夏至と言えば季節を感じるイベントの1つです。1年で最も昼が長い日であると聞けば少しロマンを感じますよね。
子供の頃は、夏至の日は空を眺めて日が落ちる時を待っていた人も多いのではないでしょうか?
大人になると単なる暦上のイベントになりつつあるかもしれません。でも、時代に合わせて夏至の過ごし方も少しずつ変わってきているのです。
基本の夏至を知ってから現代の夏至のスタイルに挑戦してみてはいかがでしょうか?
目次
夏至とはどんな日?日照時間はどのくらい?
夏至の日程は6月 20日前後
夏至は、1年を通じて最も昼間が長い日と言われています。占いの世界では、その次の日から冬になるという考え方もあるくらいです。
それくらい大切な節目でもあります。その夏至の日程はお正月のように毎年同じではありません。
要は、日照時間が1年で最も長い日であると考えればわかりやすいでしょう。おおよそですが、夏至の日照時間は14時間30分くらいと言われています。
逆に比較対象となる冬至の日照時間が9時間45分程度なので5時間も日が長いということになりますよ。
実際は少しずつ季節に変化が出るので5時間の差をはっきりと感じることは少ないと言えます。
夏至の日は、天体の動きなどにも左右されるので日程をはっきりと決めることはできませんが、日本では毎年6月20日前後となっています。
海外でも昼が最も長い日というものはありますが、日本のように日付を決めて行事としているところはないでしょう。
逆にフィンランドなどの北欧の国々のように夜がなくなる時期がある国もあります。当たり前のように夜を迎える日本人からすると不思議な世界ですよね。
夏至は太陽が最も高い位置で昇る日
夏至は、暦として季節の動きにまつわる行事ですが天体の動きにも深く関わりがあるのです。
夏であれば夏の大三角形という言葉を聞いたことがある人も多いかもしれません。夏至はその夏の大三角形が見られる頃に起きる事柄でもあります。
まず、夏至の日の東京における太陽の南中高度は約80度となっています。夏至の日1年で最も高い位置で太陽が昇ります。
夏至の日の太陽は、真東から北よりから昇り、天頂付近を通ってから真西から北よりに沈んでいきます。
二十四節気とは
夏至は二十四節気の暦の中の1つの暦でもあります。二十四節気は七十二候と同じく中国から入ってきた暦となっています。
季節の移り変わりを示している暦が二十四節気なのです。その中でも立という漢字がつく立冬、立春、立夏、立秋の4つが季節の境目と言われています。
旧暦は月の満ち欠けによって一か月を構成している暦なのでどうしても実際の季節とのズレがあります。
でも、農作業など暦が大切な行事を行うにはズレていては困りますよね。そこでうまれたのが二十四節気なのです。
実は二十四節気は適当に季節を順番に並べていっただけの暦とは違います。二十四節気は、太陽の動きをもとに決められているのです。
地球から見て太陽が移動する天球上の道と言われている黄道を二十四分割し、その基準点を太陽が通過する日時によって季節などが決められていたのです。
暦ができた当初は、当時を起点に分割されていたようですが現代では黄経0度の春分を起点に分割されるようになりました。
夏至と冬至の関係は?
夏至と冬至は真逆も関係となっています。字のごとく、夏至は夏の1日で冬至は冬の1日となっています。
地球から見て太陽が移動する天球上の道と言われている黄道を二十四分割した時に冬至が270度となり夏至が90度となります。
ちなみに冬至と夏至の間に位置する春分と秋分は1日の昼と夜の長さが同じであると言われていますよ。
普段はあまり何も考えませんが、地球が回転していることを実感させてくれるような行事ですよね。
冬至は、中国において太陽運行の起点であると考えられてきたこともあり夏至より大切にされている行事でもあります。
日本でも暦ができた頃は同じく冬至の日を起点として使っていました。昼が長いか夜が長いかの違いですが、冬至の方が行事食があったりと盛沢山かもしれませんね。
もしかすると、現代と違い冬は寒さも厳しくなかなか外に出ることもできなかったので家で楽しむことができる行事として行われていたのかもしれません。
北半球と南半球で夏至の日程が違う?
