季節の暦の読み方に七十二候というものがあります。
日本の風土や気候に合わせた暦なので季節の旬を感じることができるでしょう。
その七十二候の雷乃収声(かみなりすなわちこえをおさむ)の時期は、夏の空模様が終わり秋の空になる時期です。
秋の空は夏の空と大きく違いますよね。そんな空の違いを感じてみましょう。その上でこの季節の過ごし方を考えていきましょう。
目次
雷乃収声(かみなりすなわちこえをおさむ)の意味
雷乃収声は、雷が鳴らなくなる頃を刺します。雷と言えば、夏の夕立につきものですよね。夕立も起きることがなくなり雷が鳴らなくなるという意味があります。
この頃から夏らしいスカッとした青空を見かけることがなくなり、空が秋めいてくるでしょう。
秋の空と女心という言葉もあるくらい秋の空は変化が激しいと言われています。でも、実際は秋の空よりも夕立の雨の方が天気の変化が激しいと思いませんか。
元々、雷の稲妻は稲の夫という意味です。今は、夫をつまと読むことはありませんが昔は夫もつまと読んでいました。
雷が稲をはらませると思っていたことから稲妻と名付けられたそうです。昔は、雷と稲妻は別ものと考えられており、それぞれ夏の季語と秋の季語になっています。
昔の人の直感もすごいもので雷が多かった年の方が稲の収穫量が多いそうですよ。雷が結ばれた結果がお米になるなんてロマンティックですよね。
雷乃収声(かみなりすなわちこえをおさむ)の時期は「9月23日~9月27日頃」
2021年 | 9月23日~9月27日 |
2022年 | 9月23日~9月27日 |
2023年 | 9月23日~9月27日 |
2024年 | 9月22日~9月27日 |
2025年 | 9月23日~9月27日 |
2026年 | 9月23日~9月27日 |
2027年 | 9月23日~9月27日 |
2028年 | 9月22日~9月26日 |
2029年 | 9月23日~9月27日 |
2030年 | 9月23日~9月27日 |
雷乃収声(かみなりすなわちこえをおさむ)の時期は、空が秋めいてきます。夏らしい入道雲が消えたと思えばイワシ雲をよく見かけるようになるでしょう。
鰯雲も鱗雲や鯖雲など色々な名前があります。どれも共通して魚に関する名前が付けられていると思えば面白いですよね。
実は、鰯に似ているからつけられた名前でなく鰯が大量に獲れるということからの名づけみたいです。
また、鯖やうろこに関してはそういった理由でなく模様が似ているという理由みたいです。同じ魚なのに理由が違うのも面白いですよね。
鱗雲を見かけると雨が降るという言い伝えもありますが、正しくは続いて低い雲も見られるようになったときです。
空の様子で天気が予想できるなんて不思議ですよね。また、この時期は彼岸花が咲き乱れることもあり地上は華やかです。
田んぼのあぜ道などふとした場所に真っ赤な彼岸花を見かけたことがある人も多いでしょう。
その毒々しい色から毒を含むと聞いたことがある人も多いと思います。確かに毒がある花ではありますが水に晒して毒を抜くことができます。
毒を抜けば食用として扱うことができるので飢饉のときに非常食として食べられていたそうです。
彼岸花の意外な一面ですよね。
雷乃収声(かみなりすなわちこえをおさむ)の旬の野菜は「松茸」
「松茸」の基本情報
栄養 | 松茸には、食物繊維、ビタミンB2、カリウム、松茸オールなどが含まれています。あの独特な香りは食欲を増進させてくれます。 |
選び方 | 松茸は、内側のひだが汚れていなくて傘があまり開いていないものを選びましょう。軸の弾力がないものは虫に食われてしまっている可能性が高いので避けた方がよさそうです。 |
保存方法 | 松茸は、すぐに風味が落ちてしまうのでなるべく早く食べた方が良いです。やむを得ず、保存をする場合は湿らせたキッチンペーパーで包み冷蔵庫の野菜室に保存してください。冷凍する際は1つずつラップなどでぴたっと包んでから行いましょう。 |
その他、お役立ち情報 | 松茸は秋の味覚として有名ですが、実は人工栽培が難しいキノコです。なかなか取れないということもあり、国産品になるとかなり高級です。輸入品の松茸は物によっては別の種類のキノコもあるので注意しましょう。 |
「松茸」の特徴
日本では高級品として扱われています。実は、あの香りの成分であるマツタケオールは食欲増進やがん予防にも効果があるとされています。美味しいだけでなく健康にも良いのです。
