88星座のとも座「Puppis(プッピス)」の特徴や探し方、神話やとも座「Puppis(プッピス)」の誕生日星の人が何月何日生まれなのか?
星言葉や特徴や運勢まで完全紹介します!
目次
とも座「Puppis(プッピス)」の基本情報と特徴
星座名 | とも座 |
略符 | Pup |
ラテン語(英語・読み方) | Puppis(プッピス) |
意味 | 船尾 |
季節 | 南天 |
最も明るい恒星 | とも座ζ星 |
とも座「Puppis(プッピス)」の探し方
とも座「Puppis(プッピス)」は、アルゴー船の「船尾」に当たりそれを「艫(とも)」と呼ぶことから「とも座」と言われています。
フランスの天文学者ラカーイユは「とも座」の他に「ほ座」、「らしんばん座」、「りゅうこつ座」の4つに分類し、その4つを統合して「アルゴ号座」と呼びました。
帆は船の柱につけて船を前に進ませるための布、船尾は船の後ろの部分、羅針盤は方位や位置を知るための装置、竜骨は船の底の中心を船首から船尾にかけて通した材のことをさしています。
近世になり、それぞれ分類された部分が独立した星座になりました。
なおアルゴ号座を一つの星座としてみるとき、全天で最も巨大な星座になります。また全天の星座の数は88個あるが、これはアルゴ号座を4つに分類して見たときの数で、1つの星座として見たときは全部で85個になります。
また星図によっては88星座に番外としてアルゴ号座を加え、89個とするものもあります。
探し方は、冬の南の空低くにアルゴ船を形作る4つの星座が浮んでいます。
アルゴ号座の位置はおおいぬ座の南東に位置し、はと座から地平線沿いに南へたどっていくと見られます。
その中でとも座の探し方はおおいぬ座のシリウスを目印にその東側を探しましょう。
リゲルとシリウスのほぼ延長線上にあり、冬の淡い天の川の中にあり、天の川が南へ流れるあたりで見つけることができます。
とも座「Puppis(プッピス)」の神話
「アルゴ号」とはイオールコス国の王子イアーソーンが黄金の羊毛を求めて冒険に旅だった時に乗った快速線アルゴ号を指しています。
この巨大な星座にまつわる神話もその大きさに見合った壮大なスケールの一大叙事詩です。
イアーソーンという若者がイオールコス国にいました。
彼はイオールコスの王子であり、父親であるイオールコス王アイソーンが病弱を理由に叔父ペリアースによって王位を奪われると、その身を案じたアイソーンによってペーリオン山に住むケンタウロス族の賢者ケイローンに預けられました。
イアーソーンは賢者ケイローンのもとで様々な学問や武術を学びながらすくすくと育ち、やがて成人すると彼は自らの王権を取り戻すためにイオールコスに向かいました。
道中、イアーソーンは老婆に姿を変えた大神ゼウスの妻ヘーラーをおぶって川を渡った時、一歩のサンダルが脱げてどこかに流れてしまい、片方のサンダルだけを履いた格好でペリアースの元を訪れました。
ペリアースは「サンダルを片方しか履いていない者に注意しろ」という神託を受けていたので、イアーソーンの姿を見て恐れおののき、なんとか彼を排除しようと考えました。
しかし直接手を下すことは許されていませんでした。
親族殺しは王といえど許されない大罪だったからです。
そこでペリアースはとりあえずイアーソーンを歓待し、宴の最中に程よく酔いが回ったところに、「もしお前が王になった時、市民の中に自分の命を脅かす者がいるという神託を受けたなら、お前はどうする?」という質問を投げかけました。
すると、イアーソーンの答えは、「コルキス王アイエーテースが眠らない毒竜に守らせているという黄金の羊毛を持参させたらよかろう」と言いました。
ペリアースは得たりとばかりに、そっくりそのままの命令をイアーソーンに下しました。
それはあまりに無茶な命令でしたが、イアーソーンは勇敢にもその遠征を決意しました。
