
2025年の重陽の節句(9月9日)は、「菊の節句」とも呼ばれる五節句のひとつです。
古くから長寿や厄除け、無病息災を願う日として知られ、特別な食べ物や行事が行われてきました。
重陽の節句の意味や由来や2025年の過ごし方、縁起の良い和菓子や料理、そしてスピリチュアルな開運効果まで詳しく解説します。
不吉とされる説の真相にも触れながら、現代でも取り入れやすい習わしをご紹介します。
目次
重陽の節句の読み方と意味をわかりやすく解説
重陽の節句(ちょうようのせっく)は、マイとり9月9日に行われる日本の伝統行事です。
五節句で、季節の節目に行われている重要な年中行事の一つは「菊の節句」とも呼ばれています。
「重陽」とは、陽の数である奇数の中で最も大きい「9」が重なる日、すなわち9月9日という意味です。
中国の陰陽思想において、奇数は陽の数であり、そのエネルギーが強くなりすぎるとバランスが崩れると考えられています。
そのため、邪気を祓うための行事が行われるようになったのです。
陽の気を中和して、無病息災や長寿を祈る行事だといえます。
歴史を振り返ると、重陽の節句は、最も格式が高い節句であり、宮中や武家社会でも重要な行事として大切にしていました。
重陽の節句の由来とは?中国伝来の長寿祝い
重陽の節句は中国から伝わった風習であり、長寿や厄除けを祈るとして親しまれてきました。
平安時代に日本に伝承され、宮中行事として定着し、武家や庶民にも広がりました。
なぜ、9月9日がこれまでに特別な日とされてきたのか、そのルーツを探りましょう。
中国の陰陽思想がルーツ
重陽の節句の由来は、古代中国の陰陽五行説にあります。
陰陽思想では、奇数が「陽」、偶数は「陰」を表し、陽の数字が重なる日を「特別な節目」と考えたのです。
陽の中でも最大の数が「9」です。
そんな「9」が重なる9月9日は、陽が重なる=重陽とされて、縁起が良い反面、気が強すぎて不安定になると考えられているのです。
邪気を祓うために、菊の花を飾ったり、菊酒を飲んで身を清めたりする風習が生まれました。
長陽のスピリチュアルな意味
歴史からも読めますが、重陽はスピリチュアルな意味も含まれているといわれています。
重陽の節句はエネルギーの転換点なのです。
陽の気が最大になる日は、心身の浄化や運気のリセット、人生の節目を整えるタイミングとなります。
邪気を祓う浄化の花として尊い菊を重陽の日に飾ったり、菊湯に入ったりすることで「邪を遠ざけて良い気を引き寄せる」とされてきました。
また、9月9日は秋の始まりを告げるタイミングでもあります。
これまでの感謝と豊穣、成熟した人生への準備を象徴する日にもなるのです。
長陽が不吉だといわれる理由
「9」という陽を表す最大の数字が重なるので「めでたい」といわれる一方、陽の気が強すぎてバランスを崩す日とも考えられています。
特に昔の人々の中には、気が強すぎるのは不吉でもある」という考える向きもあったのです。
また、奇数の重なりについて「忌日」と解釈する文かも一部あるのは事実です。
地域によって、信仰によっては、9月9日にお祝い事を避ける風習が残っています。
重陽の節句に食べたい伝統の食べ物・お菓子5選
重陽の節句である9月9日は、長寿や無病息災を願う日です。
この日には、伝統的に食べられているお菓子や料理があります。
秋の恵みや邪気祓い、運気アップの意味も込められている重陽の節句にぴったりの食べ物やお菓子をご紹介します。
菊酒で邪気払い
重陽の節句といえば、菊酒が有名です。
日本酒に菊の花びらを浸し、邪気祓いや長寿を祈る風習として古代の中国から伝わっています。
平安時代には宮中行事として行われており、今でも一部の神社や料亭で提供されているそうです。
