
お墓で転ぶと縁起が悪いという言葉を聞いたことはありませんか?
中には、お墓で転ぶと寿命が縮まる、お墓で転ぶと猫になってしまうなどといって、子供の頃、お墓参りの際に親御さんに叱られた経験を持っている人もいるかもしれません。
転んでも、靴を置いて行ったり、髪を抜いて置いてくれば大丈夫などともいわれていますが、これは本当なのでしょうか?
そこで今回は、お墓で転ぶと良くないといわれる理由や言い伝えの本当の意味について詳しく説明していきたいと思います。
目次
お墓で転ぶと良くないのはなぜ?縁起が悪い5つの言い伝え
まずは、お墓で転ぶと縁起が悪いといわれる5つの言い伝えについて紹介していきましょう。
中には自分が言われたことがあるもの、初めて目にするものなどがあるかもしれません。
どれもあくまで根拠があるものではなく、迷信や言い伝えのレベルなのですが、きちんと意味が込められているものもありますので、ひとつずつ確認していきましょう。
お墓で転ぶと寿命が縮む
お墓で転ぶと寿命が縮まる…というのは、たくさんの人が耳にしたことがある言い伝えではないでしょうか。
もちろん迷信であり、お墓で転ぶことで寿命が縮まってしまうなどということは事実としてはあり得ません。
ではなぜそんなことをいわれるようになったのか?
それは、そもそも“お墓で転ぶと寿命が縮まる”とか、“お墓で転ぶと早死にする”というのは、お墓参りに来た際に墓地内を走り回る子供を脅かすために作れられたものだからなのです。
たくさんのお墓が並び、区画ごとに分けられている状態で、角ばった石や階段も多い中で子供が走り回り、転んで石に頭をぶつければそれこそ命の危険があります。
そういった意味から、お墓で転ぶと寿命が縮まるといわれるようになったのです。
お墓で転ぶと霊がついてくる
お墓で転ぶと幽霊がついてくるなんていうのも、やはり子供向けに作られた脅かしの言葉だといえるでしょう。
子供にとって、お化け、幽霊はとても怖いものです。
それを知っている大人は、子供に対して「お墓で走って遊んで、転んだりしたら幽霊がついてきてしまうんだよ」と脅かし、お墓参りの際におとなしくしていてもらおうと考えたのでしょう。
実際にはお墓で転んだだけで霊がついてきてしまうなどということはありませんから、転ぶことが危ない=走り回らせないようにするという目的のために作られた迷信だと考えられます。
墓場で転ぶと猫になる
お墓で転ぶと猫になる…というのは、もとは奈良県に伝わる迷信、俗信です。
奈良県には、神波多神社という神社があるのですが、この神社の一の鳥居から本殿に向かうまでの間に猫坂と呼ばれる坂があり、その坂で転ぶと猫になってしまうという言い伝えがありました。
奈良県において、この猫になってしまうという言い伝えが有名だったため、お墓で転ぶことも猫になることと結び付けられてしまったのではないかと考えられます。
お墓は死者が眠る大変神聖な場所ですから、はしゃいだり、走り回ったり、うるさくしたりしないようにという注意喚起の気持ちを込めて生まれた俗信なのだと考えられるでしょう。
お墓で転ぶと足を失う
お墓で転ぶと足を失うという言い伝えもありました。
これも、お墓を走り回ったり、お墓でふざけたりしないために生まれたものだとは考えられますが、一概にただの脅し文句というわけではないのです。
というのも、現代ほど医療が発達しておらず、墓地の整備なども行われていなかった昔は、お墓といえば非常にジメジメと湿気が多く、たくさんの雑菌が繁殖している場所でした。
そんなところで転んで、ほんの擦り傷だったとしても傷を負えば、細菌に感染し、その最近が傷口で繁殖し、傷が膿み、なかなか治らなくなってしまったり、悪化して最悪の場合本当に足を切断せざるを得なくなってしまうこともなどもあったのです。
そういった時代背景と併さって、この俗信が生まれたのだと考えられます。
お墓で転ぶと怪我が治らない
お墓で転ぶと怪我が治らないというのも、先ほど説明したようにお墓が湿気が多く雑菌の多い場所であったからこそ、お墓で転んで怪我をするとなかなか治りにくく、むしろ悪化する可能性が高かったことがきっかけとなっていると考えられるでしょう。
お墓で転んだ場合には雑菌が傷口から入るため、膿むなど悪化し、治りが遅くなってしまうことがあり、そういった誰かしらの実体験をもとにして、生まれた俗信のひとつだと考えることができるのです。
お墓で転んではいけない迷信の本当の理由
このように、寿命が縮まる、猫になる、足を失うなどの理由をつけてお墓で転んではいけないというのは、子供を守るためだったと考えることができます。
当然、転ぶと危険なのは大人も子供も同じなのですが、大人であればはしゃいだり走り回ったりすることはありませんから、ただ転んで怪我をしないように気を付けるだけで十分です。
しかし子供は、お墓に来れば走り回ったり、あちこちウロウロしたりしてしまいます。
