季節の暦の読み方に二十四節気というものがあります。
それは、七十二候をより大きく区分している暦です。
季節の流れを感じるだけでなく、立冬など占いにもかかわる暦の1つなので覚えていて損はないでしょう。
二十四節気は、日本の風土や気候に合わせた暦なので季節の旬を感じることができます。
その二十四節気の処暑 (しょしょ)は、夏の始まりの暦になります。立春の方は聞いたことがあるかもしれません。
処暑 (しょしょ)は、処に落ち着くという意味があるということもあり、夏の暑さが落ち着く時期でもあります。
現代でもこのタイミングがやっと暑さも落ち着いてくるという時期なのかもしれませんね。
目次
処暑 (しょしょ)の意味や由来
処暑 (しょしょ)は、暑さが落ち着くという意味を持った文字の成り立ちになっています。今の時代であれば、まだまだ暑い時期でしょう。
でも、そろそろ秋の入口を感じることもあるでしょう。朝や夜などの日が昇っていない時間帯であれば少しは涼しさを感じることもあるはずです。
暑さも少しずつ和らぐ中で秋の虫の鳴き声を聞くことも増えるでしょう。また、綿の実がはじけるころでもあります。
ふわふわの綿の実を見ると秋を感じますよね。ほかにも秋の花を見かけることも増えてくるので周囲を観察してみましょう。
空気が澄み切ってくるので過ごしやすい時期でもありますが、台風が上陸しやすい時期でもあるので注意をしましょう。
涼しくなってくるのは良いですが、いきなりの雨が台風だったりすると少し不安になりますよね。
この時期は涼を求めて水の上で食事を食べることも多いです。屋形船でごはんを食べたり、京都であれば鴨川や貴船で川辺に床を出し涼を取る納涼床などを行います。
どちらも涼しさを感じることができる素敵な行事です。暑い時は、どうしても涼しさの象徴である水の近くによってしまいますよね。
最近では、海水浴に行ったり直接水を浴びることも多いのかもしれません。でも、昔の人は今よりも涼を取る機会が少なかったということもあるでしょう。
けど、今でも夏になると青いものを集めて飾ったりすることも多いのはそれと同じかもしれませんね。
夏の暑さが落ち着く時期だからこそ、涼しさをよりほしいと思うのでしょう。また、夏が終わってしまうことも直感的に感じていることもあるので夏を惜しむことからの行動もあるでしょう。
秋を迎える中で早く秋を味わいたいという気持ちがある上で、まだ夏も楽しみたいという気持ちもあるのでしょう。
夏の終わりだからこそ、いろいろな人の中で複雑な気持ちがせめぎあっているのだと思います。
処暑 (しょしょ)の時期は「8月23日頃」
2021年 | 8月23日(月曜日) |
2022年 | 8月23日(火曜日) |
2023年 | 8月23日(水曜日) |
2024年 | 8月22日(木曜日) |
2025年 | 8月23日(土曜日) |
2026年 | 8月23日(日曜日) |
2027年 | 8月23日(月曜日) |
2028年 | 8月22日(火曜日) |
2029年 | 8月23日(木曜日) |
2030年 | 8月23日(金曜日) |
処暑 (しょしょ)の時期は、暑さが和らぎ始める時期です。そして、立春から数えて210日目に当たる日で台風がやってくる日ともいわれています。
台風がよく来る日といわれていることもあり、農家の三大厄日の1つともいわれていますよ。
稲の収穫の時期に台風が当たっては困るので各地で作物の無事を祈る儀式などが行われることも多いです。
また、風の様子も少しずつ変わってくる時期でもあります。野を分け、草木を吹き分ける荒い風が吹き乱れます。
その風のことを野分と呼びます。現代でいうと、台風などに伴う暴風のことを指すのです。その様子は「枕草子」にも記されています。
また、源氏物語にも登場しています。台風は現代だけのものでなく、古くから日本で猛威を奮ってきたのです。
最近になって温暖化の影響で威力が増したともいわれますが、昔は予測も不可で建物なども弱かったことも踏まえれば、そこまで遜色ないのかもしれませんね。
今でこそ気象衛星で空から眺めて台風という物の存在を目で確認することができます。でも、源氏物語の時代の人ではそうはいきません。
だからこそ、野分という名がつけられたのでしょう。この時期は台風も多いですが田んぼに稲が実り穂を垂らす時期でもあります。
春からずっと育ててきた成果を得ることができるのです。今よりも農業を中心に生きている人が多いからこそ、収穫の喜びはひときわだったはずです。
夏の終わりの寂しさと秋の実りの両方を実感することができる時期なので両方の季節を感じることができるでしょう。
処暑 (しょしょ)のスピリチュアル的な解釈
処暑 (しょしょ)は、季節が秋に移り変わる暦になります。なので、秋も夏も両方味わうことができるタイミングでもあります。
基本的には、字から連想することができるように処暑は夏の終わりを表します。夏がもうすぐ終わるので暑さも和らぐという時期です。
現代では一息つくどころか夏真っ盛りかもしれませんが、暦ができたころは残暑の時期でした。
なので、夏と秋の両方を味わうことができたのです。でも、夏と秋は春と夏よりも違いが大きいような気がします。
夏といえば太陽が出ており自然とテンションが上がってくる人も多いでしょう。しかし、秋は少し物静かなイメージがないでしょうか?