日本酒に菊の香りが広がります。
気持ちを整えるスピリチュアル効果があると言う人もいます。
市販の菊花鮭や食用の菊を使って自宅で楽しむことも可能です。
栗ご飯や秋なす料理で栄養をつける
この時期はちょうど秋の味覚といわれる食材などが出始まるタイミングです。
特に栗ご飯は「栗の節句」と呼ばれることもある定番料理。
栗は滋養強壮や疲労回復に効果があるといわれており、残暑や季節の変わり目の身体を整えてくれるでしょう。
また、秋ナスも代表的な食材です。
みそ炒めや揚げびたしなどで旬を楽しむことができるでしょう。
菊の花を使った和菓子
菊の花を使うと見た目も華やかな和菓子ができます。
練り切りや上生菓子で繊細にかたどられた菊は、茶道の世界においても欠かせない存在です。
食用菊の花びらをあしらった菊羊羹なども人気です。
京都では「菊見だんご」などの季節菓子
京都には、観菊の風習にちなんだ和菓子が作られています。
重陽の節句にあわせて、「菊見だんご」「きんとん菊」などが販売され、地元の方に愛されています。
京都の神社の中では、いまでも 重陽祭事が行われており、菊にちなんだ献茶やお供えがされるそうです。
東京では菊モチーフの和菓子が人気
東京でも重陽の節句に合わせてたくさんの和菓子店が練り切りや限定の上生菓子を販売しています。
銀座や日本橋にある老舗店では、店頭的な意匠を現代風にアレンジした美しい菊菓子が並ぶそうです。
2025年の開運効果がある重陽の過ごし方
2025年9月9日の重陽の節句は火曜日となっています。
長寿の厄除けの日と共に、現代では心身を浄化して運気を整えるスピリチュアルチャンスとして過ごす方が多いようです。
2025年におすすめの重陽の節句の過ごし方をお伝えしますので、秋のスタートにふさわしい運気アップ習慣に繋げていきましょう。
菊風呂
古来から菊は「邪気を祓う花」として用いられてきました。
2025年はぜひ、自宅で簡単にできる菊風呂を取り入れてみましょう。
湯舟に浮かべる花は、市販の食用菊でもドライ菊の花びらでも構いません。
布袋に入れて浮かべると、菊の清らかな香りによって心身はリラックスし、不安や疲れを浄化してくれるでしょう。
アロマで癒し
重陽の節句は、香りを使って運気調整するのにおすすめの日です。
菊を含むフローラル系の香り、秋らしいウッディ系のアロマが心を穏やかにして、直感や感受性を高めるでしょう。
部屋で楽しむだけでなく、手首や口元にたらすのも効果的です。
五感を使って開運週間を整えていきましょう。
瞑想で運気アップ
9月9日は陽のエネルギーが最高潮に達する日ですから、このタイミングの瞑想は、心のクリアリングと運気のリセットに最適だといわれています。
特に2025年は、風の時代の流れが加速しているので、自分軸を整える習慣が非常に大切です。
静かな場所に坐り、菊の香りやアロマを焚きましょう。
「私は今、心身ともに浄化されています」と心の中で唱え、5~10分深呼吸を繰り返します。
頭の中を空っぽにして、内なる声に耳を傾けてください。
新たな気づきや良縁を引き寄せるヒントを得られます。
占い師sakuraのワンポイントアドバイス「2025年の重陽の節句は開運チャンス」

重陽の節句の意味や由来、食べ物や和菓子、スピリチュアルな過ごし方まで詳しく解説しました。
菊に込められた「邪気払い」や「長寿祈願」の力を活かし、菊酒や栗ご飯、アロマ、瞑想などの開運習慣を日常に取り入れることで、秋の始まりを心地よく迎えることができるでしょう。
ぜひ2025年の重陽の節句は、自分をいたわり、エネルギーを整える「心の節句」として、豊かな時間を過ごしてみてください。