季節の暦の読み方に二十四節気というものがあります。
それは、七十二候をより大きく区分している暦です。
季節の流れを感じるだけでなく、立冬など占いにもかかわる暦の1つなので覚えていて損はないでしょう。
二十四節気は、日本の風土や気候に合わせた暦なので季節の旬を感じることができます。
その二十四節気の立夏 (りっか)は、夏の始まりの暦になります。立春の方は聞いたことがあるかもしれません。
立春は、旧暦でいう年の始まりなので知っている人が多いのかもしれませんね。現代の暦ではまだまだ春になってすぐの頃ですが立夏は夏の訪れなのです。
季節が暦上では夏になっているということを心に留めておくだけで季節の感じ方が少し変わってくるのかもしれません。
目次
立夏 (りっか)の意味や由来
立夏 (りっか)は、暦の上では夏の始まりを意味します。現代の季節では厳しい冬が終わりやっと春が来たというくらいの気候かもしれませんね。
元は「夏の立つが故なり」という言葉からきています。今回は、夏ですが4つの季節全てにおいて始まる時期が同じように暦があるということも覚えておきましょう。
暦で季節の区切りがあればすごくわかりやすいですよね。その季節の変わり目の少し前は土用の時期と呼ばれスピリチュアル的に引っ越しなどが厳禁とされています。
旧暦の頃は、五月は春というよりは梅雨の時期であり雨が降る日の方が多かったみたいです。
それにより、今は五月頃の晴れの日を指しますがこの時期の長い梅雨の間の晴れ間のことを指していたそうです。
普通に使っていた言葉も未来になると意味が変わっていくのは面白いですよね。この時期は、夏にかけての日本らしい季節の変化を感じることができるはずです。
日本らしい夏の変化と言えば素敵な季節を想像しますが、実際は蒸し暑く湿度の高い夏のことです。
日本にずっと住んでいると湿気が高いことが当たり前のように感じてしまいますが、実は日本などのアジアを中心とする独特な気候なのです。
欧米などは蒸し暑くないので暑い日でも日陰では寒かったりと不思議な経験をすることもできるでしょう。
でも、暦を作った人たちはそんな蒸し暑く過ごしづらい日本の夏の訪れさえも風情あるものに仕立て上げているのです。
素敵な話ですよね。湿気の多い日本だからこそ生息する生き物たちの逞しさを同時に感じることもできるはずです。
現代ではその蒸し暑さを最小限にする方法が色々と生まれていますが、たまには不便で少し息苦しい蒸し暑さを感じてみるということも悪くないと思います。
季節はすぐに通り過ぎてしまいます。だからこそ、移り変わりを大切にしてみましょう。
立夏 (りっか)の時期は「5月5日頃」
2021年 | 5月5日(水曜日) |
2022年 | 5月5日(水曜日) |
2023年 | 5月6日(木曜日) |
2024年 | 5月5日(日曜日) |
2025年 | 5月5日(月曜日)) |
2026年 | 5月5日(火曜日) |
2027年 | 5月6日(木曜日) |
2028年 | 5月5日(金曜日) |
2029年 | 5月5日(土曜日) |
2030年 | 5月5日(日曜日) |
立夏の時期は、現代ではまだまだ春ですが暦の上では夏の始まりです。でも、見渡す限りの草花が青くて美しい季節でもあると言えます。
風も爽やかで過ごしやすいと言われる時期でもあると言えるでしょう。この時期は、若葉が美しいこともあり風にも若葉風、薫風、風薫るなど香りや若葉を彷彿とさせる名前がついています。
今では、若葉の青々しい香りを直に感じることは減っていますが昔の人はそのみずみずしい香りを大切に感じていたのでしょう。
この時期は、風だけでなく雨も若葉雨という別名を持ちます。雨に濡れると緑の色が強調されますが、季節の進み方で色合いが変化していく様子を表していたのかもしれませんね。
また、この時期はホトトギスが鳴き始める時期でもあります。ホトトギスは、今でも春の酉として親しまれていますよね。
昔から夏の訪れを告げる鳥とされており、多くの歌にも詠まれてきました。その頃は、今のように気温などが数値化されていなかったこともあり田植えの時期を知るための目安にもなっていたみたいです。
ほかにも子供の日に青空にこいのぼりを掲げたりと新緑と青い空を楽しむための行事が多い季節でもあります。
青い空に色とりどりのこいのぼりが泳ぐ姿は現代でも圧巻ですよね。今風に直すとインスタ映えの風景です。
昔は、こいのぼりのように大きなものが少なかったこともあり、より大きく見えたことだろうと思います。
寒い冬や厳しい夏の合間にゆっくりと過ごすことができるひと時なのかもしれませんね。爽やかな風を感じながらのんびりと過ごしてみるのはいかがでしょうか?
