季節の暦の読み方に七十二候というものがあります。
日本の風土や気候に合わせた暦なので季節の旬を感じることができるでしょう。
その七十二候の寒蝉鳴(ひぐらしなく)の時期は夏の終わりが訪れる頃です。
朝夕にもの悲しいひぐらしの声を聴くことも多いでしょう。
また、お盆ということもあり先祖供養の行事も多い時期です。
そんな時期の過ごし方について一緒に考えてみましょう。
目次
寒蝉鳴(ひぐらしなく)の意味
この時期はひぐらしが鳴くころです。現代では、風情を感じるというよりは、ゲームの題名を思い浮かべる人の方が多いかもしれません。
何となく、題名だけ知っているという人も多そうですがまさにこの時期をさしています。実は、ひぐらしはセミなのです。
セミの音色は夏の始まりから終わりまでに変わっていきますよね。それは、季節によってセミの種類が少しずつ変化していくことに理由があります。
ひぐらしはセミの中でも独特な声色を持ち夏の終わりのようなもの悲しい声で鳴きます。アニメやドラマで夏の終わりを表現するときのあのセミの声です。
ただし、寒蝉鳴のひぐらしは、ツクツクボウシをひぐらしと呼んでいる場合もあるので注意しましょう。
ツクツクボウシは、名前通りに「ツクツク」と鳴きます。割と都市部でも聞くことができるので、ひぐらしとよりも身近に感じている人も多いかもしれませんね。
ツクツクボウシの声を聴く頃は既に夏が終わったような気持ちにもなりますよね。そして、ひぐらしの方は「カナカナ」と鳴きます。
朝と夕方に鳴き声が聞こえてくるのでさらにもの悲しさが強まりますよね。秋の季語にもなっているので秋のイメージが強いです。
ただ、実際は6月頃から鳴き始めるのです。意外と他のセミの声が大きいこともあり秋の終わりまで目立たないのかもしれません。
寒蝉鳴(ひぐらしなく)の時期は「8月12日~8月17日頃」
2021年 | 8月12日~8月17日 |
2022年 | 8月13日~8月17日 |
2023年 | 8月13日~8月17日 |
2024年 | 8月12日~8月16日 |
2025年 | 8月12日~8月17日 |
2026年 | 8月13日~8月17日 |
2027年 | 8月13日~8月17日 |
2028年 | 8月12日~8月16日 |
2029年 | 8月12日~8月17日 |
2030年 | 8月13日~8月17日 |
寒蝉鳴(ひぐらしなく)の時期は、秋の訪れと夏の終わりを知らせてくれる時期となります。この時期はひぐらしが鳴くだけでなく秋を実感することが多いでしょう。
セミも大きな声で鳴くことが少なくなり、抜け殻や地面に落ちている姿を見かけることの方が増えてくるはずです。
地面に落ちておりセミも夏が終わる寸前に命を振り絞って暴れだすことも多いです。それをセミ爆弾と呼ぶ人も多いでしょう。
また、セミの抜け殻を見かけると子供の頃は物珍しくて拾っていたかもしれませんね。そんなセミの抜け殻も蝉の羽衣などと呼ばれていることもあるでしょう。
羽衣と呼ばれることもあり、透明です。それを羽衣のようだと表現してたようです。中国では、美しい妃がセミに生まれ変わったという言い伝えがあることからセミの前世は美人とも言われています。
セミは、地中に1か月こもっておりやっと地上に出たらあっという間に死んでしまう生き物として有名ですよね。
それは夏があっという間に終わってしまうということを象徴しているかのようです。でも、最近になってセミも1か月程度は生きることができるということがわかったようです。
儚いと思っていたセミが意外と儚くないというのは意外と面白い話ですよね。
寒蝉鳴(ひぐらしなく)の旬の野菜は「なす」
「なす」の基本情報
栄養 | なすは、水分が多い野菜です。主な栄養素は、カリウム、ポリフェノール、ナスニンなどです。ナスニンはアントシアニン色素の1種でブルーベリーと同じく目の疲労や回復に効果があるとされています。 |
選び方 | へたのとげが尖っているものをましょう。表面の色はムラがなく、ツヤがある方が良いでしょう。切り口が白い方が新鮮ななすです。実は、新鮮なものより古いものの方がふかふかしているので注意してください。 |
保存方法 | なすは風や冷気に当てないようにしましょう。冷気に当ててしまうとしぼんでしまうので常温での保存がおすすめです。冷蔵庫に入れて保存をしたい場合は、新聞紙などの紙で巻いてからポリ袋に入れて保存してください。水分が多いので冷凍をすると質感が少し変わってしまいます。 |
