見た目にはオレンジの鮮やかな花が美しく、それでいて可愛らしいキンセンカ。
マリーゴールドと間違えられてしまうこともありますが、実際には全く違う花です。
しかし、キンセンカにはその明るくはつらつとした中に可憐さを感じさせる花の見た目にはそぐわない、悲しい花言葉があるのも事実。
なぜそのような花言葉がつけられたのか。
今回は、2月9日生まれの誕生花であるキンセンカについて、花言葉を紹介していきたいと思います。
目次
2月9日生まれの誕生花「キンセンカ」の基本情報
英名pot marigold・Common marigold・Calendula
花言葉 | 別れの悲しみ・忍ぶ恋・慈愛・乙女の美しい姿・悲嘆・寂しさ・絶望・失望・悲しみ |
科・属名 | キク科キンセンカ属 |
分類 | 秋まき一年草 |
原産地 | 地中海沿岸 |
開花期 | 12月~5月 |
別名 | カレンデュラ、ポットマリーゴールド・チョウシュンカ |
2月9日以外の誕生花の月日 | 1月12日(黄色) 1月20日 2月8日 3月26日(オレンジ) |
2月9日生まれの誕生花「キンセンカ」の花の名前の由来や種類
「キンセンカ」の花の名前の由来
キンセンカの花の名前は、その姿が金色の盃のように見えることから名づけられたと言われています。
漢字で書くと“金盞花”となり、この【盞】という字が盃を表す漢字です。
黄金の盃のような花…という、美しい名前が付けられたというわけです。
英名では、“Calendula(カレンデュラ)”という名前が付けられています。
言葉のニュアンスで何となく気づく方もいるかもしれませんが、カレンデュラというのはラテン語であり、“毎月1日”を意味する【Calendae】が語源となっています。
どの月の1日でも必ずキンセンカは咲いている…と感じられるほど、開花時期が長い花であることから、この英名が生まれたと言われているのです。
「キンセンカ」の種類
キンセンカには原産地でる地中海沿岸地域を中心に20種ほどの種類があると言われています。
日本でも観賞用として栽培されることもありますが、中安やカレン、フィエスタギタナや冬しらず・レモンマドリーヌといった種類が栽培に適している、または開花時期が長く長期にわたって花を楽しむことができるなどの理由からメジャーとなっている種類です。
日本ではこれらの種類が房総半島や淡路島など比較的温暖な地域で栽培され、切り花として売られていることも多い花です。
2月9日生まれのその他の誕生花
ストック
引用元:ストックの花言葉|花の種類や見頃の季節は?別名はアラセイトウ? - HORTI 〜ホルティ〜 by GreenSnap
「愛の絆」「豊かな愛」など、愛情や愛に関する花言葉をたくさん持っているストックも、2月9日生まれの誕生花とされています。
色の種類も豊富で、それぞれの色に花言葉がつけられています。
ピンクであれば「ふくよかな愛情」、白いストックであれば「思いやり」や「ひそかな愛」などです。
いずれにしても愛に関する花言葉が多く、色味によって恋人であったり家族であったりと贈る相手に合わせて選ぶことができます。
ボケ
パッと見た感じ、ツバキの花に似ているような形をしていますが、ツバキよりも小さな可愛らしい花を咲かせるボケも、2月9日の誕生花です。
花言葉は、「先駆者」「妖精の輝き」といった少しかっこいい花言葉ですが、まだまだ寒く、春を待ち遠しく感じる頃に他の花に先駆けて花を咲かせることから、先駆者という花言葉がつけられたと言われています。
ラッパスイセン
数あるスイセンの中でも特に大きな花を咲かせる品種であるラッパスイセン(ラッパズイセン)。
花びらの中央の形がまるでラッパのようだということで、この名前が付けられているのですが、ギリシャ神話にもスイセンの花が登場するほど、古い歴史を持っている花でもあります。
