88星座のくじら座「Cetus(ケトゥス)」の特徴や探し方、神話や、くじら座「Cetus(ケトゥス)」の誕生日星の人が何月何日生まれなのか?
星言葉や特徴や運勢まで完全紹介します!
目次
くじら座「Cetus(ケトゥス)」の基本情報と特徴
星座名 | くじら座 |
略符 | Cet |
ラテン語(英語・読み方) | Cetus (ケトゥス) |
意味 | 海の怪物(後にクジラ) |
季節 | 秋 |
最も明るい恒星 | くじら座β星 |
くじら座「Cetus(ケトゥス)」の探し方
くじら座「Cetus(ケトゥス)」は、晩秋から冬にかけて南の中空に浮かぶ、全天で4番目に大きな星座です。
一言に「クジラ」と言っても、わたしたちが知っている鯨ではなく、星図には鉤爪を持ったアザラシのような怪物が描かれています。
この怪物の姿の起原はアッシリアで万物の根源とされる水の妖精ティアマートで紀元前7世紀ごろの地中海東岸地域の創造神話に現れており、中東の神話の中でも度々登場し、ユダヤ教やキリスト教の聖典である旧約聖書にもティアマートではないかと思われる記述が確認される存在です。
しかし時代が下るにつれて、悪の根源のようなものになりそれが転じてギリシア神話における海の怪物になったと推測されています。
なおアンドロメダ座、カシオペア座、ケフェウス座との神話の関連もあります。
星座の形はο(オミクロン)星ミラを胴体にし、β(ベータ)星デネブ・カイトスを尾の付け根にして巨大なアザラシのような怪物が横たわっている形をしています。
特に目立つ星はありませんが、くじら座の中央にあるο(オミクロン)星ミラは1年ほどの周期で2等星から10等星くらいまで光度が変化する変光星として天文学的に非常に重要な星で、歴史上最初に発見された変光星になっています。
明るい時には肉眼で見ることができますが、暗い時には見ることはできません。
なぜ明るさをけるかというと、星の老化によるものとされています。
年老いた星は不安定になり風船のようにその大きさを変えるので明るさが変化します。ちなみに「ミラ」とはラテン語で「不思議な」を意味する形容詞です。
変光星は1596年にそれまで比較的明るく見えていた星のいくつかが消えてしまったということがありました。
しかしこれによって天は動くということが判明し、同時代に提唱されたポーランドの天文学者ニコラス・コペルニクスの「地動説」の追い風となりました。
またくじら座はτ(タウ)星とエリダヌス座ε(イプシロン)星とともに1960年にアメリカの天文学者フランク・ドレイクが試みた「オズマ計画(地球外知的生命探査)」の初めての取り組み対象にもなりました。
探し方は、くじら座の中心、ちょうど心臓部分にあたる赤い変光星ミラが目印になります。
ペガスス座の大四辺形からうお座をたどり、変光星ミラから東西に伸びる小さな星の並びがくじら座です。
くじら座「Cetus(ケトゥス)」の神話
エチオピア(現在のアフリカ東部のエチオピアではなく、ギリシャ人が漠然と思っていたアフリカの国ではないかと言われている)の王ケフェウスには、美しい妻のカシオペアと、さらに美しい娘のアンドロメダがいました。
特に妻カシオペアは娘アンドロメダの美しさが誇らしく、ことあるごとに自慢をしていました。
ついに妻カシオペアは「娘のアンドロメダの美しさは、ネーレイデス(海神ネーレウスの五十人の娘たち)ですら及ぶことはない」と言いふらしてしまっていました。
これを耳にしたネーレイデスは激しく怒り、海神ポセイドンに頼んでエチオピアに洪水と大津波を起こしてもらいました。
これは海神ポセイドンの妻のアンフィトリテがネーレイデスの一人だったことも関係しています。
慌てたエチオピアの王ケフェウスは、神々の怒りを鎮めるにはどうしたらいいか神託を求めました。
そして返ってきた答えは、アンドロメダを海の怪獣へ生け贄に捧げなさいというものでした。
