「なんで私の母親はこんな親なの?」「自分の親なのに母親が嫌いで顔を見るだけでストレスが溜まる…」「母親との関係に悩んでいる…私の精神を崩壊する唯一の相手としか思えない」と親子関係に悩んでいるあなた。
実の母親が嫌いになる原因はいくつも挙げられます。
一番近くにいる存在であり、人生の大半を一緒にしてきた人だからこそ、積りに積った解消できない感情を拭うことができなくなる瞬間が出てくるものです。
言動から喧嘩が勃発すること、日々の中で関係が悪化していくという親子も少なくありません。
母親を嫌いになる子供の心理や親の特徴を参考にし、あなたと意見が合うところを見つけてみてください。
共感できることがあるだけで、あなたの心も少しは軽くなります。
また、どうしても嫌いな母親と上手く付き合う方法もお伝えしますので、参考にし、ストレス緩和を目指しましょう。
目次
「母親が嫌い…実の親と喧嘩や関係が良くない…どうすれば良いかわからない…」と思う方のご相談
「大人になってからも母親からの言動のストレスから抜け出すことができない」(20代/女性/F様)
幼い頃の私は母親が大好きで、親の気持ちに応えることで一生懸命でした。
小さい頃から、ピアノや新体操、塾など自分の意思で始めた習い事はありません。
どんな事でも「○○にはできる!」「○○なら絶対に一番になれるから」と言われ続けてきたのです。
しかし、私にも努力だけでは成績がついてこないことがあり、その時には「どうしてあの子に負けちゃうの?」と言われる日々。
母親が私を褒めてくれるのは、絶対的な一位をとった時だけです。
それでも幼かった私は「お母さんに褒められたい」「手をつないで欲しい」という気持ちの方が強くありました。
年齢を重ねるごとに、私の母親は他の親とは違うことに気づき始めてしまったのです。
周囲を見れば、一位になれなくても「よく頑張ったね」と褒めてくれ、抱きしめてくれる。
どんな日常会話でも笑って話すことができる関係性。
中学卒業を間近に控えたとき、私は母親の行動を疑うようになってきました。
「私って多分愛されてないな…」「周りよりも出来ないことがあると出来損ないだと娘でも言われてしまう…」と思い始めるようになってきたのです。
それからは母親の言う通りに何でもやっていれば、いつかは愛される日が来ると勘違いするようになります。
大人になって学生生活が終わっても、私は未だに母親の支配下にいます。
家を出たい思いが強くなり、安定した収入を得られる職種にも就きました。
それでも家を出してもらうことは許されず、24歳になった今でもずっと監視されているような状況です。
家を出て自由になりたい思いが募るほど、母親を憎く感じます。
最近では、私の部屋の中を漁るようになり、お金を引き出しの中から取られることもありました。
自分の親だけど、母親と思いたくない…。
なんで私は、この人の為に生きてきたのかと苦しくて堪りません。
人間はみんな平等だと思っていた。
こんなにも大人になるにつれて苦しくなり、母親から抜け出すことができないのは息苦しくて堪りません。
「今まで育ててやったのだから最後まで私に尽くすのがあなたの役目」と言われた時には、もう私には自由になる選択肢はないのだと感じました。
生きていることが辛いというよりも、自由になれない未来を思うことが苦しい…。
自分の生きたいように生きたいのに、私の心を支配して苦しめる母親の言動がストレス。
「気にしなければいいよ」と他人は言うけど、毎日呪文のように聞かされれば、私の心も汚れていく…。
「早く死んでほしい」「私の前から消えて欲しい」と思うようにもなるのです。
言葉は本当に人の心を変え、時には暴力よりも深く痛い傷となり、私の心を抉ってきます。
抜け出したいのに抜け出せないのは、母親の言葉が常に私の中で生き続けているからなのか…
自分では答えが見つからないし、何が正しいのかさえ、誰が信用できる人なのかさえも分かりません。
苦しくて仕方ない…母親を恨み続ける生き方も自分にとっては心が病んでいく材料としかならないのです。
逃げて、現実から抜け出したい。
