88星座のらしんばん座「Pyxis(ピクシス)」の特徴や探し方、神話やらしんばん座「Pyxis(ピクシス)」の誕生日星の人が何月何日生まれなのか?
星言葉や特徴や運勢まで完全紹介します!
目次
らしんばん座「Pyxis(ピクシス)」の基本情報と特徴
星座名 | らしんばん座 |
略符 | Pyx |
ラテン語(英語・読み方) | Pyxis(ピクシス) |
意味 | 羅針盤 |
季節 | 南天 |
最も明るい恒星 | らしんばん座α星 |
らしんばん座「Pyxis(ピクシス)」の探し方
らしんばん座「Pyxis(ピクシス)」は、もともとアルゴ号座の帆柱の部分に相当しているので「ほばしら座」と呼ばれている時期もありました。
これはフランスの天文学者のラカーイユによって設定されたものですが、神話の時代に「らしんばん」があるのはおかしいということで設定以後もほばしら座と呼ばれていることもありました。
この星座は日本でもよほど南の位置しない限り見ることは難しい星座です。
現在はアルゴ号座は名前のみが残っていますが星座は現存していません。
元々は2世紀に「トレミーの48星座」に含まれており、最初はプトレマイオスが設定されたとしていますが、あまりにも大きくなんと最大の星座と言われるうみへび座の1、45倍もありますので、18世紀にラカーイユが「りゅうこつ座」、「とも座」、「ほ座」、「らしんばん座」の4つに分類されました。
らしんばん座の探し方は、とも座の東隣を探しましょう。
3つの星が縦に並ぶ形をしていて、巨大な船アルゴ号の帆柱をイメージできるようになっています。
らしんばん座「Pyxis(ピクシス)」の神話
らしんばん座はちょうどアルゴ号の帆柱で船の帆を支えている柱のような形になっているので、いわゆる方位磁石のような羅針盤をイメージするのはむりがあるかもしれません。
アルゴ号座は「りゅうこつ座」、「とも座」、「ほ座」の他の3つを合わせて以下のような壮大な神話をもとにできた星座です。
「アルゴ号」とはイオールコス国の王子イアーソーンが黄金の羊毛を求めて冒険に旅だった時に乗った快速線アルゴ号を指しています。
この巨大な星座にまつわる神話もその大きさに見合った壮大なスケールの一大叙事詩です。
イアーソーンという若者がイオールコス国にいました。
彼はイオールコスの王子であり、父親であるイオールコス王アイソーンが病弱を理由に叔父ペリアースによって王位を奪われると、その身を案じたアイソーンによってペーリオン山に住むケンタウロス族の賢者ケイローンに預けられました。
イアーソーンは賢者ケイローンのもとで様々な学問や武術を学びながらすくすくと育ち、やがて成人すると彼は自らの王権を取り戻すためにイオールコスに向かいました。
道中、イアーソーンは老婆に姿を変えた大神ゼウスの妻ヘーラーをおぶって川を渡った時、一歩のサンダルが脱げてどこかに流れてしまい、片方のサンダルだけを履いた格好でペリアースの元を訪れました。
ペリアースは「サンダルを片方しか履いていない者に注意しろ」という神託を受けていたので、イアーソーンの姿を見て恐れおののき、なんとか彼を排除しようと考えました。
しかし直接手を下すことは許されていませんでした。
親族殺しは王といえど許されない大罪だったからです。
そこでペリアースはとりあえずイアーソーンを歓待し、宴の最中に程よく酔いが回ったところに、「もしお前が王になった時、市民の中に自分の命を脅かす者がいるという神託を受けたなら、お前はどうする?」という質問を投げかけました。
すると、イアーソーンの答えは、「コルキス王アイエーテースが眠らない毒竜に守らせているという黄金の羊毛を持参させたらよかろう」と言いました。
ペリアースは得たりとばかりに、そっくりそのままの命令をイアーソーンに下しました。それはあまりに無茶な命令でしたが、イアーソーンは勇敢にもその遠征を決意しました。
