
神棚はその名前のとおり、神様を祀っておく神聖で大切な場所です。
家の安全を守り、住んでいる人を見守ってくれる神様を大切にしなければなりません。
だからこそ、神棚にはたくさんのタブーが存在します。
今回は、そんな神棚のタブー、またはタブーを冒してしまった際の対処法について詳しく解説していくので、家に神棚がある、またはこれから神棚を作ろうとしている方はぜひ参考にしてください。
目次
神棚を置いてはいけない場所は?設置場所の6つのタブー
神棚は家の守り神様、または台所に荒神様を祀る際に設置されますが、その設置する場所にもタブーがあります。
神棚のタブーとは突き詰めれば神様への失礼に当たるものであり、家を守ってもらうためには、そのタブーをしっかりと知り、神様に失礼がないようにしなければなりません。
まずは設置する場所について、どこに置くとNGなのかについて知っていきましょう。
水回りやキッチンなど汚れやすい場所
神様は不浄を嫌います。
そのため、水回りであったり、汚れやすいところ、汚れが溜まりやすいところに神棚を設置するのはNGとなるのです。
基本的に神棚を作るにあたっては、キッチンや洗面所、お風呂やトイレという水回りや汚れやすい場所は避けなければなりません。
ただ、どうしても家の居室の配置や広さの問題でキッチンやその近くに神棚を配置せざるを得ないこともあるでしょう。
その場合には、火の神様である荒神様を一緒に祀るようにすれば良いとされています。
荒神様は火を司るかまどの神様であるため、キッチンに祀ることは最適であることから荒神様を一緒に祀ることで神様に失礼のない祀りかたができるのです。
お仏壇の正面
お仏壇と神棚が向かい合わせになる配置も神棚の設置場所としてはNGとなります。
双方が向かい合っている状態は、どちらかの方を向けばどちらかに背中とお尻を向けてしまうことになるため、失礼にあたるのです。
同様に優劣をつけることになってしまうのが失礼に当たるとして、お仏壇の上に神棚を置くこと、反対に神棚の上にお仏壇を置くこともNGとなっているため、2階建の家の場合にはそれぞれの配置に注意が必要になるといえるので、神棚だけでなくお仏壇の設置場所にも気を配るようにしてください。
玄関など扉の近く
玄関や部屋の出入り口となるドアのそばも神棚を置いてはいけない場所とされています。
ドアは頻繁に開閉する場所であり、そのそばに神棚を設置してしまうと、忙しなく開閉されるドアのせいで神様が落ち着くことができないからというのがその理由です。
また、ドアのそばというのはお参りをするのが難しい場所になってしまうことも、合わせてドア付近に神棚を設置してはいけない理由といえるでしょう。
常にお参りができ、そして神様がゆっくりと落ち着いて家を守ることができるためにもドアが近い場所やドアを開閉したときに神棚のそばを通るような場所には設置しない方が良いのです。
暗くてジメジメした場所
人気がなく、ジメジメした湿気の多い場所や、日が当たらず暗い場所も神棚を置いてはいけません。
暗くジメジメしている場所にはマイナスのエネルギーが溜まりやすいため、家を守ってくれている神様に良い環境とはいえないのです。
風通しが良く、きちんと日が当たり、エネルギーの循環ができる場所を選ぶようにすべきだといえます。
そのような場所であれば、常にプラスのエネルギーが入ってきて、マイナスのエネルギーが出ていくことができるので、神様も十分なエネルギーの中、その家を守ることができるのです。
人が上を通る場所
神棚を設置する際には、人がその上を通らない場所に置くべきだとされています。
神棚には神様がいますから、その上を人が通るというのは失礼に当たるからです。
部屋の中の設置場所としては良くても、上の階には廊下があれば、人が常に神様の上を行き交う形となるので、家の全体の構造にも注意を払うようにしましょう。
できる限り、その家の最上部に神棚を設置するのが最適で、マンションやアパートなどで上の階があり、どうしても最上階に置けない場合には、神棚の真上に“天”や“空”“雲”と筆で紙に書いたものを貼ることで、神様に敬意を払う意味となるので、それで対処すれば問題ありません。
鬼門や裏鬼門も避ける
神様に失礼に当たる以外に、住んでいる人の運気を低下させてしまうという理由により、絶対に避けるべきとされているのが、鬼門や裏鬼門の方角に当たる場所に神棚を設置することです。