小さい頃から言葉に支配されてきた私には、この現実から抜け出すことはできないのかな…。
誰かに答えを教えて欲しい…抜け出せる道を示して欲しいと思い続けています。
もう母親といることに疲れました。
いくらあなたの娘でも傷つく心は持つし、平気な顔をしていつまでもいられない。
言葉にすれば簡単なことかもしれないけれど、聞かされた私の心には一生抱える大きなトラウマになるの…。
なんで私の気持ちに気づいてくれないのかな…
神様はいないのだろうか。
早く私を母親から救ってください。
「高齢母の期待には応えられない」(30代/男性/K様)
だから、俺の気持ちを理解できないことが山ほどある。
俺は、自分のやりたい事も叶えたいけど、それなりに幸せになることも手にしたい。
今の彼女と付き合い出して4年が過ぎた時に「結婚を考えている相手」と両親に紹介した。
だけど、母親だけは首を縦に振らなかった。
「人生これからなのに、自分のやりたい事を捨てて、女に惑わされたらダメ!」と彼女の前で言い放った。
本当にこの言葉は許せなかった。
今までは確かに俺のやりたいように、好きなようにやらせてもらっていた。
「あなたの人生だから、やりたい事をしなさい」って何度も言われてきた。
そのおかげで今の会社でも優秀な方だし、知識も他の同僚に比べて勝っている自信もある。
だけど、もう還暦をとっくに超えた母親は、一度言い出すと考えを変えない。
俺にとっては「彼女しかいない」と思える相手で、この先ずっと添い遂げたいと思える女性。
母親の言葉から、彼女の方が自信をなくしてしまい、「結婚無理なのかな」と言い出している。
母親は遅く結婚して高齢出産しても、幸せを手にできている。
だけど誰もが同じ道で成功するとは限らないし、俺が今彼女を手放してしまえば、この先一生を考えられる相手と出会えないかもしれない。
何度もこの話を母親として、父親は俺の意見に賛成の意思を示してくれた。
だけど母親は、「男なのに」「そんな恋愛ごっこで幸せになれるわけがない」「自分が男としてしっかりしてから私に意見しなさい」と言うほど。
確かに母親が俺を産むまでは「本当にすごい女性なのだろう」と話を聞いているだけでも思えることができた。
でもそれは成功している人にしか分からないもの。
俺には一ミリたりとも成功に対する執着はない。
俺は自分が幸せだと思えることに突き進みたいし、何よりも後悔したくない。
それは母親も同じはずなのに、年齢を重ねるごとに頑固になってきている人には理解できないことなのかもしれない。
何を言っても、「あなたが後悔するだけ」「その時の感情だけで動くことはやめなさい」と言い放つ。
俺ももう30代半ばで将来を考えない年齢ではない。
俺にどうしてほしいのかさえ見えてこない。
毎日のように連絡してくる母親。
言葉を交わせば喧嘩になることも多い。
それなら「電話してこなければいいのに…俺をストレスの捌け口にするな」と思う。
ストレスの捌け口として使っていないことは分かるけど、そう感じさせるぐらいの突っかかりがくる。
もう母親とは何も話したくない…これ以上嫌いになると実家に帰ることもできなくなる。
父親は母親に呆れて先月家を出た。
母親はそのことに対して寂しさを感じていない。
感情が欠落しているのかとも考えたけど、俺は父親に同情する気持ちしか抱かなかった。
息子の幸せを願えない、何より信用できていない母親にはストレスしか感じない。
結婚を押し切ってすればいいのだけど、彼女のことを考えるときちんとしてあげたい気持ちが募る。
だからこそ母親の言動、行動が俺の中で徐々に許されないものへと変わっていく。
家庭崩壊寸前の状況で、母親を憎むことしか今はできない。
それ以外の感情が俺の中で芽生えてこなくなった。
本心では母親との縁を切りたいほど憎んでしまっている…
憎くて仕方ない母親をどうにかしたい。
ただ、俺は幸せを手にしたくて、父親を寂しい思いにさせてほしくないと思っていることを分かってほしい。
「母親のことが信用できないし怖い」(女代/10性/M様)
物心着いた頃にはすでに私には父親という存在がいません。
