88星座のたて座「Scutum(スクトゥム)」の特徴や探し方、神話やたて座「Scutum(スクトゥム)」の誕生日星の人が何月何日生まれなのか?
星言葉や特徴や運勢まで完全紹介いたします!
目次
たて座「Scutum(スクトゥム)」の基本情報と特徴
星座名 | たて座 |
略符 | Sct |
ラテン語(英語・読み方) | Scutum(スクトゥム) |
意味 | ソビェスキの盾 |
季節 | 夏 |
最も明るい恒星 | たて座α星 |
たて座「Scutum(スクトゥム)」の探し方
たて座「Scutum(スクトゥム)」は晩夏から初秋にかけて南の空に見え、いて座の北側にある星座です。
星座の形は長細い楕円形、もしくは台形のように見えるでしょう。
全天ではなんと5番目に面積が狭く、小型の星座です。
星図では十字架を象嵌されたたてを横から見たような形で描かれています。
明るい星はありませんが、望遠鏡や双眼鏡を使用すると、いつくかの変光星やM26散開星団などのちょっと変わった星々を見ることができます。
このたて座は1684年にヨハネス・へヴェリウスによって設定された星座で、星の並びよりも、天の川は最も輝いている部分をそのまま取り出したかのような星座です。
もともと「ソビエスキーのたて座」と言い、17世紀のポーランドの将軍で、のちにポーランドの王に即位したヤン3世(在位1674年〜1696年)となったソビエスキーをたたえて作られた星座で、実在する人物に由来する非常に珍しい星座です。
探し方は、わし座といて座に挟まれているところに位置し、いて座の頭のうちにあります。
天の川のひときわ明るい部分に注目しましょう。
天の川は一年中見ることができますが、一年の中でも夏の夜、南の空にかかる天の川は一番明るくキレイに見えます。
天の川の明るい部分は「スモール・スター・クラウド(小さな星の雲)」と呼ばれている領域で、小さな星々がびっしりと集まって輝いています。
スモール・スター・クラウド自体がたてのような形になっていて、その中に十字あるいは直線で星が結ばれています。
しかし明るい星はないので星の並びを見つけるのは難しいので事前に星図などで位置を確認し、望遠鏡や双眼鏡を使うといいでしょう。
密集した少し大きな星々が天の川の中に浮かび上がり、とても見事な光景をみることができ、感動的な星に出会うことができるでしょう。
空が明るい都市部では4等星と5等星は肉眼で見つけるのは困難かもしれません。
少し面倒臭い探し方ですが、わし座のアルタイル(七夕の彦星にあたる星)から南西に伸びるワシの翼の星をたどり、その先端から弓なりに連なる星の先にβ(ベータ)星があると覚えておくといいでしょう。
またわし座との境界線のあたりにはM11という散開集団が位置していて、この星団は6000光年ほどの距離にあります。
その様子はまるでかもが飛んでいるようにも見えるので英語では「Wild Duck Cluster(野がも集団)」とも呼ばれています。
またM11の他には、5000光年ほどの距離にあるM26・散開集団や、たて座からへび座、いて座にかけての天の川の領域にはM16、M17、M18、M20、M8などの星雲や星団が散らばっていて、素晴らしい星の世界を実感することができます。
またM11のすぐく北西にあるR星は変光星で、2500光年ほどの距離にあり147日の周期でなんと4、2等星から8、6等星の明るさまで変化する不思議な星になっています。
たて座「Scutum(スクトゥム)」の神話
たて座は1600年代に設定された新しい星座なので、神話や伝説などはありませんが、17世紀にオスマン・トルコ帝国を打ち破ったポーランドの王様ソビエスキーをたたえて天文学者のヨハネス・へヴェリウスが設定したもので、実在する人物に由来する非常に珍しい星座と言えるでしょう。
またへヴェリウスは自分が所有していた観測施設を火事によってなくしてしまうという災難にあいましたが、その際はソビエスキーが再建のために力を貸したということも星座の設定に関係しています。
さて、「ポーランド」というのは「平地」という意味で、文字通りに国境に大きな川や山脈があるわけではなく、当時は周りを強国に囲まれていました。
