季節の暦の読み方に七十二候というものがあります。
日本の風土や気候に合わせた暦なので季節の旬を感じることができるでしょう。
その七十二候の中の蛙始鳴(かわずはじめてなく)は、字の通りにカエルが鳴き始める時期です。
カエルの鳴き声は、なかなか田舎の方へ行かないとじっくり味わうことはできないかもしれません。
でも、この暦ができた頃の人々はじっくりその声に耳を傾けてきました。
現代もカエルの声を聴くことはできなくても季節の音を楽しむくらいの余裕がある方が生きやすいのかもしれませんね。
目次
蛙始鳴(かわずはじめてなく)の意味
蛙始鳴は、野原や田んぼなどでカエルの鳴き声を聞くことができるようになる季節です。その声は、雄のカエルが雌のカエルを恋しく思って泣く声だと言われています。
そんなカエルも昔は川に住むカエルと田んぼに住むカエルで呼び名が違っていたようです。川に住むカエルという言葉がなまって今の蛙という単語が生まれたとかいう話もあります。
今でこそ、カエルはどこに生息していてもカエルに違いないですよね。川に住むカエルの方が声がキレイで鳴き声も美しいと言われています。
鹿のなくこと絵にも似ていることから河鹿蛙という別名も持っていたりします。小鳥のさえずりのように高く澄み切った声は聴くだけで癒しを与えてもらえるでしょう。
ほかにも美しいとは言えないかもしれませんがカエルは種類によって様々な声色を持っています。
それぞれの声を聴き分けながら楽しむことは、ちょっとした音楽鑑賞のような楽しみもありますよ。
寒い冬から春へと移り変わり、ついに夏になりました。ぐんぐん気温も上がり暑くなってきます。
温かくなるとついつい無理をしてしまう人も増えてきますよね。たまには、一休みついでにカエルの鳴き声を鑑賞してみてはいかがでしょうか?
蛙始鳴(かわずはじめてなく)の時期は「5月5日~5月9日頃」
2021年 | 5月5日~5月9日 |
2022年 | 5月5日~5月10日 |
2023年 | 5月5日~5月9日 |
2024年 | 5月5日~5月9日 |
2025年 | 5月5日~5月9日 |
2026年 | 5月5日~5月10日 |
2027年 | 5月5日~5月9日 |
2028年 | 5月5日~5月9日 |
2029年 | 5月5日~5月9日 |
2030年 | 5月5日~5月9日 |
蛙始鳴(かわずはじめてなく)の時期は、立夏という時期の一番最初の七十二候です。ついに待ち望んでいた夏がやってきます。
新緑の香りやすがすがしい風を感じることができるので、外に出て肌で季節を感じることができる時期でもあります。
五月晴れという言葉があるように、この時期は雲一つない晴天も多い時期なので何事に関しても取り組みやすいタイミングでもあるでしょう。
蛙始鳴という言葉通り、カエルが楽しく元気に鳴き始める時期でもあります。カエルの声色はそれぞれ違い個性を楽しむこともできるでしょう。
カエルがぴょんぴょんと飛んでいく姿は季節感を覚えずにはいられないですよね。都市部ではカエルを見かけることは少なくなっているかもしれません。
たまに見かけてもほほえましいというよりは、異質なものという要素の方が強いかもしれませんがもう少し優しい目で眺めてみましょう。
また、風情を感じるので昔から様々な詩歌にカエルの声は出てきたりもしますよね。カエルの声色を楽しむくらいの余裕を心に持つことも大切です。
また、この時期は季節の変わり目ということもあり藤の花のように季節にまたがって咲き始めるものもあり1回で2つの顔を楽しむことができる自然も多いでしょう。
季節の変わり目の変化を受けいれて、体調管理はしっかり行ってください。その上で、カエルの声などの季節の風流さを楽しんでみても良いと思います。
蛙始鳴(かわずはじめてなく)の旬の野菜は「にんじん」
「にんじん」の基本情報
栄養 | にんじんには、カロテン、食物繊維などが豊富に含まれています。ただし、ビタミンCを破壊してしまうアスコルビナーゼという成分が配合されているので調理方法に注意しましょう。 |
選び方 | 全体的にオレンジ色が赤く濃く、均等なものを選びましょう。 |
保存方法 | 保存する場合は、新聞紙で包み冷暗所に保存するようにしてください。あまりに気温が高い場合は、涼しい場所に入れましょう。また、根菜なので皮をむいてから切ってジップロックなどに入れて冷凍保存もおすすめです。肉じゃがなどのように既に調理をする料理が決まっている場合はその形状に切っておくと時短にもつながるでしょう。 |