母に聞けば、離婚理由は自身の浮気だと言っていたのです。
それでも懲りずにコロコロ男を変え、娘が居る状況でもイチャイチャする…。
私には下に弟もいる。
親が女になっている姿なんて見たくもないし、吐き気がする。
男が帰れば人が変わったように、私たちを邪魔者扱いしてくる。
だから、正直母の彼氏がいる方がいいのか、いない方がいいのかなんて分からない。
邪魔者扱いされる毎日は本当に苦しい。
弟はもっと苦しいし、寂しいはず。
早く家を出たいけど、弟をおいて私ひとりで逃げるなんてできない。
だけど今の私には弟を養う事ができるほどの経済力もないの…。
まだ高校に通いながらバイトしている私には、親はあんなだけど必要で、弟にはまだ時間がかかる。
いつまで母の自由な生活に苦しまなければいけないのだろう…
本当に母が嫌い…
顔も見たくないし、声も聞きたくない…
死んでしまえばいいのに…
母がこの世にいる限り私たちは幸せになれないよ、きっと。
男との関係を切らさないためにできたのが、私たち。
変えられない現実で、この先もずっとそんな屈辱的な事実は残ったまま。
こんな親のもとに生まれてきたことが不幸。
「嫌い」「死んで」以外の言葉が見当たらない。
見つける気もないけど、この世から去れとしか言えない。
もう弟と二人で耐えることに少しずつ疲れてきた…
どんな言葉を母にかけても良い返事なんて一つもない。
「また始まった」で始まり、「やっと終わった」で終わる。
この生活はいつまで続く?
どうしたら母は変わる?
反対なのかな…私たちが受け入れないといけないの?
もう分からないよ…
好きなように生きた者勝ちのこの世じゃ、私たちは誰の目にも触れられない。
ただ心が死んでいくまで待つしかないのだろうね…。
「実の母親が嫌い…」と思う方への僧念師匠のアドバイス
F様へ「あなたはこれからの未来を大事にするべきです」
F様は、長年お母様の言動に辛い思いを抱き続けて、もう心に少しの余裕もありません。
そのため、昔の言葉さえも走馬灯のように頭の中に浮かんでくることもあるのでしょう。
しかし、F様は今が辛くて苦しくても今、ここでお母様の言葉に負けてはいけません。
言葉は本当に人の心を簡単に傷つけ、F様はそのお相手が血の繋がりのあるお母様だからこそ、憎いと思い、支配されていると思うのです。
F様の人生はこれから。
これまではお母様の言い成りとなり、苦しくても愛情を注がれることを期待して努力してきている過程があります。
F様のこの長年積み重ねてきた努力は決して無駄なものとはなりません。
きっとこれからF様も大好きな人と恋愛をし、自分の家庭を築いていきます。
その時に、今まで積み重ねてきたことや思いが我が子や旦那様に向けられるようになるのです。
今は想像のつかない未来。
それでも必ずF様には、幸せになる未来が訪れます。
アンドリュー・カーネギーの名言に“清く貧しい家庭で育った子どもは、裕福な家庭の子どもとは違い、かけがえのない宝物を与えられている。”という言葉があるのです。
これは、今のF様の経験が自分の幸せな未来の為に与えられている宝物。
自分の家庭を持つことほど、人間の幸福は他にありません。
自分が育つ環境よりも、自分自身が作り上げていく家庭を大事にするのです。
そのためには、今は母親の支配下にいると思うことをやめ、思い切った行動を起こすことも手段の一つ。
時に寂しい、孤独と感じることもあるでしょう。
それでも前に進めると信じ、F様自身の幸せを手にすることを少しは望んでみてください。
お母様との距離が少しでもできれば、きっと子離れをしてくれ、今度は離れたあなたを心の底から応援するようになるのです。
K様へ「お母様は愛情を不器用にしか伝えられない寂しさを持っているのです」
母親はどんな状況で子供を産もうと、決して心の底から不幸になれと願う親はいません。
K様のお母様は、人よりも愛情表現の少ない環境で生きてきた方。
それを示しているのが、婚期が遅くなったこととK様が自分以外の相手を本気で愛せているという部分に表れています。
お母様は、K様にしか深い愛情を注ぎ込んでこなかったから、今あなたが他の幸せを手にしようとした時に不安で堪らなくなっているのです。
