
「如意輪観音はなんの神様?」「私の願いを叶えてくれる?」と気になるあなた。
如意輪観音の真言やご利益について詳しく解説いたします。
如意輪観音は観音菩薩の一尊、あらゆる人々とあらゆる願いを叶える神秘的な存在だといわれています。
なんの神さまなのかとあわせて如意輪観音を祀る神社や聖徳太子との関係もお伝えします。
目次
如意輪観音はなんの神様?
如意輪観音の読み方は「にょいりんかんのん」です。
仏教における観音菩薩の一尊で、特に密教で深く信仰されています。
そんな如意輪観音はなにの神様なのか、「如意宝珠」について、そして「輪」についての意味をご紹介します。
如意輪観音を深く理解すれば、あなたの願いを叶える神様かどうかがわかります。
六観音の1つで天界道に迷う人々を救う仏様
如意輪観音は六観音のひとつです。
観音とは、「観世音菩薩(かんぜおんぼさつ)」の略称です。
如意輪観音は仏教において、あらゆる苦悩から六道と呼ばれる地獄や餓鬼、畜生、修羅、人間、天界から救い、様々な願いを叶える存在です。
如意輪観音が持つ6本の手によって、天界道に迷う人々を救う慈悲が体現されています。
迷いを断ち切る心理、願いを叶える智慧の象徴とも呼ばれている神様です。
仏教的な救いはもちろん、現世的な願いも叶える存在です。
「如意」は如意宝珠という宝の珠
如意輪観音の「如意」は、仏教における霊験あらたかな宝の珠という意味があります。
名前の由来ともなっていて、如意宝珠を手に持つことで、どんな願いにも応える観音ということになります。
そもそも「如意」という言葉には、「思い通りになる」という意味があります。
如意輪観音のように仏や菩薩が持てば、霊宝となるのです。
願望成就によって、富を得たり健康になったりするでしょう。
分限の慈悲によって智慧と慈悲の力の象徴にもなります。
如意輪観音には6本の手がありますが、宝珠を持っているのはその内の1本です。
「輪」は煩悩を打ち砕く法輪
輪とは法輪を指します。
仏教で使用される法具であり、教えを象徴するものです。
法輪が輪になっているのは、世界に仏法が広がることや煩悩などを断ち切ることを現わしているからです。
如意輪観音が輪を手に持っていることから分かるのは、あらゆる人々の苦しみあるいは煩悩を取り除いているからだということ。
また、宝輪は武器にもなります。
立ち向かうように目の前にある煩悩や悪を宝輪によって打ち砕く象徴だといわれているのです。
如意輪観音が特に信仰される密教においては、戦いの武器という意味も強調されます。
女性的?如意輪観音の特徴
如意輪観音像によっては様々なお姿をされています。
しかし、基本的には座像です。
中には半跏像や立像もありますが、とても珍しいものだといえます。
半跏像は右ひざをたてて、その足裏と左足の足裏を重ねる座り方です。
智慧によって自我を押さえる意味があるそうです。
腕が6本、如意宝珠と宝輪を持つ基本の特徴に加えて、手は頬に添えられています。
頬に手を添えているのは、これからどうやって人々を救おうかと熟考しているようです。
また、如意輪観音はとても女性的なお姿をしていることが多いといわれています。
その時代のモデルが天皇皇后などの女性だったことが理由です。
しかし、如意輪観音は女性ではありません。
如意輪観音の真言と梵字・手印
如意輪観音の真言の意味
如意輪観音の真言は「オン・ハンドメイ・シンダマニ・ジンバラ・ウン」です。
梵字は「ह्रीः(フリーヒ)」で、観音菩薩の慈悲と智慧を象徴しています。
真実と共に如意輪観音の力を具現化しています。
- オン:神聖な音、始まりの音
- ハンドメイ:如意宝珠
- シンダマニ:心のままに願いを実現する宝
- ジンバラ:燃え盛る炎
- ウン:加護・力の象徴
如意輪観音の手印
如意輪観音の真言を唱える際に手印を加えるとよりご利益を授けられるといわれています。
如意輪観音の手印は「如意輪根本印」です。
右手では宝輪を、左手には如意宝珠を持っている様子を手印で表しています。
如意輪観音の真言のご利益
- 延命
- 安産
- 災難除け
- 心願成就
- 開運
- 智慧
- 財福
- 病気平癒
- 家内安全
- 五穀豊穣
- 滅罪
など
如意輪観音の真言のご利益には上記のようにたくさんの効果が期待できます。
苦悩や煩悩から救い、願いを叶える如意輪観音の真言だからです。
如意輪観音は他の観音菩薩の中でも現世での心願成就の力が強いといわれています。
スピリチュアル的な効果もありますが、もっと現実的な願いを込めても良さそうです。
日々の生活における仕事や恋愛や人間関係に対する願い、安産や子宝などの女性を守る仏としても活用できます。
体の不調が気になっている、怒りや不安にさいなまれている人にもおすすめの真言です。
如意輪観音をお祀りしている寺社
- 室生寺(奈良県)
- 観心寺(大阪府)
- 神呪寺(兵庫県)
- 今瀧寺(静岡県)
- 石山寺(滋賀県)
- 園城寺(滋賀県)
- 如意輪寺(奈良県)
- 談山神社(奈良県)
- 浄名寺(京都府)
日本三大如意輪観音は、室生寺と観心寺、そして神呪寺にそれぞれ祀られています。
室生寺は木造、観心寺は国宝、神呪寺は秘仏の如意輪観音です。
全国各地に如意輪観音は祀られていて、それぞれの像には違いが少しずつあり、拝観しているだけで楽しめます。
聖徳太子は如意輪観音の化身??
如意輪観音の化身と呼ばれているのは、主に聖徳太子と元三大師です。
聖徳太子が化身とされる理由は、仏法によって人々を救う智慧と慈悲の象徴が同じであること。
そして、日本に仏教を広めた存在であり、そもそも観音菩薩との結びつきが強いからです。
奈良の法隆寺夢殿にある「救世観音像」は、如意輪観音や聖徳太子の等身仏ともいわれていて、それぞれの信仰が融合していることがわかります。
元三大師については、人々の願いを叶えるという特徴と一致していることが理由です。
今では、比叡山延暦寺の如意倫堂で、それぞれが同体だと信じられていることから、並んで祀られています。
占い師sakuraのワンポイントアドバイス「如意輪観音はあらゆる願いを叶えてくれる!」

願いを叶えてもらうためには、如意輪観音について知り、真言を唱えることが重要です。
なにの神様なのか、真言の意味や唱え方を参考にし、必要な方は如意輪観音が祀られている寺社に足を運んでご利益をいただきましょう。