目にも鮮やかな緑色の葉を楽しむだけでなく、目をつぶって新緑の香りを感じてみることもおすすめです。
風と同化することで自分も自然の一部になったような感覚になることでしょう。
立夏 (りっか)のスピリチュアル的な解釈
立夏 (りっか)は、季節が夏になることを区切る暦です。季節というのは徐々に移り変わるものではありますが、特定の日が決まっている方がわかりやすいですよね。
とはいえ、今日から夏だと言われても実感がないのかもしれません。現代の衣替えなど会社や学校のルールのようにスパッと決めることができるものではありません。
実は、季節の変わり目の少し前には土用という時期があります。この時期は、季節の潮目のような状態になっており気が乱れているのです。
そんな気の乱れが落ち着きだすのが立夏なのです。土用の時期は引っ越しをしてはいけないと言われていますが、立夏になればそれもOKです。
人間は季節の変わり目で少し違和感を覚えたり、体調を崩したりしてしまうことも多いでしょう。
だけど、季節が変わるので体調などは徐々に落ち着き始めるでしょう。この時期からは自らの体調や気が安定するので新しいことを始めても良いでしょう。
夏に向けて人間は徐々に睡眠時間も短くなっていきます。そういったこともあり、活動をする時間や気力も増えてくるはずです。
自分で意識せず自然と自分の仕事などにおいての活動量が増えていくと思いますが、無理をしないようにしてください。
立夏 (りっか)の旬の果物は「プリンスメロン」
「プリンスメロン」の基本情報
栄養 | メロンには水分、カリウムなどが含まれています。カリウムに関してはすいかの3倍もの量が含まれており、体の中の余分な塩分を輩出してくれる上に利尿作用があるとされています。また、高血圧や肥満にも効果があります。 |
選び方 | メロンは、つるが細くて枯れているものを選びましょう。つるが青くて瑞々しいものはまだ売れていません。食べごろになるとお尻の方が柔らかくなり、甘くて良い香りがするようになってきます。 |
保存方法 | メロンは、熟すまでは常温で保存をしておきましょう。食べる直前に冷やしてください。カットした後は、わたや種を取り除いたうえで冷蔵庫保存がおすすめです。また、食べやすいサイズに切って冷凍するのも悪くないでしょう。ただし、冷やし過ぎると風味が落ちるので注意しましょう。 |
その他、お役立ち情報 | メロンのわたは、捨ててしまうことが多いですが実は有効成分が含まれています。わたには血液をさらさらにしてくれる効果や育毛効果が含まれています。 |
「プリンスメロン」の特徴
メロンは、意外と種類が多いので旬の時期もまちまちです。特に立夏の時期に旬を迎えるメロンは、プリンスメロンとなっています。日本での主な産地は、茨城、北海道、山形などです。
「プリンスメロン」のおすすめの食べ方・調理法
メロンは、カットして食べるのが最も美味しい食べ方です。また、メロンは食べ合わせにおいても効果が変わります。メロン、パパイヤ、グレープフルーツの食べ合わせは美容効果やストレス解消効果があると言われています。紅茶とメロンの組み合わせは疲労回復や美肌作りに効果があるでしょう。
またクックパッドの「プリンスメロン」に関連するレシピも参考になるので是非ご覧ください。
立夏 (りっか)の旬の魚介類は「にしん」
「にしん」の基本情報
栄養 | にしんは、タンパク質、EPA、DHA 、ビタミンB、葉酸などが含まれています。 |
選び方 | 身は銀色で身に張りがあるものを選びましょう。にしんは古くなってしまうと目が赤くなるので目の色もチェックしてみてください。 |
保存方法 | にしんの保存は、水にいれてそのまま凍らせてください。解凍をするときは、冷蔵庫でそのまま解凍してください。水のまま冷凍することが難しい場合はラップでぴっちり包みましょう。 |
その他、お役立ち情報 | にしんは、昔から春を告げる魚であると言われています。漢字で「春告魚」と表記されます。最近は、国産品が少なくなり、輸入物の方が多くなっています。そのため国産品は高級品です。 |
「にしん」の特徴
