季節の暦の読み方に七十二候というものがあります。
日本の風土や気候に合わせた暦なので季節の旬を感じることができるでしょう。
その七十二候の天地始粛(てんちはじめてさむし)の時期は、夏も終わり秋に入っています。
やっと、暑さが収まり季節も秋めいてくるでしょう。秋の声をしっかりと聞くことが開運のチャンスにもなると思います。
そんな季節を豊かに過ごす方法をみていきましょう。
目次
天地始粛(てんちはじめてさむし)の意味
この時期は、夏の気配が一気に引いていく時期です。新暦でも9月に入るとカンカン照りから少しマシになることが多いですよね。
この時期は、1度リセットされ物事を改める時期とも言われています。確かに季節が変わると心機一転したくなる気持ちもわかりますよね。
この時期は、立春から210日目にあたります。これは台風がやってくる日とされていたらしいです。
今でこそ、週に1回台風が日本列島に近づいてくる時代になっていますが古くは珍しかったみたいですね。
今も共通ですが、台風は農業にとっては生死に関わる問題です。昔の人は大部分の人が農業に就業していたこともあり今以上に影響も大きかったでしょう。
台風で田んぼが壊滅したら税金を払うこともままならなかったのです。稲の収穫の頃に台風が来ると今年1年の頑張りが無駄になるので必死です。
だから、台風には気を付けましょうという意味も込められています。今も昔のなごりで台風から無事を祈るためのお祭りや儀式が日本中で行われています。
天地始粛(てんちはじめてさむし)の時期は「8月28日~9月1日頃」
2021年 | 8月28日~9月1日 |
2022年 | 8月28日~9月1日 |
2023年 | 8月28日~9月2日 |
2024年 | 8月28日~9月1日 |
2025年 | 8月28日~9月1日 |
2026年 | 8月28日~9月1日 |
2027年 | 8月28日~9月2日 |
2028年 | 8月28日~9月1日 |
2029年 | 8月28日~9月1日 |
2030年 | 8月28日~9月1日 |
天地始粛(てんちはじめてさむし)の時期は、夏の暑さが落ち着きようやくゆっくりすることができる時期です。
暑さが収まると全体的に引き締まってきます。それは、人々の心だけでなく空気なども同じです。
夏は、活動的になる上に気分も高揚してきますよね。でも、秋になると日差しも下がり少し落ち着いた気分になる時間が増えてくるでしょう。
食欲の秋や読書の秋などという言葉があるように腰を据えて、何かにじっくり取り組むことができるとも言えます。
昔の人は、秋の足音を音でなく声という言葉で表現していました。なので、今よりも五感を外に向けて味わっていたのでしょう。
秋は、実りの秋と呼ばれるくらい植物の実りが多い時期になります。春と同じように秋の七草というものもあるくらいです。
秋の七草は食べるというよりは、眺めて楽しむものとなっています。確かに春の七草のように食用として見かけたことがありませんよね。
秋は、稲が育ち米となる時期になります。なので、これまでの集大成となってきます。昔の人は、この時期こそが繁忙期で1年分稼ぐ時期だったと思います。
現代は全てが秋に集中することは少ないですが、気温も落ち着き穏やかな時期なので何か自分のためになることを始めてみても良いでしょう。
天地始粛(てんちはじめてさむし)の旬の果物は「ぶどう」
「ぶどう」の基本情報
栄養 | ぶどうの主な栄養素は、果糖、ぶどう糖、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどです。糖質が主成分なので運動や勉強の合間にもぴったりです。 |
選び方 | ぶどうと言えば、表面に白い粉がついているのをよく見かけると思います。これは、表面を保護する成分なのでついている方が良いでしょう。そして、ぶどうは、つるに近い部分の方の甘みが強くなっています。なので、下から上に向かって食べると徐々に甘くなり美味しく食べることができるでしょう。 |
保存方法 | ぶどうは、冷やし過ぎると甘さが小さくなってしまうので注意しましょう。冷蔵庫に入れないといけない場合は、ビニール袋に入れてから野菜室で保存をしてください。 |
その他、お役立ち情報 | ブドウは、ぶどう糖などの成分がたっぷりなのでエネルギー回復にちょうど良い果物です。あまり、勉強やマラソンの合間に食べようと思わないかもしれませんが、おすすめです。また、ワイン色のぶどうにおいては、アントシアニンが豊富なので目にも良いといわれています。 |
