
伊舎那天は古代インドの神「十二天」の一尊です。
日本密教や仏教にとっても重要な存在で、伊舎那天の真言を信仰によって唱えている方も少なくありません。
伊舎那天の真言の効果や正しい唱え方、どんな神様なのかについて由来と共にご紹介します。
また、伊舎那天を象徴する梵字やお祀りしている寺社もまとめています。
ご利益を求めている方や信仰が気になる方はぜひ参考にしてください。
目次
伊舎那天は十二天の一尊で北東を守る護法善神
密教などで崇められている十二天の一尊が伊舎那天です。
- 十二尊
- 伊舎那天(大自在天)
- 帝釈天
- 火天
- 焔摩天
- 羅刹天
- 水天
- 風天
- 毘沙門天
- 梵天
- 地天
- 日天
- 月天
方位を司る守護神で、伊舎那天は北東の方角を守る天部の神様です。
大自在天だといわれるインド神話に登場するヒンドゥー教のシヴァ神の一側面「イーシャーナ」と同一視されています。
伊舎那天は、破壊と再生と清浄の力の象徴です。
伊舎那天は忿怒相で描かれることが多く、邪悪を焼き尽くす激しい浄化のエネルギーを表しています。
右手にはトリシャーラを持っており、髪の毛を逆立てて、炎を背負っています。
伊舎那天の真言と梵字
伊舎那天の真言は「ノウマク サンマンダ ボタナン イシャナヤ ソワカ」です。
いくつか伊舎那天の真言にはバリエーションがあるようで、
「オン イシャナ テイ マカロシャ ソワカ」
「ノウマクサマダボダナンイシャナヤソワカ」
などもそうです。
- ノウマク:仏教の用語で「帰依する」「敬礼する」の意
- サンマンダ:「三界(さんかい)」を意味し、仏教の教義における世界の全てを指す
- ボタナン:仏教の菩薩(ボサツ)に関する意味
- イシャナヤ(伊舎那天名):伊舎那天の名前で、「イシャナ」は宇宙の浄化と保護の力を象徴
- ソワカ:成就
伊舎那天の神格を象徴したもので、清浄な力を発揮するためのシンボルです。
伊舎那天の真言の効果
伊舎那天の真言を唱えると様々な効果を得られます。
それは生活に関するものだったり、恋愛に関連するものだったりするのです。
真言のご利益として理解すれば、唱える際の意識にも繋がるでしょう。
鬼門を守ってくれる
鬼門は一般的に北東の方位を指します。
伊舎那天が守護しているのも北東の方角です。
鬼門は邪気や不浄なものが入りやすいから、悪運や災厄を避けるために守護するべき方角だといわれています。
北東の方角を守る神で、鬼門を守る力があるのです。
伊舎那天の真言を唱えることで、北東の方位に関する災厄を防ぐ効果があり、また浄化の力ももたらします。
邪気を祓う力を強調した真言だからです。
悪縁を絶ってくれる
伊舎那天の真言には、悪縁や悪しきエネルギーを取り除く力による効果が期待できます。
悪いものが入りやすい方角を守る神ということで、悪縁を絶ってくれる真言となります。
悪縁を絶つ、良くない人間関係を浄化するのです。
悪い人間関係やトラブルを抱えている人、過去の不幸な出来事を断ち切りたい人、新しい縁を引き寄せたい人におすすめの真言。
邪悪なエネルギーや不幸な縁を一掃する効果によって、信仰を深めている方が多くいらっしゃいます。
正義を貫く勇気を与えてくれる
伊舎那天は忿怒相で、その姿からも分かるように、悪を打ち払ったり不正を許さなかったりします。
破壊と浄化の力を持つ存在ですから、真言を唱えることで、正義を貫く勇気を与えてくれる神として信仰されています。
社会的に、また個人的に困難に直面するのは正義を貫く際には避けられません。
しかし、伊舎那天の真言の効果を得ると、不安や恐れを乗り越えられるのです。
伊舎那天の力を必要する場面での真言が効果的だといわれています。
病気を治癒してくれる
伊舎那天の真言には、「心身の浄化」「免疫力の向上」「精神的な安定」「病気の回復を促す」効果が知られています。
これらは、体も心も健康に繋げていく効果です。
守護の神として、邪気や不浄なエネルギーを受けた病気をしている人や体調不良になっている人を救います。
病気を治癒してくれる存在であり、心身の健康を回復させると信じられているのです。
症状がある方だけでなく、病気の予防をしたい方にもおすすめの真言だといえます。
縁結びのご利益も!
新しい良縁を引き寄せることで、縁結びとしてのご利益を授かることもできる真言です。
縁結びが行われる時には、過去の悪縁を浄化させる必要があります。
このタイミングから伊舎那天の真言が役立ちます。
悪しき人間関係や縁を浄化させる力を真言を通じて得ます。
浄化された状態で新しい縁を引き寄せると、恋愛や結婚を望む人によって有効的に伊舎那天の真言の効果を活用できるでしょう。
人間関係が円滑になるので、良い縁が結びやすくなる側面もあります。
伊舎那天の真言の唱え方
伊舎那天の真言を唱える際には、姿勢と集中力が重要です。
静かな場所を選び、背筋を伸ばして座りましょう。
静かな場所と背筋を伸ばすことで、精神が安定してエネルギーが集中しやすくなるでしょう。
真言は声に出して、心を込めて、強い信念を持って唱えます。
何度も繰り返して唱えると、効果を高めます。
一般的には21回、108回が最適な回数だといわれています。
また、手印を組むと効果を強化します。
伊舎那天の真言の手印は「伊舎那天印」です。
真言を唱えながら手印を組み、体内のエネルギーの流れを整えましょう。
すると心と体を一体化させます。
伊舎那天をお祀りしている寺社
- 伊舎那天宮(京都府)
- 善光寺(長野県)
- 伊射奈岐神社(奈良県)
- 愛宕神社(京都府)
- 八坂神社(京都府)
伊舎那天を祀る神社は全国に点在しています。
有名で信仰を集めている寺社もいくつかあり、ご利益を求めて多くの方が拝観しています。
伊舎那天宮の主祭神はまさしく伊舎那天で、悪縁切りをして良縁を引き寄せたい方が参拝しています。
縁結びの神様として広く知られています。
伊舎那天を祀る神社には伝承されている話や歴史がそれぞれにあります。
歴史的な部分を学んで足を運ぶと、より縁を感じられるかもしれません。
占い師sakuraのワンポイントアドバイス「伊舎那天の真言を唱えてご利益をいただこう」

病気を癒したり正義を貫く勇気を与えたりするのは、浄化力と守護力によるものでしょう。
現代の人々にも伊舎那天の真言はおすすめで、実際にたくさんの方が唱えています。
伊舎那天の真言の正しい唱え方、梵字なども理解していれば、日常生活に良い変化が訪れるはずです。
内面の力を整うためにも活用できます。