88星座のうしかい座「Bootes(ボーテス)」の特徴や探し方、神話やうしかい座「Bootes(ボーテス)」の誕生日星の人が何月何日生まれなのか?
星言葉や特徴や運勢まで完全紹介いたします!
目次
うしかい座「Bootes(ボーテス)」の基本情報と特徴
星座名 | うしかい座 |
略符 | Boo |
ラテン語(英語・読み方) | Bootes (ボオーテス) |
意味 | 牛飼い |
季節 | 春 |
最も明るい恒星 | アークトゥルス |
うしかい座「Bootes(ボーテス)」の探し方
うしかい座はトレミーの48星座の一つです。
春から初夏にかけて東の空に見られるかなり大きな星座で、よく見える季節は6月ごろです。
星座の形は長細い五角形をしていて、その五角形を胴体と見て両手を振り上げ、両足を踏ん張っている巨人の姿が星図には描かれます。
かなり古くから知られており、古代のメソポタミア文明以前の羊飼いが考案した現存する最古の星座という説もあり、資料としてはプトレマイオス朝の時代から確認できるうしかい座ですが、この星座の元になっている人物が誰なのかははっきりとはしていません。
「うしかい座」の名前は、有名な北斗七星を牛舎に見立て、牛を牽引して歩いている牛飼いであることからつけられた名前です。
学名の「Bootesボオーテス」は英語では2番目の「o」に別々に発音されることを示す分音符が付くため、学名では「ブーツ」ではなく「ボオーテス」と読みます。
探し方は春の夜空に頭上高くはっきりと見える北斗七星があり、そのとなりには「りょうけん座」とこぶしを高く振り上げたようなうしかい座を見ることができます。
うしかい座の振り上げた先には革紐でつながれた「りょうけん座」が見え、この二匹の猟犬は北の空にあるおおぐま座を追い立てているようにも見えます。
探した方は、特に6月26日ごろの20時に南中する日、85度の南中高度ではとても見つけやすく、北斗七星のひしゃくの柄を追うと、夜空にネクタイのような大きな星の並びを見つけることができます。
見つけ方のコツとしては南の空高く、オレンジ色のひときわ輝くうしかい座の一等星のアルクトゥルスという星が目印になります。
アルクトゥルスは「春の大三角形」を構成している星の一つです。
隣接する星座はりょうけん座、かみのけ座、かんむり座、りゅう座、ヘルクレス座、へび座(頭部)、おとめ座、おおぐま座があります。
うしかい座「Bootes(ボーテス)」の一等星「Arcturus(アルクトゥルス)」について
「アルクトゥルス」はうしかい座の一等星であり、ちょうどうしかい座の腰の部分に位置し、夜空でもひときわオレンジ色に輝く明るい星です。
「アルクトゥルス」とは「熊を追う者」あるいは「熊の番人」というギリシャ語の意味があります。
うしかい座はおおくま座のとなりにあることから熊を追う狩人として、または神話で熊に変化し、おおくま座となった侍女カリストーの息子アルカス(こぐま座)であるというように様々な説があります。
おおいぬ座の「シリウス」、りゅうこつ座の「カノープス」に次いで明るく夜空に輝き、おとめ座の「スピカ」やしし座の「デネボラ」とともに「春の大三角形」を形作っています。
「アルクトゥルス」は北斗七星の持ち手の最後の部分にあたるところから南に、左斜め下に下がったところにあり、ちょうどネクタイのような星の並びをしている部分に輝くオレンジの星です。
おとめ座の「スピカ」は青白く輝いており、うしかい座の「アルクトゥルス」とは「夫婦星」としてセットで考えられています。
アルクトゥルスは固有運動が大きく、140km/sでおとめ座の方向に移動しています。
このために5万年後には夫婦のごとくアルクトゥルスとおとめ座のスピカが並んでいることが「夫婦星」の由来になっています。