1年を通して太陽が地球を通過するときの位置が違うからこそ、日本では冬至と夏至が発生します。
夏至は、昼が少しだけ長い日というイメージですよね。でも、日本でその程度の影響だとすると海外はどのような影響を受けているのかということも気になるでしょう。
夜が来ない時期がある国もあるということを聞いたことがある人も少なくないでしょう。一応、日本が夏至の時は北半球が夏になっており南半球が冬となっています。
なので、オーストラリアに冬至と言った言葉があれば日本が夏至になっている日はオーストラリアでは冬至だと言えますよね。
北半球が冬至になると南半球は夏至になります。北半球での太陽の位置が高いと、昼が長くない、気温も高くなります。
南半球では北半球と真逆の事柄が起きるでしょう。では、フィンランドのように白夜になってしまう地方に何が起きているのか?も気になりますよね。
この時期の北欧の国々でも夜はあります。でも、日本の夏至とは比較にならないくらい短いと言えます。
なんと、日が沈むのは23時ごろなのです。逆に日の出の時間が4時頃なのでほとんど夜がない期間と言えます。
それでも1日が24時間だと少し時間を損しているような気分になりますよね。後述しますが、日が長いことを利用して北欧では夏至祭というイベントも開催されているそうです。
夏至が明るい時間が長く活動時間も増えるように思いますが、冬至の時期は逆に日照時間が5時間程度になってしまうので手放しで喜べることでもないと言えます。
1年を平均すれば、日照時間も極端に長い訳でも短い訳でもなくそれなりですね。
世界と日本の夏至に開催されるお祭りとイベント
北欧の夏至祭り
https://www.youtube.com/watch?v=Lhs3dk1hA4I
北欧の国々では夏至祭というイベントが開催されます。北欧では前述した通り、日本みたいに少し日が長いかな?程度ではありません。
夏至の頃の北欧で日が沈んでいる時間が5時間程度となっているのです。それだけ日が長いのであれば楽しむしかありませんよね。
北欧の人々の夏休みは日本と比べて2か月ほど早く始まります。そして、キャンプなどのアウトドアイベントを楽しむのです。
そして、スウェーデンでは6月下旬の夏至に1番近い土曜日に夏至祭を行います。夏至祭だけでなく、その前日の2日間も祝日になるのです。
国を挙げてのイベントであるとも言えますね。 スウェーデンの場合は、特にダーラナ地方の夏至祭が有名です。
地元の人々だけでなく観光客も参加します夏至祭の当日には、多くの人たちが広場に集まり音楽を楽しんだりダンスを踊ったりします。
フィンランドでは6月24日と決めて夏至祭が行われていた時期もありましたが現代ではスウェーデンと同じく6月20~26日の間の土曜日となっています。
フィンランドでは湖のそばでたき火を燃やします。そして、サウナに入ったりバーベキューを行ったりと楽しみます。
乳製品、ジャガイモ、ソーセージなどが供えられ、白樺の葉と草花で町中が飾られるのです。そして一晩中外で踊り続けます。
ノルウェーの夏至祭は、6月23日の夜に行われます。ノルウェーの中でも最も北に位置する北極圏の地方では、真夜中に太陽を見ることができます。
この地域の人々は、真夜中の暗闇を切り裂く太陽を見るために徹夜をする日でもあります。ノルウェーとデンマークも他の国のように焚火を焚き周囲を踊ったりします。
北欧地域の夏至祭はなんだか楽しそうですよね。
ヨーロッパの夏至祭り
ヨーロッパで夏至祭が行われる地域は前述した北欧が多いです。ほかには、オーストリアで行われています。
北欧と近いところもあり似ている部分も多いお祭りです。オーストリアでも一部の地域では、ポールに花を飾ります。
そして、柱の上部分にリストをたたえるHISの花文字がつけられます。そのポールは若者たちが担ぎ日本の神輿のように村中を練り歩きます。
また、たき火も行われます。たき火の時は、丸太から作った円盤を棒に差して火をつけてから太陽の動きに合わせて投げるのです。
