
十二天の一尊で西を守る護法善神であり、水を司る龍王とされている水天。
水を司るという点から、弁財天と同一視されることもある水天ですが、今回はその水天に関して、真言や梵字や手印について紹介していきたいと思います。
水天の真言を唱える効果についても説明しているので、参考にしてください。
目次
水天は十二天の一尊で西を守る龍王様
引用元:e国宝
水天は仏教においては天部の神であり、四大元素の中の水を司る神様とされています。
また十二天の中では西方を守護する神でもあるのです。
インドの神話においては梵名をバルナとし、神々と人々双方の世界を知る諸神の王で、天地を保持する神様、そして夜を司る神様として崇められてきました。
また、水を司る神ということから、龍神であるともいわれており、雨を降らせて五穀豊穣を授けてくれる神様といわれると同時に、弁財天と同一視されることもあります。
左手に“羂索”と呼ばれる縄のようなものを持ち、右手には剣を持ち、カメの背中に乗っているのが水天の基本的な姿となります。
水天の真言と梵字
水天の真言はいくつか種類があります。
“ノウマク・サマンダ・ボダナン・バロダヤ・ソワカ”(帰命、あまねく諸仏に、礼拝します)
“ノウマク・サマンダ・ボダナン・アハンハタエイ・ソワカ”(帰依します、すべての仏陀に)
“オン・ボダシリ・ソワカ”(水天に帰依しその加護を願います)
水天の加護を受けるために唱える真言はこれらですが、“ノウマク・サマンダ・ボダナン・アハンハタエイ・ソワカ”に関しては、不動明王に唱える真言でもあるといわれています。
水天の梵字は“ヴァ”と読むもので、この梵字は水や液体といった、常に変化する形のないものという意味を持っています。
まさに水を司る水天を表した梵字と捉えることができるでしょう。
水天の真言の効果
前述で紹介した、水天が持つ力をありのままに授かることができる真言を唱えることでどのような効果が得られるのかについて、説明していきたいと思います。
煩悩を洗い清める
水天の真言を唱えることで得られる効果のひとつは、煩悩を洗い清めるというものです。
水天は水を司る神様であり、水天の真言を唱えることで水のように清らかな心を授かることができるとされています。
水の流れに乗せて持っている煩悩を洗い流してくれるともいわれ、水天の真言を唱えて煩悩を克服できるとされているのです。
煩悩を洗い流すだけではなく、心の乱れを鎮めることもでき、穏やかな心を保てる効果も授けてくれるといわれています。
子供の健康や安全
水天の真言は子供の安全で健康な成長を授ける効果があるといわれています。
日本でも古くより水天は子供の守り神とされており、それがきっかけとなって広く信仰されることとなりました。
真言を唱えることにより、子供が健康に育つことができる、危険な出来事を回避し、常に安全に育つことができるなどといわれているのです。
子供自身が真言を唱えるだけでなく、子供の健やかな成長を願う親が水天の真言を唱えることで子供に効果を授かることができるとされています。
子授けや安産
水天の真言は、子供の健康や安全を授けてくれるといわれると同時に、その子供を授かるための真言として唱えられることもあります。
また、妊娠中の女性が真言を唱えることで、安産になるという効果もあるといわれているのです。
日本においては水天宮が安産祈願の社寺として有名ですが、これには水天の真言の効果が深く関係しているとされています。
子供を授かりたい女性や、妊娠中の女性が水天の真言を唱えることで子供を授かり、安産になるでしょう。
水難避けや雨ごい
水天は水を司る神様であるため、水難避けや、雨乞いの効果を真言から授かることができるとされています。
水天は龍神であり、龍神は水を自由自在に操ることができるため、真言を唱えて水天に祈ることで、水難避けの効果を授かる、または雨が降らずに困っている際には、雨を降らせてもらうことができるのです。
水天の真言を唱えること自体が雨乞いの儀式となるとも考えられています。
金運や仕事運のアップ
水天の真言を唱えることで金運が上昇するともいわれていますが、実際には水天は金運アップを司る神様ではありません。
弁財天と同一視されることもあるからこそ、金運上昇の効果を授けてくれると考えられる可能性もありますが、それだけではありません。
水天の真言を唱えて金運が上昇する…というのは、巡り巡って…といった意味があり、水を司る水天の真言を唱えることで、水の恵みを授かり、五穀豊穣に繋がることで、間接的に金運アップの効果を授かることができると考えられているのです。
そのような理由があるために、金運だけでなく仕事運を上昇させることができるともいわれています。
弁財天についてはこちらで詳しく説明していますので、水天と同一視される理由もこちらで確認してみましょう。
水天の真言の唱え方と手印
引用元:e国宝
水天の真言を唱える際には、まず両手を合わせて目を閉じ、水天から恵みを授かることを強く意識することが重要です。
その状態で、水天の真言を唱え、同時に水天への感謝の気持ちを強く持つようにします。
気を付けることは、真言の意味を理解していない状態で唱えないこと、そしてあまり騒がしい場所で唱えることが内容にすることです。
また、水天の手印は“龍索印”と呼ばれるものであり、両手の中指、薬指、小指は折り曲げて合わせ、人差し指は立てて指の腹を合わせます。
そして、両手の親指も折り曲げて重ね合わせるようにしたのが、水天の手印、“龍索印”です。
真言を唱える際には、水天の手印を結んで唱えるのもよいでしょう。
水天をお祀りしている寺社
引用元:東京水天宮
現在日本で水天を祭っている寺社は、基本的には“水天宮”と呼ばれており、有名なのは東京都中央区にある水天宮、また、横浜市南区にある横濱水天宮・太田杉山神社や北海道小樽市にある小樽水天宮など、全国各地に点在しています。
全国にある水天宮の総本社とされているのが、福岡県久留米市の水天宮であり、茨城県土浦市の土浦水天宮と東京都中央区の水天宮とともに日本三大水天宮とされています。
また、水天は妙見菩薩と非常に姿が似ているということから、埼玉県飯能市にある円泉寺では、妙見菩薩を水天として祀っているのです。
占い師CRISSのワンポイントアドバイス「水天の真言を唱えてご利益をいただこう」

疲れていたり、嫌なことが続いていた李すると、どうしても心がすさんでしまうことがあると思うけれど、そんなときは水天の真言を唱えてみて。
流れる清らかな水に汚れた心をすべて洗い流してもらえたかのような気持ちになるはず。
水天の真言で煩悩を消し去り、運気アップの効果を得られるようにしましょう。
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