イアーソーンはアルゴスという船大工に頼んで立派な船を作ってもらい、「アルゴ号」と名付けました。
また女神ヘーラーの手を借りて、勇者ヘラクレス、双子の勇士カストル・ポルックス兄弟、詩人πルフェウス、名医アスクレーピオス、トロイア戦争の英雄アキレウスの父ペーレウス、千里眼の持ち主リュンケウスなど優れた戦士たち50人を集めました。
こうしてイアーソーンたちアルゴ号探検隊はイオールコスから旅立ったのでした。
アルゴ号が初めにたどり着いたのはレームノス島でした。
この島はなんと女性だけしかいないという奇妙な島でした。
イアーソーンたちはこの島で女性たちの歓待を受けて月日を立つのを忘れて享楽に興じていましたが、やがて故郷の妻のことを思ったヘラクレスの説得により、一行は使命を思い出して、再び海原へと乗り出しました。
キオスという土地にたどり着いた一行は清水を求めて上陸しました。
その時ヘラクレスの従者であったヒュラースという少年が泉の妖精に見初められ、さらわれてしまいました。
英雄ヘラクレスはヒュラースを探し回り、ついには帰ってきませんでした。
アルゴ号探検隊は仕方なく彼を置いて出発しました。次に着いたのが、ベブリュクス人の国です。
ここの王アミュコスはポセイドンの子で非常な力持ちで、あらゆる旅人に健闘の試合を申し込んでは相手を負かし、殺すか奴隷にしていました。
拳闘に秀でていたポルックスはアミュコスの挑戦を受け、そして散々アミュコスを殴りつけて倒してしまいました。
するとベブリュクスの国の人々が王の仇を取るために探検隊に襲いかかってきたので、探検隊は武器を持ち、これを打ち負かしました。
再び旅だった探検隊はやがてポントスの入り口に近いトラキア、ビテューニアの浜に着きました。
するとそこで、ピーネウスという盲目の男が一行を出迎えました。
彼はサルミューデーッソス国の王子で優れた予言者でしたが、その力を乱用したために神々の怒りを買うことになり、盲目にされてこの浜辺で暮らしていたのです。
一行がピーネウスを慰めると奇跡が起こり、なんとピーネウスの目が見えるようになりました。
またこの浜には食事のたびに襲いかかる三羽の怪鳥ハルピュイアイがいましたが、翼を持つ兄弟ゼーテースとカライスが追い払い、ピーネウスは平和に暮らせるようになりました。
ピーネウスは感謝のしるしとして一行に「シュンプレーガデス」のことを語りました。
これはポントスの海にある巨大な2つの岩のことでこの岩は絶え間無く揺れ動き互いにぶつかり合ってその間を通ろうとする船を打ち砕いてしまうのです。
この岩に挟まれてしまってはいかにアルゴ号とはいえどもバラバラに壊されてしまいます。
ピーネウスは「一匹の白鳩を飛ばし、鳩が岩の間をくぐり抜けたら通り抜けなさい、鳩が引き返してきたら船も引き返すのです」と言いました。
一行はピーネウスの助言に従い、この岩の間を無事に潜り抜けました。
この時、一度も船を通したことのないシュンプレーガデスはアルゴ号を潰さんと激しく打ち合ったので2度と動けなくなってしまったと言います。
この後一行はマリアンデューノイ、アマゾンなどを経てコルキスへとたどり着きました。
その頃天上界ではイアーソーンに味方する女神ヘーラーとアテナが美と愛の女神アフロディーテに協力を頼んでいました。
アフロディーテは息子で恋愛の神であるエロースを遣わし、コルキス王アイエーテースの娘で魔法に長けた王女メーディアがイアーソーンに激しく恋をするように仕向けました。
アイエーテースの宮殿にたどり着いたイアーソーンは、アイエーテースに黄金の羊毛を渡してくれるように頼みましたがアイエーテースは意地悪にも「私には軍神アレースより授かった青銅の足を持ち口から炎を吐く牡牛がいる。