イアーソーンはアルゴスという船大工に頼んで立派な船を作ってもらい、「アルゴ号」と名付けました。
また女神ヘーラーの手を借りて、勇者ヘラクレス、双子の勇士カストル・ポルックス兄弟、詩人πルフェウス、名医アスクレーピオス、トロイア戦争の英雄アキレウスの父ペーレウス、千里眼の持ち主リュンケウスなど優れた戦士たち50人を集めました。
こうしてイアーソーンたちアルゴ号探検隊はイオールコスから旅立ったのでした。
アルゴ号が初めにたどり着いたのはレームノス島でした。
この島はなんと女性だけしかいないという奇妙な島でした。
イアーソーンたちはこの島で女性たちの歓待を受けて月日を立つのを忘れて享楽に興じていましたが、やがて故郷の妻のことを思ったヘラクレスの説得により、一行は使命を思い出して、再び海原へと乗り出しました。
キオスという土地にたどり着いた一行は清水を求めて上陸しました。
その時ヘラクレスの従者であったヒュラースという少年が泉の妖精に見初められ、さらわれてしまいました。
英雄ヘラクレスはヒュラースを探し回り、ついには帰ってきませんでした。
アルゴ号探検隊は仕方なく彼を置いて出発しました。
次に着いたのが、ベブリュクス人の国です。
ここの王アミュコスはポセイドンの子で非常な力持ちで、あらゆる旅人に健闘の試合を申し込んでは相手を負かし、殺すか奴隷にしていました。
拳闘に秀でていたポルックスはアミュコスの挑戦を受け、そして散々アミュコスを殴りつけて倒してしまいました。
するとベブリュクスの国の人々が王の仇を取るために探検隊に襲いかかってきたので、探検隊は武器を持ち、これを打ち負かしました。
再び旅だった探検隊はやがてポントスの入り口に近いトラキア、ビテューニアの浜に着きました。
するとそこで、ピーネウスという盲目の男が一行を出迎えました。
彼はサルミューデーッソス国の王子で優れた予言者でしたが、その力を乱用したために神々の怒りを買うことになり、盲目にされてこの浜辺で暮らしていたのです。
一行がピーネウスを慰めると奇跡が起こり、なんとピーネウスの目が見えるようになりました。
またこの浜には食事のたびに襲いかかる三羽の怪鳥ハルピュイアイがいましたが、翼を持つ兄弟ゼーテースとカライスが追い払い、ピーネウスは平和に暮らせるようになりました。
ピーネウスは感謝のしるしとして一行に「シュンプレーガデス」のことを語りました。これはポントスの海にある巨大な2つの岩のことでこの岩は絶え間無く揺れ動き互いにぶつかり合ってその間を通ろうとする船を打ち砕いてしまうのです。
この岩に挟まれてしまってはいかにアルゴ号とはいえどもバラバラに壊されてしまいます。
ピーネウスは「一匹の白鳩を飛ばし、鳩が岩の間をくぐり抜けたら通り抜けなさい、鳩が引き返してきたら船も引き返すのです」と言いました。
一行はピーネウスの助言に従い、この岩の間を無事に潜り抜けました。
この時、一度も船を通したことのないシュンプレーガデスはアルゴ号を潰さんと激しく打ち合ったので2度と動けなくなってしまったと言います。
この後一行はマリアンデューノイ、アマゾンなどを経てコルキスへとたどり着きました。
その頃天上界ではイアーソーンに味方する女神ヘーラーとアテナが美と愛の女神アフロディーテに協力を頼んでいました。
アフロディーテは息子で恋愛の神であるエロースを遣わし、コルキス王アイエーテースの娘で魔法に長けた王女メーディアがイアーソーンに激しく恋をするように仕向けました。
アイエーテースの宮殿にたどり着いたイアーソーンは、アイエーテースに黄金の羊毛を渡してくれるように頼みましたがアイエーテースは意地悪にも「私には軍神アレースより授かった青銅の足を持ち口から炎を吐く牡牛がいる。