「ぶどう」の特徴
ぶどうといえば、ワイン色のものを想像する人が多いかもしれませんね。最近では、緑色のぶどうも増えています。また、シャインマスカットのように種がないぶどうの品種も人気があるでしょう。どの品種でも栄養のことを考えるのであれば皮ごと食べるのがベストです。
「ぶどう」のおすすめの食べ方・調理法
ぶどうは、そのまま洗って食べるのが1番美味しい食べ方だと思います。ほかにはスムージーなどに加工して食べても1度に食べることができる量が増えるのでおすすめです。また、ぶどうにオリーブオイルと塩をトッピングすればサラダとして食べることもできるでしょう。
またクックパッドの「ぶどう」に関連するレシピも参考になるので是非ご覧ください。
天地始粛(てんちはじめてさむし)の旬の魚介類は「ぐち」
「ぐち」の基本情報
栄養 | ぐちにはタンパク質、カルシウム、ビタミンなどが含まれています。 |
選び方 | 全体的に色が銀白色のものを選びましょう。そして、えらの上に黒い斑点があるとさらに良いです |
保存方法 | ぐちは、そのまま氷漬けにして冷凍することがおすすめです。ぐちが入る容器を用意し、そこに水をいれましょう。完全に浸るくらい、水を入れてからそのまま冷凍します。解凍するときは冷蔵庫内で自然解凍してください。 |
その他、お役立ち情報 | ぐちは、刺身や焼き魚以外に高級かまぼことして食べられています。すり身にした時の粘り気がかまぼこにするのにちょうど良いそうです。味のある上品な白身はかまぼこにしてもすごく美味しい魚です。 |
「ぐち」の特徴
ぐちは、東京では焼き魚の定番として食べられている魚です。癖がなく上品な白身魚ということもある上に価格も安定していることから食卓の定番の魚でもあるでしょう。旬の時期は夏です。
「ぐち」のおすすめの食べ方・調理法
ぐちは、塩焼きや煮魚にして食べるのがオーソドックスです。ほかには水分が多く傷みやすいのでなかなか手に入りませんが刺身もおすすめです。鮮度が良いぐちは数少ないので、なかなか出回ることはありませんが知る人ぞ知る絶品刺身です。脂のうまみと甘みなどもあり、とろのような食感です。
またクックパッドの「ぐち」に関連するレシピも参考になるので是非ご覧ください。
天地始粛(てんちはじめてさむし)の旬の草花は「おみなえし」
「おみなえし」の基本情報
学名 | おみなえし |
科・属 | スイカズラ科 |
原産国 | 日本・東アジア |
別名 | 敗醤 |
「おみなえし」の特徴
おみなえしは、秋の七草の1つです。漢字で書くと女郎花です。花が咲く時期は、8月から10月と夏から秋にかけた期間です。
割と長い期間になっています。花が咲き終わっても草花の色が良い植物でもあります。
日本では割と広い範囲で花を咲かせるので見かけたことがある人も多いかもしれません。黄色の花が咲き乱れている様子を眺めると秋を実感することができるでしょう。
また、眺めて楽しむだけでなくおみなえしは漢方の原料としても使われてきた花です。根っこを利尿剤や消炎剤として使ってきたそうですよ。
おみなえしと対になる花として白い花を咲かせるおとこえしという花もあります。けど、圧倒的におみなえしの方が有名ですよね。
まれにおみなえしとおとこえしが交配して、おとこおみなえしという花が咲くこともあるそうです。
その花の方が珍しいですよね。
おみなえしは、黄色い花が可愛いですが、切り花にすると強い臭いを放つので避けた方が良いかもしれません。
水をこまめに変えると抑えることができるので心に留めておいてください。できれば土に植えられている状態で楽しむ方がよさそうですね。
「おみなえし」の花言葉
おみなえしの花言葉は、「はかない恋」です。おみなえしの花言葉には、はかない恋や美人など女性にまつわるものが多いです。
花の名前自体に女という言葉が含まれているからということもあるかもしれませんね。おみなえしの花は、美しいです。
はかなく消えてしまいそうな雰囲気の花ですよね。そんな刹那的な美しさからはかない恋や美人という花言葉が与えられたのでしょう。
あるいは、美しい花だけど切り花にすると悪臭を放つことから美しさは一瞬であるということを示しているのかもしれませんね。
はかなく美しいものは近づくよりも遠くから眺めている方が良いのかもしれません。
天地始粛(てんちはじめてさむし)の旬の行事は「大曲の全国花火競技会」
