花の形はとても小さく、可愛らしいのですが、その香りはとても強く、日本三大香木として挙げられているジンチョウゲ。
2月10日生まれの誕生花であるジンチョウゲには、「勝利」や「栄光」といった、すがすがしく頼もしい花言葉があります。
しかし、縁起が良い花言葉だけではなく、一見ちょっと怖いと感じてしまう花言葉もあるのです。
今回は、そんなジンチョウゲの花についてもっともっと詳しくなれるよう、花言葉などを紹介していきたいと思います。
目次
2月10日生まれの誕生花「ジンチョウゲ」の基本情報
引用元:春の到来を告げる「ジンチョウゲ(沈丁花)」 | お庭から始まる豊かなグリーンライフ「庭サポ」
英名winter daphne・daphne ・Daphne odora
花言葉 | 栄光・勝利・不死・不滅・永遠・不老長寿・信頼・実らぬ恋・歓迎・青春の喜び・楽しみ・甘美な思い出・自然美 |
科・属名 | ジンチョウゲ科・ジンチョウゲ属 |
分類 | 常緑低木 |
原産地 | 中国 |
開花期 | 2~4月 |
別名 | ズイコウ・リンチョウ・センリコウ・チンチョウゲ・ダフネ |
2月10日以外の誕生花の月日 | 1月16日 2月23日 3月1日 3月15日 3月16日 3月21日 12月15日(白) 12月24日(白) |
2月10日生まれの誕生花「ジンチョウゲ」の花の名前の由来や種類
「ジンチョウゲ」の花の名前の由来
引用元:沈丁花(ジンチョウゲ)の花言葉|花の特徴や種類、見頃の季節は? - HORTI 〜ホルティ〜 by GreenSnap
ジンチョウゲの花の名前は、ジンチョウゲそのものの姿、そしてその香りが由来のもととなっていると言われています。
まず、その姿に関しては、丁子の木に似ているということで、花が特徴的な丁子の木…という意味合いから“丁花”となりました。
そしてその香りが大変強く、良い香りがする香木“沈花”を思わせるということから、この二つを合わせて“沈丁花(ジンチョウゲ)”と名付けられるようになったのです。
また、ジンチョウゲは英語名では“ダフネ”という名前がついていますが、これはギリシャ神話に登場する女神の名前が関係していると言われています。
欧米では、女性の名前としてこの名前が付けられることもありますが、香りが強いジンチョウゲを想ってつけた名前である場合と、女神ダフネからとった名前と、由来が2種類あることになります。
「ジンチョウゲ」の種類
引用元:水前寺江津湖公園
ジンチョウゲにはいくつかの種類があります。
まずガーデニングで人気なのが、白い花を咲かせるシロハナジンチョウゲです。
日本国内であちこちで見られる薄いピンクの花を咲かせるジンチョウゲは、ウスイロジンチョウゲといい、花の外側から内側に向かうにつれてだんだんと白色になっていく特徴のある花が可愛らしいジンチョウゲです。
花だけでなく、葉が特徴的なフクリンジンチョウゲは、赤く小さな実も見て楽しむことができます。
良い香りがして花もとても可愛らしいジンチョウゲですが、実は毒がある植物でもあることで知られています。
実や幹にも毒があり、特に樹液や実の毒性が強く、口にしてしまうと、症状が軽くても下痢や嘔吐、重症化すると心臓障害が起こることもありますので、かなり危険です。
しかし、花はその反面、毒性はなく、花を煎じて歯痛を治すのに使ったり、口内炎や喉の痛みを軽減させる薬として用いられています。
2月10日生まれのその他の誕生花
クロッカス
「青春の喜び」や「切望」「信頼」という花言葉を持っているクロッカスは、ジンチョウゲと同じく2月10日の誕生花とされています。
比較的身近な植物ではあり、見かけたことがある人も多いのではないでしょうか。
原種が80種類ほどあり、そこからさらに園芸用に改良された種類が複数あるのですが、ヒヤシンスのように水栽培もできるので、学校の理科の授業などで育てることもあるようです。
紀元前からサフランとして料理用に用いられてきた歴史も古い植物で、現在でも観賞用として広く親しまれています。
ヒマラヤユキノシタ
引用元:ヒマラヤユキノシタとは - 育て方図鑑 | みんなの趣味の園芸 NHK出版
「深い愛情」「情愛」「秘めた感情」など、愛を感じさせる花言葉が連なるヒマラヤユキノシタも、2月10日生まれの誕生花です。
キャベツに似ている葉の造りをしていて、寒い環境にも強いので、一度根付かせてしまえば、あとは放っておいても育つと言われるほど丈夫な植物です。