その牡牛でアレースの聖地を耕し、そこへ竜の歯を蒔きなさい、そこからは幾多の戦士が生まれてくるがそれを皆倒すことができたら黄金の羊毛をくれてやろう」と言い渡しました。
イアーソーンは途方にくれてしまいました。
しかしイアーソーンに恋をしたメーディアはイアーソーンに密かに協力を申し出ました。
彼女はイアーソーンに魔法をかけ、1日だけ火にも剣にも傷つかない体にしました。
こうしてイアーソーンは見事に牡牛をねじ伏せ、蒔いた竜の歯より生まれた戦士たちを全て打ち倒すことができました。
アイエーテースは怒りに震えながら宮殿に帰り、イアーソーンを殺すために邪悪な企みを練り始めました。
ところが父王の企みに気づいたメーディアはもはや父母を国を離れる決心をし、夜中にイアーソーンの元を訪れて、いますぐ黄金の羊毛を持って旅立たなければならないと危機を知らせました。
イアーソーンはそっと宮殿を抜け出し、黄金の羊毛を取りに行きました。
黄金の羊毛は獰猛な竜によって守られていましたが、メーディアが呪文を唱え、魔法の薬をふりかけるとたちまち眠りこけてしまいました。
こうして一行は黄金の羊毛を手に入れ、空があける前にイアーソーンはメーディアを連れてイオールコスの帰途に着いたのです。
黄金の羊毛が盗まれたことを知ったアイエーテースは激怒し、すぐに追っ手の艦隊を差し向けました。
メーディアの弟のアプシュルトスが率いる大艦隊はアルゴ号の先回りをし、逃げ道を完全に塞いでしまいました。
周りをすっかりと取り囲まれてしまったアルゴ号の乗組員たちはヒソヒソとメーディアを引きたわしてしまったらどうかと囁きあいました。
それを聞いたメーディアはイアーソーンを恩知らずと激しく罵り、もしそうしたら船に火をつけて自分も死んでやるとまで言いました。
イアーソーンは困惑して「君を引き渡そうとするのはこのまま正面から戦っては激戦となってしまう。
そうすると君の弟のアプシュルトスを殺してしまうかもしれないからだ」と言いました。
するとメーディアは恐るべき策略をイアーソーンに授けました。
メーディアはアプシュルトスに「黄金の羊毛を持って国に帰るからイアーソーンのことは見逃してほしい」という内容の手紙を書きました。
そして小島に上陸し、夜を待ちました。
夜になりイアーソーンはアプシュルトスに「メーディアを引き渡す」と使者を送り、そして暗闇に紛れてこっそりと船を小島に進めました。
アプシュルトスは使者に従って小島に上陸し、浜辺に立つ姉の姿を見て声をかけようとしました。
ところがその途端、先んじて上陸していたアルゴ号の勇士達が飛び出し、アプシュルトスを斬り殺してしまいました。
これは全てメーディアの策略です。
指揮官を失って混乱する艦隊をすり抜け、アルゴ号は包囲網を突破しました。
そしてついにアルゴ号はイオールコスに帰還を果たしました。
さて無事に約束を果たしたイアーソーンでしたがその後の人生は華々しいものではありませんでした。メーディアが王位に固執する叔父のペリアースを殺してしまい、二人は国から追放され、コリントスに流れ着くと10年ほどは平穏に暮らしました。
しかしイアーソーンの有名を知る王から娘の婿になってほしいという話が出ると、彼は婚約のためにメーディアと離縁してしまいました。
メーディアの怒りは爆発し、彼女は嘔吐娘を焼き殺してしまい、イアーソーンとの間にできた2人の子も殺してしまいました。
そして祖父である太陽神ヘリオスから譲られた翼のある馬車に乗り逃げ去りました。
激しい気性からメーディアは毒婦の典型と言われていますが、その多くの原因はイアーソーンにあります。
彼はその後も長く生きたといわれていますが、最後はみじめなものでした。
年老いた彼はアルゴ号の傍に座っていたところ、古くなり朽ちた船首が落ちてきてその下敷きになって死んでしまいました。
とも座「Puppis(プッピス)」の誕生日星の人が何月何日生まれなのか?星言葉や特徴は?
