季節の暦の読み方に七十二候というものがあります。
日本の風土や気候に合わせた暦なので季節の旬を感じることができるでしょう。
その七十二候の中の葭始生(あしはじめてしょうず)の時期は、長い寒い冬から春になる時期です。植物もそろそろ芽を出し、生き生きとしてくれるでしょう。
このまま順調に温かくなるわけでもなく、季節が戻ってしまう日もあるので注意することも大切です。また、次の季節に向けて期待を高めていく時期でもあるでしょう。
目次
葭始生(あしはじめてしょうず)の意味
水辺に生えている葭が芽を出し始めるという意味があります。葭始生は、大きく季節を分けた時の区分では、穀雨というグループに属する七十二候です。
字面からは梅雨をイメージしがちですが、どちらかというと春の訪れを知らせる季節ですね。
それまでは、寒い冬の季節でもあり、なかなか植物が芽吹く季節とは言い難い気温だったと思います。
今でこそ色々な技術があり冬でも植物の芽を見ることができましたが昔は無理でした。そして、長い冬を超えることが難しい場所や時期もあったはずです。
そんな季節を乗り越えることができたのであれば、お祝いしたい気持ちになるのも当たり前かもしれませんね。
この時期からは長い冬が終わり、季節や暦の変化だけでなく体感的にも徐々に温かくなり春だなぁと思う日が増えてくるでしょう。
葭始生には日本神話の中ではドロドロとした土地から芽が出るように神が生まれたという伝説もあります。
不毛な場所とされているところから芽が出るというのは現代でも不思議なことですよね。だから、奇跡のように見えたのもうなづけます。
それくらい春のパワーが土に含んでいると思われてきたのかもしれませんね。この時に芽吹いた草花は、夏に向けて育ち秋に収穫をすることができるものも多いはずです。
昔の人は、植物がぐんぐん育っていく姿を見て春を感じていたのかもしれません。そんな生き物の生命力に感謝する時期でもありますよね。
葭始生(あしはじめてしょうず)の時期は「4月19日~4月24日頃」
2021年 | 4月20日~4月24日 |
2022年 | 4月20日~4月24日 |
2023年 | 4月20日~4月24日 |
2024年 | 4月19日~4月24日 |
2025年 | 4月20日~4月24日 |
2026年 | 4月20日~4月24日 |
2027年 | 4月20日~4月24日 |
2028年 | 4月19日~4月24日 |
2029年 | 4月20日~4月24日 |
2030年 | 4月20日~4月24日 |
葭始生(あしはじめてしょうず)の時期は、たくさんの植物のために雨が降る時期になります。夏から秋に向けて植物がぐんぐん育つ時期でもあり、春だなぁと実感することができるようになるでしょう。
この時期に関しては、急に季節が変わることによって体がついていけないこともあるので注意しましょう。
長い冬が終わり、春の兆しが見えてくるとすぐに動きたい気分になると思いますが、まずは慣らし運転からお願いします。
温かくなってくると急にフットワークが軽くなる人も多いと思います。
また、春を感じ始める季節なので花見や散策などをしたくなる時期でもあるでしょう。何かをするというよりは、花を愛でるくらいがちょうど良い時期でもあります。
生命のパワーをしっかりと感じるためにも自然を楽しむことがおすすめです。
新ごぼうや明日葉など大地のエネルギーを感じる野菜が旬だったりするのもそういうことでもあります。
季節の変わり目ということもあり、他の穀雨の時期と比べても体を整えるということを意識し始める時期でもあると思います。
また、この時期は季節の変わり目ということもあり土地の気や人間の気が乱れやすい土用の時期でもあります。
土用と言えば、夏の暑い時期をイメージしがちですが、季節毎にある時期なので意識するようにしましょう。
葭始生(あしはじめてしょうず)の旬の野菜は「新ごぼう」
「新ごぼう」の基本情報
栄養 | 新ごぼうには水溶性の食物繊維がたくさん含まれています。さらには、低カロリーなので生活習慣病対策にもぴったりです。また、腸の動きを整えてくれる作用もあるので今流行りの腸活にも良いでしょう。腸を整えてデトックスすると肌もキレイになっていくと言われています。 |
選び方 | 先端までまっすぐに伸びているものが良いとされています。のちの調理が楽になることから泥なしのものを飼いたくなりますが、日持ちや香りが良いのは泥付きの方です。 |
