
受験シーズンになると、神社やお寺に合格祈願の絵馬を奉納する人が増えます。
しかし、「絵馬には何を書けばいいの?」「名前はフルネームで書くべき?」「本人以外が代理で書いてもいいの?」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
受験生本人、親、代理人が絵馬を書くときのコツについて、合格祈願にふさわしい例文や名前の書き方をわかりやすく解説します。
初めての方でも安心して奉納できるよう、マナーや神社ごとの違いもふまえてご紹介します。
合格への願いをしっかりと届けるために、ぜひ最後までチェックしてみてください。
目次
合格祈願の絵馬とは?受験生や家族にとっての意味
神社やお寺に設置されている絵馬掛けに、受験などの合格を願って奉納する木の札を号が聞き願の絵馬といいます。
絵馬の名前の由来は、馬を神様に捧げものとして奉納していた風習にあります。
これが時代とともに馬から木製の板に願いを書く形となっているようです。
合格祈願の絵馬は、受験生にとって、合格への強い気持ちを言葉にする機会となり、志望校への決意を再確認する儀式だともいえます。
また、神様や仏様に願いを届ける行為こそが、不安をやわらげ、精神的な支えとなることも少なくありません。
保護者や受験生を応援する家族にとっては、「応援したい」という気持ちを絵馬を奉納することで現わせます。
本人のみならば、絵馬はその家族や友人などが代理で書くこともよくあります。
見守る、支えるという大切な気持ちを感じられるでしょう。
絵馬は願掛けという意味だけでなく、合格という共通の目標に対して、心をひとつにする象徴となります。
合格祈願の絵馬の基本的な書き方
絵馬を目の前にして、ただお願いごとを書くだけではいけません。
神社によって多少の異なるルールやマナーもありますが心を込めて具体的に記すなど、基本的な書き方は同じです。
絵馬を書く時の基本ポイントをまずは抑えましょう。
願い事の書き方
合格祈願の絵馬を書く際には、明確な目標を記しましょう。
願いがより強く神様に伝わるといわれています。
「○○高校に受かりますように」「○○大学に合格できますように」などです。
具体的な志望校の学校名や受験する資格の名称を記すとより効果的です。
神様にどこの学校を受験して合格したいのかをはっきりと伝える意識を持ちましょう。
名前はフルネーム?イニシャル?
神様に願いを届けたい場合は、絵馬だけでなくどんなことでもフルネームが基本だといわれています。
ただ、個人情報が気になるという方は、苗字を記さずに、名前だけにしたり、イニシャルで書いたりしても構いません。
合格祈願の絵馬の場合は、可能な限る正確に書く方が、誰のどんな願いか伝わりやすいことは覚えておきましょう。
受験番号は必要?
受験番号の記載を迷われている方も少なくありません。
基本的には受験番号の記載は不要です。
しかし、一部の神社では、志望校名や学部、受験番号の記入をすすめているところはあります。
参拝する神社の案内をしっかりと理解し、それに従いましょう。
その場合は、絵馬の目立たない場所に小さく書く程度で大丈夫です。
裏面の使い方
絵馬の表面には願い事を書くのが基本。
裏面には、一般的には、名前や日付、感謝の言葉を書く場合が多いようです。
もし、表に書ききれなかったことがあれば、裏面に続けて書いても問題ありません。
神社によっては、裏面は空白のままで奉納する場合もあります。
- 奉納した日
- 氏名
- 感謝の言葉(いつも見守っていただきありがとうございます)
合格祈願の願い事の例文
合格祈願の絵馬で、神様に願いを伝えなければなりません。
大切なのは、前向きで具体的なこと。
受験生本人、家族や代理人が書く場合、それぞれの例文をご紹介します。
受験生本人が書く場合
受験生本人が絵馬を書く場合は、基本的な情報だけでなく、感謝や意気込みもあるといいようです。
志望校や目標が決まっていれば、気持ちを込めて記しましょう。