自分の元から離れる我が子に母親が最後に尽くせることは、子供が本当の幸せを手に出来る環境にまで向かわせること。
お母様は自分自身と葛藤している部分を抱いています。
だからK様に毎日のように連絡をし、少しでも不安を抱いていないのか声で聞き取ろうとしているのです。
すぐに喧嘩腰になってしまうのは、愛情を言葉や行いで上手く表現できないお母様の性格。
あなたがお母様を安心させられる行動を起こせばきっと幸せな親子関係を繋げていくことができます。
寂しさ故の我儘であり、幸せを願うからこそ抱く不安です。
お相手の女性とお母様を会わせる機会を積極的に作り、まずは二人の関係を築かせることを優先してみてください。
母親は相手を見て、安心さえできれば後は全力で後押しします。
K様との関係が変わり始めると、お父様との関わり方も元通りになるので安心してください。
M様へ「不安を抱え発散する場所はそれぞれにあるのです」
M様は、実の母親の見たくない場面を何度も見てきて、不信感や人間性から出される部分に恐怖心を抱いているのですね。
M様自身が何かを見たことで、恐怖心や何が原因なのかも分からない不安を抱くこともあるのです。
人間は必ずどこかで不安を抱き、自分に合った方法で少しでも心の中に溜める不要な感情を解消しようとします。
M様のお母様は、強い孤独や不安を恋愛で埋めようとしているのかもしれません。
実の子であるM様と弟様にとっては知りたくもない、見たくもない現実です。
しかし、大人でも成長できない部分はあり、それを徐々に環境や気持ちの持ち方で心を成長させていきます。
お母様は、きっとそれが難しく、自分自身でも感情をコントロールできないでいるのです。
お母様を責めたくなる気持ちを強く抱く思いはありますが、「何かと戦っているのかもしれない」と思うようにしてみてください。
M様は、母親の女としての姿を見たくないという思いはこれからも大きくなります。
その時には、弟さんを連れてどこかに逃げる、または、身を置く選択肢も必要です。
いくら親子関係が存在しても、実の子である子供たちの未来を閉ざす行動は避けたいもの。
これ以上大人の世界を嫌になり、他人すら信用できなくなることはM様と弟様にとってあってはならないことです。
家庭こそ酷く、不幸の多いもの。
お互いに許し合っている環境がどんどん人間をダメにしていくことがあります。
M様達にも逃げる場所が必ずあることを忘れないでください。
自分の気持ちをこのように吐き出す場は、今のM様にはなかなか訪れないところでもあります。
気持ちを一人きりで溜め込まずに、吐き出すことにも努力してみてください。
M様の大事な人や友達にだけ限定で話すことはありません。
全く知らない人の方が心を開きやすいこともあります。
あなたのペースで少しずつ心の変化をもたらす勇気を持ってみましょう。
それはあなたの生きる勇気になり、弟様への励みにもなるのです。
苦しい時こそ、「私のために」と強い気持ちを持ち、前に進んでいきましょう。
母親が嫌いになってしまう子供(息子・娘)の心理
コントロールしてくること
母親が嫌いになってしまう子供(息子・娘)の心理は、コントロールしてくることが挙げられます。
「こうしなさい」「どうしてこんな事しかできないの」という言葉は、子供が最もストレスを感じやすいもの。
小さい頃から家庭の中で普通にあれば、それが当たり前と感じたまま成長する子供も少なくありません。
しかし、成長するにつれ、子供は必ず自分の意思を持つようになります。
それが母親への反抗心。
「どうして私の思うようにしたらいけないの?」「お母さんには関係ない」と思うようになるのです。
それでも子供は、心のうちでは言い返したい思いを抱いても、母親の表情や態度を見ると恐怖心が強まり、自分の感情を言葉にできなくなります。
それを良いことのように母親は、自分の感情で子供を支配しようとし、コントロールするようになるのです。
子供の心が優しいほど、母親は自分の好きなようにコントロールし、思い描いたまま行動を起こしてくれる姿を見て、満たされています。