この投げる行為は太陽の円盤投げと呼ばれています。同じオーストリアでも地域によっては、旧約聖書に登場する人物に紛争し街を練り歩いて厄払いを行います。
カナダ、アメリカ、ブラジルの夏至祭り
夏至のイベントは南米エリアでも行われています。カナダの夏至祭は、イエローナイフという地方で行われています。
6月下旬に夏の訪れを祝うイベントです。そして、それだけでなくこのイベントは、先住民族がお互いの文化を尊重しあう日でもあるのです。
その先住民がダンスを踊ったり、伝統的な踊りが披露されたりと楽しい雰囲気のお祭りです。
アメリカでも夏至祭が行われますが、アラスカ州など北欧から移住してきた人たちが多いとされる地域を中心にごく狭い地域で行われるお祭りのようです。
また、アメリカの経済の中心地であるニューヨークでは夏至祭の本場であるスウェーデンから移住してきた人たちを中心に夏至祭が行われています。
そして、ブラジルでも同じ時期にお祭りが行われています。実は、ブラジルは南半球にある国なので日本や北欧の国々と夏至の日が違うのです。
なので、北半球の国々が夏至祭で盛り上がっている時は南半球では冬至です。その時期にブラジルでは一年で最も夜が長い日として、フェスタジュニーナというお祭りを行います。
夏至でなく、冬至を祝っているお祭りですね。フェスタジュニーナはさまざまな人種の多様性と五穀豊穣を祝うお祭りです。
単一民族である日本ではあまり見かけない種類のお祭りなのかもしれませんね。こちらのお祭りもダンスや音楽で盛り上がる楽しいお祭りです。
アジアの夏至祭り
アジアにおいては、二十四節気を作ったと言われている中国で夏至祭が行われています。でも、中国では冬至が1年の始まりの日であると考えていたこともあり夏至はやや盛り上がりにかけます。
中国での夏至は麦を収穫する時期に重なります。なので、昔からこの時期に五穀豊穣を願い、神様と先祖を祀る風習があります。
夏至前後には過夏麦と呼ばれるイベントも開催されていますが、このイベントの名残が今でもある夏祭りと言われています。
中国の夏至では、麵を食べると良いと言われています。冷たい食べ物を食べるとお腹を壊したり胃もたれを起こしてしまうので暑い時期にしか食べないそうです。
夏至は、その冷たい麺類を食べても良いという合図でもあると言われているのです。だからこそ、中国では夏が近づくにつれて冷たい麺類が流行りだすそうです。
ほかにもエンドウ羊羹、夏至餅、夏至蛋を食べる習慣があります。エンドウ羊羹は、夏バテを防ぐとされ、夏至餅は新しい麦を食べる習慣に基づいたメニューと言われています。
新しい小麦を使い作り、先祖に備えてから食べます。中国では、夏至の日に卵を丸ごと茹でます。
そして、殻を剥いたものに棗を加えてスープにして飲むという習慣があります。民間の言い伝えでは、夏に卵を食べると足腰が強くなると言われているそうです。
最近では、観光事業の1つとして夏至の日にオーロラ観光などが盛り上がってきているそうですよ。
日本の夏至祭り
日本にも夏至に関するお祭りがあります。そのお祭りが行われているのは三重県にある二見輿玉神社です。
二見輿玉神社は、元々伊勢神宮に行く前に参拝して身を清めるための神社と言われています。
海沿いに神社があり、海の中に夫婦のように見えるペアになった岩を眺めることができるのです。
夫婦岩のあたりは昔からパワースポットと言われてきました。伊勢参宮を前に人々が海水を浴びて身も心も清めてから向かったのです。
そして、夏至は1年で最も太陽のパワーが強い日であるとも言われています。なので、その日の禊は特別な禊であると言われていますよ。
夫婦岩の間から昇る夏至の特別な朝日浴び、禊を行うことができます。天候が良い場合は、富士山の背から昇る朝日を眺めることもできるそうです。
夏至の日にまつわる伝説や言い伝え&おまじない
夏至の日は性欲が高まる?