その他、お役立ち情報 | 実は、皮の方が大切な栄養素が含まれています。なので、なすは皮を剥かずに調理をしてください。あの独特な紫色は、疲労回復などだけでなく動脈硬化や高血圧を予防するという効果があります。 |
「なす」の特徴
なすの旬の時期は、6月から9月の夏が旬になっています。なので、夏野菜と呼ばれています。
なすは、体を冷やす野菜と言われているので暑い時期にぴったりの野菜です。主な産地は、高知、熊本、福岡、茨城、栃木、群馬です。
「なす」のおすすめの食べ方・調理法
なすは、色々な食べ方をすることができる野菜です。揚げる、炒める、漬物にするなど美味しい食べ方がたくさんあります。
少し変化球だとカレーの具にしてみることがおすすめです。同じく水分の多い野菜であるトマトと一緒に煮込めば無水カレーを作ることもできるでしょう。
また、乾燥させると旨味がアップするという特徴もあります。
またクックパッドの「なす」に関連するレシピも参考になるので是非ご覧ください。
寒蝉鳴(ひぐらしなく)の旬の魚介類は「めごち」
「めごち」の基本情報
栄養 | めごちにはタンパク質、脂質、カルシウム、ビタミンDなどが含まれています。 |
選び方 | めごちは、鮮度が落ちていくと色が薄くなっていくので色が濃いものを選びましょう。また、体に張りがあるものを選んでください。 |
保存方法 | めごちを丸ごと冷凍する場合は、水につけた状態で冷凍をしてください。解凍するときは、そのまま冷蔵庫でゆっくり解凍しましょう。 |
その他、お役立ち情報 | めごちは水分の多い魚です。江戸前寿司では欠かすことができない魚となっており、めごちが用意できない日はお店を開けないという話もわるくらいです。 最近は、輸入が増えたのでスーパーなど庶民的なお店で見かけることも多くなってきました。 |
「めごち」の特徴
めごちは、名前は似ていますがコチではありません。大きさも大きく違い、めごちの方は最大20cmくらいの小魚です。見た目はそんなに立派じゃないので魚に詳しくなければ高級魚ということには気づかないでしょう。
「めごち」のおすすめの食べ方・調理法
めごちは、天ぷらにすると最も美味しいと言われています。天ぷら以外の方法で食べると皮に臭みやクセを感じますが天ぷらにすると感じません。
むしろ、美味しさの秘密になると言えます。天ぷらの王様と呼ばれているので1度は食べてみる価値があるでしょう。
またクックパッドの「めごち」に関連するレシピも参考になるので是非ご覧ください。
寒蝉鳴(ひぐらしなく)の旬の草花は「ほおずき」
「ほおずき」の基本情報
学名 | ほおずき |
科・属 | ナス科 |
原産国 | ヨーロッパ中、南部・西アジア~日本 |
別名 | ストロベリートマト |
「ほおずき」の特徴
ほおずきは、独特の見た目を持つ花なのでご存知の方も多いでしょう。漢字で書くと鬼灯です。
字面で見ると、怖い感じですね。昔の人は実でもない袋を見て不気味に感じていたのかもしれません。
あの実でもない赤い袋は、花が終わった後のガクです。ガクが大きく成長すると袋になるなんて、面白いですよね。
見た目が赤くて可愛いですよね。日本で広く見られるものは園芸種なので食べることはできませんが海外では食用の品種もあります。
実際に日本の観賞用の品種を見て食べてみたいと思ったことがある人もいるはずです。食用であれば、実際に食べることができるのです。
ヨーロッパではストロベリートマトと呼ばれ、ビタミンが豊富でフルーツとして食べられています。
ストロベリートマトと言う名前がしっくりする見た目ですよね。味は甘酸っぱい青りんごのような味がするので苺のような甘い味わいを想像しているのであれば少し違うかもしれません。
でも、1度は食べてみたいですよね。寒さに強く、初心者でも簡単に育てることができるので家の庭づくりにもおすすめです。
「ほおずき」の花言葉
ほおずきの花言葉は、「半信半疑」です。ほおずきの見た目こそが、知識がなければ何かわかりませんよね。
今のように科学が発達する前は、アレコレ言いながら可能性を探っていったのでしょう。今でも未知な植物を見かけると怖いですよね。
でも、ほおずきのように見た目が鬼灯のようであっても良く知れば何ともない可愛い花ということも多いです。
半信半疑で疑っていても実際は、疑う必要のないことの方が多いということでもあります。疑う時はトコトン疑ってみることも悪くないですよね。
自分の中の疑念が解消されることかれば、次からの向き合い方も変わってくるはずです。
寒蝉鳴(ひぐらしなく)の旬の行事は「五山の送り火」