うしかい座のアルクトゥルス以外の恒星はイザール(Izar)またはプリケルマ(Pulcherrima)でアルクトゥルスに次いで明るい2等星で、この星の輝きがとても美しいのでラテン語の「最も美しいもの」という意味の「プリケルマ」という別名が付けられています。
うしかい座「Bootes(ボーテス)」の神話
うしかい座はちょうど天頂付近にある星座のため、星占いの起源とも言われるギリシャではうしかい座を天を支える「巨人アトラス」になぞらえることがあります。
巨人アトラスはかつて大神ゼウスの率いるオリュンポス神族との戦争で敗れた巨神族の1人です。
彼は性格が温和で、争い事が嫌いでしたが、ゼウスたちが攻めてきたのでティターン神族に動員され、やむなく戦いに参加しました。
神々のこの戦いは10年間も続きましたが結局は大神ゼウス率いるオリュンポス神族の大勝利に終わり、ティターン神族のほとんどは奈落の底に突き落とされました。
巨人アトラスは地上に残されこそはしましたが、見せしめとして大神ゼウスにより永久に重たい天を担いで支えていなくてはならないという辛い使命を負わされていました。
そんなあるとき、勇者ヘラクレスがアトラスの元にやってきました。
ヘラクレスはティーリュンヌの王エウリュステウスの命令で、12の難行のひとつとして、西の果てに棲むヘスペリデースの園にある金のリンゴを取りに行く途中でした。勇者ヘラクレスは金のリンゴを探す旅の途中、岩山に縛り付けられていた賢者プロメーテウスを助けた経験がありました。
プロメーテウスはお礼として、彼に「金のリンゴを手にいれるのなら巨人アトラスに頼むといい」と教えてくれました。
巨人アトラスは勇者ヘラクレスの話を聞くと「それならわたしが金のリンゴを取っている間に、わたしに代わって天を支えていてください」と勇者ヘラクレスに言いました。
勇者ヘラクレスは承諾し、巨人アトラスが戻ってくるまで天を支え続けることになりました。
やがてアトラスは金のリンゴを携えて戻ってきましたが、巨人アトラスはこの天を支え続ける仕事に飽き飽きしていたので、勇者ヘラクレスにこの重たく平凡な仕事を押し付けてやろうと考えました。
巨人アトラスは勇者ヘラクレスに「わたしがあなたの代わりにこの金のリンゴを届けておきます」と言って、そのまま立ち去ろうとしました。
勇者ヘラクレスはとても頭が良いのですぐに巨人アトラスのその悪巧みを見抜きましたが、天を支えたままでは巨人アトラスを追いかけることはできません。
そこで勇者ヘラクレスは知恵を働かせて巨人アトラスに言いました。
「あなたの申し出はとてもありがたいのですが、わたしはこの天を担ぐという仕事に慣れていませんので肩が痛くてたまらないのです。
どうしたらもっと楽に天をかつげるようになるのか、ちょっとやって見せてもらえませんか?」と。
単純な巨人アトラスは「いいだろう」と言って、金のリンゴを置くと、慣れた様子でヒョイと天を担いで見せました。
するとそのすきに勇者ヘラクレスは素早く金のリンゴを拾い上げ、そこからさっさと逃げ去ってしまいました。
巨人アトラスは勇者ヘラクレスにだまされたと思ってもどうすることもできませんでした。
のちにペルセウス(ペルセウス座)が人間を石にしてしまう妖怪メデューサを追放したとき、天を支える重労働に飽き飽きしていた巨人アトラスはペルセウスに頼んで、妖怪メデューサの毒を自らが浴び、自分を石にしてもらいました。
巨人アトラスが石とされた場所は現在のアフリカ北西部のアトラス山脈であり、これ以降、アトラス山脈から見える海を「アトラスの海」、すなわち「アトランティック・オーシャン=大西洋」と呼ぶことになりました。
そして巨人アトラスはやがて天に上げられ、夜空に輝く星になりましたが、今でもその天を支え続けているのだと考えられています。
うしかい座「Bootes(ボーテス)」の誕生日星の人が何月何日生まれなのか?星言葉や特徴は?