走り回って、転べばちょっとやそっとの怪我では済まなくなることもあります。
お墓で転んではいけない理由は、お墓で転んで怪我をしないようにと大人たちが子供を納得させ、いうことを聞かせるように考えたひとつのアイデアだったのだと考えることができるでしょう。
靴や髪の毛を置いていく?お墓で転んだときの対処法
お墓で転んでしまったら、寿命が縮んだり足を失ってしまう…場合によっては猫になってしまうかも…。
そういったものがすべて迷信だったとしても、やはりお墓で転んでしまったときに「どうしよう」と不安でいっぱいになってしまう人もいるかもしれません。
すべては子供を守るためであるとわかっていても、転んで不安になったときには、いくつかの対策があるといわれています。
ひとつは、靴を片方脱いで、墓地に置いてくること。
そしてもうひとつは、髪を抜いて置いてくることです。
髪の毛に関しては地域によって本数が決まっていなかったり、3本と決められていたりしますが、実際にお墓で転ぶと縁起が悪いといわれていること自体が迷信ですから、この対処法についても、深い意味があるものではないでしょう。
転んだら、靴を一足置いていかなければならない、自分の靴が片方亡くなってしまうことが嫌だと感じたり、片足を裸足で歩かないといけないことだったり、髪を抜くのも子供にとっては地味な痛みを伴うことがあるため、「そんなことをしなければいけないくらいなら走らないほうがいい」と思わせられる対処法を大人が考えたのだといえます。
お墓で転ぶスピリチュアルな意味
決してふざけていたわけでもなく、子供のようにはしゃいでいたわけでもなく…。
でも、お墓参りに来たときに転んでしまったとなると、少し不安になってしまう人は少なくないと思います。
縁起が悪いとか、悪いことが起こるなどということはありませんが、お墓で転ぶことに関して、スピリチュアルな意味があるので、それについて紹介していきましょう。
ご先祖様からの警告やメッセージ
お墓で転ぶことは、ご先祖様からのメッセージを受け取っているサインかもしれません。
お墓で転ぶというのは、ご先祖様からあなたへの警告となっているので、何を教えようとしてくれているのか、気づく必要があります。
身体の健康のことについて心配していたり、家族の間で何かトラブルが起ころうとしていると、お墓参りに来た人をご先祖様が転ばせてメッセージに気づかせようとするのです。
転んだ時には、ご先祖様に教えてくれてありがとうの感謝の気持ちと、何かあったときには手を貸してほしいとお願いしておくと湯良いでしょう。
ご先祖様や守護霊様がどのような警告サインを送ってきてくれることがあるのかについては、こちらを確認してみてください。
厄落としで運気が上がる
お墓で転ぶことが厄落としに繋がるという考え方もあるようです。
転んだことで、あなたの体にくっついていた厄が落ちる、またはご先祖様がわざとあなたを転ばせて厄を落として持って行ってくれたなどと考える場合もあるとされています。
ご先祖様にとって、子孫は大切な存在であり、また自分のお墓参りに来て自分を忘れずにいてくれる親族に関しては、絶対に守ってあげたい存在に他ならないのです。
厄を背負ってお墓参りに来た大切な子孫の厄を何とか落としてあげようと転ばせることがあると覚えておきましょう。
魂が浄化される
お寺は神聖な場所です。
お墓だって、それは変わりません。
そんな神聖な場所で転ぶということは、決して縁起が悪いものではなく、自分の中の不浄なものが浄化された瞬間を教えてくれていると捉えることもできるのです。
転んで不安になるよりも、転んだことで不浄を手放し浄化することができた、良かったと考えることで前向きな気持ちになります。
魂や心を不浄から解放し、美しい状態になれたことを意識して不穏な気持ちは抱かないようにしましょう。
人生の転機の訪れ
お墓で転ぶことが転機の訪れを告げている場合もあります。
転んですぐに立ち上がることが、何かに挑戦するエネルギーを手に入れたことと繋がるとされているのです。
大切なのは、転んでいつまでも座ったまま、しゃがんだままでいないこと。
すぐにパッと立ち上がり、また転んだことをいつまでも引きずらないようにすればOKです。
新しい物事の始まりが間もなくあなたのもとへやってきて、新しい視点や考え方とともに歩み始めることができるでしょう。
占い師CRISSのワンポイントアドバイス「お墓で転ぶと危険!落ち着いてお墓参りをしよう」

お墓に使われている石って、みんな尖っていて、シャープなつくりになっているから、転んでぶつけたりしたら下手したら大けがに繋がってしまうのよ…。
ただ、決してお墓で転ぶことって悪いことじゃないし、走り回ったしなければ大丈夫なの。
だから、もし転んでもがっかりしないで。
どんなメッセージが届いたか、それを受け取ることに集中すべきだといえるわ。
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