季節の暦の読み方に七十二候というものがあります。
日本の風土や気候に合わせた暦なので季節の旬を感じることができるでしょう。
その七十二候の螳螂生(かまきりしょうず)の時期は、梅雨が始まる時期です。
梅雨と言えば、ジメジメしてすっきりした空を眺める時間が減りますよね。
だから、鬱々としてしまいがちな人も多いはずです。
そんな時の過ごし方を考えていきましょう。
目次
螳螂生(かまきりしょうず)の意味
この時期はカマキリが生まれる時期となります。現代では、夏の始まりのようなイメージがあるかもしれません。
でも、この暦が生まれた時期は梅雨の時期とされていました。また、田植えを行う時期でもあったようです。
現代では季節が前倒しになりつつあることと兼業農家が増えていることから大型連休に前倒しで行われることが多いですよね。
カマキリが生まれるのは、梅雨の時期です。いつ梅雨入りするのかわからず、天気が鬱陶しいと思ってしまう季節なので良いイメージがないかもしれませんね。
カマキリは卵から生まれる生き物です。ピンポン玉くらいの大きさの卵から成虫と同じ形の小さな虫がたくさん生まれます。
卵の存在を知らなければ、驚いてしまうくらいインパクトを感じるでしょう。カマキリは、ほかの虫と少し見た目が違いますよね。
カマキリのカマで獲物を狙う様子が首を垂れて拝んでいるように見えるともいわれるので「拝み虫」という別名をも持っています。
日本では拝んでいると言われていますが、ヨーロッパでは予言者と呼ばれているそうです。国が変わると呼び方も大きく変わりますね。
カマキリは、身近な虫です。でも、かなり気性が荒く扱いにくい存在でもあります。相手がどのような虫であっても常に威嚇をしているので「蟷螂の斧」ということわざもあるくらいです。
力のないものが力のあるものに歯向かうという意味を持っています。現代であれば、口だけの人やネット弁慶などが当てはまりそうですね。
螳螂生(かまきりしょうず)の時期は「6月5日~6月10日頃」
2021年 | 6月5日~6月10日 |
2022年 | 6月6日~6月10日 |
2023年 | 6月6日~6月10日 |
2024年 | 6月5日~6月9日 |
2025年 | 6月5日~6月10日 |
2026年 | 6月6日~6月10日 |
2027年 | 6月5日~6月9日 |
2028年 | 6月5日~6月9日 |
2029年 | 6月5日~6月9日 |
2030年 | 6月5日~6月10日 |
螳螂生(かまきりしょうず)の時期は、梅雨の時期に入ると言われています。現代の暦に当てはめると、少し遅いかもしれませんね。
梅雨の時期は空気中の湿気がどんどん上がってきて、体調を崩してしまう人も多いので注意しましょう。
科学が発展した現代になったからこそ、人の体調の変化に気圧が関係しているということもわかってきましたが、暦ができた時は未知の世界でしたよね。
だからこそ、体調の変化と季節の変化をスムーズに行うためにも旬の食べ物なども食べていたのでしょう。
そして、田植えの時期でもあります。田植えというよりは田植えが終わった後の田んぼを眺めてみてください。
まだ、稲が小さいからこそ水田の水がよく見えるはずです。水面に映る稲や空などの景色が眩しい時期でもあります。
梅雨の合間の晴れ間になれば、キラキラと輝く水田を見ることができるようになるでしょう。
田植えが終わったばかりの田んぼのことを早苗と言いますが、その早苗はどんどん育ち青田になります。
青田買いという言葉の語源の青田もこの青田です。青田の時点でお米を買っておくのです。
螳螂生(かまきりしょうず)の旬の野菜は「らっきょう」
「らっきょう」の基本情報
栄養 | らっきょうは、炭水化物、カリウム、ナトリウム、カルシウム、マグネシウム、食物繊維などが含まれています。見かけによらず、ごぼうの3倍以上もの食物繊維を含んでいます。ただし、水に溶けるので漬けた時は漬液も食べるようにしてください。 |
選び方 | らっきょうは、ふっくらとしたビジュアルで傷が少ないものがおすすめです。鮮度のことなども考えると土つきの方が良いでしょう。 |
保存方法 | すぐに芽が伸びてくるのでその日中の調理がおすすめです。長期保存するには、漬物にする方が良いでしょう。冷凍保存する場合は、漬汁のまま冷凍してください。解凍するときは、冷蔵庫内で自然解凍を行いましょう。 |
その他、お役立ち情報 | らっきょうは、玉ねぎにも含まれる硫化アリルが含まれているので刺激臭がします。この成分は、ビタミンB1の吸収を助けるためにも豚肉と調理することがおすすめです。スタミナ回復をすることができるでしょう。 |