その牡牛でアレースの聖地を耕し、そこへ竜の歯を蒔きなさい、そこからは幾多の戦士が生まれてくるがそれを皆倒すことができたら黄金の羊毛をくれてやろう」と言い渡しました。
イアーソーンは途方にくれてしまいました。
しかしイアーソーンに恋をしたメーディアはイアーソーンに密かに協力を申し出ました。
彼女はイアーソーンに魔法をかけ、1日だけ火にも剣にも傷つかない体にしました。
こうしてイアーソーンは見事に牡牛をねじ伏せ、蒔いた竜の歯より生まれた戦士たちを全て打ち倒すことができました。
アイエーテースは怒りに震えながら宮殿に帰り、イアーソーンを殺すために邪悪な企みを練り始めました。
ところが父王の企みに気づいたメーディアはもはや父母を国を離れる決心をし、夜中にイアーソーンの元を訪れて、いますぐ黄金の羊毛を持って旅立たなければならないと危機を知らせました。
イアーソーンはそっと宮殿を抜け出し、黄金の羊毛を取りに行きました。
黄金の羊毛は獰猛な竜によって守られていましたが、メーディアが呪文を唱え、魔法の薬をふりかけるとたちまち眠りこけてしまいました。
こうして一行は黄金の羊毛を手に入れ、空があける前にイアーソーンはメーディアを連れてイオールコスの帰途に着いたのです。
黄金の羊毛が盗まれたことを知ったアイエーテースは激怒し、すぐに追っ手の艦隊を差し向けました。
メーディアの弟のアプシュルトスが率いる大艦隊はアルゴ号の先回りをし、逃げ道を完全に塞いでしまいました。
周りをすっかりと取り囲まれてしまったアルゴ号の乗組員たちはヒソヒソとメーディアを引きたわしてしまったらどうかと囁きあいました。
それを聞いたメーディアはイアーソーンを恩知らずと激しく罵り、もしそうしたら船に火をつけて自分も死んでやるとまで言いました。
イアーソーンは困惑して「君を引き渡そうとするのはこのまま正面から戦っては激戦となってしまう。
そうすると君の弟のアプシュルトスを殺してしまうかもしれないからだ」と言いました。
するとメーディアは恐るべき策略をイアーソーンに授けました。
メーディアはアプシュルトスに「黄金の羊毛を持って国に帰るからイアーソーンのことは見逃してほしい」という内容の手紙を書きました。
そして小島に上陸し、夜を待ちました。
夜になりイアーソーンはアプシュルトスに「メーディアを引き渡す」と使者を送り、そして暗闇に紛れてこっそりと船を小島に進めました。
アプシュルトスは使者に従って小島に上陸し、浜辺に立つ姉の姿を見て声をかけようとしました。
ところがその途端、先んじて上陸していたアルゴ号の勇士達が飛び出し、アプシュルトスを斬り殺してしまいました。
これは全てメーディアの策略です。
指揮官を失って混乱する艦隊をすり抜け、アルゴ号は包囲網を突破しました。
そしてついにアルゴ号はイオールコスに帰還を果たしました。
さて無事に約束を果たしたイアーソーンでしたがその後の人生は華々しいものではありませんでした。
メーディアが王位に固執する叔父のペリアースを殺してしまい、二人は国から追放され、コリントスに流れ着くと10年ほどは平穏に暮らしました。
しかしイアーソーンの有名を知る王から娘の婿になってほしいという話が出ると、彼は婚約のためにメーディアと離縁してしまいました。
メーディアの怒りは爆発し、彼女は嘔吐娘を焼き殺してしまい、イアーソーンとの間にできた2人の子も殺してしまいました。
そして祖父である太陽神ヘリオスから譲られた翼のある馬車に乗り逃げ去りました。
激しい気性からメーディアは毒婦の典型と言われていますが、その多くの原因はイアーソーンにあります。
彼はその後も長く生きたといわれていますが、最後はみじめなものでした。
年老いた彼はアルゴ号の傍に座っていたところ、古くなり朽ちた船首が落ちてきてその下敷きになって死んでしまいました。
らしんばん座「Pyxis(ピクシス)」の誕生日星の人が何月何日生まれなのか?星言葉や特徴は?
