88星座のろくぶんぎ座「Sextans(セクスタンス)」の特徴や探し方、神話やろくぶんぎ座「Sextans(セクスタンス)」の誕生日星の人が何月何日生まれなのか?
星言葉や特徴や運勢まで完全紹介いたします!
目次
ろくぶんぎ座「Sextans(セクスタンス)」の基本情報と特徴
星座名 | ろくぶんぎ座 |
略符 | Sex |
ラテン語(英語・読み方) | Sextans (セクスタンス) |
意味 | 六分儀 |
季節 | 春 |
最も明るい恒星 | ろくぶんぎ座α星 |
ろくぶんぎ座「Sextans(セクスタンス)」の探し方
ろくぶんぎ座は、春の南の空、しし座とうみへび座の間に見える小さな星座です。
3つの星が大きく開いたV字型をしています。
ろくぶんぎ座のすべての星は4等星以下の暗い星ばかりなので、しし座の一等星であるレグルスや、うみへび座の二等星のアルファルドを頼りにしなければ見つけるのは難しいかもしれません。
ろくぶんぎ座は最初「ウラニアの六分儀」という名前がつけられていました。
「ウラニア」とはギリシャ神話に登場する詩神のムーサイの一人で、天文を司る女神とされていました。
さてこの「六分儀」というのは、天体観測、航海、測量などに用いる道具のことで、360度の円を6等分し、各々が60度の扇型に星を観測するための筒がついており、2点間の角度をかなり精密に計測することができるものです。
ところが、ろくぶんぎ座はきっちり60度になっているかというとそうではなく、どう見ても60度以上の開きがあるので、「六分儀」というにはちょっと難しいところもあります。
この星座を名付けたのはポーランドの天文学者であるヨハネス・へヴェリウスであり、1679年に彼のダンツィヒの自宅が火災に遭ってしまい、20年以上も愛用していた六分儀を失ってしまい、その悲しい出来事を忘れまいとして、星座では二匹の猛獣と言われるしし座とうみへび座の間に大切な自分の六分儀を守ってもらうために置いたことをへヴェリウス自身の本の中で記しています。
ろくぶんぎ座の探し方は、春の南の空低く、しし座の1等星レグルスとうみへび座の2等星アルファルドの間にひらがなの「へ」の字をした三角形の星を探します。
ちょうどうみへび座の頭に位置する東側にありますが、この3つの星のどれもが暗いために少し明るい場所では見つけるのが難しいかもしれません。
日本では2月から6月の約5ヶ月間見ることが可能です。
ろくぶんぎ座「Sextans(セクスタンス)」の神話
ろくぶんぎ座は1687年にポーランドの天文学者ヨハネス・へヴェリウスによって設定された新しい星座のためギリシャ神話やオリエンタル神話は伝わっていません。
しかし「ろくぶんぎ座」はそれが作られた最初は「ウラニアのろくぶんぎ座」という名前でした。
「ウラニア」とはギリシャ神話に登場する女神の名前で、「天上の母」という意味を持ちます。
「ウラニア(ウーラニアー)」はギリシャ神話に登場する文芸の女神ムーサたち(ムーサイ)で「ミューズ」とも言います。
ミューズは古代ギリシャ、ローマの文芸や音楽、天文などの知的な活動を司る9人の女神のことを意味し、ミューズの名前の元になっているのが「ムーサ(単数形)」で複数形になると「ムーサイ」という呼び方になります。
ギリシャ神話によると、このムーサイたちの誕生は、大神ゼウスと記憶の女神ムネモシュネーとの間に生まれた9人のムーサ(詩神)たちです大神ゼウスは記憶の女神ムネモシュネーとの婚礼の時に祝祭に集まった神々に向かって「まだ足りないものはないか」と問いかけました。
