88星座のかみのけ座「Coma (コマ)」の特徴や探し方、神話やかみのけ座「Coma (コマ)」の誕生日星の人が何月何日生まれなのか?星言葉や特徴や運勢まで完全紹介いたします!
目次
かみのけ座「Coma (コマ)」の基本情報と特徴
星座名 | かみのけ座 |
略符 | Com |
ラテン語(英語・読み方) | Coma(コマ) |
意味 | かみのけ |
季節 | 春 |
最も明るい恒星 | かみのけ座β星 |
かみのけ座「Coma (コマ)」の探し方
かみのけ座はぼんやりとした微光星が集まってできた星座です。
北半球側に位置する星座ですが、南半球でも見ることのできる星座です。
しし座の尾に当たるデネボラの北西、うしかい座のアークトゥルスの北東あたりにかすんで見える光のかたまりがあります。
これは星が約40個集まった散開星団「Mel.111」で「かみのけ座超銀河団」と呼ばれています。
銀河団とは銀河の集合体で天の川の銀河のようなものがたくさん集まっていると考えるとわかりやすいでしょう。
地球から約3億光年離れていますがこれでも近い距離にある星団なので肉眼でも星々の広がりを見ることができます。
かみのけ座はこの中の星をいくつか結んだもので、散開星団が星座となっている非常に珍しいものです。
探し方は、春の夜空でちょうど頭上あたりにぼんやりと見えるのがかみのけ座です。
りょうけん座としし座の尾っぽの間にあります。
まず「春のダイヤモンド星団」を探し、その中でぼんやりと輝く星の群れを探すと見つけやすいでしょう。
また「春のダイヤモンド星団」は「春の大三角」を形作るうしかい座のアーティクルス、おとめ座のスピカ、しし座のデネボラに、りょうけん座のコル・カロリを加えると、ダイヤモンドのような大きな細長い四角形ができます。
これを「春のダイヤモンド」と呼んでいます。
またかみのけ座には「黒眼銀河」と呼ばれる変わった渦巻銀河も存在します。
望遠鏡などで見ると、銀河の中心核の手前にははっきりとした黒い帯のようなものが確認できます。
この部分にあるのは星間物質でいわゆる宇宙塵によって光が吸収されるので黒い眼のように見えると考えられています。
かみのけ座はまた2000年以上昔の古代ローマ時代から設定されていた星座ですが、プトレマイオスが設定した星座には含まれていません。
そのために中世ではほとんど使われていませんでしたが、16世紀になってドイツの地図製作者カスパル・ヴォペルが自作の地球儀に描いてかみのけ座を復活させました。この星座の形から髪の毛を思い浮かべるのは難しいですが、星座そのものの歴史が古いので神話が残っています。
その神話を知ることでそこに秘められた思いを知ることができるでしょう。
またこの神話はほとんどが実話に基づいているというかなりユニークなものです。
かみのけ座「Coma (コマ)」の神話
紀元前3世紀ごろ、エジプトはプトレマイオス王朝第3代の王、プトレマイオス3世によって治められていました。
プトレマイオス王は別名「エウエルゲーヌ」と呼ばれていました。
この名前は「善行者」という意味で、その名前にふさわしく、プトレマイオス3世は非常な善政をしき、民衆からの人望も厚く優れた王様でした。
プトレマイオス3世の妻ベレニケー2世はアフリカ北部にあった港町キュレネーの女王で、この2人の結婚によってエジプト・マケドニア王朝は黄金時代を築いていました。
さてプトレマイオス3世の妻ベレニケーには一つ自慢がありました。
彼女は素晴らしく美しい髪の毛の持ち主でした。その髪の毛の美しさたるや、近隣諸国にその噂が広まるほどでした。
ある時プトレマイオス3世がセレウコス朝シリアに遠征で軍を率いて行くことになりました。
その理由は王妃として嫁がせていた自分の姉妹が王の前妻によって殺されてしまったため、その報復をするためです。
夫を見送ったベレニケーは、彼と軍隊の無事と勝利を祈るため、アフロディーテ神殿へと詣でました。