「誕生日星」とは誕生日に太陽と一緒にのぼってくる星のことを指します。
365日それぞれに誕生日星があります。
誕生日星はその日に生まれた人の守護星でその人の人生を象徴すると言われています。
誕生日星の持つ意味を知ることで自分の本心を読み解くことができるようになります。
11月1日の誕生日星はテータ・ボーティス(θ Bootis)で誕生星の星座はうしかい座θ(テータ)星、星言葉は「理想を見つめる」、「無私の精神」、特徴は野心に溢れる、目的意識がとても高い、居場所を決めずにさまよい歩くことを好むというものがあります。
11月2日の誕生日星はセギヌス(Seginus)で誕生星の星座はうしかい座γ(ガンマ)星、星言葉は「想像力のあるロマン」、特徴は、ロマンティック、リアルさを好む、情熱的、憧憬心が強いということがあります。
11月6日の誕生日星はミラク(Mirak)で誕生星の星座はうしかい座ε(イプシロン)星、星言葉は「自由奔放な純真さ」、特徴は何事も器用ですぐに使い熟す力がある、純粋無垢な気持ちが強い、打たれ弱いナイーブさも併せ持っています。
11月10日の誕生日星はナッカル(Nekkar)で誕生星の星座はうしかい座β(ベータ)星、星言葉は「未知を夢見る想像力」、特徴は神秘性に優れている、好奇心がとても高い、宗教的なもの好むというものがあります。
11月11日の誕生日星はプシー・ボーティス(ψBootis)で誕生星の星座はうしかい座ψ(プシー)星、星言葉は「高い理念・強い信念」、特徴は反発心を持っている、改革精神が強く実行力がある、自由を愛する力がある、揺るぎない信念を貫き通す力があるというものがあります。
11月13日の誕生日星はデルタ・ボーティス(δBootis)で誕生星の星座はうしかい座δ(デルタ)星、星言葉は「穏やかな中に野心がある」、特徴は闘争心が強い、好色で少し性的なものにだらしない傾向がある、本能的な欲求が強く理性を抑えることが難しい場合があるというものがあります。
うしかい座(Bootes(ボオーテス)の運勢
うしかい座は36星座によるとおとめ座の第1テークに当たり、この時期に最もうしかい座のエネルギーが強くなるので運勢に生かすと良いでしょう。
「36星座」とは12星座をそれぞれ3つのデーク期間に分けたものです。
デークとは一つの星座宮につき3つ存在します。
一つの星座宮は30度の角度で構成されていますが、さらにその30度を10度づつ区切ったものになります。
1デークは1〜9度、2デークは10〜19度、3デークは20〜29度になります。
うしかい座はおとめ座の第1デークにあたり、8月23日〜9月2日で水星の影響が最も強いとされています。
この期間に生まれている人はうしかい座の影響を強く受けていて、とてもエネルギーが強く前向きで元気な人が多く、さらに知的なので歌手や俳優、そして学者や作家などが多くいます。
さらに社会的な活動をする人も多く、幸せを自分だけに留めずに社会に呼びかける働きをしたり、情報を発信することも多いでしょう。
88星座のオラクルカードによるとうしかい座のキーワードは「lead」で導く、案内する、先導するという働きが強くなります。
運勢的に良いものとしては、パイオニアとして未知の世界に挑戦をすること、冒険すること、他者を案内すること、自分のやっていることを人に紹介すること、第一線で活躍することで運気がアップします。
逆に、マイナス面としては、集中しすぎて突っ走ってしまうことで周りが見えない、リーダーシップ性を発揮できずにもがいてしまう、誘導尋問に引っかかってしまう、詐欺にあいやすい、気づけば独裁者になってしまう、他者を救う気持ちが欠落する、道案内が下手になるということで運気を下げてしまうこともあります。
恋愛面でうしかい座を活用する方法は、デートコースや計画などを念入りにすること、知り合いからの紹介に良いご縁が期待できる、相手の意思を確認し尊重するということに運勢アップの秘訣があるでしょう。
逆に恋愛面でのマイナスはライバルに負けてしまう、ハラスメントを受ける、臆病になりすぎてしまう、自分の意思が恋愛に活かせなくなってしまうと、うしかい座の運勢がダウンしていることにもつながります。
このおとめ座の第1テーク以外の生まれの人でも、これらのことに注目していれば自然とうしかい座のエネルギーを得ることになります。
占い師 聖子からのワンポイントアドバイス
心優しい力持ちというところかしら。
運勢をアップさせるには人に案内をしたり紹介をしたり、「導く」ということがポイントね。
でも巨人アトラスの話にあるように、心の優しさが逆に利用されてしまったり、損をすることもあるから、どんな時も理性を失わずに冷静に対処するということも大切になるわ。
そして「火事場のバカ力」ではないけど、いざという時にはものすごいエネルギーを発揮することもできるから、緊張感溢れる大きな発表などの前には、うしかい座の力を得ることで自分のポテンシャル以上のものを発揮することもできるんじゃないかしら?
自分の人生を自分で「導く」ということを念頭におくといいわ!