時に反抗するような行動を子供が起こした時には、自分の中にない考えをもたらすため、受け入れることができません。
暴言となるような言葉を吐き捨てたり、暴力を振るったりと子供を痛めつけます。
この状況に子供は、「母親が嫌い」という言葉しか出なくなるのです。
周囲の大人と見比べる
周囲の大人と見比べるのが、母親が嫌いになってしまう子供(息子・娘)の心理に挙げられます。
子供は年齢が低くても、高くても周囲と見比べることは常に行うものです。
「あそこのお母さんは凄く褒めてくれる」「子供の気持ちを聞いてくれる親っていいな」と強い意識を持ちながら感じることはなくても、自分自身の環境にないものは自然と脳が記憶します。
そのため、母親に心無い言葉をかけられた時には、無意識のうちに周囲の人と比べ、「自分の母親にはそんな事できない」と思い込み、どんどん嫌いになるのです。
子供は、見たままでしか物事を把握することができません。
母親を嫌いになる子供の大半は、幼少期から受け続けている問題を抱えていることが多いのです。
母親であっても突然性格が一変することはなく、毎度の事だからこそ負の感情が強まります。
本来であれば自分を救って欲しい存在である母親なのに、自分自身を傷つけることを絶やしません。
信頼関係ではなく、拒否反応の方が強まり、母親の存在を受け入れたくなくなり、「消えてしまえ」「顔も見たくない」と感じ始めます。
一度、母親を疑えばそこから関係を修復することは非常に難しいものです。
家族だからこそ簡単に思えることですが、血の繋がりがある親子関係だから難しくもなります。
本当ならば一番頼りたくて、そばに居てほしい存在。
それを無下に扱われてきた過去を子供はぬぐい去る事ができないのです。
受け入れたい気持ちを多少は抱いても、心の底から母親を許せる日はなかなか来ないほど、深く傷つけられ、嫌いになる瞬間に受けたダメージが強まります。
自分自身を受け入れてもらえない苦しさ
母親が嫌いになってしまう子供(息子・娘)の心理には、自分自身を受け入れてくれない苦しさがあるのです。
母親を嫌いになる子供には、必ず理由があります。
他人との対人関係のように相手との雰囲気や会話の成り立ちから「合わないな」と感じることで避ける存在ではありません。
子供にとっては生まれた時から一番近くにいて、自分を知ってくれている相手。
だからこそ、母親には自分を受け入れてもらおうと子供は努力を続けます。
しかし、子供の行動に気づかず、自分の思うようにしか物事を進めない母親は多くいるのです。
「どうしてお母さんは私を受け入れてくれないの?」「自分の子供なのに可愛くないのかな?」「愛情を抱けないのは、私だから?」と考える子供もいます。
小さい時からの積み重ねが大きな不安になり、もう自分自身では解消出来なくなるのです。
どれほど血の繋がりを持つ相手であっても、歩み寄ってくれない状況が続けば、避ける行動を起こしたくもなります。
これは親子関係であっても訪れること。
自分自身を一番身近にいる母親が受け入れてくれない苦しさは、子供の心を閉ざす環境に繋がる可能性もあります。
愛されたいのに、誰からも愛情を受けられず、自分がここに存在する意味すら分からなくなるのです。
子供が「母親を嫌い…」となってしまう、母親の特徴
感情の起伏の激しさ
子供が「母親を嫌い…」となってしまう、母親の特徴に挙げられるのは感情の起伏の激しさ。
「今日は機嫌が悪いから、自分たちで家のことをしないと…」「母の機嫌が悪いと暴力は当たり前にある」という家庭もあります。
いつも嫌な事ばかりではないけど、機嫌が悪いときが酷いから参ってしまうのです。
母親であっても人間であるため、感情の起伏はもちろんあります。
しかし、機嫌の悪さを子供に向かって放ってしまうから、どんなに愛情深く育てた子にも嫌われる可能性があるのです。
母親を嫌いになる子供は、常に親のことが許せなくて嫌になるわけではありません。
毎日の生活の中でも、感情的になるところや子供をコントロールするような発言が強いことで、許せないと思うことが増えていきます。
