葉っぱの形がノコギリの刃のようにギザギザしているノコギリソウ。
名前に反して花は小さく可愛らしい姿をしています。
このノコギリソウは7月12日生まれの誕生花です。
白やピンク、紫など様々な色の花が咲きますが、このノコギリソウの花言葉には「戦い」「勇敢」とった勇猛果敢な印象を受けるものが並んでいます。
その一方で、「治癒」という癒しを感じる花言葉も存在しているので、由来が気になるところです。
今回は、そんなノコギリソウの花の名前の由来や、花言葉に関して紹介していきたいと思います。
目次
7月12日生まれの誕生花「ノコギリソウ」の基本情報
英名Yarrow・Milfoil・Achillea
花言葉 | 戦い・勇敢・治癒・恋の戦い・悲嘆を慰める |
科・属名 | キク科ノコギリソウ属 |
分類 | 多年草 |
原産地 | ヨーロッパ・アジア・北米 |
開花期 | 5~9月 |
別名 | ノコギリバナ・ハゴロモソウ・ゴコウソウ・ユウエンソウ・シ・アキレア・ヤロウ |
7月12日以外の誕生花の月日 | 5月7日 5月14日 7月21日 8月2日 11月16日 11月17日 11月26日 |
7月12日生まれの誕生花「ノコギリソウ」の花の名前の由来や種類
「ノコギリソウ」の花の名前の由来
ノコギリソウの名前の由来は、その葉っぱの形であると言われています。
細くギザギザしている葉っぱはまさにノコギリそのものに見えます。
「シ」という珍しい一文字の名前が付けられていますが、これはどちらかといえば、ノコギリソウそのもののことというよりは、生薬として使われる際のノコギリソウのことを指していると解釈したほうが、別名として混ざりにくいと思います。
英名にもある「アキレア」というのは、ギリシャ神話に登場する勇者・アキレスが関係していると言われます。
トロイ戦争の際に、アキレスが自軍の兵士たちが傷を負った際に、ノコギリソウを薬として兵士たちの治療を行ったという伝説が由来となり、アキレスの名前を冠した名前がついたのです。
「ノコギリソウ」の種類
ノコギリソウには大きく分けて4種類あります。
セイヨウノコギリソウといって、ヨーロッパに自生しているもので、日本には明治時代になって入ってきた種類が一つ。
これが、殺菌効果に優れているため、アキレスが神話の中で使っていたのはこれだと考えられています。
キバナノノコギリソウは、名前の通り黄色い花を咲かせるノコギリソウで、セイヨウノコギリソウと並んで現在では多く栽培されている種類です。
さらに、花の数こそ少ないものの、他の種類と比較すると少し大振りな花となるオオバナノノコギリソウ、日本にも自生していて、世界的に広く分布して確認されているノコギリソウというスタンダードな名前の種類が存在しています。
ノコギリソウは、自生している地域の気候に素直に従う習性がありますので、地域によって細かい変異を起こすこともあるようです。
そのため、大きく分ければ4種類でも、その一つ一つの種類がさらに変異を起こし、細かく種類が分かれているということになります。
<h27月12日生まれのその他の誕生花
トルコキキョウ
「優美」「すがすがしい美しさ」という花言葉を持っているトルコキキョウは、7月12日の誕生花です。
もともとは花の色も青紫で、花も一重のものしかありませんでしたが、現在では、品種改良が重ねられたことで、結果的に白や紫、ピンクなどといったカラフルな種類へと広がっていきました。
中にはバラと見間違うほど、花びらが何層にも重なっているものもあります。
花の姿はまさに花言葉通りの「優美」そのもので、結婚式のブーケに使われるなど、おめでたいシーンでも見かけることが多い花です。
ニコチアナ
ハナタバコとも呼ばれるニコチアナも7月12日生まれの誕生花です。
花言葉には、「あなたがいれば寂しくない」や「ふれあい」「秘密の恋」などの花言葉がありますが、少し寂しげな印象を受ける「孤独な愛」や「私は孤独が好き」という花言葉も存在します。
葉タバコの現流王にもなる植物で、あまり市場に出回ることはありませんし、自分で育てるということもできないので花になじみがない人も多いかもしれませんね。
ダリア
花の中でも特に知名度が高いと言ってもいいダリアも、7月12日生まれの誕生花です。
大振りで幾重にも重なった花びらがとてもゴージャスに感じられるダリアですが、ダリアの花言葉は「優雅」「気品」「栄華」「気まぐれ」「裏切り」など、基本的には花のゴージャスさ、見た目に由来している花言葉が目立ちます。
しかしその一方で、「裏切り」や「気まぐれ」といった少し怖い印象を与える花言葉も存在する花です。
存在感のある花ですし、見た目から得る印象も人それぞれであるために、このような花言葉がつけられたのだと考えることもできるでしょう。
ゼニアオイ
「初恋」「恩恵」「温和」「温厚」「柔和」など穏やかな花言葉が並び、さらには「母性愛」「古風な美人」などという珍しい花言葉を持っているゼニアオイですが、この花も7月12日の誕生花とされています。
多くの花言葉を持っているゼニアオイですが、他の花と違って、これらの花言葉の由来というのは実際にははっきりわかっていません。
伝説が残されているだとか、花の姿から由来しているなどといった明確な花言葉の由来が分かっていない花は比較的珍しいと言っていいでしょう。
あくまで推測の域を出ませんが、基本的には花言葉は花の姿からきているのではないか…と考えられています。