「誕生日星」とは誕生日に太陽と一緒にのぼってくる星のことを指します。
365日それぞれに誕生日星があります。
誕生日星はその日に生まれた人の守護星でその人の人生を象徴すると言われています。
誕生日星の持つ意味を知ることで自分の本心を読み解くことができるようになります。
8月2日の誕生日星はガンマ・ヒュクシディス(γPyxidis)で、誕生星の星座はらしんばん座γ(ガンマ)星、星言葉は「ポップ感豊かな個性」、特徴は、マイペースで行動的、いるだけで周りを和ませてしまうような温かな魅力を持つ、細かいことを気にしない感性を持っているという傾向があります。
らしんばん座「Pyxis(ピクシス)」の運勢
らしんばん座はとても古く、壮大な神話がありますが、12星座や36星座では展開されることがない星座です。
そのため、8月2日にらしんばん座を守護星を持つ人の運勢などを中心に運勢解釈を展開させていきます。
らしんばん座を守護星とする8月2日は、36星座の解釈によると、しし座の第2デークに当たるケンタウロス座の性質の影響を受けています。
この時期に最もらしんばん座のエネルギーが強くなるので運勢に生かすと良いでしょう。
「36星座」とは12星座をそれぞれ3つのデーク期間に分けたものです。
デークとは一つの星座宮につき3つ存在します。
一つの星座宮は30度の角度で構成されていますが、さらにその30度を10度づつ区切ったものになります。
1デークは1〜9度、2デークは10〜19度、3デークは20〜29度になります。
らしんばん座の守護が最も強くなる8月42日はしし座の第2デークにあたり、ケンタウロス座の支配を受けていて、期間は8月1日〜8月11日でさらにいて座と惑星だと木星の影響が最も強いとされています。
このらしんばん座の影響が強い時期に生まれている人は、本来の獅子座の持っている情熱の強さや意志力、陽気さ、プライド志向、まるで王者のような風格を持っていますが、さらにそこにいて座と拡大と発展の惑星である木星の影響も加わることで、知性と洞察力の深さ、また冒険やチャレンジ精神というようなものがまし加わり、パワーだけではない賢さも兼ね備えています。
一見するとしし座の押し切りの強さや個性といったものが若干緩和され、思慮深く受け取られることもありますが、持っているムードそのものは明るく、とても人に信頼されたり好かれたりする傾向が強いでしょう。
人と関わるのが好きで、また献身的に人に尽くすことが嫌いではないので、どんな環境でも人に愛され頼りにされます。
サービス精神も旺盛で、それが世のため人のために向かっていくので人生の中で大きなものを成し遂げるでしょう。
ただ、あまり深掘りするのが苦手で、表面的になってしまったり、ノリで動いていると受け取られることも。
影響を良くも悪くも受けやすいので、それに晒されると自分がブレてしまうという傾向があります。
らしんばん座のキーワードは「adventure」で、冒険、探求、リスクを犯すいう意味もあります。
安心、安定の人生ではなく、荒波に出てこそらしんばん座本来の隠れた才能が発揮されます。
多少リスクを犯すことがあったとしても持ち前の知性と経験を生かし、勝利を手にすることができます。
運勢的に良いものとしては、人と話をすること、社会のために役立つことをすること、企画をしてそれを実行すること、昼寝をすること、好きなものを食べることなどが挙げられます。
逆に、マイナス面としては、運動を怠ってしまうと太りやすくなること、自分の感性だけで判断してしまうこと、無意識で家族を傷つけてしまうこと、依存しやすいことなどが挙げられます。
恋愛面でらしんばん座の良い部分を活用する方法は、グイグイとリードすること、様々な対話をしてお互いの理解を深めること、外見の魅力を高めることなどが挙げられます。
逆に恋愛面でのマイナスは、受け身になりすぎてしまうこと、イメージだけで相手を判断すること、時として相手を低く見てしまうこと、欠点がある相手をその弱さがあるからこそ恋愛対象にすることなどが挙げられます。
このらしんばん座生まれでなくてもこのデークの時期にはこのような側面の影響を受けることもあるので、良い部分は伸ばし、気をつけるべきところには気をつけるようにするといいでしょう。
占い師 聖子からのワンポイントアドバイス
そしてアルゴ号座のちょうど真ん中、船のポールに位置しているの。
進むべき方向性を示す部分にあたるけど、らしんばん座の人の人生も自己実現というよりは他の人に道を指し示す役割を担っているわ。