17世紀、ポーランドにオスマン・トルコの大軍が度々侵入してきました。
国境がないのですぐに侵入しやすいという特徴がありました。
当時のトルコは最盛期を迎え、北アフリカから中東、ハンガリーに至るまで、広大な領土を持つ大国として栄え、ヨーロッパの脅威になっていました。
いよいよポーランドもオスマン・トルコの支配下になってしまうというときに国を救った英雄がソビエスキーです。
1673年にオスマン・トルコの大軍がポーランドに侵入します。
なんとオスマン・トルコ軍30万人に対してポーランド軍は1万人という寡勢のポーランド軍で果敢な戦いをし、オスマン・トルコ軍を撤退させたと言います。
さらに1683年にはオスマントルコ軍が神聖ローマ帝国の首都ウィーンを包囲します。
皇帝レオポルト1世の援軍要請を受けたソビエスキーは夜襲をかけてトルコ軍を破りました。
この頃にはすでにソビエスキーの偉業と勇名さは各地に広がっていて、トルコ軍は彼の名前を聞いただけで浮き足立ってしまったと言います。
ソビエスキーはヨーロッパ中で賞賛され、キリスト教徒からは救世の英雄としてあがめられました。
たて座に十字架がついているのは、キリスト教徒にとっては、オスマン・トルコはイスラム教だったので、その脅威からキリスト教を護った英雄とされていました。
またソビエスキーは優れた軍人であるとともに学問や芸術の保護者でもあり、文武両道の人物でもありました。
ポーランドの天文学者のヨハネス・へヴェリウスは彼の偉業に報いるためにこの「ソビエスキーのたて座」を設定したと言われています。
この時代はいくつもの新星座が作られていき、そして廃れていきましたが、たて座は「ソビエスキー」の名前が消えたものの、現在まで生き残っている貴重な星座です。
たて座「Scutum(スクトゥム)」の誕生日星の人が何月何日生まれなのか?星言葉や特徴は?
「誕生日星」とは誕生日に太陽と一緒にのぼってくる星のことを指します。
365日それぞれに誕生日星があります。
誕生日星はその日に生まれた人の守護星でその人の人生を象徴すると言われています。
誕生日星の持つ意味を知ることで自分の本心を読み解くことができるようになります。
しかし、たて座は新しい星座のため、また首星となる星がないので誕生日星の設定はありません。
たて座「Scutum(スクトゥム)」の運勢
たて座は比較的歴史が新しい星座であり、また神話などもないために12星座や36星座、また首星となる誕生日星の設定がない星座です。
そのため、「盾」や「十字架」の意味するキーワードから探ってみたいと思います。
たて座はいて座の北側に位置し、とても小さな星座で、全天でも5番目に小さな星座です。
17世紀後半に作られた星座で、、ポーランドの国王だったヤン・ソビエスキーの功績にちなんで最初は「ソビエスキーのたて座」という名前でした。新しい星座のために神話もなく、小さな星座なので首星となる星がないために誕生日星も設定されていません。
そのために運勢などを正確に設定をするのはとても難しいのですが、たて座の星図に描かれている盾と模様の十字架には同様の象徴としての共通点があります。
たて座のキーワードは「Guardian」で、守護、プロテクション、防衛、守り、擁護という意味があります。まさしく「盾」の役割とは、戦いの場で用いられ、刃物による斬撃や刺突、鈍器による打撃、および弓矢や投石、銃器のなどの射撃から身を守る防具で、昔の戦いでは欠かすことのできない、命を守るための武器でした。
そしてたて座の星図にもともと描かれている盾の模様として描かれている十字架ですが、当時、ポーランドはキリスト教国でしたが、オスマン・トルコ帝国はイスラム教のため、領土争いは宗教戦争とも繋がっていました。
十字架はキリスト教の神であるイエス・キリストを象徴するものです。
イエス・キリストは十字架にかけられ、殺されてしまい3日目によみがえり永遠の命を得たとされていますが、なぜ十字架にかけられることになったかというと理由があります。
イエス・キリストは当時貧しい人々や弱い立場にある人の味方でした。