神々は「讃える女たちだ」と答えました。
そして大神ゼウスは女神ムネモシュネーと九夜を共に過ごし、その一年後に記憶の女神ムネモシュネーはオリュンポス山の山頂付近で9人の同じ気性の娘ムーサイを生みました。
彼女たちは詩人として歌を捧げる使命を司ることになりました。
そして9人はそれぞれ名前と司る使命が異なり、ギリシャ神話の中で文芸や学問、音楽などを司る女神になりました。
「カリオぺー」は叙事詩を司る女神で、書板と鉄筆を持っています。
カリオぺーは星座のこと座のオルペウス・アルゴ船を誘惑しようとしたセイレーンたち、英雄ヘラクレスに竪琴を教えたリノス・レーソスの母親であると言われています。
美の女神アフロティーてとペルセポネーがアドーニスで争ったときにカリオペーが仲裁に入ったと言われています。
「クレイオ」は歴史を司る女神で巻物と巻物を入れる箱を持っています。
「エウテルペー」は抒情詩を司る女神で手には笛を持っています。
「タレイア」は喜劇を司る女神で、喜劇のお面とツタのかんむり、そして羊飼いの杖を手にしています。
タレイアは太陽神アポロンとの間にコリュバースたちを生んで、さらにはグプニスの愛人になったと言われている恋多き女神です。
「メルポメーネ」は悲劇を司る女神で、悲劇のお面と靴、ぶどうの冠を持っています。
「テルプシコラー」は合唱隊・抒情詩・踊りを司る女神で、竪琴を手にしています。
テルプシコラーはセイレーンたちの母であるとも言われています。
「エラトー」は独吟抒情詩の女神で竪琴を手にしています。
「ポリュームニア」は讃歌を司る女神ですが手には何も持っていません。
ポリュームニアは竪琴と農業の発明者とも言われる女神で、エロース・オルペウス・トリプトレモス・ケレオス・ケイマロオスの母であると言われています。
「ウラニア」は天文を司る女神で手には杖とコンパス、天球儀を持っています。ウラニアは未来予知をする力があり、神官や巫女たちが彼女の元を訪れて教えをこうたと言われています。
彼女には諸説の逸話があり、一つはリズムやメロディーを生んだとされる音楽かアムピマロス路結ばれてリノスとヒュメナイオスの母となったいう話、二つ目はウラニア自身が美の女神アフロディーテになったという話、三つ目はペルセポネーの従者だったという説があります。
9人のムーサイたちが集まって歌うと天や星たちがうっとりとその歌声に耳を傾け、万物が立ち止まったり、高い山のヘリコン山でさえもうっとりとして天まで大きくなってしまったので、海神ポセイドンが天の馬ペガサスにヘリコン山を蹴飛ばさせ、その蹴飛ばした後にヒッポクレネ(馬の泉)ができたと言われています。
この9人のムーサイは生まれたオリュンポスの山を舞踏場の館としており、そこにカリスやエロースの分身ヒメロスもそこに移り住んだと言われています。
このように9人の女神たちは芸術、学問などの創造性豊かなものを生み出す力があるとされ、その「ムーサ」はその後「ミューズ」という英語になり、9人の女神にあやかり芸術家にインスピレーションを与える女性のことを指すようになりました。
また「ミュージック(音楽)」も「ムーサ」が語源で「ミュージアム(博物館)」も「ムーサの館」という意味があります。
ろくぶんぎ座「Sextans(セクスタンス)」の誕生日星の人が何月何日生まれなのか?星言葉や特徴は?