子供の気持ちを完全無視した言葉は、我が子であっても理解し合えないことに結びつき、その傷が癒されることはありません。
「いつかまた言われるかもしれない…」「次はどんな事を言ってくるの?」と徐々にネガティブな思考に追い込まれるのです。
人は、身近な存在の大きさが心の中でも大きな割合を占めます。
どれだけ考えないように心掛けていても、母親の態度が少しでも変わるといつの間にか考えがマイナスに向かい、苦しさだけが残されるのです。
人の痛みを考えられない
人の痛みを考えられないのが、子供が「母親を嫌い…」となってしまう、母親の特徴に挙げられます。
「なんでそんな事を言葉に出してくるの?」「母親が自分に何を望み、求めているのか分からない…」「簡単に私の心を傷つけてくる」と子供が考え始めると、自分は母親にとって必要のない存在だと感じるのです。
それは、母親の言葉によって傷ついていることを認識し始めます。
「どうして子供の私が?」「お母さんは私の何を見ているの?」と疑問を抱えるのです。
親子であり、毎日のように言葉を交わし続ける関係にあれば、心を修復することよりも、新たな傷を作る方が先にできてしまいます。
「苦しい」と感じれば、子供はどんどん自分の中で消化しようとし、大好きな母親の望みを叶えたい思いを抱くのです。
しかし、それを受け入れてくれない、子供が秘めた感情を分かろうとしてくれない親の反応に余計に傷つき、その負のスパイラルから抜け出せなくなります。
もがいて、何度立ち上がろうとしても、母親の一言、表情一つが子供の意欲を失わせるものとなり、「何をしてももう無理だろう」と意識づけてくるのです。
子供の痛みにさえ気付くことができない母親とは一生解り合えない関係だと思い、それ以上を望みたくないから反発心を抱き、喧嘩をするようにもなります。
自分中心の行動で子供が見えていない
子供が「母親を嫌い…」となってしまう、母親の特徴には、自分中心の行動で子供が見えなくなるのです。
母親になり、子を持つようになっても、自分のことだけが可愛くて仕方ない親はいます。
「私が満足すればいい」「私のストレスの吐き出し口が子供なだけ」など、親として子供を見守る行動ではなく、第一に自分自身を優先したい思いが強くあるのです。
何をしていても、自分中心でなければならない。
だからこそ、子供の行動を支配し、自分の思い通りに事を進めようとします。
子供は、いつまで経っても母親にだけは甘えていたく、自分の好きなように行動しても優しく見守ってくれる親を求めるのです。
それでも母親が自分中心で、子供の行動を受け入れてくれない場合には、「私に理解者はいない」「好きにできない家庭環境は親として自分には不要な人」と思い、その心は時が経過して大人になっても一度親に感じた思いは捨てきれません。
どんなに優しい言葉を掛けられても、「また私を見捨てる」「自分の思い通りにさせようとしてきている」と心の片隅で感じることから母親を軽蔑した目で見る子供も少なくないのです。
これまでに何度も傷つけられ、裏切られていたからこそ、嫌いになるともうそれ以上は何も求めたくなくなり、同じ空間にいることさえ苦しくて、辛くて堪らなくなります。
自分中心の母親の行動や言動は、子供にとっては最大の凶器となり、心を抉られ、何度も繰り返される日々が現実としてそこにあったから嫌いで仕方なくなるのです。
どうしても嫌いな母親との上手な付き合い方
他人と母親を比べることを辞める
どうしても嫌いな母親との上手な付き合い方には、他人と母親を比べることを辞める事が挙げられます。
「あの子の家庭はいいな」「あの人の母親はあんなにも優しいのに、どうして私の親はこんな事しかしないの?」と疑問ばかりを浮かべ、他人の親と重ね合わせて見てしまうのです。
他人の親だからこそ、良いように見える部分は必ずあります。
特定である一部分でしか、相手のことが見えていません。
あなたが母親に求めたいものほど、他人が良く見えるようになり、自分の親に嫌気が差します。
「なんで?」「どうして?」という思いばかりが募り、あなた自身も母親をまともに見られなくなるのです。
