のような未完成に対して美を見出してみるのも悪くないかもしれません。
十五夜が芋名月と呼ばれるわけ
十五夜は、芋名月という別名があります。さつまいもの時期だから芋名月なのかな?と思った人もいるかもしれません。
また、満月はじゃがいもの断面図にもよく似ていますよね。でも、実は由来はさつまいもでもじゃがいもでもありません。
芋は芋でも里芋なのです。十五夜の時期は里芋を収穫する時期になります。だから、芋名月と呼ぶのです。
なので、お月見では月見団子と里芋の2種類を備えます。ただ、関西で主に食べられているお月見団子は里芋の形をかたどっていると言われていますよ。
現代では、お月見団子だけ供えて里芋を省略してしまうことも多いかもしれませんね。
また、十五夜と同じく十三夜にも別名があります。十三夜は、芋でなく栗や豆です。なので、別名は栗名月や豆名月と呼ばれています。
ひと月後ということもあり、栗の収穫期とかぶる時期にもなります。十三夜では、里芋の代わりに栗や豆を備えるという習慣があるのです。
お月見は、農業の収穫祭とう一面もあるので収穫した作物を備えるのです。
お月見にススキを飾る意味
お月見と言えば、月見団子などの食べ物を飾るイメージの方が強いかもしれませんがススキを飾ります。
お月見を想像すると風になびくススキを自然と頭に思い浮かべることも多いでしょう。でも、ススキはお月見団子よりは手に入りにくいので省略してしまう人も増えているかもしれません。
忙しい現代人は花屋さんや花も売っているスーパーに立ち寄る余裕もないかもしれませんね。
でも、ススキをお月見に飾るという行為には理由があります。ススキには魔よけの意味合いがあります。
実は、ススキは依り代の役割があります。神様がススキに降りてきて宿るとされていたのです。
十五夜のころになると、稲刈りも終わり稲穂がなかったことから似ている形状のススキを利用するようになったと言われています。
確かに稲穂もススキも両方とも風になびく様子や色合いがとても似ていますよね。
お月見は夜に実施するのでわかりにくいですが、夕日を浴びると黄金色に見えることから特別な力があるとされていたのかもしれません。
また、ススキは切り口が鋭いです。その切り口が魔よけになるとも言われてきました。ススキの切り口は白と赤のものがあるそうです。
赤い切り口はカビなどの影響らしいですが、お月見が始まった頃の時代ではそんなことわかりませんよね。
赤は昔から魔よけの効果があると言われていました。なので、赤いススキの切り口も魔よけに効果があると言われていたのかもしれません。
そして、お月見で使用したススキを玄関に飾ると魔よけになり1年の無病息災にもつながると追われています
節分の日にイワシの頭とヒイラギを玄関に飾るのと似たような感覚なのかもしれません。
十五夜にお団子を飾る意味は豊作祈願
お月見団子の起源は豊作祈願
十五夜に欠かすことができないのはお月見です。自作する場合もありますよね。自作のお月見団子については後述させていただきます。
最近では、コンビニやスーパーなどで販売されることもありお月見に必要なアイテムの中では最も手に入れやすいアイテムであるともいえます。
現代では、ひな祭りにはひな人形を飾るというくらい当たり前の習慣だから飾っているだけの人も多いと思います。
また、写真映えやおいしいという理由が先にあるかもしれませんね。だけど、昔から飾られてきたということには飾ることに理由があります。
お月見の時期は、お米の収穫の時期と重なっていました。最初は、そんなお米で作った米粉の団子を供えていたそうです。
月を楽しむという意味合いもありましたが、今年もお米の収穫ができたという感謝の気持ちを伝えるために米粉の団子を供えていたのです。
それは感謝だけでなく、来年も今年と同様かそれ以上にお米を収穫できるようにという願いも込められていたのです。
元々、月を神様に見立てていたという日本人の感覚らしい行為かもしれません。日本では海外のように特定の宗教に傾倒している人は少ないです。