実は、子持ちこんぶと呼ばれるものは、にしんがこんぶに卵を産み付けたものを指します。最近は国産よりもアメリカ産の方が多いだけでなく、人工的に作り出されていることも多いです。あと、数の子もにしんの卵なのです。
「にしん」のおすすめの食べ方・調理法
にしんは、お正月料理や伝統料理に欠かすことができない魚です。マリネやお寿司なども美味しいでしょう。また、数の子に関しては塩抜きをして、だし、酒、みりん、醤油などと炊き合わせたつけ汁に入れて味付けをしましょう。
またクックパッドの「にしん」に関連するレシピも参考になるので是非ご覧ください。
立夏 (りっか)の旬の草花は「ウツギ」
「ウツギ」の基本情報
学名 | ウツギ |
科・属 | アジサイ科 |
原産国 | 日本 |
別名 | 卯の花 |
「ウツギ」の特徴
ウツギの花は、日本では卯の花と呼ばれています。ウツギでピンと来なくても卯の花だと花の姿を思い浮かべることができる人も少なくないでしょう。
ウツギは漢字では空木と書きます。そんな風に書き記すのは、幹が中空で空ろになっているからということがあります。
そんなウツギの花である卯の花は、古くから夏の訪れを知らせてくれる花と言われています。
立夏という夏を表す二十四節気にふさわしい花ですよね。花は真っ白で美しいですよね。その花が咲き乱れる様子は雪や波に例えられてもきました。
豆腐料理の卯の花も、この花の様子が語源になっていると言われています。暦の卯月も卯の花が咲く月だからと言われていますよ。
現代では花が咲く時期は5月から7月です。春から夏に季節が移り変わっていく時期であると言えますよね。
日本では北海道から九州まで幅広く見かけることができます。観賞用として愛されていることも多いでしょう。
畑の生垣に植えることも多い花です。日当たりが良い場所で育てるようにしてください。ウツギを植える時期は冬ですが、寒すぎる時期は避けてください。
その後は、たっぷりと水をあげるようにしましょう。
「ウツギ」の花言葉
ウツギの花言葉は、「古風」、「秘密」です。白くて小さい花そのものが清楚で可愛いからこそ、古風という花言葉が付いたのかもしれません。
白くて可憐な花は純で美しくもありますがどこか裏がありそうな気がしますよね。キレイすぎるからこそ影を探すというのも人間の性なのかもしれません。
どこを見ても真っ白で黒いところのない花です。秘密なんてないかのようにも見えるでしょう。
もしかしたら、秘密を白くて美しい花に託したいという気持ちがあったのかもしれませんね。秘密という花言葉があるのかもしれません。
卯の花は、雪や雲のようにふわふわですぐに吹雪のように散ってしまいます。その様子こそが秘密を隠しているかのようにも見えるでしょう。
花の命は儚いです。でも、その儚さこそが美しさの秘密でもあるのかもしれませんね。秘密を抱えていようが美しければそれで良いとさえ思える美しさがあります。
卯の花の束の間の美しさをじっくり味わってみましょう。昔は、今よりも身近で愛される花なだったのかもしれませんね。
立夏 (りっか)の七十二候
立夏 (りっか)の初候「蛙始鳴(かわずはじめてなく)」
立夏 (りっか)の次候「蚯蚓出(みみずいづる)」
立夏 (りっか)の末候「竹笋生(たけのこしょうず)」
時候の挨拶: 立夏 (りっか)の候の使用例
立夏の時期は、夏の訪れを知らせる時期です。なので、夏が近づいてきているということを表すモチーフが多いでしょう。
この時期)に手紙を出す場合は、「立夏の候」で始めましょう。小満の時期まで使うことができます。
他の二十四節気の意味や時期の一覧
占い師 秋桜のワンポイントアドバイス「季節を楽しむ!」
昔であればやっと新緑や爽やかの風を感じることができるようになった季節なのよ。だからこそ、その季節を噛みしめてみても良いと思うわよ。
オープンカフェでゆっくりお茶を飲むだけでも違うと思うのよね。新緑の風を感じても香りを味わうくらいゆっくりすることって少なくない?
それくらいの余裕をもってリラックスすると良いわ。だって、これからますます暑くなってくるのよ。
本格的な夏が来る前に少しリラックスするための時間を設けても良いと思うわ。季節は流れるように過ぎ去っていくからこそ、一つ一つの季節を大切にしてみて。