「松茸」のおすすめの食べ方・調理法
松茸の食べ方で真っ先に思い浮かべるのが松茸ご飯ではないでしょうか?最近では、人工的に香りをつけたものもあり、疑似的に体感できるメニューも増えましたよね。松茸は、炊き込みご飯以外にも土瓶蒸しや網焼きなど美味しい食べ方がたくさんあります。
またクックパッドの「松茸」に関連するレシピも参考になるので是非ご覧ください。
雷乃収声(かみなりすなわちこえをおさむ)の旬の魚介類は「はぜ」
「はぜ」の基本情報
栄養 | はぜにはタンパク質、グルタミン酸、必須アミノ酸、アスパラギン酸などが含まれています。 |
選び方 | はぜは、丸々と太ったものを選ぶようにしましょう。 |
保存方法 | はぜは氷漬けにすべき魚です。水を張った容器にはぜを入れてそのまま冷凍しましょう。解凍するときは、冷蔵庫の中でゆっくり解凍してみてください。また、から揚げで食べることも多いので、衣をつけるところまで行っておくと調理がしやすいかもしれません。 |
その他、お役立ち情報 | はぜは、江戸前天ぷらの代表的な具となっています。今でも東京には釣ったはぜをそのまま天ぷらにして食べることができる船もあるそうです。そんなはぜも関東では開いたものが販売されています。 |
「はぜ」の特徴
はぜの旬は、秋から冬にかけてです。秋のはぜは彼岸はぜと言って特別扱いされています。はぜは生きたまま売買されるいのが主流で既に死んでいるものは値段が下がってしまいます。
「はぜ」のおすすめの食べ方・調理法
はぜの最も美味しい食べ方は天ぷらであると言われています。小ぶりのものはから揚げにしましょう。また、揚げ物以外にも焼いたり干したりして食べることができますよ。地域によってはお雑煮の出汁を取るために使われている場合もあります。
またクックパッドの「はぜ」に関連するレシピも参考になるので是非ご覧ください。
雷乃収声(かみなりすなわちこえをおさむ)の旬の草花は「萩」
「萩」の基本情報
学名 | 萩 |
科・属 | マメ科 |
原産国 | 東アジア |
別名 | 玉見草 |
「萩」の特徴
萩は、秋の七草にも入っている花です。秋の七草は、春と違い食べるものではないので萩の花は食べることはできません。
こちらは、万葉集でも登場するくらい歴史がある花です。花の中でも最も1番多く読まれているモチーフなのです。
そういったこともあり、日本では昔から親しまれていますよね。
お彼岸の時期に食べるおはぎの由来もこちらの花かららしいです。萩の花は小ぶりの花ですが色も紫色で上品です。
こぼれ落ちそうに咲く花は、命を彷彿とさせるかのようで素晴らしいですよね。萩に命が紡がれていく様子を見たのかもしれません。
昔の人が大切にしてきたこともよくわかりますよね。儚い雰囲気を持つ花ですが意外と強い花となっています。
1m以上も枝を伸ばすくらいの強い生命力を持っています。暑さにも寒さにも強いので初心者でも育てやすいですよ。
花が咲いている時期も6月から9月と長いので長時間楽しむことができるでしょう。ほかにも動物の餌や枝を編んで雑貨を作ったりと幅広く活用することができる花です。
日本では幅広く生息しているので見かけることも多いでしょう。萩の花を眺めながらおはぎを食べるのは風流ですよね。
「萩」の花言葉
萩の花言葉は、「内気な愛情」です。萩は、あまり主張することなく静かに咲いている花です。
枝は1mもの長さに伸びて大きく主張しますが、お花自体は小さく静かですよね。そんな静かな様子を表している花言葉なのかもしれません。
静かに愛を心に持って、ずっと見守っているというのも素敵ですよね。萩の花はどこか見守ってくれているような温かさがあるでしょう。
お彼岸の時に食べるおはぎの手作り感のような温かさがありますよね。恋心は言わないと伝わりません。
だけど、伝えるだけが恋ではないということを訴えてくれているようです。言葉に出さずとも漏れ出る恋心こそが粋なのかもしれませんね。
萩の花のように静かで温かい恋をしてみても良いはずです。恋は現代人にも万葉の時代の人にも共通する感情です。
1000年以上も前の人たちも同じように萩の花の前で恋をしていたと思えば、感慨深いですよね。
雷乃収声(かみなりすなわちこえをおさむ)の旬の行事は「秋の土用」
この時期は、秋の土用になります。夏の土用が最も有名ですが、実は秋にもあるのです。4つの季節全てに土用という期間がありますよ。