でも、逆に八百万の神という考え方が浸透していることもありすべてのものに神が宿っていると考えられてきました。
お月見団子は自分たちが食べるときのようにお皿に盛り付けませんよね。積み重ねて三角形を作って飾ることが多いと思います。
この形に仕上げるのはてっぺんを天に向けることで神様に感謝の気持ちや願いが伝わりやすくなると言われていたからなのです。
その上でお供えした月見団子には月のパワーが宿ると考えられてきました。なので、おさがりを頂くことで自分も月のパワーを得ることができるとされてきたのです。
平安貴族たちが盃に浮かべた月を飲むことで取り入れられると考えていたことと似ているのかもしれません。
そんな月見団子も大きく分けて関西と関東で形が違います。関東で主流なのは、白くてまん丸の団子です。
関西で主流なのは、白く細長い団子を餡で包むという形の団子です。関西の団子は里芋の形を模していると言われています。
大きく分けるとこの2種類になりますがほかにも日本にはいろいろなお月見団子があります。
愛知県のお月見団子は、白、茶、ピンクなどの色つきになっています。そして、沖縄県では、餅に塩味の小豆をまぶしたものを月見団子としています。
地域によっての違いを調べても面白いですよね。
月見団子を十五個飾る意味
十五夜での月見団子は、15個の団子を供えます。この数が15個というのは、単純に十五夜の15です。
なので、十三夜に飾る団子の数は、13個となっています。また、十五夜の場合は数だけでなく大きさも15にちなんだ数にすると縁起が良いと言われています。
さすがに当時は15cmなどという数字の概念がなかったようなので1.5寸というサイズで統一されていたそうです。
関東で主流の団子は白くて丸い団子です。この形は仏教において死者に供える団子と形が似ていることから少しつぶして平たい形にする方が良いと言われています。
団子は異世界へ通じるためのツール?
日本でお月見が始まったと言われている場所である京都では、魔界や黄泉の国に通じていると言われている道があったりもします。
昼と夜の間の時間なども違う世界に飛ばされてしまうと恐れられていた時代もあります。
現代であれば、魔界や黄泉の国へつながる道はないと言えますが平安時代だと言い切れませんよね。
一応、科学的にはそんな場所はないと言われていますが現代でも不思議な話は京都に限らずたくさん存在します。
お月見団子の場合は、魔界や黄泉の国と呼ばれる場所というよりは神様とつながることができると信じられてきたのです。
三角に盛るのも神様と更新するためと言われていますよ。また、団子とセットで飾るススキを依り代とします。
昔の人たちは今よりもずっと信心深かったと思います。なので、月にも神様が宿っていると思っていたのでしょ。
神様に自分たちの想いを伝える手段の1つとして団子やススキが選ばれたのだと思います。
神様と話すなんて現代ではオカルトチックですが、当時は当たり前のことでした。だから、お月見のお供え物も自然と決まったのかもしれません。
お月見団子を食べるタイミング
お月見団子を食べるタイミングは、お供えを終えてからです。なので、お供えさえすれば、いつ食べても良いということになります。
特にお供えをする時間は決まっていないので自分で良いと思う感覚で良いと思います。
仏壇やお墓に供物を供えた場合でもすぐ引き上げてみんなでおさがりを食べたりもしますよね。
あのような感覚で大丈夫です。ただし、昔から月に団子を供えることで月のパワーが団子に宿ると言われています。
なので、月のパワーを団子が浴びることができるようにお月様が出てからということは意識してください。
団子は、すぐに固くなってしまうので早めに食べる方がおいしさを感じることができるかもしれません。
自分で月が1番きれいだと感じたタイミングで月を眺めながら食べてみましょう。月を見ながら食べるのが最も良いタイミングかもしれませんね。