可愛い娘を生け贄に差し出すことのないエチオピアの王ケフェウスには何よりも辛いことでしたが、王として国を守るためにはそうするより他はありません。
アンドロメダは海岸の岩に鎖で繋がれてしまい、あとは海の怪獣が食するのを待つばかりでした。
ちょうどその時、天の馬ペガスス(ペガスス座)に乗った英雄ペルセウス(ペルセウス座)がエチオピア上空を通りがかりました。
英雄ペルセウスはセリーポス島の王ポリュデクテースの命令で、視線を合わせただけで相手を石に変えてしまうバケモノのメデューサを退治してきた帰りでした。
海岸の岩に鎖で繋がれたアンドロメダを見た英雄ペルセウスは、何としても彼女を救いたいと思いました。
英雄ペルセウスはエチオピアの王ケフェウスの宮殿へと赴き、事情を聞くと、「わたしが海の怪獣を倒しましょう、その報酬としてアンドロメダ姫をわたしにくださいませんか?」と言いました。
海の怪獣に食われてしまうよりははるかに良いと思った王ケフェウスは喜んで英雄ケフェウスの提案を受け入れました。
英雄ペルセウスはさっそく岩陰に隠れ、海の怪獣を待ち受けました。
やがて海が割かれ、そこから巨大な海の怪獣が現れました。
英雄ペルセウスは馬にまたがり、岩陰から飛び出すと、袋に隠し持っていたメデューサの首を怪獣の鼻先へと突きつけました。
死んでもなお魔力を保っているバケモノメデューサの首は、たちまち海の怪獣を石の塊へと変えてしまいました。
エチオピアの海岸には今でも怪獣の形をした巨大な岩がそびえているという伝説があります。
この海の怪獣がくじら座になったと言われています。
エチオピアの海岸を荒らし、アンドロメダ姫を襲おうとした化けクジラですがこれには諸説あると言われています。
最も有力なのが犬の頭部を持ち、クジラやイルカのような大きく膨れた上半身、魚の下半身でさらに二つに裂けた扇型の尾びれを持つ妖怪ケートスという説もあります。
ちなみに「ケートス」とはクジラを意味するギリシャ語です。
この妖怪はエチオピアに災いをもたらすために海神ポセイドンによって作り出されたと言われています。
そのほか、テュポンとエキドナ(翼を持ち、上半身はとても美しい美女だが下半身は蛇という怪物)の間に生まれた子どもという説もあります。
また少し変わったところでは古代メソポタミアの創造神話に登場するティアマートがくじら座の正体だともいう説もあります。
ティアマートは原初の女神ですが、孫の世代にあたるマルドゥクに敗れその体を八つ裂きにされ、天と地や川など新しい世界を作り出す材料になったとも言われています。
さて、海の怪獣を倒すという約束を果たした英雄ペルセウスは、アンドロメダ姫を連れてエチオピアの王ケフェウスの宮殿へと戻りました。
愛しい娘が戻ったことを王ケフェウスと妻のカシオペアは大層喜びました。
しかし一人面白くなかったのは王ケフェウスの弟でアンドロメダの婚約者だったピーネウスです。
ピーネウスにしてみれば、国を救うためと思ってあきらめたアンドロメダ姫を、彼女を救った功績があるとはいえ、どこの馬の骨かわからない若者に渡すなど許しがたいことでした。
ピーネウスは仲間を集め、英雄ペルセウスを殺すための策略を練り、彼に襲いかかりました。
しかし英雄ペルセウスは少しもあわてませんでした。
アンドロメダ姫たちを部屋の外へ退かせると、またもやメデューサの首を取り出してピーネウス一派をことごとく石へ変えてしまいました。
その後、英雄ペルセウスはアンドロメダ姫と結婚し、一年ほどエチオピアにとどまりました。
やがて生まれた息子ペルセースをエチオピアの王ケフェウスの後継として残し、英雄ペルセウスはアンドロメダ姫とともに天の馬ペガススに乗って、母のダナエーが待つ故郷のセリーポス島へと帰っていきました。
英雄ペルセウスによって岩とされた怪物ケートスはのちに神々によって天に上げられくじら座になったと言われています。
くじら座「Cetus(ケトゥス)」の誕生日星の人が何月何日生まれなのか?星言葉や特徴は?
