
吉祥天は、美しさや豊穣や幸運をもたらす仏教の女神さまです。
そんな吉祥天がついている人には共通する特徴があるといわれています。
吉祥天がついている人の特徴やご利益と共に、性格や外見、真言や梵字についてもご紹介します。
また、間違われやすい弁財天との違いや怖いといわれている理由についても解説します。
吉祥天にご縁があると感じている方、ご加護を感じている方などぜひチェックしてみてくださいね。
目次
吉祥天は美と豊穣を司る仏教の女神様
吉祥天は、仏教において美しさや富や幸福や繁栄、豊穣を体現する女神として知られています。
吉祥天という名前の通り、「吉祥」というめでたい印を司っています。
インド神話に登場する女神「ラクシュミー」が起源だといわれています。
仏教に取り入れられた尊格。
ラクシュミーも頻度において、富や幸運の女神として信仰されています。
吉祥天の象徴として有名なのは、如意宝珠や蓮華、宝冠などです。
それぞれは全て、清らかさを象徴しているものだといわれています。
優雅な衣をまとい、端正な顔立ちに穏やかな微笑み、天女のようなお姿で描かれています。
美しさによって、多くの人に安心感と幸福感を与える姿です。
吉祥天がついている人の特徴5つ
共通する特徴を知ることで、吉祥天がついているかどうかが分かります。
その特徴は、吉祥天の性格や特徴、ご利益から導き出すことが可能です。
内面的な特徴も外見的な特徴も確認できます。
穏やかで優しい性格
もともとの性格の部分から吉祥天がついているかが分かります。
穏やかで優しい性格をしており、周囲の人に常に安心感を与えているはずです。
その雰囲気は落ち着いており、棘を感じることのない言葉遣いや態度。
吉祥天とは、人同士の調和や福徳を大切にしている女神ですから、そんな神様に守られている人も優しく人に接して、周囲の人と円満に過ごします。
争いを好みません。
ゆったりとした空間を無理せずに自然に作り出せる姿勢に好感がうまれます。
前向きでポジティブ
吉祥天がついている人の中でも多い特徴です。
どんな時でも前向きに物事をと耐え、ポジティブな姿勢を忘れません。
困難な状況に身を置いても、そこから希望を見出すタイプです。
その姿には笑顔もあり、「前に進もう」という感性は、まさしくめでたく幸福な兆しの象徴だといえます。
吉祥天は、繁栄によって明るさや成長のエネルギーをもたらす神です。
未来に希望を感じて、今できることに意識を向けて行動をとるのは当然かもしれません。
母性が強い
母性の強さや包容力を感じるならば、吉祥天がついているかもしれません。
母親のように受け入れ、見返りを求めない愛や支えを表現します。
吉祥天の持つ慈愛と心と深くつながっている特徴です。
人々の幸福や心の安らぎを願う母性的なエネルギーを持つ存在だから。
吉祥天がついている人の多くは、「話しやすい」「安心する」と思われやすいのです。
精神的な癒しの存在として愛されているケースが少なくありません。
人のために行動ができる
「自分の利益よりも誰かのために」という思いを持っているのも吉祥天がついている人の特徴です。
困っている人がいると躊躇なく手を差し伸べ、人のための行動は陰ながらということも珍しくありません。
吉祥天のご加護を受けているからこそ、福を分ける存在となっているのです。
与えることにも尽くすことにも喜びを感じる性質こそが、特徴だといえます。
人のための行動をとれる人は、信頼や感謝を引き寄せ、結果的に人間関係や全体的な運気にも恵まれます。
徳を積む行動にもなり、吉祥天のスピリチュアルな波動と調和します。
穏やかな美しさがある
吉祥天がついている人は、内面から穏やかな美しさを放ちます。
そこに派手さはありません。
静かなる美しさであり、何かで着飾るものでもないのです。
優しさや品の良さによって、内面の美しさや外見にも表れます。
自然体で過ごすだけで、人の目を惹きます。
目元や柔らかかったり、ナチュラルな笑顔だったり、所作や立ち居振る舞いに品を感じられます。
清潔感のある服装で、肌や髪が整っているはずです。
吉祥天ついている人が得られるご利益
- 美しさと魅力
- 人間関係や良縁の恵み
- 金運や財運の上昇