そこで「天上界におわします美の女神アフロディーテさま、なにとぞ私の夫にあなたのご加護をお与えください。もし夫が無事に戻ってきたら私は自分の髪の毛を捧げます」とお願いしました。
しばらくして、マケドニア軍が勝利を収めたという知らせが届きました。
ベレニケーは自分の祈りを聞き届けてくれた神々に感謝し、誓い通りにその髪の毛を切り落としてアフロディーテ神殿に捧げました。
やがて遠征から帰ってきたプトレマイオス3世は妻の髪の毛を見て失望してしまいました。
しかしその夜から、空に見慣れない星群が現れるようになりました。
ところが次の日の朝、神殿から供えたはずの髪の毛が消えてしまいました。
プトレマイオス3世と妻のベレニケーはこの不始末に怒ったので、彼らに使える神官たちは殺されることを覚悟していました。
このときプトレマイオス3世がサモスのコノンという天文学者がアフロディーテさまが奥様の髪の毛を愛でられ、天に昇げて星にしてくださったのです」と王と王妃に告げました。
そしてコノンは見慣れない星団を指さしました。
この答えを聞いてプトレマイオス3世も妻のベレニケーも大いに満足をしました。
これ以降、「ベレニケーのかみのけ座」と呼ばれるようになりました。
天文学者コノンの機転により、神官たちは命を救われることになりホッとしました。
この神話の登場人物たちはいずれも紀元前3世紀ごろに実在した人々です。
特にプトレマイオス3世と妻のベレニケー2世は優れた統治能力を発揮し、プトレマイオス王朝の全盛期を築くことで知られています。
しかしベレニケー2世は夫のプトレマイオス3世が死んだ後に、後を継いだ息子のプトレマイオス4世や廷臣たちの陰謀によって暗殺されてしまいます。
なお天文学者コノンは古代ギリシアの数学者でもあり、アルキメデスが行ったらせんの研究の先駆者として名が知られています。
かみのけ座「Coma (コマ)」の誕生日星の人が何月何日生まれなのか?星言葉や特徴は?
「誕生日星」とは誕生日に太陽と一緒にのぼってくる星のことを指します。
365日それぞれに誕生日星があります。
誕生日星はその日に生まれた人の守護星でその人の人生を象徴すると言われています。
誕生日星の持つ意味を知ることで自分の本心を読み解くことができるようになります。
10月7日の誕生日星は31・コマェ ベレニキス(31 Comae Berenices)で誕生星の星座はかみのけ座31星、星言葉は「前向きの感性と洞察力」、特徴はリズム感に優れている、平衡感覚に優れている、周期的なものの影響を受けやすいという特徴があります。
10月12日の誕生日星はβ・コマェ ベレニキス(β Comae Berenices)で誕生星の星座はかみのけ座β(ベータ)星、星言葉は「礼節をわきまえる慎重」、特徴は、伝統を重んじる、格式が高い、プライドが相当高いという特徴があります。
かみのけ座「Coma (コマ)」の運勢
88星座のオラクルカードによるとかみのけ座のキーワードは「decorate(デコレート)」。
何かを「飾る」、「塗る」、「勲章を授ける」という意味と繋がっています。
これはかみのけ座の神話のベレニケー2世の髪の毛の美しさを「飾る」というイメージや、彼女の功績を称える=勲章を授けられるという象徴として理解するといいでしょう。
かみのけ座の影響を受けるために運勢的に良いものは、自分を信じること、人から賞賛されること、尊敬心を持たれるような行動を心がけること、相手を信用すること、他者の成功を願うこと、賞をもらうこと(賞をもらうほどの力を蓄えること)、謙虚さを魅力とすること、ありのままの自分でいることなどが挙げられます。
いわゆる「髪の毛」は生まれ持った資質であり、色やくせなどは変えることのできない先天性のあるものです。
しかし、それが良いものであれそうでないものであれ、美しく見えるためにはそれなりのケアや手入れなどが必要です。
そのために「飾る」というキーワードも含まれると考えるといいでしょう。
また努力をしながらもありのままの自分を受け入れることなども、かみのけ座の運気の影響をさらに良いものにすると考えられます。
