地味なイメージ、何かマイナスのイメージを抱きがちな土星ですが、占星術ではどのように解釈するのが正しいのでしょうか?
西洋占星術での土星の意味を知りたい方へオススメです。
こちらのページでは、土星の基本データから土星の意味や人生に及ぼす影響、土星のパワーの受け取り方や各サイン(星座)との土星の関係を完全紹介いたします。
目次
土星の基本データ
英語:Saturn
大きさ:116,460㎞(直径は地球の約9,4倍、表面積は地球の約85.8倍、体積は地球の約763.7倍)
温度:太陽からのエックス線や紫外線で加熱されているので約2000度もある。
大気:中心に半径1万5千㎞ほどの岩石と氷でできた核があり、大気には水素96%、ヘリウム3%メタンやアンモニアも含まれています。
色:見た目は黄褐色ですが大気のほとんどが水素でできている他、ヘリウムやアンモニア、メタン、水蒸気、炭化水素などで構成されているのでこのような色になります。
西洋占星術からみる土星の基本データ
支配星:やぎ座
発達年齢期:56〜70歳
公転周期:29年
タロット:女教皇、隠者、吊るされた男、死神、悪魔、審判、世界
エネルギー:公正さや責任感が強く、忍耐力にも優れているが厳しくなると独善的になる。
野心家で用心深い。憂鬱になりやすい。
倹約だがけち臭い。真面目で現実的だが直感力と美的センスが劣る。
運命を信じやすく、ツボにはまると妄信的になりやすい。徳を得るために禁欲主義に陥る。
チャクラ:第1チャクラ
キーワード:安定、地固め、社会的地位、伝統、現実、習慣、忍耐、努力、目上の人、上司、断捨離、デトックス、調整、苦手意識、コンプレックス、トラウマ、カルマ、人生の課題、制限、抑制、冷静さ、限界性、堅実性、責任、試練、孤独、秩序、厳格さ、遅延、保守、練達、老成、権利、契約
人物:高齢者、老人、経験を積んだ人、政治家、実業家、僧侶、数学者、不動産関係者、土木関係者、農業に携わる人、化学関係者、革製品を作る人、染物関係を取り扱う人、整骨、マッサージ師、清掃関係者、修理関係者、名誉あるポジションから失墜した経験のある人
対応する体の部分:骨、骨格、老化した器官、皮膚、歯、関節、膝、脾臓
カラー:黒、茶色、アースカラー
音:ジャズ、バロック音楽、雅楽
場所:農地、畜産農地、鉄鉱山、石や土砂の採掘現場、貯水場、廃墟、牢獄、洞穴、墓場、ゴミ捨て場
食べ物:玄米、根菜類、懐石料理、エスプレッソ
神話からみる土星の基本データ
ギリシャ神話では「クロノス」と呼ばれる時間の神で、ガイア(地球の神)、ティタン神族、キュクロプス族、ヘカトンケイル族などのたくさんの神々を生み出しました。
クロノスはもともと農耕の神でしたが、姉である大地の女神レアと結婚します。
しかし父であるウラノスを暗殺したクロノスは「お前も息子によって同じ目にあうだろう」と予言した父の予言におびえていました。
そうなってはたまらないということで自らが産んだ子を飲み込んでしまいました。
この時に飲み込まれたのがポセイドン、ハデス、ヘラ、デルメル、ヘスティアです。
妻のレアはクロノスから逃れてゼウスを産み落とします。
そして父ウラノスが予言した通りに成人した息子ゼウスによって底なし沼に封じ込められ倒されてしまいます。
土星で一番大きな衛星にはティタン(タイタン)という名が付けられています。
土星の意味は【人生の課題やテーマを与えられる】
土星の役割は自分にとって、あるいは自分の人生にとって不必要なもの、過剰なものを減らし、不足しているものに関しては増やすというバランスに関係しています。
全体を平均しようとする働きがあり、行きすぎている場合にはストップをかけたり制限を加えることもあります。
逆に不足をしている場合にはなんらかの形でそれを増幅することもありますが、幸せや安定感よりも試練や困難という自分を鍛えることによって得られるものの場合もあります。
自分の意思や意図とはお構いなしに働くので、自分の理想通りにいかないということもあります。
それによって人生の深い課題やテーマが見えてきますが、これこそ土星の役割ということができるでしょう。
この力は非常に現実的で抽象的なものではないので、しっかりと自分の行動を見極め、状況を見直してみるといい機会になるでしょう。
また感情が揺さぶられたり、しんどさも経験したり、コツコツ積み上げてきたものが一時的に崩壊したと感じることもありますが、さらに良い方向に導くなど、破壊と再生というあり方にも関係しています。
土星が人生に及ぼす影響
古代の占星術では土星は凶星として不幸を人間に与える存在として忌み嫌われていました。
しかし、人間が成長し、成熟度を高めるためにはとても重要な星として考えられています。
時間やルールに厳格であり、苦手意識を感じるものも土星の影響として見られます。
しかしそのようなものを逃げるのではなく、乗り越えることにより大きく成長し、人間として器が大きくなり、他者の痛みがわかる人として魂が成長します。
土星はあらゆる人生の厳しさを教えてくれるものですが、それを通して深みが増していきます。
時間や社会的な規制、ルール、責任、課題、コンプレックス、忍耐、我慢などのあり方を与え、そこから生きる力を与え、結果的に大きく成長させてくれます。
土星のパワーの受け取り方
安定や現実化、堅実さなど土星には堅苦しいイメージがありますが、その確実性を求めたい時には土星の力をチャージするといいでしょう。
土星のパワーを得る方法は、部屋に北側に黒い時計を飾る、シャンプーの前に塩で頭皮をマッサージする、歯磨きにも塩を利用する、上質な靴を履く、勉強や運動など自分にとってプラスになることを習慣化する、自分に合わないと感じるものをやめる、黒豆、納豆、昆布などの黒い食べ物を食べる、炭を消臭に使う、足の裏をマッサージするなど、無駄をすぎ落とすようなことが土星のパワーを強めます。
土星逆行とは?