家の構造上は問題がなくても、鬼門や裏鬼門に当たる場所に神棚を設置すると、その家の運気の流れが良くない状態となり、住んでいる人自体の運気が軒並み低下していってしまいます。
家を建てる際には、間取りももちろん重要ですが、神棚を作ることを考えて方角にも気を配るようにすると良いでしょう。
- 東か南を向く方角
- 人が集まることが多い場所
- 明るくて清潔な場所
- 人の目線より上
- 日当たりのいい場所
神棚でやってはいけないことは?4つのタブー
神棚を設置する場所だけではなく、日々の中で気をつけなければいけないこともあります。
ここでは、神棚の前でしてはいけないこと、神棚に対してしてはいけないことを4つ、紹介したいと思います。
ずっと同じお札を貼っている
ずっと同じお札を貼りっぱなしにしているのは良くありません。
何年もずっと、お札を交換しないで同じお札を貼りっぱなしにしているのは、神様を無視していることになりますし、お札の力が弱ってしまうため、神様が家を守ることができなくなってしまいます。
かといって頻繁に交換する必要もありません。
最適なタイミングとしては年に1度、年末の大掃除の際にお札を新しいものにしましょう。
1月にどんど焼きが行われる地域も多いので、古いお札はそこで焼いてもらうか、新しいお札を授かった神社に納めてお焚き上げをしてもらうようにします。
ほったらかしで掃除もお供えもしない
神棚を放置し、神様を祀っているのにお供えものもせず、お茶や水も交換しない、掃除もしないで埃が溜まっているという状況は絶対に避けなければなりません。
これは、神様に対して本当に失礼な行動にあたります。
神様は不浄を嫌いますから、常に掃除をし、埃がない状態と、お茶や水、お供えものも交換し、清潔を維持するように努めましょう。
また、神棚自体が傷んできたり、落ちない汚れがついてしまっている場合には、交換することも検討してください。
神棚に交換のルールはなく、古い神棚はお焚き上げしてもらえれば問題はありません。
神棚に足を向ける
神棚に足を向けることも絶対にNGです。
これは、同じ部屋や同じ階で寝ている人もそうですし、下の階や場合によっては上の階で寝ている人が同じことをしても失礼にあたります。
神様に足を向けていることと同じ行為であるため、運気が低下し、災いが降りかかる可能性すらある行為だということを忘れないようにしましょう。
ほんの少し方角がずれていれば大丈夫なので、真っ直ぐに神棚に足を向けて寝てしまうような家具配置にならないように調整すれば問題はないでしょう。
神棚に関係のないものを飾る
神棚に関係のないものを置くこともタブーとされています。
仏壇には故人の写真を飾るなどは問題ありませんが、ご先祖様の写真だとしてもそれは神棚には関係のないものなので置くべきではありません。
また、“当たりますように”とか、“守ってもらえるように”“金運が上がるように”と願いを込めて購入した宝くじや通帳、お財布などを神棚に置く人もいるようですが、本来これらも神様には関係のないものなので、置くことは避けるようにしましょう。
また、飾っている榊も枯れてしまえば神様には関係ないものとなるどころか、穢れに繋がってしまうので、榊が常に青々としているかを忘れずにチェックしましょう。
神棚にお供えしてはいけないものは?4つのタブー
日々家を見守ってくれている神様に対してお供えするものも、何でもいいわけではありません。
お供えするものによってはタブーとされているものもあるのです。
人が食べ残したもの
神棚に人が食べ残したものをお供えするのは、神様に対して大変失礼な行為となりますので、絶対にやめましょう。
本来は、神様にお供えしたものを人が“いただく”ものとなります。
作ったものを一番に神棚に供える、人からいただいた物を最初に神棚に供えるというのはOKですが、一度人が手をつけたものを神様にお供えすることだけは避けなければなりません。
神様に対して失礼にあたり、神様を怒らせて災いを呼んでしまうこともありますので、十分に注意しましょう。
牛や豚など四つ足の動物の肉
神棚に祀る神様に、牛や豚など四つ足の動物の肉をお供えすることもタブーとなりますのでやめてください。
神道の教えには不殺生の考え方があります。
生き物を殺めることはしてはならないことなのです。
これは、仏教においても神道においても、基本中の基本であり、同時に最も大切な教えとなります。