夏至の日は、1年で最も性欲が高まる日と言われています。何となく、夜が長くて他にすることがない冬至の方がセックスに至りやすそうな気もしますよね。
スウェーデンでは、夏至の9か月後に生まれる子供が多いそうですよ。日が長いことによって人々が大胆になりやすいのかもしれませんね。
イギリスの夏至祭では男性神と女性神の出会いを祝います。また、北欧では男性器に見立てたオブジェの周囲を踊ったりもします。
夏至は植物の豊穣だけでなく、人間の子孫繁栄をも願うお祭りなのかもしれません。
フィンランドでは将来の伴侶を占う日
実は、フィンランドにおいて夏至の日は将来の伴侶がわかる占いをすることができる日と言われています。
夏至の日は最も太陽の力が強くなる日と言われていますが、それに比例して妖精のパワーも高まると言われています。
この日は植物のパワーやエネルギーも高まると信じられているそうです。なので、夏至の前夜に薬草を摘んできます。
その薬草には特別な力があると言われているのです。その薬草を未婚女性が枕の下に置いてから眠ると夢に未来の夫が表れるという説があります。
また、夏至の日に裸になって井戸や泉を覗いても未来の夫の姿を見ることができるという言い伝えもあります。
本当かどうかわからなかったとしてもすごく楽しそうな占いですよね。ほかにもフィンランドには夏至にまつわる迷信がたくさんあります。
夏至の夜に交差点に立っていると未来の夫と巡り合うという話や夏至の夜に井戸で赤ちゃんの泣き声を聞くと子供が生まれるといった幸せなものもあれば怖い言い伝えもあります。
花輪を作って小川に行って、それを流してそのままスムーズに進めば結婚があり、逆に途中で止まれば死ぬという不吉な言い伝えもあります。
結婚相手くらいであれば軽い気持ちで占うことができますが、死を意味するなんて怖くてできないですよね。
また、日本人の感覚ではよくわからない言い伝えですが夏至の夜に井戸で鍵が触れ合う音を聞くとその家の主人になることができるという言い伝えもあります。
ギリシャでも未来の夫を占う日
夏至に関連する言い伝えは、フィンランドだけでなくギリシャにもあります。ギリシャの言い伝えに必要なのはイチジクの木です。
まず、イチジクの木の下に自分の持ち物を置きます。すると、夏至の魔法がかかるのでその晩に未来の伴侶が出てくる夢を見るそうです。
夏至の翌日には女性が集まり、夢の話で盛り上がります。そのういち、男性も交わり交替で焚き火の上を飛び越すというイベントになります。
焚火を3回うまく飛び越すことができれば、願いごとが叶うといわれていますよ。また、日本の学園祭のようにカップルも生まれやすいイベントらしいです。
日本ではそんなにイチジクの木を見かけることが少ないので実行し辛い言い伝えですね。
ポーランドでは恋に落ちる日
ポーランドにも夏至にまつわる言い伝えがあります。ポーランドでは、夏至の夜は人々が恋に落ちる日であると言われています。
以前は、川を挟んで結婚をしていない男女を立たせて、女性が川に流した花輪を男性がとるという行事が行われていたそうです。
その花輪が素敵な男性に拾われると未来に素敵な出会いがあると言われています。逆に途中で沈んでしまったり、上手く拾ってもらうことができなければ行き遅れると言われています。
現在のワルシャワではヴィスワ川に大きな花冠を浮かべて、コンサートなどを行うというスタイルに変化しています。
イギリスの夏至祭り
https://www.youtube.com/watch?v=tGCjf7y8Akw
イギリスでは夏至の日と冬至の日にストーンヘンジでお祝いを行います。ストーンヘンジ自体がミステリアスな存在ですよね。
広い原野に巨石群が建てられているだけでも不思議な状態です。最大重さ50トンを越える石が同心円状に配置されています。
誰が何の目的で作ったのかはいまだに解明されていません。仮説ですが、紀元前3,000年頃にイギリスにした古代ケルト人によって作られたものであるという説が有力です。
また、夏至や冬至を象徴とするかのように太陽の動きにも関係しているとも言われています。