この時期は、夏休みということもあり全国的にもチラホラ行事がある時期でもあります。最も有名なのは、新暦のお盆かもしれませんね。
お盆の期間に京都で五山の送り火という全国的にも有名な行事が行われます。山を燃やすということしか知らない人も多いかもしれませんね。
けど、この行事はお盆に帰ってきた先祖の霊を再びあの世へ送るための送り火なのです。他の地方では小さな火を焚いて送るので贅沢な送り火ですよね。
五山の送り火は、お盆の最終日とされる8月16日に開催されます。1番最初に有名な「大」の字を東山の如意ヶ嶽で点け、次に松ヶ崎の西山に「妙」を点灯させます。
次に東山に「法」を点灯させます。そして、西賀茂船山には文字でなく舟形を点け、金閣寺大北山に左大文字、嵯峨曼荼羅山には鳥居の形を灯します。
京都は背の高い建物が少ないということもあり、少し高い場所に登れば比較的見やすいでしょう。
先祖の霊を慰霊するという意味では、この大文字焼きだけでなく全国で開催されている盆踊りも有名です。
実は、催事記では踊りという言葉が盆踊盆踊りのことを指しています。
盆踊りは、送り火や大文字焼きのように先祖を迎えて、送り出すという意味だけではなく一緒に楽しむという意味も持ち合わせているようです。
一緒に楽しむことができるというのは素敵ですよね。どの行事を取っても先祖がいたから今の自分がここにいるということを感じることができる貴重な時間だと思います。
普段は何気なくしか想うことはないかもしれませんが、この時期は先祖に対して想いを馳せてみましょう。
知っている先祖について家族と話してみたり、顔を見たことがない先祖について調べてみるのも良いでしょう。
お墓参りをしたり、お盆の作法に則ることはとても大切なことです。でも、実は生きているあなたが思い出すということが1番の供養につながるのです。
寒蝉鳴(ひぐらしなく)の運気アップの方法は「先祖を想ってみる」
寒蝉鳴の時期は、ひぐらしが鳴く頃です。夏の終わりを耳で感じることができるでしょう。ひぐらしの声は、夏の終わりらしい風情を感じさせてくれますよね。
けど、この現代においてはひぐらしの声を聴くことが減ってきていますよね。夏の終わりを感じることもなく、急に秋になったという年も多いと思います。
この季節は、すぐに季節が変わってしまうのでゆっくり季節を味わいましょう。また、新暦のお盆の時期でもあります。
先祖を迎えたり、送ったりする行事も満載です。お墓参りを欠かさない人もいますが、お盆しか余裕がないという人も多いですよね。
若い頃は、親がやっているくらいにしか感じないかもしれませんね。むしろ、先祖のためというよりは長期休業くらいにしか思っていなかったのかもしれません。
でも、年齢を重ねて徐々に自分が主体となってお盆の行事を迎えるようになると思うことも増えてくるでしょう。
また、自分自身が年齢を重ねていけばいくほどに自分という存在をクローズアップするにおいて先祖が欠かすことができないパーツだということもわかってくるでしょう。
言い方が悪いですが、自分の人生が終わりに近づいていくとより先祖供養に興味を持つ人が多いのかもしれません。
ただ、それは自分の死期が迫っているという話でなく昨日より今日の方が人生の終わりに1日近づいたというだけの話だったりします。
京都の五山の送り火も文字の形に火をつけてキレイというだけでなく、その日が先祖を送るための火だと思うと違った感情が生まれてくるはずです。
自分を理解するには、先祖供養をしっかり行うということが大切になってくるので意識してみましょう。
盆踊りを楽しむということも先祖供養の1つになってきますよ。夏の終わりのもの悲しい時期にふと自分の先祖について考えてみても良いかもしれません。
自分と向き合う時間に使ってみましょう。
他の七十二候の意味や時期の一覧
占い師秋桜のワンポイントアドバイス「自分の周囲に思いを馳せて」
社会人でも学生でも長期休暇を取ることができる時期かもしれないわ。なので、敢えて自分を支えてくれている人に思いを馳せる時間や感謝を伝える時間にしてみましょう。
お盆はすでに亡くなっている先祖を供養する行事よ。でも、その供養のために生きている人も結構集まるわよね。
だから、それを利用して生きている人に思いを馳せてみましょう。自分の両親など自分より年齢が上の人はいつ先祖のようにあっちの世界に行くかわからないわ。
だから、伝えることができる時期に伝えるということを大切にした方が良いわよ。恥ずかしいかもしれないけど、大切なことよ。
意外とあなたが感謝を伝えたい人自身が伝えられなかった過去を持っているかもしれないわよ。
あなたは後悔しないようにね。