
十二天の一尊であり、四天王の毘沙門天に仕えているとされている羅刹天。
仏教の守護神とされており、人を食べてしまう鬼から人々を守る役割を担っている神様です。
今回は、その羅刹天の真言や梵字、手印と併せて、羅刹天の真言を唱えることで授かれるといわれている効果について、まとめて説明していきたいと思います。
目次
羅殺天は十二天の一尊で西南を守る護法善神
引用元:e国宝
古代インド神話において、羅刹とは人を食らう凶悪な鬼のことを指しています。
羅刹天はそんな鬼が仏教に取り入れられ、護法神となった姿であり、破壊や滅亡を司る神様とされているのです。
梵名をラクシャスといい、仏法を守護する十二天の一神であり、守護をする方角は西南とされています。
四天王である毘沙門天に仕える存在とされていることもあり、羅刹天の場合には羅刹天のみで信仰されることは少なく、十二天を祀る寺社でその姿を見ることができたり、曼荼羅に多くの神仏とともに描かれている姿を見ることができます。
鎧を身につけた姿で右手には剣を持っており、左手は刀印を結ぶ姿が特徴的です。
こちらでは羅刹天が仕える毘沙門天について詳しく説明しています。
羅刹天の真言と梵字
羅刹天の真言は、“オン・ヂリチエイ・ソワカ”です。
この真言には、「悪鬼だったが仏教の守護者となった、西南を守護する神」という意味が込められています。
真言を唱えることで、羅刹天との繋がりを強く結ぶことができるのです。
羅刹天の梵字は“ニリ”と読みます。
羅刹天の梵名であるラクシャサを意味する字であり、もともとは悪い鬼だった羅刹が西南を守護する神様となったという意味が込められているとされています。
ニリの梵字は、まさに羅刹天そのものを表す一字といえるでしょう。
羅刹天の真言の効果
羅刹天の真言を紹介しましたが、では、羅刹天の真言を唱えることによってどのような効果を授かることができるのかについて、確認していきましょう。
破壊や滅亡を司る神とされている羅刹天がどのような効果を授けてくれるのか、説明していきます。
トラブルを円満解決に導く
羅刹天はもとは悪鬼であったからこそ、その姿は少し恐ろしいですが、その一方で強い力で安定を授けてくれるといわれています。
羅刹天の真言を唱えることで、トラブルを回避し、物事を円満に、安定した状態で進めていくことができる力を授けてくれるのです。
人間関係のトラブルや仕事のミスなどといったトラブルであったとしても、羅刹天の真言を唱えて羅刹天の加護を受けることで、徐々にその問題が落ち着いていき、最終的には円満にまとまるようになります。
良い運気を安定継続させる
羅刹天は強い力で包み込むように安定を授けてくれるので、運気が良い状態なのを安定させ、長く継続させてくれるという効果を与えてくれます。
真言を唱える者の心にも安定をもたらし、運気の上昇とともにその運気の安定を維持させてくれるので、羅刹天の真言を唱える者は安定した心の状態で長く安定して幸せな日々を過ごすことができるようになるでしょう。
煩悩や邪を払い正しい道へ導く
もとは凶悪な鬼であった羅刹天は、もともと非常に強い力を持っています。
仏となってからは、その強い力をご利益に使うようになっているのですが、本来持っているその強い力は、人の持つ凶悪な煩悩を食らい尽くしてくれるといわれているのです。
人がマイナスのエネルギーを抱き続けることで生まれてしまう邪気に対しても、羅刹天の真言を唱えることで食らい尽くしてくれるとされ、最終的には羅刹天が正しい道へと導いてくれるとされています。
病気平癒や延命
魔除け、厄除けの効果を授けてくれる羅刹天は、病気平癒や延命の効果を授けてくれるともいわれています。
羅刹天の真言を唱えることで、病気が平癒し、寿命を延ばすことができる、長生きできる、長寿になるなどとされているのです。
病気にかかっている人や、持病に悩まされている人が羅刹天の真言を唱えることで羅刹天が強い力を発揮し、病気のもとや人の寿命を縮めている原因を食らい尽くしてくれると考えられています。
羅殺天の真言の唱え方と手印
引用元:e国宝
羅刹天の真言を唱える際には、姿勢を正してから心を落ち着かせて、唱えるようにしましょう。
羅刹天を思い浮かべて、ゆっくりと、そして何度も真言を唱えるようにします。
羅刹天は破壊と滅亡を司る神だからこそ、非常に強い力をもっています。
その力を余すことなく授かれるように、きちんと準備を整えて唱えることを心がけてください。
羅刹天の手印は“剣印”と呼ばれるもので、片手で印を結びます。
左手の中指と人差し指だけを立ててぴったりとくっつけ、右手は拳を作るようにし、人差し指だけを伸ばし、第二関節から折り曲げます。
羅殺天をお祀りしている寺社
引用元:本牧神社 - 神奈川県神社庁
羅刹天は、単体で祀られていることはほとんどなく、十二天を祀っている神社や、鬼子母神とともに祀られることがあります。
例えば、東京都板橋区にある赤塚諏訪神社では鬼子母神とともに祀られており、同じ東京都内の杉並区にある中瀬天祖神社に関しては、地元の人たちには“十羅刹様”と親しまれていますが、こちらでも鬼子母神が祀られていました。
神奈川県横浜市中区にある本牧神社では十二天を祀っており、羅刹天も祀られています。
占い師CRISSのワンポイントアドバイス「羅殺天の真言を唱えてご利益をいただこう」

だからこそ、授けてくれる効果もかなりの強さがあるのよ。
その代わり、真面目に、正しく、落ち着いて真言を唱えなければ、そのご利益が違った形であなたに災厄として降りかかってしまう可能性もあるわ。
羅刹天の真言を唱えるときにはとにかく正しく唱えることを意識することが大切ね。
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