お月見にちなんだ食べ物で月見気分を一層味わう
中国では月餅を食べる
お月見発祥の地であると言われている中国では、お月見に月餅を食べます。日本ではお月見はしみじみと行うものですが中国では反対に盛大に行います。
月餅は、日本でも中華街で見かけることができると思います。最近ではスーパーなどでも見かけることが増えてきたかもしれませんね。
そんな月餅は中国では、とてもメジャーなお菓子です。今では、お月見の時期になるとゴディバやスターバックスなどの外国から入ってきたお店でもオリジナルの月餅が売られているくらいです。
実は、月餅は、中秋節以外の時にも食べられています。元々は、お月見用でなく戦勝祝いのお菓子や無病息災などのために食べられていたお菓子です。
基本的にはお祝いの席で食べるためのお菓子でした。中国では日本と違って派手にお月見を行うので納得ですよね。
その中でもお月見は中国の中でもとても大切な行事なのです。家族と一緒に過ごし、幸せを願う日なので家族みんなで一緒に月餅を食べます。
また、自分たちで食べるだけでなく親戚や友達などの親しい人に月餅を贈る習慣もあります。
そして、中国が広いということもあり月餅の原料は地域によって違います。日本でよく見かける月餅は広東省の月餅であると言われています。
その広東省の月餅は、薄い皮のお菓子なので見た目だけだと地味なお菓子かもしれません。
でも、その中にいろいろなものが入っているのです。中には、卵の黄身、小豆餡、蓮の実、くるみ、松の実が入っており断面が美しいものもあります。
カットするとまるで月のように見える塩漬けのアヒルの卵が具材として入っているものもあります。
日本では甘い月餅を見かけることが多いですが、中国ではハムなどが入った甘くない月餅もあります。
なかなか日本で見かけない種類の月餅を探してみるのも楽しいかもしれませんね。
月見うどんや月見そば
日本では、月見うどんや月にそばという食べ物がよく食べられています。簡単に言うと、うどんやそばに月に見立てた卵が浮かんでいるというスタイルのものです。
元々は、生卵を熱いそばやうどんにトッピングします。うどんやそばの出汁が熱いことで白身に火が通り朧になった様子をおぼろ月と表現する場合もあります。
最近では、お月見のシーズン以外にも食べるものになっていますよね。今では立ち食いのメニューにもありますよね。
ほかにも熱いうどんやそばだけでなく、冷やしうどんやそばに温泉卵をのせて食べる食べ方も主流になりつつあります。
たまには、お月見の時期に月見うどんや月見そばを食べるのも風流で良いかもしれませんね。
秋におそばやうどんを食べる機会があれば、そっと卵を浮かべてみてはいかがでしょうか?
里芋料理
お月見を芋名月と呼ぶ由来になった里芋もお月見に食べるのにぴったりな料理です。
里芋をそのまま供えることもありますが、料理にして備えても良いですよね。まず、お月見の時期は里芋の旬の時期でもあります。
里芋料理と言えば、煮物が有名かもしれません。また、ポテトサラダのようなサラダに仕上げるのも最近のはやりです。
つぶした後に洋風の味付けでなく、味付けを和風にしてみてもおいしいと思います。里芋は皮をむいた後に塩でぬめりを取る下処理をしてから調理に入るのがおすすめです。
最近では既に皮をむき、下処理がされているものも多いので適宜活用していきましょう。
自分で皮をむいた後に一部冷凍しておくこともおすすめです。里芋は下処理が面倒だから調理をするのが大変名ですよね。
元々、関西をはじめとした西日本では月見団子を里芋に見立てているエリアも多いです。
なので、わざわざ里芋料理を用意しなくても良いかもしれませんね。
栗名月の栗ご飯
お月見には栗ご飯も良く食べられています。栗ご飯の場合は、十五夜よりも十三夜で主に食べられている料理です。
十三夜の時期に栗が旬を迎えるということも理由の1つかもしれません。里芋でも下処理が面倒ですが栗ご飯は、さらに面倒かもしれません。