その他、お役立ち情報 | にんじんには、ビタミンCを破壊してしまうアスコルビナーゼという成分が含まれています。そのビタミンCを破壊する要素を防ぐには加熱をすることがおすすめです。また、生で食べる場合は、お酢と一緒に食べるようにしましょう。キャロットラぺなどがおすすめです。 |
「にんじん」の特徴
昭和の時代のにんじんは独特の臭みがあり、食べにくい風味であったこともあり人気がない野菜だったかもしれません。でも、現代のにんじんは品種改良によって臭みも抑えられ甘みが増した野菜になっており以前よりも気軽に食べることができるようになりました。
ただし、カロテン以外の栄養素は減っているので量を食べる方が良いのかもしれません。栄養素は皮に多く含まれている野菜でもあります。
「にんじん」のおすすめの食べ方・調理法
にんじんは、甘みもあり色も鮮やかということで食卓に上がることも多いですよね。肉じゃがやポトフなどに入れ込んで煮るのもおすすめです。また、細切りにして茹でてからお酢と混ぜるキャロットラぺなども栄養素をしっかりとることができるので良いでしょう。洋風も和風も問わない便利な野菜です。
またクックパッドの「にんじん」に関連するレシピも参考になるので是非ご覧ください。
蛙始鳴(かわずはじめてなく)の旬の魚介類は「初鰹」
「初鰹」の基本情報
栄養 | 初鰹には、タンパク質やアミノ酸などが含まれています。 |
選び方 | 表面に傷がなく、目が濁っていないものを選びましょう。アミノ酸のヒスチジンを多く含むので傷んでくるとアレルギーを起こすことがあるので注意してください。 |
保存方法 | 内臓を取り除いてから、キッチンペーパーで水分を吸い取ってください。その後、1枚ずつキッチンペーパーで包んでからラップに包んで冷蔵庫保存をしましょう。また、切り身の状態であれば1枚ずつラップで包んでください。その上でジップロックなどの袋に入れてから冷凍することも良いでしょう。たたきや刺身の場合は空気を抜いて冷凍してください。 |
その他、お役立ち情報 | 鰹で最も食べられている種類は本鰹です。たたきなどの刺身にして食べることの方が多いかもしれませんが、かつお節やそばつゆの原料として使われている魚でもあります。 |
「初鰹」の特徴
鰹は、たくさん栄養が含まれています。また、比較的安価なので手に入りやすい魚でもあると言えるでしょう。新鮮な鰹は塩で食べても美味しいです。
「初鰹」のおすすめの食べ方・調理法
鰹は、刺身やたたきのように生で食べることが中心になる魚です。鰹の内臓を熟成させた塩辛も美味しいでしょう。ほかには、かつお節などは出汁を取ったり使い道は幅が広いです。
またクックパッドの「初鰹」に関連するレシピも参考になるので是非ご覧ください。
蛙始鳴(かわずはじめてなく)の旬の草花は「藤」
「藤」の基本情報
学名 | フジ |
科・属 | マメ科 |
原産国 | 東アジア・北アメリカ |
別名 | 藤 |
「藤」の特徴
藤の花は、春から夏の2つの季節にまたがって花を咲かせます。なので、2度美味しい花とも言えるでしょう。
4月の終わりから5月の初めにかけて花を咲かせ始めるということもあり、春の終わりを告げる花でもあると言えます。
万葉集にも登場する花ということもあり、古くから人々の心を惹きつけてきた花ということもわかるでしょう。
フジという名前には花が咲き乱れるという意味もあるそうです。山の斜面をフジが覆っている様子はとても美しいですよね。
まるで、海の波のようで心奪われる人も多い景色だと思います。藤の紫色の花は美しい上に甘い香りも魅力的ですよね。
日本では藤棚に仕立てて、その下でピクニックをしたり風情を楽しむことが主流になっています。
また、藤のつるは編んでかごやバックを作ることができるということもあり実用性もあります。
大昔の日本では食用として使われていたという歴史も持っています。色々なことに利用できるフジは見た目だけでない万能な植物だったのです。
でも、欧米では壁や木の幹に這わせる自然な状態を楽しむことが多い花です。フジは、日本だけでなくアメリカや中国でも人気がある花のです。
「藤」の花言葉
藤の花言葉は、「至福のとき」です。藤の紫の花が咲き乱れる様子は天国と言っても良いのかもしれません。
また、甘い香りも至福の時をイメージしてしまいますよね。富士の花房は藤波と呼ばれることもあります。
海の波に例えられて、藤棚で大きく揺れる様子は感動的です。また、野生の藤が山の斜面を覆っている様子も絶景と呼ばれ最高です。
フジが咲く様子を眺めることができること自体が至福のときなのかもしれませんね。日本では、藤棚の下で自分らしい時間を持つという習慣もあります。