イギリスでは夏至祭としてストーンヘンジでお祭りが行われますが、ライブイベントの要素が強いお祭りとなっています。
たくさんの人が年2回ストーンヘンジに集まり、熱く盛り上がるのです。この日だけは、ストーンヘンジの周囲を囲っている柵も外され触ることができます。
日本では夏至のころに田植えを行う
日本において、夏至の頃は半夏と言われる時期となります。半夏は字の通り夏が半分過ぎた時期です。
農家の忙しさが落ち着き、少し休むことができる時期でもあります。そのため、田植えを半夏までに終わらせるという目安にもなっています。
うどん県である香川では、この半夏の時期に田植えや麦刈りを手伝ってくれた人に対して労をねぎらうという意味でうどんを振舞うという習慣があったそうです。
それは理にかなったことでもあり、半夏以降に田植えを行ってしまうと収穫量がかなり少なくなってしまうそうです。
田植えをするのであれば、少しでもたくさんのお米を収穫したいのが人間です。なので、きちんと半夏までに田植えを済ます農家が多かったのでしょう。
なので、7月2日はうどんの日になっています。また、関西地方ではたこを食べる日です。
夏至の日に食べると良い食べ物って?
半夏生餅
https://www.youtube.com/watch?v=U2qSYpdUPAQ
夏至の時期に食べると良い食べ物の1つに半夏生餅があります。主に奈良県で食べられている和菓子です。
夏至から数えて11日目を半夏生といいますよね。奈良盆地では、その頃に小麦の収穫と田植えが一段落する時期です。
なので、一休みするときの茶菓子として半夏生餅を作ったと言われています。半夏生餅はつぶし小麦ともち米を混ぜて餅をつきます。
別名を小麦餅とも言います。田植えが終わってから田んぼの神様を送り感謝する早苗饗(さなぶり)という行事で食べることから、さなぶり餅という名前もあります。
小麦を含んでいることもあり、粘りがなく歯切れもよく食べやすいお餅でもあります。消化も良いので胃もたれしにくくなっています。
地域によっては田んぼにお供えする場合もあるそうです。また、一部の和菓子屋でも販売されているそうです。
奈良県内であってもスーパーの和菓子コーナーなどで見かけることはないでしょう。
関西ではタコ
半夏生の時期にタコを食べるのは関西のみの風習となっています。関西では豊作を願って半夏生の時期にタコを食べます。
それはタコの足のように作物にしっかりと育ってほしいという願いが込められているのです。
また、タコは、タウリンがたくさん含まれていることもあり夏バテにも良いとされている食材でもあります。
暑さが増してきて、夏バテ気味になりやすいこの時期にぴったりの食材だと言えるでしょう。
夏だけど冬瓜
夏至に食べる食べ物には冬瓜というものがあります。冬瓜は、冬という字が入った野菜なので夏至に食べるイメージがないかもしれません。
実は、夏野菜なのです。冬瓜は水分が多くて食べやすいだけでなく、体を冷やしてくれるという効果もあります。
夏バテ気味の時にはぴったりの食材とも言えるでしょう。ほかにはむくみを取ってくれたり、便秘を解消してくれたりと美容にも良い効果があると言われている食材なのです。
中国ではちまき
日本ではちまきを食べるのは5月5日の端午の節句であるというイメージが強いかもしれません。
でも、中国では5月5日の端午の節句と共に6月の夏至にもちまきを食べます。「菰の葉で黍米を包み、濃い灰汁でこれを煮て軟らかくし、五月五日と夏至の日に食す」と、中国の風土記にも記されているくらいメジャーな言い伝えとなっています。
中国でちまきを食べる習慣ができたのは昔の風習が元になっていると言われています。中国で慕われていた王が亡くなり川へ流した時にちまきを投げ入れたのが始まりです。
ちまきを投げ入れることにより、遺体が魚などに食べられてしまうことを防ぐという意味があったそうです。
でも、それは端午の節句でちまきを食べるようになった理由の話です。上海では夏至の日にちまきを食べる習慣があるそうです。
どちらかというと中国では、ちまきよりも前述した通り冷たい麵を食べるのかもしれませんね。
梅雨の中休みに当たる夏至の日のおすすめの過ごし方
キャンドルナイト