逆に、かみのけ座の影響を受けにくくさせてしまい、運気をマイナスにさせてしまうものは、自分を信じることができないこと、他者を信用することも信頼することもできずにいること、自己犠牲の精神だけが強まること、人に信頼されない振る舞いをすること、騙されやすさが目立つこと、努力をせずに最初から敗者として振舞うこと、偽りの自分に甘んじてしまうこと、本音を隠そうとすることなどが挙げられます。
これらは本来の先天的な自分に自信を持つことができないからこそ、このような態度や行動を取りやすくなってしまい、ゆがんだ自分の像を作りやすくなってしまうことが原因です。
これは何も髪の毛だけに限定されるものではありません。
自分の生まれ持った顔やスタイルなども関係をしています。
誰しも「もっと美しく生まれたかった」とか「あと身長がもう少し高かったら」というような願望を抱きますが、それはコンプレックスを生み出してしまうことと繋がっています。
コンプレックスは非常に厄介なもので、それは本来、自分が乗り越えて克服すべきものですが、それができないことでいつまでも自分に自信が持てなくなってしまったり、あるいはそれに甘んじてしまい自分の行動を抑制するという働きもあります。
例えば「どうせブスだから」、「どうせ太っているから」と開き直ることもありますが、それは心根を腐らせてしまうものです。
人が誰しも振り返るような美人でないとしても、その人らしさや美しさは表すことができますが、最初から努力をせずにそれを放棄してしまうことにより、美しさよりも醜さが勝利をすることになります。
そこに甘んじてしまうといつまでも成長をすることができずに、淀んだ人格を作り出してしまうことにもなるでしょう。
かみのけ座は本来の自分に自信を持つことの大切さや、努力により自分の本来の性質を輝かせて行く事のできる可能性を示してくれています。
またかみのけ座の象徴する恋愛面での運勢は、プラスの解釈としては、相手を褒めること、魅力的な自分になろうとすること、信頼関係を繋ごうと努力と工夫をすること、相手の好意を受け入れること、相手が振り向くまで忍耐することなどが挙げられます。
またマイナス面としては、自己犠牲が強すぎてしまい、相手のいいなりになってしまうこと、依存心が強くなり、相手任せにすること、相手好みの自分になりすぎてしまうこと、執着心が強すぎること、浮気心を実行すること、偽りの自分を演出することなどが挙げられます。
特に恋愛では相手と自分の関わりの中で関係が成立しますが、しっかりと自分をコントロールしたり、自分らしさを失わないということが大切になります。
好きな相手好みの自分でありたいと思うのは決して悪いことではありませんが、どのようなことでも相手に好かれるように自分を改造しすぎることはあまり良くはありません。
かみのけ座の場合は特に影響が強く出るような期間はありませんが、これらのことに注目し、行動をすることによりかみのけ座の影響を受けることで運勢が変化してくることが期待できるでしょう。
占い師 聖子からのワンポイントアドバイス
星の集まりを見ているだけでどこか心が癒される感じがするわ。
銀河の集まりを見ることができるなんて本当に神秘的な瞬間ね。
また神話だけどそれはほとんど現実に存在した人物たちのお話というのも興味深いわね。
それほど美しい髪の毛の持ち主だったなんてどんな人だったのかって色々思いをはせることで、長い歴史のうちに心を馳せることも素晴らしいわ。
髪の毛そのものは魔力を持っていると言われていて、いろいろな神話でも髪の毛に関する記述はとても多いの。
美しい髪の毛や長い髪の毛は特に強いエネルギーを持っていて、それが切られてしまうことで力が失われるという話が聖書にも書かれていたりするわ。
また霊感を得るために髪の毛を伸ばすということもあるし、髪の毛には私たちの想像も及ばないほどのすごい力が秘められているのかもしれないわね。
もっと日頃の髪の毛のケアをすれば、良い運気も入り込んでくる場合がありそうね。