ユキノシタというと白い花のイメージが強いかもしれませんが、ヒマラヤユキノシタの場合にはピンクや赤などもあり、観賞用としてとても人気があります。
2月10日生まれの誕生花「ジンチョウゲ」の代表的な花言葉「栄光」の意味
「栄光」という花言葉は、もともとジンチョウゲが一年中葉をつけている常緑樹であることが由来していると言われています。
葉が落ちることがなく、常に青々とした葉をつけていることが、常に栄えている姿を連想させるということで、この花言葉がついたのでしょう。
2月10日生まれの誕生花「ジンチョウゲ」のその他の花言葉の意味
勝利
引用元:ジンチョウゲの育て方。コツとお手入れ、植え替えや寄せ植えを一挙紹介します | GardenStory (ガーデンストーリー)
ジンチョウゲにつけられている「勝利」という花言葉も、ジンチョウゲが常緑樹であるからこそ、つけられた花言葉だと考えられています。
一年中、瑞々しい葉をつけているジンチョウゲの姿が、季節にも天候にも勝利し、常にしっかりと立っているとても強く頼もしい存在に見えたのではないでしょうか。
そんなところから、「勝利」という花言葉がつけられたのです。
不滅
引用元:沈丁花(ジンチョウゲ)
常緑樹であるという点が、ジンチョウゲの花言葉の由来となるケースがほとんどで、「不滅」もやはり同じです。
一年中葉が枯れて落ちてしまうことがなく、冬の他の植物が葉が枯れて落ちてしまう季節でもジンチョウゲは青々とした葉をつけていることで、「不滅」の花言葉が生まれました。
永遠
引用元:沈丁花の花言葉。「アポロンとダフネ」の神話の由来から使ってはいけない花言葉も - 気になる話題・おすすめ情報館
「不滅」とほとんど同じ意味として受け取ることができる「永遠」ですが、この花言葉もジンチョウゲの常緑樹としての特徴から生まれた花言葉です。
この先もずっと、永遠と葉が枯れることはない…そんなジンチョウゲの姿からこの「永遠」という花言葉がつけられました。
不老長寿
引用元:2022年】沈丁花の香水のおすすめ人気ランキング5選 | mybest
人は古くから不老長寿に憧れてきました。
死ぬことも、老いることもなく、永遠に生き続けることができたら…大切な人を失う悲しみを味わうこともなくなり、病気に苦しみながら死ぬこともない。
人類が古くからその望みを抱いて生きてきたからこそ、ジンチョウゲの姿に憧れを抱き、一生変わらない、永遠にそこに在り続けるジンチョウゲのようになりたいと、「不老長寿」という花言葉が生まれたのだと考えることもできるのではないでしょうか。
信頼
どんなにうまい話を持ち掛けてきても、どんなに安心させるような言葉をかけてくれても、すぐに姿を消してしまうようでは、信じることはできません。
その点、ジンチョウゲは、一年を通して葉が枯れ落ちることはなく、花も20日程度は平気で咲いていることから、「いつもそこにある安心」を与えてくれます。
それが、この「信頼」という花言葉につながっていると考えられるのです。
ずっとそこにいてくれる、在ってくれるという安心感をしっかり抱くことができるからこそ、信じることができる…。
ジンチョウゲは、その強さと生命力で、「信頼」という花言葉をつけられたのです。
歓迎
ジンチョウゲの花の香はとても強く、その香りは“センリコウ”という別名からも分かるように、千里先まで香りが届くと言われているほどです。
遠くからも導き、「私はここにいる」と相手を呼び、そしてやってくる相手を良い香りでおもてなししてくれる…そこに感じられるのはジンチョウゲの花からの「歓迎」の心だったのではないでしょうか。
昔は、今のように便利な交通手段はなく、自らの足を使って一歩一歩、進んでいかなければなりませんでした。
道路だって、今のように舗装されているわけではありませんから、まっすぐ歩くのが一苦労という道だって決して少なくなかったはずです。
必死に歩を進める最中、ジンチョウゲの甘い香りが漂ってきたとしたら、その香りを頼りに力を振り絞って前に進むことができたのではないでしょうか。
ジンチョウゲは自分の香りで近づいてくる相手を歓迎する…導く…そんな花言葉も持っているのです。
青春の喜び
引用元:ジンチョウゲ(沈丁花)の育て方や特徴を徹底分析 | お庭の窓口