「らっきょう」の特徴
らっきょうは、漬物のイメージが強いので年中食べることができるイメージがあるかもしれません。
でも、旬の時期は6月から8月の夏場になっています。日本では鳥取県での生産が多いのイメージがありますが実は2位です。
実は、日本一らっきょうの生産量が多いのは加護島なのです。
「らっきょう」のおすすめの食べ方・調理法
らっきょうは酢漬けにして食べるのが1番オーソドックスだと思います。最近は、暑いので漬けてあっても冷蔵庫で保存する方が良いでしょう。
ほかには、味噌漬けなどもおすすめです。みりん、酒を合わせたみそに10日程度漬けると食べごろになります。
またクックパッドの「らっきょう」に関連するレシピも参考になるので是非ご覧ください。
螳螂生(かまきりしょうず)の旬の魚介類は「あいなめ」
「あいなめ」の基本情報
栄養 | あいなめにはタンパク質、レチノール、カルシウム、ビタミンB1などが含まれています。 |
選び方 | 目が澄んでいて、鮮紅色のものを選びましょう。鮮紅色とは鮮やかな赤のことを指します。
そして、生きているものか活〆の触って硬さを感じるものがおすすめです。 |
保存方法 | 内臓を取り除いてから、切り身にしてから1枚ずつキッチンペーパーで拭取ってください。
その後、ラップに包んでジップロックなどの袋に入れてから冷凍することも良いでしょう。 |
その他、お役立ち情報 | あいなめは、割と日本に幅広く生息する魚です。実は、東京湾にもたくさんいる魚なのです。
秋冬が産卵期となっている魚なので旬の時期は夏場です。また、旬の時期は最も高値になるので覚えておきましょう。 ただ、旬を過ぎてもそこまで味はおちない魚でもあります。 |
「あいなめ」の特徴
あいなめは、江戸時代は殿様が食べる魚だったので庶民派食べることができなかったそうです。
それくらい、美味しくて希少な魚だったのです。現代でも安いとは言えませんが割と誰でも手が届く価格になってきています。
「あいなめ」のおすすめの食べ方・調理法
あいなめは、鮮度がとても大切な魚なので生きているものを選びます。刺身なども美味しいですが、家庭で食べる場合は煮物が良いでしょう。
から揚げにしてから甘酢あんかけにすれば、野菜も一緒に食べることができます。
また、醤油との相性も良いので醤油ダレを塗りながら焼く木の芽焼きも絶品です。
またクックパッドの「あいなめ」に関連するレシピも参考になるので是非ご覧ください。
螳螂生(かまきりしょうず)の旬の草花は「テイカカズラ」
「テイカカズラ」の基本情報
学名 | テイカカズラ |
科・属 | キョウチクトウ科 |
原産国 | 朝鮮半島・日本 |
別名 | なし |
「テイカカズラ」の特徴
テイカカズラは、百人一首の選者の藤原定家にちなんで名前が名づけられた花です。ただし、複雑なのですが現実の世界でなく「定家」という作品にちなんでいるそうです。
テイカカズラは、実は悲哀のエピソードがある花になっています。身分違いの恋に落ち、相手がこの世を去った後も恋する心が消えず執念となったとされています。
その執念が具現化した形が葛なのです。その葛が恋の相手のお墓にからまり離れなくなったという言い伝えがあります。
茎から既根して他のものに固着するという形の植物です。育つ姿からも執念を感じますよね。
エピソードや花の育ち方にもすごく強いものを感じますが、確かに有毒植物です。葉や茎を切ると毒を持った白い液体が出てくるので注意しましょう。
花は清楚で可愛い形をしています。小さな白い花は風車のような形をしており良い香りさえも漂ってきます。
この香りの良さが救いにもなっているでしょう。種は綿毛があり、風にのって飛んでいきます。
飛んで行った先で新しく良い恋が届きますように。
「テイカカズラ」の花言葉
テイカカズラの花言葉は、「依存」です。テイカカズラには、悲哀のエピソードがあります。相手が死しても叶わなかった恋を追い求めるというのはキレイなエピソードにも聞こえますよね。
でも、相手がいなくなった後も恋心を貫き相手のお墓にまで絡みつくというのは依存と言っても良いのかもしれません。
恋と依存や執着の境目って意外と見極めが難しかったりもしますよね。叶わなかった恋に執着する気持ちもわかりますが視野が狭くなってしまっているのかもしれません。
意外と周囲を見渡すと今の恋よりも素敵な恋があるかもしれませんよ。
螳螂生(かまきりしょうず)の旬の行事は「稽古始め」