他人と母親を比べても、あなたに被害を与えてくる親の方を蔑む一方となり、感じなくてもいい思いまで考えさせます。
「人の親はこういう事にも気を遣ってくれるのか」と知れば、それをあなたは自分の母親へと求めるのです。
どんどん母親の悪い部分だけが浮き彫りになります。
母親もすべてを完璧にこなせることはありません。
あなたと同じよう得意なこともあれば、不得意なこともあります。
まずは自分の母親と他人を比べないように心掛けましょう。
すべてを理解されたいと期待しない
すべてを理解されたいと期待しないことが、どうしても嫌いな母親との上手な付き合い方です。
母親には何でも子供は期待してしまうもの。
「十分な愛情を感じたい」「ちゃんと私自身を見て欲しい」「私がこうしたら、お母さんはこうしてくれるのかな?」と想像で期待を抱くほど、あなたは傷つくことになります。
母親を嫌いになった時点で、一方的に求めることは辞めましょう。
あなたが母親に求めることの中には、期待が入り混じっているのです。
「こうされたい」「こうして欲しい」という期待からの願望は、母親をより嫌いになるものへと移り変わります。
「私がこうしたいから、母親にこうしているの」と考え方を変えていく必要があるのです。
最初は期待を抱かないことの方が難しく、どこかで小さな願望を抱いてしまいます。
しかし、期待を裏切られた時には立ち直れないほど苦しい状況に追い込まれるのです。
あなたが勝手に抱いた期待を果たされず、望んだ通りの応えが返ってこなかった時、どんどん母親を嫌いになり、突き放したくなります。
期待を相手に抱くことは、あなたが母親と同じような思考にある状態。
相手に求めることばかりでなく、あなた自身がやりたい事だからと行動を起こしていきましょう。
期待は抱くほど、裏切りの行動の意味を強くし、自分自身の中で解消できないほどの嫌な感情を高めるものとなるのです。
すべてを話すことを辞める
どうしても嫌いな母親との上手な付き合い方は、すべてを話すことを辞めること。
親子関係であれば物事を完結に話すことは日常的にあることです。
一からすべてを話すことで、あなたはすべてを受け入れてもらおうとします。
それでも母親は、あなたが話せば話すほど、子供の気持ちを理解するのではなく、自分の感情を強めるのです。
「ただ、分かって欲しかっただけなのに…」と感じる人も少なくありません。
しかし、母親を嫌いになる原因として、自分の行いに対して理解を示されない事が挙げられます。
母親が分かってくれないから、あなたは物事を完璧に伝えようとし、諦めることをしません。
嫌いな母親をあなたはこれ以上嫌いになりたくない思いを抱きます。
そのためには、すべてを話さずに、母親に最低限必要な情報だけを伝えてみてください。
一から十まで話せば、その何倍にもあなたは傷つき、またその何十倍も母親のことを嫌いになるのです。
少しでも関係性を良くするためには、ダメージの少ない選択肢を選ぶことも大切なことになります。
母親とは切っても切れない繋がりがあり、この先も家族の一員だからこそ、嫌いな親でも上手く付き合う方法を取り込むことが重要です。
好きになることは直ぐにはできなくても、これ以上自分の母親を嫌いにならない方法に取り組んでみてください。
僧念師匠のワンポイントアドバイス
自分の母親を嫌いになることは、誰よりもあなたが辛く、苦しいものとなるのです。
あなたに一番近い存在であり、大好きで期待に応えたいという思いが大きいほど、母親との間で上手く行かないことがあれば、一人で抱え込んでしまいます。
あなたにとっては変えられない実の母親を、他人に悪く言われることも許せません。
だからこそ、解決の糸口が見つからずに苦しみ、母親を自分だけが嫌いになることを自然と選択します。
それでも親子関係だから嫌いになったとしても、受け入れてあげたいという感情は少なからず抱くのです。
嫌いでも、多少の心の余裕がある時には、お互いに歩み寄ろうとできるのが、親子関係にはあり、積み重ねが関係を壊すことのように、重ねてきた物事が関係良好に向かう大きな一歩にも変えられるものとなります。