保存方法 | 通常のごぼうより柔らかくて傷みやすいので、ラップに包んでポリ袋に入れて冷蔵庫などに保管しておくのがおすすめです。また、全て皮をむいて下ごしらえを行ってから冷凍しておくのも後の調理が便利になります。 |
その他、お役立ち情報 | また、冬のごぼうと同じく体を温める作用もあるのでこれから季節が変わっていくにおいての体作りも支えてくれるはずです。 |
「新ごぼう」の特徴
通常のごぼうに比べて柔らかくて食べやすいごぼうです。甘みも強く、良い香りがするのでごぼうよりも食べやすいという人も多いです。春から夏が旬ということもあり、春ごぼうや夏ごぼうという別名も持っています。
「新ごぼう」のおすすめの食べ方・調理法
新ごぼうは、柔らかくて食べやすいごぼうなのでシンプルにきんぴらごぼうなどにおすすめです。また、ごぼうで炊き込みご飯を作ると食べやすいでしょう。
後1品にぴったりの野菜だと思います。調味料をマヨネーズなど洋風にすると洋風の味を楽しむこともできるでしょう。カラッと揚げて塩を振れば、おつまみやおやつにもなります。
またクックパッドの「新ごぼう」に関連するレシピも参考になるので是非ご覧ください。
東風解凍(はるかぜこおりをとく)の旬の魚介類は「鯵」
「鯵」の基本情報
栄養 | 鯵にはタンパク質、DHA、EPA、カルシウム、ビタミンB1が含まれています。 |
選び方 | 表面に傷がなく、目が濁っていないものを選びましょう。 |
保存方法 | 内臓を取り除いてから、キッチンペーパーで水分を吸い取ってください。その後、1枚ずつキッチンペーパーで包んでからラップに包んで冷蔵庫保存をしましょう。
また、切り身の状態にしてから1枚ずつラップで包み、ジップロックなどの袋に入れてから冷凍することも良いでしょう。 |
その他、お役立ち情報 | 鯵は、春から夏にかけての旬の魚です。一般的に、開きにして食べることの方が多いかもしれませんが叩きにして食べるのも美味しいです。その食べ方は、伊豆の漁師から始まったそうです。 |
「鯵」の特徴
鯵は、旧暦の3月が旬だったと言われていることから「魚へんに参」という漢字になったと言われています。青魚ですが、癖のない白身なので好きな方も多いでしょう。お求めやすい値段であるということもあり、食卓にあがりすい魚でもあります。
「鯵」のおすすめの食べ方・調理法
鯵は開きにして焼いて食べるのが一般的な調理方法です。でも、沖なます、なめろうなどに調理して食べても多いしいでしょう。生で食べる方が旬の鮮度の良さを感じることができておすすめです。でも、焼き魚で食べても美味しいですよね。
またクックパッドの「鯵」に関連するレシピも参考になるので是非ご覧ください。
葭始生(あしはじめてしょうず)の旬の草花は「チューリップ」
「チューリップ」の基本情報
学名 | チューリップ |
科・属 | ユリ科 |
原産国 | 中央アジア・地中海沿岸 |
別名 | ラーレ |
「チューリップ」の特徴
チューリップは、春の代名詞ともいわれている花です。色とりどりで美しいので人気があるでしょう。球根で育つ花ということもあり、幼少期に勉強の一環で育てたこともある人も多いはずです。
そんなチューリップも1630年代のオランダでは投機の対象だったそうです。球根1個が結婚の持参金の代わりになったという歴史があります。今では、当時と代わり庶民派な花の1つになりましたよね。
スーパーなどで売っていることも増えてきました。そんなチューリップを主に楽しむことができる季節は3月~5月となっており、その時期の花壇の主役になっていることも多いでしょう。
自宅の花瓶に生けたくなるかもしれませんが、その時は茎を触らないように注意してください。茎に触れてしまうとそこから、おじぎをしてしまい、美しさが損なわれてしまいます。
また、日本では長崎県のハウステンボスにおいて年中キレイに花を咲かせるチューリップを見ることができます。温室で育てて、花を咲かせたら園内に植え替えるという手間暇かかった作業によって美しいチューリップ畑が維持されているそうですよ。
「チューリップ」の花言葉
チューリップの花言葉は、「永遠の愛」です。過去のオランダで、結婚の持参金としてチューリップが使われてきた背景もありそうです。チューリップの可憐で小粋な見た目は永遠の愛を誓うのにぴったりな花でしょう。
結婚は生活です。生活なので派手さよりもかわいらしさや身の丈に合わせた生活の方が大切なのかもしれません。また、この花色によって花言葉が変わってくるので贈り物をするときは注意をした方が良いかもしれません。
黄色いチューリップは赤と正反対の「望みのない恋」という意味になってしまいます。迷ったときは、定番の赤をチョイスするのが間違いないのかもしれません。