この時期は、立秋、立春などの前の18日間を指します。この時期は、季節の変化の時期でもあります。
季節の変化は、国境のようにスパッと線を引くことはできないのです。どちらかというと渦潮のように少しずつ馴染んでいき、最後に新しい季節になるという方が正しいでしょう。
何となく、気温や季節が進んだり戻ったりする様子を眺めているとわかりますよね。この時期は、季節の変化で体調を崩しやすいということもありますが気も乱れます。
人間が発する気よりも土地が発する気の方が乱れるのかもしれません。なので、引っ越しなどはあまり良くないでしょう。
引っ越しというのは、自分の気が根付いた場所から離れて新たな場所に居を移す作業です。
例えるなら根っこをしっかりと張った植物を土から引っこ抜いて違う庭に植えるというのが近いでしょう。
根っこを抜いても次の土が良い土じゃないとなかなか根付かないですよね。土用の時期は気が乱れているのでなかなか根っこが根付きません。
なので、引っ越しをしても不安定になってしまいがちなので注意しましょう。そして、この時期は土いじりなども向いていない時期です。
土用と言うのは、大きく動かずにいつも通りに過ごす方が良いと言えます。普通に生きていると気や自分の根っこなんて意識しないかもしれません。
でも、開運においては重要なことの1つなので意識してみましょう。どうしても引っ越しをしないといけない場合は土神様に挨拶にいけば良いともいわれています。
けど、その期間の18日間をホテルのような仮住まいで過ごす方が良いと思います。それがわかっていたからこそ昔の人も方位違えなどをしていたことがわかりますよね。
雷乃収声(かみなりすなわちこえをおさむ)の運気アップの方法は「季節の流れにのる」
雷乃収声の時期は、季節が変化していく過渡期となっています。急激な気温の変化などについていくことが難しい場合もありますよね。
また、季節の変化が名残惜しくて受け入れたくないという気持ちを持っている人もいるでしょう。
だけど、季節は人間の意思と関係なく進んでいきます。なら抗うより季節の変化を受け入れる方が賢いですよね。
この時期に開運を目指すのであれば季節の流れにのることを意識しましょう。その季節らしいことを行ってみることもおすすめです。
その土地がこの1年育んできた秋の実りを食べるということも開運につながるはずです。方位旅行でもその土地の気を食べ物で取り入れたりしますよね。
それは季節においても同じことだと思います。その季節の食べ物には、その季節でしか味わえない旬があります。
もっとも旬の味は美味しいということもありますが、意外と理にかなっているということも多いです。
夏は、ナスやトマトのような体を冷やす野菜を食べ、冬はれんこんのように体を温める野菜を食べますよね。
何気なく行っていたことが体のためになっていたということを知ると驚きませんか?そういった感じで季節のものは人間を助けてくれる効果があります。
あとは、季節の植物や季節の行事などを楽しみながら心の方にも栄養をしっかりと与えましょう。
もしかすると、現代人にストレスが溜まっているのは季節を感じているる暇がないからということもあるのかもしれませんね。
通勤の途中の道に咲く植物を眺めるだけでも良いのです。ほかには、空を眺めたり風を感じるということも大切なことでしょう。
季節を感じるということがストレスから解放されるための第一歩になるかもしれません。まずは、季節を感じることを意識してみてください。
その上で土用の期間はゆっくり過ごしましょう。
他の七十二候の意味や時期の一覧
占い師秋桜のワンポイントアドバイス「力を溜める時期よ」
どこかもの悲しさを感じてしまって、やる気よりも内向的になってしまうということもあるはずよ。
この時期は季節の変わり目だから当たり前のことよ。意外と季節の変わり目ってあまり意識しないわよね。
現代人は気づくと季節がわかっていたということも多いかもしれないわ。だから、体調を崩しても寒いのが理由と思ってしまうこともあるわよね。
また、少しウツっぽくなってしまうのも季節のせいじゃなくて自分が弱いからと決めつけてしまうかもしれないわ。
だけど、意外と人間の体や心って季節にも左右されてしまうのよね。そう考えると楽じゃない?
昔の人は、その季節に合った食事を食べたりして自然と対処してきたと思うの。あなたもそんな風に対処すれば、もっと生きやすくなると思うわ。