- 第一志望の〇〇大学に合格できますように。最後まであきらめず、全力を尽くします。
- ○○高校に合格して、夢に向かって一歩踏み出したいです。
- ○○中学校に合格して、新しい友だちと楽しい学校生活を送りたいです。
- ○○大学○○学部への合格を目指して努力しています。どうか力をお貸しください。
親や代理人が書く場合
受験生を応援する気持ちで、親などのご家族や友人が代理で絵馬を書くこともあるでしょう。
そんな時は、温かい言葉を添えてみてください。
願い事の主語を受験生にし、誰のための心願なのかを明確にするのもポイントです。
- 息子○○が第一志望の○○大学に合格できますように。日々努力を重ねています。どうか見守ってください。
- ○○(娘の名前)が○○高校に無事合格して、自信をもって春を迎えられますように。
- ○○が体調を崩すことなく、全力で入試本番に臨めますようお導きください。
- ○○が笑顔で結果を迎えられるよう、力を貸してください。
そして、受験生本人の代理で絵馬を書く場合の注意点がありますのでお伝えしましょう。
書く人は、誰でも構いませんが、必ず願いの対象者の名前を書きます。
代理人の名前は書いても問題ありませんが、書かなくても構いません。
願いの表現の仕方は、「合格しますように」ではなく、「○〇(名前)が合格しますように」と明確にします。
心を込めて丁寧に書くと同時に、「応援しています」などの言葉を添えるとより効果的です。
ただ、神社にとっては代理人の記入に制限がある場合がありますので、気になる場合は、事前に確認しましょう。
絵馬を奉納するタイミングと神社でのマナー
心をこもった願いを神様に届けたいのならば、絵馬の奉納するタイミングを見極める必要があります。
かつ神社でのマナーを守ることで、ただの願いではなく、現実化に向けての一歩となるでしょう。
合格祈願の絵馬を奉納する適切な時期や神社での基本的なマナーをまとめました。
合格祈願のおすすめの時期
合格祈願の絵馬を奉納するのは、入試や受験日のおよそ1~2ヶ月前が一般的です。
早目に神社に実際に向かい、心を整えていれば、受験への集中力やモチベーションを挙げられるでしょう。
- 年明け1月~本番直前の2月~3月
- 模試や願書提出が終わったタイミング
- 神社への初詣シーズン
ただ、合格祈願の絵馬はいつ奉納しても構いません。
受験生本人や代理人の気持ちが整った時期もベストだといえます。
絵馬のかけ方のマナー
絵馬を掛ける神社はとても神聖な場所です。
それを意識して行動していくことが大切で、基本的なマナーを押さえることになります。
- 奉納前に手水(ちょうず)で手と口を清める
- 拝殿でお参りを済ませてから絵馬を掛ける
- 絵馬は文字が外側(見えるよう)になるように掛ける
- 強風や雨対策で紐がしっかり固定されているか確認
- 他の人の絵馬を触ったり読み上げたりしない
神社でのイベントがあったり、初詣の時期だったりすると混雑します。
絵馬のスペースに長居せずに、スムーズに奉納できるように心配りをしましょう。
合格祈願に有名な神社
全国各地に合格祈願で有名な神社があります。
「学問の神様」と崇められている菅原道真公を祀る神社は特に有名です。
- 太宰府天満宮:学問の神様・菅原道真を祀る日本屈指の合格祈願神社
- 北野天満宮:全国の天満宮の総本社。修学旅行生や受験生に人気
- 湯島天神:関東の学問成就の名所。都心からアクセスしやすい
- 亀戸天神社:学業成就・合格祈願で知られ、藤まつりも有名
- 大阪天満宮:関西の代表的な学問の神社。地元の学生にも人気
上記以外にも地域ごとに学問の神社があります。
ご利益に「合格成就」とあるのならば、心を込めて参拝することで、きちんと願いを届けられるでしょう。
占い師sakuraのワンポイントアドバイス「合格祈願の絵馬に心を込めて」

志望校や名前をしっかり記し、マナーを守って丁寧に奉納しましょう。
代理で書く場合も、気持ちを込めて書けばしっかり伝わります。
心を込めた絵馬が、合格への力になりますように。