7月12日生まれの誕生花「ノコギリソウ」の代表的な花言葉「戦い」の意味
ノコギリソウの花言葉の中で最もメジャーである「戦い」という花言葉ですが、これは、ギリシャ神話にある英雄アキレスの伝説が由来となっているとされます。
トロイ戦争の際に、アキレスは、このノコギリソウを使って自分が率いている軍の兵士たちが傷を負った際の治療を行いました。
また、その戦争を早く終わらせるために100人の敵を倒すと誓ったアキレスが、鬼人のごとき働きであっという間に相手の敵兵を倒していったという逸話も、ノコギリソウの花言葉「戦い」の由来に深く関係していると言っていいでしょう。
7月12日生まれの誕生花「ノコギリソウ」のその他の花言葉の意味
勇敢
「勇敢」という花言葉も、ギリシャ神話に出てくる英雄アキレスに由来していると言われています。
単刀直入に言えば、ノコギリソウの花言葉はすべてアキレスが由来に深く関係しているので、どの花言葉にも必ずアキレスの逸話が登場します。
アキレスがトロイ大戦争の際に勇猛果敢に戦った姿が、ノコギリソウの花言葉として残されているのです。
アキレスは、自らの名前が歴史に残ることを強く望んでいました。
歴史に残り、いつまでも自分の名前が後世に語り継がれることを望み、強さを磨き、戦いに明け暮れたのです。
アキレスの名前は現在でも広く知られていますし、人の身体にある“アキレス腱”もアキレスが倒される際に最初に弓矢で射抜かれ、倒れた場所であるから…と言われています。
また、このように花の名前の由来となったり、花言葉の由来となっているので、アキレスの名前は彼が望んだとおり、後世まで語り継がれ広く知られる名前となったわけです。
治癒
「治癒」という花言葉は、アキレスが自軍の兵士をノコギリソウを使って治療したことに由来すると言われています。
実際に、ノコギリソウには殺菌効果があり、外傷を消毒する効果を得ることができるとされ、現在でも薬として使われることがあるほどです。
ギリシャ神話においてアキレスがノコギリソウを治療薬として使ったという逸話も、ノコギリソウにあるこの作用を知っていれば、十分に納得できる逸話ではないでしょうか。
このような作用がある花であること、そして実際にアキレスが兵士たちの治癒のためにこの花を使ったことが、「治癒」という花言葉の由来となっているのです。
恋の戦い
「恋の戦い」という花言葉も、ギリシャ神話に由来しているものです。
アキレスは、トロイ大戦争の際に、いつ終わるとも知れない戦いの中、神に100人を倒すと誓います。
誓い通り、次々に敵を倒していくアキレスですが、100人目の敵は、アキレスですら苦戦するほどの手練れの戦士でした。
戦っている最中、正体は分からないものの、おそらく敵軍の将であると感じたアキレスは、苦戦しながらも慎重に戦い、ついに相手を打ち取ることができます。
倒れた相手の正体を確かめようとしたときに、アキレスはそこで初めて、今自分が打ち取った相手がトロイの同盟国アマゾンのペンテシレイア王女であったことを知ります。
既に息絶えていたペンテシレイアを見て、一目ぼれしたアキレスは、自身が彼女の命を奪ってしまったことをひどく後悔するのでした。
この伝説が、「恋の戦い」という花言葉の由来となったようです。
悲嘆を慰める
アキレスの伝説はもう一つ、「悲嘆を慰める」という花言葉を残しています。
髪へ誓った100人を倒すという近いの元、100人目を倒したアキレスでしたが、その相手はアマゾンの王女ペンテシレイアでした。
ペンテシレイアを殺してしまったことを強く後悔したアキレスは、神にペンテシレイアの魂を花に宿してほしいと願います。
神はアキレスの願いを聞き入れ、アキレスが戦争の最中自軍の兵士を治療するのに使用していたノコギリソウに、ペンテシレイアの魂を宿らせたのです。
この伝説が、「悲嘆を慰める」の由来となっています。
7月12日生まれの誕生花「ノコギリソウ」の怖い花言葉と意味
ノコギリソウに怖い花言葉はない
ノコギリソウに怖い意味を持っている花言葉はありません。
花言葉の意味を読み解いても、その言葉自体に怖い意味があるわけではありませんが、一つ一つの花言葉を読み解いていると、ギリシャ神話のトロイ大戦争という大きな戦いでたくさんの命、そして、ペンテシレイアという美しい王女の命が失われたことなどを考えると、少し怖いと感じられてしまう部分もあるのではないでしょうか。
ただ、悲しい由来を持っている花言葉だったとしても怖い意味というのはありませんので、安心してください。
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占い師CRISSのワンポイントアドバイス
ノコギリソウって、花の姿と名前がすごくミスマッチな印象を受けるのよね。
一つの花でも、まるで花束のようにまとまっていて、遠くから見るとブーケのように見える花なんだけど、名前はノコギリソウ…なんてちょっと変な感じがしない?
でも、この花の和名にも、英名にも、ちゃんと意味があって、和名としては葉っぱがノコギリの刃に似ているとか、英名であればアキレスのトロイ大戦争に由来しているとか、ルーツがはっきりしているのよね。
それぞれの花言葉を読み解くと少し切ないものばかりだけど、でもアキレスの切ない気持ちが伝わってきたり、自分の仲間を助けようとする心を感じられたり。
見た目と名前がミスマッチだとしても、そこに含まれている様々な意味を読み解いていくのも楽しいわよね。