最近の夏至では、キャンドルを灯すキャンドルナイトというイベントが流行っています。これを行う時期は夏至だけでなく冬至の日でもあります。
冬至は夜が1年で最も長い日だからキャンドルのつけがいもあるように感じますが、夏至も意外とキャンドルに火をつけてリラックスする時間にもってこいなのです。
「電気を消して、スローな夜を」をという合言葉をベースに2003年から始まったイベントです。
最初はお寺で行われていたそうですが、最近はオンラインで参加することができるので敷居がグッと下がりました。
キャンドルナイトイベントの趣旨としては、夏至と冬至の夜に20時~22時の2時間だけ電気を消してろうそくの灯りで過ごすというものです。
ろうそくの灯りを見つめながらゆっくりと自分が思うことを考える時間にしようということを提唱しています。
一人一人考えたいことは違うと思います。でも、その自分が考えたいことをしっかりと考えることができる時間を取ることは誰しも簡単ではないでしょう。
なので、この夏至と冬至の日に時間を取って、ゆったりとした時間の中で死文らしくちょっと立ち止まって考えてみるということが大切なのです。
考えていることがそれぞれ違っても不思議と一体感を感じるのがキャンドルナイトなのです。
基本的にろうそくの多くはパラフィンという石油素材が使われています。でも、日本で作られてきた和ろうそくは少し違います。
和ろうそくは、櫨の実や米ぬかなどの天然の材料を原料としているのです。天然の植物から取ることができるろうは嫌な臭いがしません。
電気を消して、天然の火をつけて夜を過ごしてみるのも良いでしょう。ゆらゆらと揺れる火を見つめると少し心が落ち着いてくるような気がしませんか?
最近、youtubeなどの動画サイトで燃える炎をぼーっとみるという行為が流行っていますよね。
それと同じようなリラックス効果があると言えます。違いは、炎の温度や質感を感じることができるかということです。
最近は、アロマの香りを発するろうそくも増えているので自分の好きな香りを取り入れてみましょう。
ただし、実際に火を使うので途中で眠ってしまいそうな人は動画を眺める方が良いのかもしれません。
ヨガの日にちなんでヨガや瞑想
日本で夏至にあたる6月21日はヨガの日でもあります。ヨガは、インドの伝統的な運動です。
体を動かすだけでなく、呼吸を整えます。さらには、思考にも意識を集めるというまさに
自然と一体化することができる行為であると言えます。
なので、北半球で最も大地のパワーが高まると言われる夏至の日に国際ヨガの日が制定されたのです。
実はヨガの日は日本だけのものではなかったのです。人間にとって太陽の力はすごく大切なものです。
太陽を長い期間浴びないと気持ちが滅入ってしまい冬季うつ病へとなってしまうこともありますよね。
特にヨガと夏至は大地のパワーを吸収するということ以外は関係ありませんが、いい機会にヨガを楽しんでみてはいかがでしょうか?
日本においてのヨガは、ダイエットのための運動という意味あいが強いかもしれません。でも、本来のヨガはそのように無理をして行うものではないのです。
初心者は週2回くらいから始めましょう。熟練になってきたとしても週に1日はお休みの日も作ってください。
そして、ヨガも陰陽に基づいていることもあるので朝は陽ヨガ、夜は陰ヨガを行うのがおすすめです。
呼吸を整えて、大地と一体化するために無理をせずありのままの自分でいるための行為です。
なので、体が柔らかい必要もないし運動神経が良い必要もないので誰でも始めることができるとも言えます。
まずは、難しいことを考えるのでなくありのままの自分を受け入れるようにしましょう。自分で満足できるポーズをとることができなくても、何となくマネをするくらいで良いでしょう。
無理に行うと筋などを痛めてしまう可能性があります。なんとなく、自分のバランスを整えるくらいの感覚で向き合うくらいがちょうど良いとも言えます。
バランスが整うと自然と健康や心の余裕が生まれてきます。
ダイエットのためという志を持ってヨガに向き合うのも悪くありませんが、夏至の日くらいは大地との一体感を楽しんでみてはいかがでしょうか?