葭始生(あしはじめてしょうず)の旬の行事は「春の土用」
この時期は、目立った行事がありませんが季節の変わり目ということもあり春の土用になります。商店などの戦略により夏の土用が最も有名かもしれませんが、実は年に4回土用の時期があります。その中でも春の土用の時期がこの時期なのです。
昔の人はそれがよくわかっていたからこそ、人が動くような行事をこの時期に作らなかったのかもしれません。夏の土用の場合、夏バテを防ぐためにうなぎなどうのつくものを食べますよね。
春の土用も季節の変わり目ということもあり、体調の変化を感じやすい時期でもあります。この時期は若鮎の時期ということもあり鮎を食べることも多いでしょう。
季節の変わり目ということもあり、その時の気温に合わせて調理方法を変化させてみることもおすすめです。寒いときは、焼いたまま食べて体を温めましょう。
逆に暑い日は、甘露煮などにして冷やしてから頂いてみることもおすすめです。ほかには、1度は見たことがある方も多い鮎の形をかたどって作られた和菓子の鮎もこの時期の和菓子になっております。
実は、東西によって味付けが違うのです。関東では中に餡が入っています。名古屋では味噌あん入り、関西では中に求肥が入っており食べ応えを感じることもできるでしょう。
各地域によって中身が違うと食べ比べる楽しみもありそうですよね。鮎そのものを食べるということに対してハードルが高くても和菓子であれば比較的容易に頂くこともできるはずです。
この時期の定番である花見を楽しみながら鮎のお菓子を食べてみても良いのかもしれませんね。また、土用の時期は気の流れが乱れている時期とも言われているので引っ越しなどは避けた方が良いとされている時期でもあります。
気が乱れやすいということもあり、あまり派手な行動はしない方が良いのかもしれません。前の行事と次の行事のための休息の時期としえtもぴったりだと思います。
葭始生(あしはじめてしょうず)の運気アップの方法は「いつも通りを心がける」
葭始生の時期は、いつも通りを心がけるようにしましょう。字のごとく、春を感じ始める時期でもあります。
今まで土の中にいた植物たちが芽吹き始める時期なので、どこかワクワクしてくる人も多いでしょう。
寒くて長い冬から解放されることがあると、ワクワクして急に外に出ていきたいと思い始める人の方が多いのでそこはみんな同じ気持ちです。
でも、そこはグッとこらえてください。ずっと静かにしていた機械でも急に動き出すと故障の原因になってしまうことも少なくないですよね。
運動だって準備運動をしてから行うことの方が多いはずです。準備運動なしで運動をすると大けがをしてしまうことだって少なくないはずです。
葭始生の開運方法も似たようなものでしょう。まだ、春は始まったばかりです。そんな春に慣れるまでは体調を崩しやすい時期になるので徐々に自分の体をなじませていく方が良いでしょう。
先は、まだまだ長いです。その間に自分の中をエネルギーでたくさんにするためにも自然の素晴らしさを感じながら眺めてみることもおすすめです。
その時期の食べ物を食べてみることも悪くないでしょう。ゆっくりと温泉に浸かってみることも悪くないはずです。
大地のパワーを得るということは開運にもつながります。また、この時期は春の土用の時期でもあります。
土用の時期は、人やその土地の気の流れが乱れている時期とも言われているので引っ越しなどは避けた方が良いとされている時期でもあります。
あまり派手な行動をすることも控えておきましょう。開運と聞くと何かを行いたくなってしまう人も多いですよね。
でも、この時期に限っては何もせずにおとなしく過ごす方が良いと言えます。いつも通りに過ごすと物足りなさを感じるようになってしまうかもしれませんが、後でトラブルが起きるよりは良いはずです。
まずは、開運を意識するのでなく自分の暮らしを大切にするようにしてください。暮らしを大切にすることで見えてくることもあるかもしれません。
他の七十二候の意味や時期の一覧
占い師秋桜のワンポイントアドバイス「力を溜める時期よ」
けど、あまり動き出すには適さない時期よ。もう少しまで我慢するようにした方が良いわ。これから、どんどん温かくなって動きやすい季節になるわ。
そんな時に自分の力を思い切り発揮するためにもパワーを蓄えておくようにする方が良いと思うのよね。
変に動いて、季節の変わり目で体調を崩して結果的にスタートダッシュが遅れてしまうという状態になってしまうよりは良くないかしら?
のんびりゆっくりするということを意識してみると良いわよ。