栗ご飯を作るときは、栗の皮むきから始まります。最初に水やぬるま湯につけて皮をやわらかくしておきます。
皮むきの作業の最初は栗のお尻を包丁でカットします。その部分を使って皮を包丁や手でむいていきます。
むいた後は灰汁を取り除くために水に浸しておきます。まれに虫が出てくることもあるので注意しましょう。
ただ、栗も里芋と同じく既に皮むきが終わっておりごはんに混ぜるだけの商品も販売されています。
出来上がったものを購入するのも良いですよね。必ずしもすべて自分で手作りをする必要はないので、自分に合った方法で楽しみましょう。
豆名月の豆料理
豆料理もお月見に食べるご飯の一つです。こちらも十五夜というよりは、十三夜に食べる食材です。
なので、十三夜は豆名月という言葉もあるくらいです。ただ、関西風のお月見団子は餡が使われているということもあり既に十五夜でも豆を取り入れていますよね。
豆料理を作るときに気を付けたいのが、先に水に浸しておく必要があるということです。
豆を1日前から水に浸しておいて、そこから調理を始めます。ただ浸しておくだけなのでそこまで手間でないと言えばそうかもしれません。
豆を水に浸すときもぬるま湯を使えば少しだけ時間を短縮することができます。豆を水に浸すことにより膨張して量も増えます。
ただし、最近は水煮の豆も販売されているので適宜使っていきましょう。お月見団子の小豆を自作してみるのもおすすめです。
豆料理と言えば、スープやひじきの煮物などが日本ではポピュラーかもしれませんね。
広く見ると豆腐なども豆の1種ですが、あまり豆という感じがしないので気分に盛り上がりは出ないかもしれません。
豆と言えば、現代ではナッツ類などもあります。ナッツ類であれば調理を行う必要もないので楽にお月見を行うことができます。
お酒と一緒にお月見をする人も多いと思うのでおつまみ用の豆を用意してお月見に挑むのが最も方法なのかもしれませんね。
行事食を作ってみよう!月見団子のレシピ
月見団子を作りたい!
お月見が近づいてくると自らの手でお月見団子を作りたいと思う人も少なくないはずです。小さなお子様が家にいれば1度は作ってみようと思われるご家庭も多いでしょう。
思ったよりも簡単に作ることができるので、家で子供とゆっくり過ごす必要があるときのイベントの1つとしてもおすすめです。
月見団子と言っても日本には何種類もの月見団子が存在します。地域によって形や味が違うので違いを比べてみるのも楽しいかもしれませんね。
ここでは、主流とされている関東風と関西風の月見団子について紹介していく予定です。SNSが発達していない時代では引っ越しによって、違う種類のお月見団子を知ることになりカルチャーショックを受けてしまったという話も多いです。
月見団子の材料
お月見団子は自分で作ることができます。ただ、日本では大きく分けて2種類の月見団子がメジャーとなっているので2種類の月見団子について紹介します。
関東で主に食べられている月見団子は白くて丸い団子です、こちらは見た目と同じく材料もシンプルです。
団子粉、水、お湯の3種の材料だけで作ることができます。元々、お米の収穫に感謝をするという意味合いが強いので米粉を取りいれても良いでしょう。
そして関西風の月見団子の材料です。見た目通り、関東風よりは材料も増えます。ただ、餡の方は手作りせず出来合いを用意するということもできます。
関西風の材料の団子部分は、白玉粉、豆腐、水です。豆腐は、団子の生地に練りこむためのものなので絹ごしが良いです。
餡は、こしあんか粒あんは好みで選びましょう。餡を手作りする場合は、小豆、塩、水などが材料となります。
関西風のお月見団子の場合は、餡や豆腐などを使うので豆名月の豆を結構使うことになりますね。
最近では、手作りキットなどの販売もあるので自分にとって1番良い方法を見つけてください。
買わなくても市販の月見団子も手に入れやすくなっています。
月見団子の作り方