「誕生日星」とは誕生日に太陽と一緒にのぼってくる星のことを指します。
365日それぞれに誕生日星があります。
誕生日星はその日に生まれた人の守護星でその人の人生を象徴すると言われています。
誕生日星の持つ意味を知ることで自分の本心を読み解くことができるようになります。
7月3日の誕生日星はタウ・プピス(τPuppis)で、誕生星の星座はとも座τ(タウ)星、星言葉は「強者と戦う強い意志」、特徴は、正義感が強い、弱い立場の人に哀れみを感じる、強い人には立ち向かうという傾向があります。
7月10日の誕生日星はパイ・プピス(πPuppis)で、誕生星の星座はとも座π(パイ)星、星言葉は「自分を捨てる奉仕の精神」、特徴は、他者を大切にする、優しさと温かさがある、人に利用されやすいという傾向があります。
7月13日の誕生日星はシグマ・プピス(σPuppis)で、誕生星の星座はとも座σ(シグマ)星、星言葉は「夢に向かって歩く優しさ」、特徴は、バランス感覚に優れている、どんな時も諦めない精神力を持つ、協調性があるという傾向があります。
7月18日の誕生日星はアスミディスケ(Azmidiske)で、誕生星の星座はとも座ζ(ゼータ)星、星言葉は「寛大で自然的な穏やかさ」、特徴は、広い心を持ち他者を受け入れる度量がある、細かいことにこだわらない、環境を大切にするという傾向があります。
7月21日の誕生日星はナオス(Naos)で、誕生星の星座はとも座ζ(ゼータ)星、星言葉は「心を思いやる正義」、特徴は、人の気持ちが手に取るようにわかる、正義感が強い、社会活動を通して学ぶという傾向があります。
7月22日の誕生日星はトゥレイス(Tureis)で、誕生星の星座はとも座ρ(ロー)星、星言葉は「影響力への欲望」、特徴は、野心が強い、ナルシストになりやすい、自分に甘いところがあるという傾向があります。
とも座「Puppis(プッピス)」の運勢
とも座のキーワードは「Brave」で、勇気がある、勇敢さを持って取り組む、度胸がある、英雄気質を発揮するということが人生の中で特徴的に見られるでしょう。
これはとも座が冒険そのものを意味するように、誕生日星でとも座の影響を受けている場合は、人生で自分が望まずとも冒険のような出来事を経験しやすいでしょう。
その経験の中で大きく成長をしていきますが、選択を間違ってしまうと神話のイアーソーンのように運気が一転してしまうこともあります。
運勢的に良いものとしては、正義のために行動する、ボランティアや社会運動などをすること、弱者のために尽くすこと、人の意見をしっかりと聞くことなどが挙げられます。
逆に、マイナス面としては、贔屓すること、自分の利益をもとに動くこと、強者の意見に振り回されること、自分で考えないことなどが挙げられます。
恋愛面でとも座の良い部分を活用する方法は、一途に愛すること、好きな気持ちを表現すること、アウトドアでのデートをすることなどが挙げられます。
逆に恋愛面でのマイナスは、浮気をすること、約束を守らないこと、簡単に心変わりしてしまうことなどが挙げられます。
このとも座生まれでなくてもとも座の誕生日星の日にはこのような側面の影響を受けることもあるので、良い部分は伸ばし、気をつけるべきところには気をつけるようにするといいでしょう。
占い師 聖子からのワンポイントアドバイス
アルゴ号の船の後ろを意味しているけど、船のバランスを取る上で欠かせないパーツね。
そこでバランスをとっているの。
とも座生まれの人もバランスを取りながら人生の荒波を乗り越えて行く使命があるわ。