夏から秋に向けて徐々に気持ちも落ち着いてくることも多いので、気持ちが落ちすぎないようにキープすることも大切です。
急に日照時間が短くなると不思議と気持ちが鬱っぽくなってしまうことも多いと思います。さらに、台風が上陸することもあり雨が長く降り続けることもあるでしょう。
そんな中でも自分のモチベーションをあげるようにしましょう。ただ、無理していたのであれば無理をすることをやめても良いということでもありますよ。
無理をせず自分にちょうど良いテンションで物事に対して向き合うようにしてみましょう。夏のようにずっと頑張り続けるのもつらいものだと思います。
処暑 (しょしょ)の旬の野菜は「ズッキーニ」
「ズッキーニ」の基本情報
栄養 | ズッキーニには水分、カロテン、ビタミンC、カリウムなどを含みます。油との相性も良く、カロテンの吸収率が上がり免疫力アップや風邪の予防が期待できます。 |
選び方 | ズッキーニは、切り口が新鮮で皮が固くないものを選びましょう。そして、実の部分はツヤがあって太さが均一のものがおすすめです。あまり大きくなりすぎてしまうと中身も大味になってしまい味も微妙になってしまうので注意しましょう。 |
保存方法 | ズッキーニは、ビニール袋に入れて冷蔵庫にいれます。ラタトゥイユのような煮物にする場合は事前にカットして冷凍にしておいても良いでしょう。 |
その他、お役立ち情報 | ズッキーニは、じっくり加熱すると甘みが増していきます。そして、油分と一緒に取る方が栄養の吸収率もアップするので加熱の料理が多いのかもしれません。色は、緑のものや黄色のものがあり、形も細長い品種だけでなく丸おものもあります。 |
「ズッキーニ」の特徴
ズッキーニは、6月から8月が旬の野菜です。なので、夏野菜と呼ばれトマトと煮込んだりカレーに入れたりすることも多いでしょう。日本での主な産地は宮崎、長野、千葉です。
「ズッキーニ」のおすすめの食べ方・調理法
ズッキーニは、油で炒めると栄養の吸収率が上がるのでオリーブ油とともに炒めるのがおすすめです。また、、なすとの組み合わせは肥満や糖尿病を予防し、オリーブ油との組み合わせはがん予防などにも良いとされています。開花直前の花付きのズッキーニの場合、花の中にチーズを詰めてフリッターにした料理も有名です。
またクックパッドの「ズッキーニ」に関連するレシピも参考になるので是非ご覧ください。
処暑 (しょしょ)の旬の魚介類は「いわし」
「いわし」の基本情報
栄養 | いわしは、タンパク質、IPA、DHA 、ビタミンB、などが含まれています。良質な青魚の油が取れる魚です。 |
選び方 | 頭が小さくて全体的に銀色に光っているものを選びましょう。そして、えらが鮮紅色のものを選んでください。目の赤いものや体が黄色ものは鮮度が落ちているのでやめエおきましょう。目が白っぽくても塩水につけたことが理由の場合が多いのでそこまで問題ないです。 |
保存方法 | いわしは、保存をする前になるべく調理をしておくことがおすすめです。冷凍する場合は、開いてから塩を降りラップに包んでポリ袋に入れましょう。解凍する時は、冷蔵庫の中で徐々に解凍していくようにしてください。 |
その他、お役立ち情報 | いわしは、日本人にとってはポピュラーな魚です。青魚の代名詞みたいな魚でしょう。過去には日本での漁獲量の3割を占めていたこともあります。それくらいたくさんとれたので安い魚でしたが最近は漁獲量がどんどん減って反比例するように値段も上がっています。 |
「いわし」の特徴
いわしは、暑くなるにしたがっておいしくなっていく魚です。まいわしに関しては、取れない時期があり話題になることもありますが食用の場合はそこまで気にしなくても良いでしょう。最近は輸入も増えて消えいますが味や栄養面では差がないので問題ありません。