次は、お月見団子の作り方についてです。まずは、材料と同じく関東風のお月見団子の作り方から紹介していきます。
関東風のお月見団子は、ボウルに団子粉を入れるところから始まります。そこに水を加えて、よく練ります。
耳たぶの固さ程度にまとまったら、十五夜のお月見団子は15個なので15等分に生地を分けます。
そこから丸めます。まん丸に丸める方がかわいい上にインスタ映えしますが、人によっては仏様の団子に形が似ているということで嫌がる場合もあります。
その場合は、真ん中を少しへこませて平たい形に仕上げるようにしましょう。形を作り上げたら次は茹でます。
熱湯を沸かし、そこに団子をいれます。浮かんできたら、3分ほどゆで続けて冷水に上げます。
水気を切ってから盛り付けると完成です。次に関西風のお月見団子の作り方を紹介します。
関西風も最初に白玉粉をボウルに入れます。そこに水や豆腐を加えて関東風と同じく練り上げていきます。
耳たぶくらいの固さになれば、形を作り上げていきます。関西風は関東風と違い少し細長い形に成形します。
こちらも沸騰したお湯に入れて茹でます。ゆであがったラ同じく冷水に入れて締めてから冷やします。
冷やした後に餡をトッピングすれば完成です。餡を手作りする場合は小豆缶を使うと便利です。
缶も使わない場合は、水に1日程度前から浸すところから始まります。水に入れた時と比べるとかなり膨らむと思います。
その小豆を鍋でゆっくり炊いていきます。焦がさないように気を使わないといけないので意外と難しいです。
最近では炊飯器を使って餡を作る方法などもあるので取り入れていきましょう。粒あんかこしあんはそこまで気にしなくても良いと思います。
自分の好みだけで選んでも良いでしょう。
月見団子の食べ方アレンジ
お月見団子を作って備えた後は、ついに食べる時間ですよね。関西風のお月見団子は餡がトッピングされているということでおやつ感覚で食べることができます。
甘いものが好きな人であれば、あっという間に食べてしまうでしょう。
でも、関東風のお月見団子は味がないので何個も食べるのはきついと思われます。そこで活躍するのがアレンジレシピです。
供えた後は、自分好みにアレンジして食べてみましょう。一番簡単なアレンジ方法は何かをトッピングするということです。
関西風のように餡をトッピングしてもおいしいと思います。ほかにもみたらしをトッピングするのもおすすめです。
みたらしのたれは、同じ日本でも地域によって少しずつ味わいが違います。大手コンビニのみたらし団子も地域によって味付けを変えているくらいです。
いろいろなたれを作って食べ比べてみても良いかもしれませんね。
次は、甘いものが苦手な人はおかず風にアレンジしてみましょう。お団子を揚げてお出汁で食べてもおいしいです。
海苔で巻くとさらにお食事らしさが増すのでおかず感覚で食べることができます。アレンジをして食べると15個という数が少ないくらいに感じてしまうかもしれません。
ほかにも関東風や関西風以外のお月見団子を食べてみるのもおすすめです。
▼お月見団子アレンジレシピについて詳しく知りたい方はコチラ▼
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でも、1番最初は食い気よりも月の美しさを楽しむための行事だったのよ。そう考えると、改めて月を眺めてみたいと思わない?
今は、昔と違って高いビルも増えて空が少し狭くなってきているわよね。さらに、都会だと地上の方が明るかったりもするわ。
だから、盃に月を浮かべて飲むなんて風流なことを行うのは難しいかもしれないわね。
でも、月は1000年の時代を超えても同じ場所にあるわ。数多くの芸術作品にも登場して、日本人にとっては欠かすことができないものかもしれないわよね。
だから、今年はお月見を楽しんでみてはいかがかしら?きちんとした形であればその方が良いけど、自分らしい形に変化させても良いと思うの。
お月見の儀式を行うことより月の美しさや季節感を楽しむだけの行事だと思うわよ。