そしてその人たちを差別するのではなく、共にいること、全ての小さくされた人のために神はいるということを体現した人です。
しかし貧しい人々はどんな時代でも差別され、搾取される存在です。
しかしそのような人たちこそ、神様に愛される存在であることを伝え、そのような弱く小さな人たちこそ神の国に入ることができるということを解きました。
しかし具体的に活動をすればするほど、当時のイスラエルの優秀な立場にある人やユダヤ教の指導者は面白く思いません。
その結果、自分たちの有利な立場がイエス・キリストに奪われてしまうのではないかと不安になり、結果的に罪がないにもかかわらず、イエス・キリストを捉えて殺してしまったのです。
当時の処刑方法としては一番重く、残酷な刑が十字架刑で、十字架に手足を縛られ、太い釘で動けないように手首と足首を打たれ、さらにそこで死ぬまで放置されるので、死ぬまでには非常に辛い痛みや飢え渇きを感じながら徐々に衰弱されていうような処刑でした。
さらに人々に見世物にされ、ののしられるというあり方でした。
イエス・キリストも同様で、イスラエルの偉い立場や宗教指導者だけではなく多くの民衆にもののしられ、蔑まれた十字架刑でした。
社会的には正しいことをした、そして理想的な世の中にするために尽くしてきたのにもかかわらず、最後は悲しい死に方となってしまいました。
しかし、それでは話は終わりません。
十字架で死に、墓に葬られましたが、その3日後に蘇ったのです。
さらに、それは完全な姿で生き返ったということで、イエス・キリストは神の子であり、また神そのものであるというのがキリスト教の理解で、イエス・キリストの十字架と復活こそが自らの救いであるという考えをしています。
また「イエス」とはイスラエルの言葉のヘブライ語では「神様は私たちと共にいます」という意味で、「キリスト」は「救い主」という意味です(苗字ではないのです)。
キリスト教を信じる人にとってはイエス・キリストの十字架こそ、自分を救ってくれるもの、イエス・キリストの十字架は自分の様々な苦悩を背負ってくれている象徴としています。
教会に行けば十字架があるのはそのような意味があり、十字架を身につけるのは神なるイエス・キリストは自分を守ってくれる存在であるのです。
もしかすると日本のお守りのような感覚に近いかもしれません。
このようなことで「盾」と「十字架」には同様の「保護」という意味を持っています。
盾は外的な攻撃から自分の身体を守るものであり、十字架は自分の内面性、心や精神、魂を守るものとしてイメージするといいでしょう。
「守る」ということから考えられる良いものとしては、他者と話すときにあまり自分のことを話しすぎないこと、人の話を聞いてから自分の話をすること、質問された内容だけに答えること、あえて沈黙をすることで真意を悟られないようにすること、筋トレをすること、化粧やネイルをすること、アクセサリーを身につけることなどが挙げられます。
自分を「守る」というのは人間関係においてとても大切なことです。
逆に、マイナス面としては、なんでも人に話して自分で考えようとしないこと、人の噂話をすること、話をすり替えてしまうこと、その場その場の対応をして責任を取らないこと、人を攻撃せずにはいられないこと、防衛本能は強すぎて被害者意識を得やすいこと、分かってもらいたいのに卑屈になってしまうことなどが挙げられます。
恋愛面での活用は、相手に伝わるような言葉使いや表現方法をすること、自分の望み通りに行くとは限らないことを踏まえておくこと、相手の成長を見守ること、刺激と安らぎと向上心を二人の間で大切にすること、相手の幸せを願うことなどが挙げられます。
逆に恋愛面でのマイナスは、嫉妬深くなること、架空のライバルを想定し、打ち負かそうとすること、相手を思いやらずに自分でなんでも勝手に決めてしまうことなどが挙げられます。
占い師 聖子からのワンポイントアドバイス
何かを守るというのはそれが大切だからだし、愛情があるからこそ「守りたい」と思うものよね。
また自分を守らなければならない時もある。
特に攻撃が強いときには盾と十字架のモチーフを持ち歩いたり、アクセサリーにして身につけるのも効果があるわ。