セルフケアで夏の暑さに備えよう
夏は暑いです。現代であれば夏至の時期は夏の序の口と言ったところでしょうか?まだまだ暑い日が続くことが予想されるので既に倒れている訳にはいきません。
なので、自分で夏の暑さに備えてセルフケアを行いましょう。特別なことを行う前にまず基本の体調管理をしっかりと行ってください。
バランスよく食べて、よく睡眠を取りましょう。これをするだけで体調は大きく安定すると言えます。
そして、ほかには体を動かしたりするのもおすすめです。運動不足であると体調が悪くなっていくことも多いと思います。
なので、夏バテや熱中症にならない程度の加減で運動を行ってください。あとは、体温調節をきちんと行うことです。
自宅であれば、熱中症にならないように暑いと感じればクーラーを入れましょう。外を歩くときも暑すぎる日は必要以上に外出しないようにしましょう。
外出するときも帽子や日傘などの日よけアイテムがあると良いと言えます。最後に最も重要なのがストレスを溜めないことです。
節制をして良い習慣を作り上げることも大切ですが、1番良いのはストレスをため過ぎないことです。
自分の中でストレスを発散する方法を確立しておくと良いかもしれません。
湯舟にゆっくりつかる
夏至の時期はジメジメとしており、暑いことが多いでしょう。なので、お風呂に入るときも湯船につからずにサッとシャワーを浴びて終わらせていることも多いと思います。
でも、夏バテを解消するのであれば湯船にゆっくりと浸かる方がおすすめです。まず、お風呂の湯船にゆっくり浸かると血行が良くなります。
また、クーラーなどで体が冷えてしまっている場合は温めることで体の調子が良くなるという効果もあるでしょう。
湯船につかり体の血行のめぐりが良くなれば、むくみなどのトラブルも解消されますよ。また、意外と現代人の場合は汗をかかない場合も多いでしょう。
なので、お風呂でじっくりと汗をかくということは良いことでもあります。意識的に半身浴などを行って汗をかきましょう。
また、お風呂でゆっくりと温まると体の毛穴が開きます毛穴が開くと毛穴の汚れを取り除くこともできるのです。
なので、美肌効果もあるといえるでしょう。お風呂が苦手な場合は、自分好みの入浴剤を使ってみてください。
最近では、温泉を再現した入浴剤も多いでしょう。また、ひんやり冷感入浴剤もあるので暑いのが苦手な人は試してみてください。
お風呂に入浴しているときは温まる使用感でも風呂上りはスースーするという形のものも多いです。
もう、何でも良いからお風呂で涼しさを感じたいという方は薄荷の精油が良いでしょう。精油を垂らすだけで急に寒いくらいの涼を得ることができるようになります。
また、気分転換に近くの日帰り温泉やスーパー銭湯へ行くこともおすすめです。自宅の狭いお風呂とは違った解放感を感じることができリラックスすることができるでしょう。
予算に余裕があるのであれば温泉旅館への宿泊もおすすめです。非日常体験がさらにあなたを癒してくれるはずです。
占い師秋桜のワンポイントアドバイス「本格的な夏を迎える夏至をどう過ごす?」
北欧では夏至の日の占いで将来の伴侶の顔がわかるという言い伝えがあったり、なんかロマンティックで素敵よね。
日本でも同じように占えるかしらね?また、日本の夏至も神社で儀式が行われたり、特別な食べ物があったりと奥深いわよね。
最近では歴史や伝統と関係ないけど夏至に行う行事も出てきたりして過ごし方にバリエーションも増えてきたと言えるわよ。
古くからの夏至の行事を楽しみつつもヨガやキャンドルナイトなどの新しい夏至の行事を楽しんでも良いと思うわ。
夏至は太陽が最も高い位置に昇る日とも言われているわ。だから、確かに不思議なことが起きるかもしれないわよね。