また、四つ足の動物の肉は穢れとなる考え方も存在するというのもタブーの理由となっているのです。
その一方で、魚や鶏の肉はお供えするのに問題はありません。
常温ではすぐ傷んでしまうもの
常温の状態では長持ちしないものも、神棚にお供えするべきではありません。
例えば、飴やチョコレートは夏場になれば溶けてしまったり、生物だと傷んでしまったりします。
品質が変わってしまったものを神棚供えることは神様に対して失礼な行為に当たるので、季節等も踏まえた上で、お供えしている間にあっという間に品質が変わってしまうものはお供えしないようにしましょう。
もちろん、お刺身やお寿司といった生物もお祝いの席にはつきものなので、ついつい神棚に…となってしまうこともありますが、これらもタブーの食品にあたりますので避けるようにしてください。
においが強すぎるもの
臭いが強いもの、極端に辛いものも神棚にお供えしてはいけません。
くさややニンニクなど、明らかに臭いと感じるものはもちろん、香辛料を大量に使った香りがキツい料理も、避けるようにしましょう。
また、厳しく決められているわけではありませんが、一説には神棚に外国の食品をお供えすることもタブーとなっているので併せて気をつけるようにしてください。
一部地域ではタマネギやニンニクといった香りの強い野菜をお供えするところもあるようなので、地域のしきたりに則った形で避けるべきものを意識すると良いでしょう。
- 米
- 水
- 塩
- 御神酒
- 榊
神棚の祟りが怖い!タブーを犯したときの対処法
知らない間に神棚や神様へ失礼なことをしてしまっていたことに気づく人もいるでしょう。
お供えしてはいけないものを供えてしまっていたり、埃が溜まっていることに気づいたりと、もしも神棚に失礼に当たることをしてしまっていることを知ったら、まずはすぐにそれを改善することです。
そして、正しいお供えものをした上で、神様に手を合わせて謝罪をしましょう。
意図して神棚を粗末に取り扱っていたわけではなく、良かれと思って間違った祀りかたをしてしまっていたのであれば、神様は怒ることはありませんので、神様からの祟りを恐れる必要はないでしょう。
ただ、祀る場所が正しくなかったり、汚れていたり、榊が枯れていたりすると、負のエネルギーが溜まっており、悪い気の影響を受けてしまうこともあるため、気になるようなら神社でお祓いを受けるようにしてください。
間違った祀りかたをしてしまっていたことでお祓いを受けたい場合におすすめの最強お祓い神社はこちら。
神棚のタブーに関するよくある疑問
リビングは人が集まる場所でテレビがついていたり、常に明るい状態にしてあるなど、神棚を祀るのに最適な場所となります。
ただ1階にリビングがあるなど人が上に立ってしまうことになる場合には、“雲”の紙を神棚の上に張って対応するようにしましょう。
基本的に、神棚の下に物を置くことは悪いことではありません。
ただし、置くものが水気や火の気をはらんでいるものはNGなので気をつけましょう。
それ以外のものであれば何を置いても問題ないと考えてください。
神棚の前で寝ること自体は特に問題はありません。
ただ、神棚自体を寝室に設置するのはお参りがしづらいため避けるべきといわれています。
リビングに神棚を設置してそこで寝るというのであれば問題ないですが、足を向けて寝ないように気をつけましょう。
女性が神棚に触れてはいけないなどという決まりはありません。
確かに古には女性には生理があり、出産時にも出血を伴い、血が穢れとされる神道においては神の聖域に入ってはいけないとされてきましたが、現代ではその女人禁制の考えも廃止されています。
そのため、女性が神棚に触ってもまったく問題はないのです。
神棚は人の目線よりも上にあることが基本となりますので、目の前でタバコを吸って煙を吹きかけるということはなかなか考えにくいでしょう。
ただ、ニオイが強いものをお供えしてはいけないとされているようにタバコの煙を神棚がある方角に向かって吐くことはNGとされています。
同じ部屋の中でタバコを吸うことは問題ありませんが、神棚にタバコの煙が届かないようにしましょう。
占い師CRISSのワンポイントアドバイス「神棚のタブーを知って正しく神様をお祀りしよう」
家を見守ってくれる存在だからこそ、そのタブーには十分に気を付けて、常に守ってもらえるようにすべきよね。
決して難しいことはないから、しっかりとタブーを知った上で正しい方法で神棚を設置し、神様を祀りましょう。