この時期は、秋田県の大曲で全国花火競技会が行われています。秋も深まってきた天地始粛の時期は、全国で開催されていた花火大会も終わった頃ですよね。
日本各地の空を彩る花火は人々の心に感銘を与え続けたはずです。夏の風物詩と言えば花火を想像する人も多いでしょう。
暑い真夏の夜空に打ち上がる花火はどことなく涼しさを感じさせてくれるイベントでもあります。
その花火大会の集大成としてあるのが全国花火競技大会です。秋田県の全国花火競技会以外にも茨城県土浦市でも花火競技大会が行われています。
こちらの秋田の花火競技大会は、毎年8月最終日の土曜日に開催される日本で1番大規模な花火大会です。
なんと、100年を超える長い歴史を持っているほどの伝統的なイベントとなっています。
こちらは、各地の花火大会と少し違い単純に花火を打ち上げる訳ではありません。全国から選ばれた花火技師が自分の技を競い合う大会でもあるのです。
毎年、全国から選ばれた28社が3部門に出場します。そして、その中から2部門で評価をし総合評価によって1番を決める大会なのです。
優勝をした人は、内閣総理大臣賞を得ることができます。ほかにも大臣や長官などによる賞が5種類程度あります。
大曲では、花火師としての総合力を持っている人が選ばれ、茨城県では何かに特化しているスペシャリストを選ぶ大会になっています。
花火師としては名誉のある大会と言えますね。それでも見ている方は美しい花火を味わうことができるということは間違いないです。
全国の花火師さんの気合が入った花火を夏の最後に眺めてみませんか?有料座席もあり、ゆっくりと花火を楽しむことができるでしょう。
天地始粛(てんちはじめてさむし)の運気アップの方法は「落ち着きを持つ」
天地始粛の時期は、秋です。暑い夏が終わり、やっと恵みの秋が訪れる時期となります。季節が落ち着き、心まで落ち着きを取り戻す時期でもあると思います。
夏は妙にテンションも上がってしまい、勢いで物事をこなすということも多かったかもしれません。
それに比べて秋は落ち着きもありますよね。夜のシーンとした空気の中で本を読んだり、一人で自分のすべきことを行うという時間を持つこともおすすめです。
完全に静かとは言えない空間ですが、秋の声は雑音でなく妙に心地よかったりもしますよね。
虫の声や秋の声を聴いていると妙に心が落ち着き始めるでしょう。ただ、この時期は気を付けないといけないこともあります。
昔の人はこの時期に台風が来ることが多いので常に警戒していました。今みたいに事前に予想ができなかったので、より大変だったでしょう。
風が吹き始めてからの対策になると大変ですよね。今の時代であっても天気予報がなければ上手く対処することができない人も多いでしょう。
現代では台風を事前に予測することができてもまだまだ予測することができないこともたくさんあります。
その予測できないことの対策を行いましょう。特に人間関係の問題などは台風のように急に雲行きが怪しくなって嵐のように迫ってくることがあります。
自分でも意識していないことが相手の癇に触れてしまったり、逆に相手の無意識な行動にあなたが傷ついてしまったりと忙しいでしょう。
だけど、そのトラブルを台風に例えると何となく乗り切ることができるような気がしませんか?
明けない夜はないという言葉がありますが、通り過ぎない台風はありません。台風が通り過ぎた後、町は洪水で壊滅していることもあります。
だけど、時間がかかっても元の形に戻そうとしますよね。むしろ、元より良い形になっていることもあるかもしれません。
だから、人間関係で悩んでいることがあってもそれはいつか過ぎ去る今です。台風の後の町のようにズタボロになってしまうこともあります。
でも、それ以上に素敵な世界を作りあげることもできるはずです。
他の七十二候の意味や時期の一覧
占い師秋桜のワンポイントアドバイス「落ち着いて周囲を見渡して」
だけど、この時期って冷静に物事を見ることができるタイミングだと思うのよね。難しく考える必要もないと思うわ。
普段、目をそらしていることに注目したりトラブルの原因を突き止めたりしても良いと思うわよ。
普段、見ようとしていないことを見るチャンスだと思うのよね。自分の思う世界を突き詰めるチャンスかもしれないわ。
自分と向き合うことも大切だけど、この時期はあえて自分よりも周囲の人たちを見てみても良いと思うわよ。
落ち着いて向き合うと、今まで見えなかったことが見えてくるということもあるはずよ。