「誕生日星」とは誕生日に太陽と一緒にのぼってくる星のことを指します。
365日それぞれに誕生日星があります。
誕生日星はその日に生まれた人の守護星でその人の人生を象徴すると言われています。
誕生日星の持つ意味を知ることで自分の本心を読み解くことができるようになります。
しかしろくぶんぎ座に関しては誕生日星や星言葉などの設定はありません。
ろくぶんぎ座「Sextans(セクスタンス)」の運勢
ろくぶんぎ座は誕生星がないため、正確な運勢を読み解くことができませんが、最もよく見えるのが4月20日の南中のころですので、それを元に解釈を進めます。
4月20日頃は36星座によるとおひつじ座の第3デークに当たり、この時期に最もろくぶんぎ座のエネルギーが強くなるので運勢に生かすと良いでしょう。
「36星座」とは12星座をそれぞれ3つのデーク期間に分けたものです。
デークとは一つの星座宮につき3つ存在します。
一つの星座宮は30度の角度で構成されていますが、さらにその30度を10度づつ区切ったものになります。
1デークは1〜9度、2デークは10〜19度、3デークは20〜29度になります。
ろくぶんぎ座の力が最も働くのがおひつじ座の第3デークのペルセウス座にあたり、期間は4月11日〜4月20日で、さらに射手座の影響と惑星では拡大と発展の象徴でもある木星の影響を受けています。
この期間に生まれている人はおひつじ座といて座の火のエレメントの影響を強く受けていて、行動力と創造力に長けています。
何かのアイデアを形にしたり、生み出すことそのものに喜びを感じるでしょう。
またろくぶんぎ座のミューズともなっているウラニアの神話からも、9人の女神たちはそれぞれ学問や芸術を生み出す存在、またその分野に携わる人に力を与える女神として描かれていますが、この4月20日前後にはいわゆる「何かを生み出す力」が最も強くなる時期だと考えられます。
創造性は何もないところから何かを生み出すことですが、なかなか常日頃にそれがあるかというととても難しい場合があります。
完璧なオリジナリティーは普段の努力や絶え間ない思考、実験などを積み重ねることにより、ある日素晴らしいアイデアがわくものだからです。
自らが追求し試行錯誤を重ねることでこその創造性が発揮されるのです。
またこの時期には88星座のペルセウス座の特徴も強まります。
おひつじ座の無から有を生み出すような創造性、さらにいて座の柔軟かつ深遠な知性が加わり、さらにそこに臨機応変さが特徴のペルセウス座の独特の行動パターンが加わります。
向こう見ずでガンガン行くというよりは、周りの状況も見つめながら協調性持って合わせて行く能力や、状況が悪くなればすぐに方向転換できるフットワークの軽さもありながら、完璧さを追求し、スピード感を持って取り組むことができる非常に能力の高い傾向があります。
またかなりの楽観思考であまり悪い方向に物事を考えず、どんなときもポジティブ思考なので、結果的にあらゆる状況を自分に有利な方向に進めていくこともできます。
このようなことから見るペルセウス座のキーワードは「Possibility」で可能性、潜在能力、底力などを意味します。
自分自身の進むべき道を信じ、しっかりと地に足をつけながら前進することが課題になります。
時には状況に甘んじてしまうことや反抗心から物事を混乱させてしまう場合もありますが、率直さと正直さを出すと良いでしょう。
運勢的に良いものとしては、歌やダンスをたしなむこと、形にこだわらずに人と違う方向を試すこと、何かを作ること、楽しみながら料理をすること、植物をタネから育てること、副業などで何かの商売をすること、SNSなどを利用して自己アピールをすること、やるべきことを早めにこなすこと、人の意見を聞きつつも自分の主張をすること、強い言葉を避けるようにして伝わりやすさを心がけることなどが挙げられます。
逆に、マイナス面としては、自分の才能を過信しすぎること、努力を怠ること、適当にこなしてしまうこと、好きではないことに時間を費やすこと、極度に甘いものや辛いものなどの刺激を求めること、ダラダラとしたペースが慣習化すること、掃除や整理整頓をしないことなどが挙げられます。
恋愛面でろくぶんぎ座を活用する方法は、自分の魅力を客観的に理解すること、カラー診断などを受けて自分に似合う色を見つけること、ワンポイントでアクセサリーをつけること、恋愛映画や好きな音楽などに影響を受けること、お肌や髪の毛のケアなどを重点的にすることなどが挙げられます。
逆に恋愛面でのマイナスは、自分の魅力を抑えてしまうこと、流行にとらわれすぎてしまうこと、汚い言葉使いをすること、自分のキャラクターと合わない性格になろうとすることなどが挙げられます。
このろくぶんぎ座のエネルギーが充満するペルセウス座のデークの時期にはこのような側面の影響を受けることもあるので、良い部分は伸ばし、気をつけるべきところには気をつけるようにするといいでしょう。
占い師 聖子からのワンポイントアドバイス
この力を十分に味わうのは、芸術をたしなんだり、学問に没頭することね。
自分でまずやってみるということで新しい世界がひらけてくるわ。
そこにろくぶんぎ座の影響が静かに及んでくるイメージを持つといいわね。