ジンチョウゲの葉が常に青々している様子は、まるで青春時代のようだ…そんな印象からつけられた花言葉が「青春の喜び」です。
何をしていても楽しい、何につけても興味が持てる…そんな青春時代を豊富とさせてくれるジンチョウゲの青々とした葉っぱは、まさに青春そのもののように見えたのではないでしょうか。
楽しみ
ジンチョウゲの甘い香りは、心をわくわくさせてくれます。
あまり近づいて嗅いでしまうと、匂いが強すぎて気分が悪くなってしまう人もいますが、あの特有の香りは、心を沸き立たせてくれます。
ジンチョウゲの香りを嗅いだ時に感じる心が弾む感覚が、そのまま「楽しみ」という花言葉につながっているのです。
甘美な思い出
引用元:沈丁花(ジンチョウゲ)への肥料のやり方、時期について
甘い香りは、ジンチョウゲの花言葉にいくつもの魅力的な言葉を与えてくれています。
「甘美な思い出」という花言葉は、まさにジンチョウゲの香りが由来となっているものです。
甘く、時には強すぎる香りでも、自分が持っている甘美な思い出を掘り返して、再度楽しませてくれる…そんな意味が込められています。
自然美
引用元:ジンチョウゲ(沈丁花)の育て方や特徴を徹底分析 | お庭の窓口
ジンチョウゲの花は、決して華やかではありませんし、バラやボタン、ユリのように大振りなわけでもなく、特別に目立つわけでもありません。
しかし、ジンチョウゲの花は、見ていれば素直に「美しい」と感じることができる「自然美」があります。
花の香や葉の特徴だけでなく、花の姿そのものも、花言葉の由来となっているのです。
2月10日生まれの誕生花「ジンチョウゲ」の怖い花言葉と意味
不死
引用元:沈丁花(ジンチョウゲ)|花言葉・由来・意味 - 笼岛 みどり -
ジンチョウゲの花言葉にある、「不死」というものは、ジンチョウゲがとても生命力が強く、常緑樹であるために葉が一年中落ちることもなく、なおかつ、花も20日程度咲き続けると息が長いことからつけられたものです。
言葉だけで見てしまうと少し怖いイメージもあるかもしれませんが、人が不死を願い、その願いをジンチョウゲと重ねて憧れたり、羨ましく思う気持ちが関係して「不死」の花言葉が生まれたのでしょう。
実らぬ恋
引用元:沈丁花(ジンチョウゲ)の花言葉とは?種類別、色別に花言葉はある? | BOTANICA
「実らぬ恋」という花言葉に、怖い印象を抱く人もいるかもしれません。
しかし、この花言葉の由来は、ギリシャ神話に残っている悲しい恋のお話がもととなっているので、怖い話…というわけではないのです。
古代ギリシャにおいて、太陽神であり、また有数のプレイボーイであったアポロンは、ある日、山の中でキューピットのエロスに会います。
弓の練習をしていたエロスですが、アポロンは、エロスのその弓が小さすぎるとからかうのです。
気を悪くしたエロスは、金色に光る矢をアポロンへ、そして鉛の矢を自分たちのすぐ近くにいたダフネという美しい女性に放ちました。
実は、アポロンに射られた金の矢には恋の魔法がかかっており、鉛の矢には相手を拒絶する魔法がかかっていたのです。
魔法にかかったアポロンは、ダフネのことを好きになり、アプローチするのですが、ダフネにも魔法がかかっているので、アポロンのことを相手にしないどころか、徹底的に拒絶します。
あまりにもしつこく追い回してくるアポロンにうんざりしたダフネは、自らの父親のもとへ逃げ込み、「姿を変えてでもアポロンから逃げたい」と訴えます。
父親は娘の願いを聞き入れ、娘を月桂樹へと変えてしまいました。
アポロンは大変嘆き悲しみ、その後はずっと、月桂樹を冠にして一生を終えるまで被り続けたのだと言います。
この話に出てくるダフネは、ジンチョウゲの英名でもあります。
これが、この「実らぬ恋」の花言葉の由来とされているのです。
2月10日生まれの性格や恋愛傾向や運勢・有名人はコチラ
占い師CRISSのワンポイントアドバイス
ジンチョウゲは本当に香りがよくて、花も可愛らしい姿をしているのよね。
花言葉には、ちょっと強気な印象を受けてしまうけれど、花が可愛くて、いい香りで、そして寒さにも負けない、長く花を咲かせておくことができる芯の強さを持っているジンチョウゲに憧れる気持ちを持つ人は少なくないと思うの。
2月10日生まれの誕生日だから、ぜひ自分の誕生花がジンチョウゲだと知ることができたら、ジンチョウゲを見習って美しくも芯のある強い人間を目指していきましょう。