「いわし」のおすすめの食べ方・調理法
いわしは、揚げたり焼いたりといろいろな食べ方をすることができます。ただし、開きや切り身にした場合は洗い流してはいけないので注意しましょう。洗い流してしまうと、うまみなどのおいしさも流れてしまいます。
またクックパッドの「いわし」に関連するレシピも参考になるので是非ご覧ください。
処暑 (しょしょ)の旬の草花は「フヨウ」
「フヨウ」の基本情報
学名 | フヨウ |
科・属 | アオイ科 |
原産国 | 日本 |
別名 | 木芙蓉 |
フヨウ
「フヨウ」の特徴
もともと、蓮の花にフヨウという名前が名づけられていました。当時、今のフヨウは「木芙蓉」という名前がつけられていました。
木に咲く花ということでそんな名前がつけられていたそうです。朝に花を咲かせますが夜にはすでにしぼんでしまうというすごくはかない花です。
柔らかく淡い色の花は蓮にも負けないくらいの風情があると言えるでしょう。特に酔芙蓉と呼ばれる品種は真っ白な花が徐々に紅色に変化していき、最後には赤く染まってしぼんでいきます。
その様子が美女がお酒によって頬を赤くしていく姿に見えると評判です。そんなフヨウは¥も日本の南部では野生化しています。
関東よりも西のエリアであれば1年を通して育てることができますが寒い地域だと冬になると枯れてしまうので注意しましょう。
日本では室町時代から愛されている花みたいです。
「フヨウ」の花言葉
ウツギの花言葉は、「繊細な美」、「しとやかな美」です。フヨウの花の花言葉は、酔芙蓉が美女が酒に酔う様子のようだといわれているくらいあり美をイメージする花言葉が多いです。
淡くて、柔らかい花びらが花のはかなさや美しさをより際立ててくれると言えます。柔らかそうな花びらは物腰の柔らかい美女のような雰囲気をまとっているといえます。
そんな美しい姿は昔から人々の心をひきつけてきたようです。人の心を癒してくれるような優しい花です。
夏から秋へと季節が進む時に受けるダメージを癒してくれるかもしれません。蓮の花のような神秘性はないかもしれません。
けど、包み込んでくれるような優しさを持つのがフヨウでしょう。美しい花は、人の心の支えになってくれることもありますよ。
じっとフヨウを眺めていると美しい美女のように見えてくるかもしれませんね。頬を赤らめてお酒を飲む美女の姿が重なります。
処暑 (しょしょ)の七十二候
処暑 (しょしょ)の初候「禾乃登(こくものすなわちみのる)」
処暑 (しょしょ)の次候「草露白(くさのつゆしろし)」
処暑 (しょしょ)の末候「鶺鴒鳴(せきれいなく)」
時候の挨拶: 処暑 (しょしょ)の候の使用例
処暑の時期は、夏の終わりを知らせる時期です。
この時期)に手紙を出す場合は、「処暑の候」で始めましょう。小満の時期まで使うことができます。
他の二十四節気の意味や時期の一覧
占い師秋桜のワンポイントアドバイス「季節を楽しむ!」
そんな時に夏と秋の入れ替わりを知らせてくれるのが処暑よ。名前の通り、暑さが和らぐころよね。
残暑といいう表現がぴったりかもしれないわ。だから、日中はかなりの暑さを感じるかもしれないけど、日が落ちると涼しいと思うことも少なくないと思うわ。
まだまだ夏を楽しみたいという気持ちともう満喫したら落ち着きたいという気持ちがせめぎあっているかもしれないわね。
だけど、どちらも楽しむことができる良いタイミングであるということも意識しておくと過ごしやすくなると思うわ。
だって、人間って新しいものと終わりそうなものの名残を惜しむのが好きだから。その両方を味わうことができる貴重な時期でもあるのよ。