「誕生日星」とは誕生日に太陽と一緒にのぼってくる星のことを指します。
365日それぞれに誕生日星があります。
誕生日星はその日に生まれた人の守護星でその人の人生を象徴すると言われています。
誕生日星の持つ意味を知ることで自分の本心を読み解くことができるようになります。
3月26日の誕生日星はデネブ・カイトス(Deneb Kaitos)で、誕生星の星座はくじら座ι(イオタ)星、星言葉は「逆境に負けない行動力」、特徴は、窮地に追い込まれるほど燃え上がる、行動することで学習する、逆境に強いという傾向があります。
4月1日の誕生日星はデネブ・カイトス(Deneb Kaitos)で、誕生星の星座はくじら座β(ベータ)星、星言葉は「秘めた理想と野心」、特徴は、表面には出さないが大きな野心がある、理想を現実のものにしようと必死になる、夢想家でふわふわしているという傾向があります。
4月12日の誕生日星はシータ・ケーティ(θCeti)で、誕生星の星座はくじら座θ(シータ)星、星言葉は「スマートに進める指導性」、特徴は、実務的能力が高い、理数系で計算が早い、サラリーマンに向いているという傾向があります。
4月18日の誕生日星はタウ・ケーティ(τCeti)で、誕生星の星座はくじら座τ(タウ)星、
星言葉は「強さと優しさの共存」、特徴は、強いけれども優しさが根拠にある、温かさを感じさせる、大きな母性を持っているという傾向があります。
4月19日の誕生日星はバテン・カイトス(Baten Kaitos)で、誕生星の星座はくじら座ξ(クシー)星、星言葉は「人をまとめる指揮者」、特徴は、リーダーとして手腕を発揮する、独裁的になりやすい、政治的に自分が有利になるように人を動かすという傾向があります。
4月22日の誕生日星はユプシロン・ケーティ(υCeti)で、誕生星の星座はくじら座υ(ユプシロン)星、星言葉は「好奇心旺盛な行動力」、特徴は、何事も興味津々で首を突っ込む、ウワサ話に乗りやすい、実行力と決断力に長けているという傾向があります。
4月27日の誕生日星はミラ(Mira)で、誕生星の星座はくじら座ο(オミクロン)星、星言葉は「安定感ある穏やかさ」、特徴は、善良な人間性を持つ、正義感が強いが嫌味を感じさせない、平穏を好み保守性が強いという傾向があります。
5月1日の誕生日星はニュー・ケーティ(νCeti)で、誕生星の星座はくじら座ν(ニュー)星、星言葉は「人の痛みを感じられる心」、特徴は、共感能力に優れている、霊的な感覚を秘めている、ストレスがたまりやすく疲れるという傾向があります。
5月2日の誕生日星はデルタ・ケーティ(δCeti)で、誕生星の星座はくじら座δ(デルタ)星、星言葉は「無関心を装った自我」、特徴は、自分への関心が程よく強い、人には無関心を装うことで距離を保つ、自己保身の気持ちが強く現れるという傾向があります。
5月8日の誕生日星はメンカル(Menkar)で、誕生星の星座はくじら座α(アルファ)星、星言葉は「理性的な実直さ」、特徴は、仕事をきちんとこなす、完璧を貫く、時として感情を表現しにくいという傾向があります。
くじら座「Cetus(ケトゥス)」の運勢
くじら座は36星座によるとみずがめ座の第3デークに当たり、この時期に最もくじら座のエネルギーが強くなるので運勢に生かすと良いでしょう。
「36星座」とは12星座をそれぞれ3つのデーク期間に分けたものです。
デークとは一つの星座宮につき3つ存在します。
一つの星座宮は30度の角度で構成されていますが、さらにその30度を10度づつ区切ったものになります。
1デークは1〜9度、2デークは10〜19度、3デークは20〜29度になります。
くじら座はみずがめ座の第3デークにあたり、2月9日〜2月19日でてんびん座と惑星では金星の影響が最も強いとされています。
この期間に生まれている人は、ソフトで物腰が柔らかく、人に警戒心を抱かせにくく、自然とくじら座の前では心を開示してしまうこともあります。
非常にお付き合いしやすい人で、どのような人ともより良いコミュニケーションをすることができ、特に好きな分野では人気の先生として活躍することで生計を立てることもできます。
共感能力も高く人の気持ちになって考えることができるので、とても穏やかで優しい雰囲気が発せられ、この人のそばにいたいと人が思うので、意識していなくても周りに人が集まることも多いでしょう。
しかしいたってくじら座本人はマイペースです。
良い意味で抜けているのでバランスが取れていると言えるでしょう。
くじら座のキーワードは「Charm」で、魅力、魅了、愛嬌という働きが強くなります。
運勢的に良いものとしては、嫌悪感を顔に出さないようにすること、人気運を利用してビジネス展開をすること、一人でいる人に声をかけること、表情や仕草などの研究をすることなどが挙げられます。
逆に、マイナス面としては、横柄な態度をとってしまうこと、えこひいきをすること、特定の人たちとだけ盛り上がること、だれかの腰ぎんちゃくになることなどが挙げられます。
恋愛面でくじら座を活用する方法は、相手の過去にこだわらないこと、昔の恋人と比べないこと、自分がしてほしいと思うことを相手にすることなどが挙げられます。
逆に恋愛面でのマイナスは、八方美人的に振る舞うこと、モテることを鼻にかけてしまうこと、友人に恋愛自慢をすることなどが挙げられます。
このみずがめ座の第3デーク以外の生まれの人でも、これらのことに注目していれば自然とくじら座のエネルギーを得ることになりますので、これらのデークの時期には良い部分を伸ばし、気をつけるべきところには気をつけるようにするといいでしょう。
占い師 聖子からのワンポイントアドバイス
良い面はもっと伸ばして悪い面は抑えるようにするといいわ!