- 心の平穏と調和
- 福徳
吉祥天がついている人はあらゆるご利益を受けることがあります。
美の女神である吉祥天、内面も外見も調和のとれた美しさになります。
穏やかな雰囲気になるのも、気品があるのもご利益によるものです。
良縁に恵まれることで、恋愛や結婚や家庭運なども上昇し、自然と人から愛される人になるでしょう。
ついている人個人には直接関係ありませんが、以下のようなご利益も吉祥天にはあるので確認しましょう。
- 五穀豊穣
- 商売繁盛
- 天下泰平
- 家内安全
吉祥天の真言と梵字
吉祥天の真言
吉祥天の真言は「オン マカ シリエイ ソワカ」です。
吉祥天のご加護を受けるために多くの方が用いている真言です。
美しさや富や幸福を引き寄せます。
- オン:仏教の神聖な音
- マカ:偉大な
- シリエイ:美や富や幸福をもたらす力で呼びかけ
- ソワカ:成就
「偉大なる吉祥天に帰依してそのご加護を願います」という意味になります。
梵字は「श्री(シュリー)」です。
吉祥天の本質を表す神聖な文字。
美や富や幸福を象徴する文字でもあります。
吉祥天の手印
吉祥天の手印は「与願印」と呼ばれるものです。
「与願印」は、仏の深い慈悲と衆生を救う意思が表現されている手印です。
望むものを与える姿勢を示しているので、真言を唱える際に組むと効果的です。
右手を下げて、てのひらを上向きにします。
これだけで願いを受け入れる姿勢となるのです。
実は怖い?吉祥天を頼りすぎるのが危険な理由
吉祥天には「黒暗天」という妹がいることを知っておかなければなりません。
黒暗天は、闇や嫉妬や怒りなど負の側面を象徴する女神です。
吉祥天とは対照的な女神ではありますが、仏教において黒暗天の陰の力も宇宙の必要な一部として捉えています。
ただ、吉祥天を頼り過ぎるのは危険だといわれている理由が黒暗天であることは間違いありません。
この二神は表裏一体で離れることはなく、吉祥天から得られるご利益には、黒暗天もついてくるので危険だといわれているのです。
ちなみに吉祥天と黒暗天の父神は、帝釈天または毘沙門天という説と八代龍王の一尊である「徳叉迦(とくさか)」という説があります。
七福神はどっち?吉祥天と弁財天の違い
吉祥天は七福神で有名な弁財天と同一視されることがあります。
しかし、それぞれの神は異なる存在です。
吉祥天はインドの女神が起源となっており、弁財天はヒンドゥー教の女神が起源です。
吉祥天は美や富や幸福をもたらし、一方弁財天は音楽や学問や財運を司っています。
同一視されやすい理由は龍神にあります。
吉祥天の父神は「徳叉迦」という説があり、まさしく龍神です。
弁財天も龍神と祀られて信仰されていますので、自然と結びついたものだと考えられています。
また、実はかつて吉祥天は七福神の一柱として信仰されていました。
その座を享和年間(1801年~1803年)に吉祥天から弁財天に譲ったとされるのも間違われる理由です。
前項でもご紹介した黒暗天の存在が信仰上の課題となった可能性があるそうです。
そのため、現在でも吉祥天を七福神の一柱として祀る地域もあります。
弁財天について詳しく知りたい方はこちらをご参照ください。
吉祥天をお祀りしている寺社
- 吉祥院天満宮 (京都府)
- 薬師寺 (奈良県)
- 大宮神社 (京都府)
- 浄瑠璃寺(奈良県)
奈良県にある「浄瑠璃寺」の本堂には現存唯一の吉祥天女が祀られています。
平安期のもので、国宝に指定されています。
「秘仏・吉祥天女像特別開扉(重文)」という名でイベントが開催されている時には、特別開帳されていて、拝観できます。
奈良県の大宮神社の仏像に安置されている吉祥天立像もとても有名です。
占い師sakuraのワンポイントアドバイス「吉祥天に見守ってもらえる人になろう」

そのため、美と豊穣のエネルギーを引き寄せているでしょう。
吉祥天のご利益が授けられ、人生が豊かになりますので、見守ってもらえるようになってくださいね。
また、吉祥天の真言や手印、黒暗天との関係を理解すれば、本質的な幸せと成長を手に入れられます。
内なる美しさや思いやりを大切にして感謝と共に生きて開運に近づきましょう。