そんな時間のことを指して至福のときというのかもしれません。
蛙始鳴(かわずはじめてなく)の旬の行事は「端午の節句」
この時期は、端午の節句という行事があります。現代では子供の日と呼ばれ、子供の健やかな成長を願う日に変わりつつありますよね。
元々は、日本の風習でなく中国から日本に入ってきた行事なのです。中国では健康を願って菖蒲酒を飲む習慣がありましたが、日本では菖蒲湯に入るという習慣にアレンジされています。
菖蒲湯の方が老若男女問わず誰でも参加できて良いのかもしれませんね。葉から良い香りがし、茎が保温効果や結構促進効果を持っているそうです。
お湯を入れる時から菖蒲を浴槽に入れておくと香りも本効果もどちらも楽しむことができますよ。
また、柏餅を食べる習慣も日本発祥となっています。柏が新芽が出るまで葉が落ちないということから、それを家庭繁栄になぞらえたことから始まったみたいです。
家系が絶えないことを象徴する縁起物とされています。でも、粽を食べることは中国から伝わった風習です。
ほかにも男の子の成長を願うべく、兜を飾ったりこいのぼりを掲げたりしますよね。中国には「竜門」という激流があります。
そこを上ることができる鯉は龍になるという伝説があり、登竜門という言葉の語源にもなっているほどです。
こいのぼりもこの昔話にちなんだものになります。江戸時代に武家が武者人形を飾るのに対して庶民は立身出世を願ってこいのぼりをあげたのが始まりらしいです。
最近では、都市部でお庭の狭い家が多いこともあり小さなこいのぼりが流行りでもあります。
川にロープを渡して泳がせることも増えてきたので、誰よりも自分が出世するという気概を見せるためのものでなくみんなで仲良くするという願いに変わったのかもしれません。
みんなで、仲良く柏餅を食べながら子供の日を楽しむというのも平和な世の中になったということでもあるのかもしれません。
蛙始鳴(かわずはじめてなく)の運気アップの方法は「音や香りを楽しむ」
蛙始鳴の時期は、季節がどんどん進んで夏に入る時期です。特に大きな変化がある訳でもないと言えます。
だからこそ、心を落ち着けてゆっくりと季節の移り変わりを楽しむようにしましょう。カエルが田んぼや川で鳴いているのは当たり前のことかもしれません。
都会暮らしが長くなってくると、カエルの鳴き声自体が忌むものになってしまうこともあるでしょう。
でも、そんな時期だからこそカエルの声色に耳を傾けてください。カエルなんて全部同じだと思っていたかもしれません。
でも、少しずつ違っているということを感じ取ることも可能でしょう。ほかには、藤棚でピクニックをしたりこどもの日を楽しんだりと色々な風物詩があります。
藤の花言葉は至福の時です。藤を眺めてみると天国にいるような気持ちを味わうこともできるでしょう。
年齢を重ねていくと1つずつが面倒なものになってしまうこともありますが、そんなときこそあえて楽しんでみましょう。
面倒なことほど、計画を練ってみると意外と楽しかったりすることもあるでしょう。そんなことも人生を楽しむ上では大切なことの1つでもあります。
季節の移り変わりを楽しむということができるのは、心に余裕があるということなのかもしれません。
こいのぼりを飾って、柏餅を食べて菖蒲湯に入浴するだけでも心がキレイになるようなこともあるでしょう。
これから本格的な暑い日々に突入することになります。それに、向かっていくためにも心に余裕を作っておくことも大切です。
今まで何となくで取り組んできた端午の節句においても少し視点を変えてみましょう。自分や自分の大切な人のために健康を願ってみてください。
端午の節句もただの国民の休日くらいの認識だったかもしれませんね。子供の頃は柏餅を食べたり楽しいだけのイベントという要素の方が強かったかもしれません。
季節の中に存在する行事は、意外と人が生きていくうえで大切な行事でもあることも多いですよ。
他の七十二候の意味や時期の一覧
占い師秋桜のワンポイントアドバイス「体調を整えるべきよ」
現代では猛暑ということもありますが、昔は冬よりは命の心配がなかった季節かもしれないわ。
だから、自然とワクワクしてくるということもあるわよね。本格的な夏が始まる前に体調を整えておきましょう。
季節の変わり目だから体調のバランスを崩してしまうこともあるので、事前に整えておきましょう。
動きやすい季節ということもあり、活動的になってしまうことも多いので無理しすぎないように注意してください。
まぁ、体さえ整えておけば何でも対応できますからね。夏になるとどんどん忙しくなってきますよね。