この時期は、暦ができた頃は稽古始とされてきました。昔から芸事の世界では、稽古始めを6月6日にすると上手になると言われています。
今のように簡単な習い事や仕事にならないような習い事は少なかった時代なので、それで実を立てていきたいという決意なども含まれていたのかもしれませんね。
芸事で実を立てていくということは、今でも大変なことですが昔はより大変なことであったでしょう。
だからこそ、少しでも芸の習得の助けにしたいという気持ちもあり演技を気にするようになったのかもしれないですね。
その6月6日に稽古始をつけると良いというのは適当な話でなく、きちんと由来があります。
その由来は、単純で指を折って数字の六まで数えていくと小指が立つからということらしいです。
小指が立つことを「子が立つ」にかけているのです。確かに子が立つのは演技が良いことですよね。
それで身を立てようとしているのであれば、すがっておいて損はないでしょう。また、能で有名な世阿弥が書いた書物にも同じようなことが書かれています。
「風姿花伝」という書物の名前を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか?そこで世阿弥は。芸を始めるには満年齢でいう6歳が良いとも書いています。
なので、何かを始める時には6という数字が要になるのかもしれません。
ただ、世阿弥の著作においては何か始めようと意気込むのでなく自然と始める方が良いとも書いてあるので心に留めておきましょう。
なので、親などの外野が6歳の6月6日に無理やり始めさせた稽古においては身につきにくいとも言えるのでしょう。
結局、親の方の熱が強く子供の熱意が弱いと続かないということも起きてしまいますよね。親が一生懸命になり過ぎて子供を置き去りにしてしまうこともあると思います。
まぁ、現代では親が無理やり進めないと実らないという面もありますが子供の気持ちが最も大切ですよね。
今の時代、どんなことでもお金になる可能性を秘めています。なので、今は何にもならないと感じたことでも子供が本気になるのであれば挑戦させてあげても良いでしょう。
螳螂生(かまきりしょうず)の運気アップの方法は「風にのってみて」
螳螂生の時期は、心が感じるままに流れてみる方が良いのかもしれません。この時期は梅雨の始まりでもあります。
天気が悪いということで、気持ちがのらないことも多いかもしれませんね。そんな時も無理をすべきこともありますが、どうでも良いことはスルーしても良いのではないでしょうか?
自分にとって居心地の良い空間を作り上げるということを意識してみてください。意外と色々なことに縛られている自分を再発見する時期かもしれません。
あれこれと忙しくするのも悪くないです。でも、気分がのっていない場面で無理に進めても上手くいかないことも増えてくるでしょう。
あと、梅雨の時期でジメジメした空気は不快感を感じてしまうことも少なくないと思いますがあえてその風を感じてみましょう。
ジメジメした空気が意外と心地よいかもしれません。また、徐々に湿気が抜けていく変化を自分で感じとることもできるでしょう。
徐々に空気から湿気が抜けていくのは夏らしさをより感じることもできるはずです。
この時期は気圧の変化によって体調を崩してしまう人も多いです。科学が発達していない昔であれば、原因不明や呪いなどと表現されていたかもしれません。
気圧の変化が体調や気分にも作用してくる可能性も頭に入れておいて、自分で変化を敏感に感じ取ることができればなお良いでしょう。
雨が降る前に何となくわかるという人もいると思います。その人たちは占い師という訳でなく、ただ五感が磨かれているだけの人なのです。
自分で自分の五感を磨けば自分で自分のことがよりよくわかるようになるでしょう。まぁ、気分がのらない日が増えがちの時期だからこそ風にのるように流れてみてください。
特に責任感が強い人に関しては、何もかも手放すという時間も大切なことだったりもしますよ。
他の七十二候の意味や時期の一覧
占い師秋桜のワンポイントアドバイス「無理しないで」
この時期に大切なことは無理をしないということよ。特に現代人は無理をする方が良いと思っている節もあるわ。
やはり、人間って季節の変化のような大きな動きには抗うことが難しいと思うわよ。だからこそ、流れに乗ってみるということも大切だわ。
この時期は無理をせず、自分を大切にしましょう。あなたの限界はあなたが決めてしまっても良いと思うわよ。
だって、ほかの人が限界を決めるのって難しくない?あなただって、人の限界を決めるのは嫌よね。
逆に言えば、人の限界を勝手に決める人に問題があるとも言えるわ。