一年に一度起こり、一度の逆行期間は約4ヶ月半にもなります。
逆行期間にはこれまで順調だった物事が滞るようになる、自分の苦手意識を感じるものや人と直面せざるをえなくなる、厳しい現実を突きつけられるということがありますが、あえて見直したり、軌道修正したり、弱点を克服する時間として前向きに受け取っていくといいでしょう。
各サイン(星座)との土星の関係
牡羊座の土星
勢いが出すぎてしまい、失敗を招きやすい。
また急に自信を喪失し、積極的になることへの恐れが生じるようになる。
注目されていない分野で自分が主体となって道を切り開いていくが、0からのスタートは困難も感じやすくなる。
牡牛座の土星
物質へのこだわりが強くなり、なかなか断捨離できない。ものだけではなく人にも依存しやすくなり、マイナスの感情をあらわにすることで人の気を引きつけようとする傾向が見られるようになる。
一時的に経済的な困窮を味わう場合もあるが、執着心をいかにコントロールするかがカギ。
双子座の土星
他者との深い心の交流が求められるが、実際には重たい気持ちも味わうので逃げ出したくなる。
共に協力し合い、ペースを合わせることで何らかの成果を出すことができる。
自分のマイナス面が人に伝わりやすく、誤解をされることもある。
蟹座の土星
不安や恐怖など漠然とした感覚が強くなり、消極的になりやすく、他者を信じることに困難さを感じる。
人への思いが強くなるが、交流する機会が減り、空回りしやすくなる。
家族や愛する人との関係でトラブルが発生し、思い悩むこともある。
獅子座の土星
ありのままの自分でいることが耐えきれなくなり、見栄をはったりプライドで取り繕うとする傾向がある。
自分を着飾るためにファッションなどを新調するなど、散財しやすい傾向が見られるようになる。
自分自身を演技しやすく何事もオーバーに表現してしまい、他者に違和感を与える。
乙女座の土星
完璧でなければならないと自分のルールを作り出し、それに縛られてしまう。
等身大の自分を認めることができずに自らを追い込んでしまい苦しみを覚えるときもある。
人からよく見られたいという思いが次第に強まり、がんじがらめになってしまう。
天秤座の土星
人との距離感がうまくつかめず、話などでは滑ってしまうこともあり、冷や汗をかく場合もある。
人の嫌な面に目がついてしまい、第一印象や雰囲気などで人を判断してしまい、そこから気持ちを帰ることが困難になる。
苦手意識を持っているものに関しては見て見ぬ振りをして向き合おうとはしない。
蠍座の土星
狡猾さが心の中に生まれ、見えない形で他者を先導し、煽り、楽しむようになる。
人を陰で操作することに喜びを覚えるが、意地悪な気持ちも生まれ、計画的に人を陥れることも考え始め、その思考が止まらなくなる。
見えない支配をすることに快感を覚えるようになる。
射手座の土星
古い枠組みを破壊したくなる衝動に駆られる。
それが良いものであったとしても古いものは悪だという図式にこだわりすぎてしまい、焦って何かを変革させようとして痛い目を見る場合もある。
根底にある不安に向き合わずに表面的に処理しようとすることで失敗を招きやすい。
山羊座の土星
地位や権力、野望というエゴに結びつきやすく、実際にそれを得るためにはどんな手段も厭わない。
あたかも社会的な貢献をしながらも自分の立場を確立することに躍起になり、それが他者から見ると滑稽に映る場合もある。
こう見られたいという自分を演じるが、それがしっくりとはきていない。
水瓶座の土星
孤独を感じ、集団に嫌悪を感じるか、集団の中にいても孤独から逃れられず、寂しさを感じるようになる。
社会から見放されたと感じ、非常に大きな虚無感を味わい、鬱的な傾向が見られる場合もある。
オリジナリティーを発揮することに恐怖を覚え、自らの手でそれを破壊してしまうこともある。
魚座の土星
過去の出来事やトラウマ、コンプレックスが再浮上し、不安や恐怖から逃れられない。
怒りと憎しみに囚われ、攻撃しなくてもいい相手を見誤って攻撃してしまう場合もある。
攻撃性を出すことによって安定を得ようとするが人間関係そのものを破壊してしまうが悪いこととは感じない。
他の天体(惑星)一覧
占い師 聖子のワンポイントアドバイス
土星はまるで厳しい先生みたいな存在よ?
時間にはうるさいし、ルールを守らないと怒られるし、おまけに宿題もたくさん出す。
だけど、それは愛情があって、もっとより良く成長させたいためなのよ。
木星や太陽みたいに恵みを与えてくれる天体もあるけど、厳しさを与えるものもあるからこそ、バランスが取れているのよね。