ラッパスイセンには、白い花であれば「尊敬」「注視」「報われぬ恋」、黄色の花であれば「心遣い」「あなたを待つ」「私のところに戻ってきて」「自尊」「報われぬ恋」といった花言葉がつけられています。
全体的な花言葉ではなく、もともと色によって花言葉が分かれているという、珍しいタイプです。
2月9日生まれの誕生花「キンセンカ」の代表的な花言葉「別れの悲しみ」の意味
キンセンカの代表的な花言葉、「別れの悲しみ」の由来は、ギリシャ神話における一つの悲しい恋の物語が関係していると言われています。
ある日、水の妖精であるクリティは、一人の神様に恋をします。
その相手は、太陽神アポロン。
全知全能の神・ゼウスの息子であり、太陽神であるアポロンに恋をしたクリティは、毎日毎日、彼の姿を見つめ、恋焦がれていました。
しかし、クリティの気持ちがアポロンに届くことはありません。
なぜなら、アポロンには既にペルシャ王の娘・レウトコエ王女という恋人がいたからです。
アポロンと王女は、王女の父であるペルシャ王・オルカモスには二人の仲を秘密にしていました。
そこでクリティは、二人の仲を引き裂くために、オルカモスに二人の関係を告げ口してしまうのです。
一緒にいることを禁止されれば、アポロンはレウトコエ王女のことを諦めて自分のほうを向いてくれるかもしれないと考えたからだったのですが、状況はクリティの予想をはるかに超えた結果へと流れて行ってしまいます。
アポロンとの関係を知って激怒したオルカモス王は、何と実の娘であるレウトコエ王女を生き埋めにして殺してしまうのです。
クリティはそれを知っていかに自分が浅はかな行動をとったのかに気づき、自分を恥じ、深く後悔をします。
当然アポロンへアプローチなどかけられるはずもなく、毎日空を通るアポロンの姿を眺め続けるだけでした。
そして9日経った頃、クリティは一輪の花に姿を変えてしまいます。
その花が、キンセンカだったのです。
この悲しい伝説が、キンセンカの“別れの悲しみ”の花言葉の由来となっていると言われています。
引き裂かれることになってしまったアポロンとレウトコエ王女、そして花になってしまい、自分の想いをついぞ伝えることができなかったクリティ。
それぞれの愛する人との悲しみを表す花言葉だと捉えることができるでしょう。
2月9日生まれの誕生花「キンセンカ」のその他の花言葉の意味
忍ぶ恋
キンセンカの花言葉は、どれもギリシャ神話のクリティの恋心が起こした悲しいお話がもとになっています。
「忍ぶ恋」という花言葉も、クリティの自分の想いを告げることができないもどかしい気持ちからきていると言っていいでしょう。
慈愛
キンセンカには悲しい花言葉だけではなく、少し救われる気持ちになるような、そんな温かい花言葉も存在します。
そのひとつが、「慈愛」です。
太陽を見上げて咲くその姿が、尽くす姿、慈愛に満ちた姿を思わせる姿を連想させるということで、この花言葉がつけられたと言われています。
乙女の美しい姿
「乙女の美しい姿」というのも、キンセンカの花言葉です。
これは、ギリシャ神話においてクリティが姿を変えた花であることが由来していると言われています。
自らの行いを恥じ、強く後悔をしたクリティは、花になってしまうまで、アポロンの姿を見つめていただけで、自分から声をかけることはありませんでした。
そんな健気なクリティの姿が、太陽を見つめるように上を向いて咲くキンセンカの花とかぶり、乙女の愛する人をただひたすらに想い続ける姿を連想させる花言葉がついたのだと考えることができるでしょう。
2月9日生まれの誕生花「キンセンカ」の怖い花言葉と意味
寂しさ
キンセンカには、マイナスのオーラを感じさせる花言葉が多いのですが、これはギリシャ神話の伝説が関係しているところが大きいと言えるでしょう。
好きな人が自分のほうを振り向いてくれない寂しさであったり、ただ見つめていることしかできない寂しさであったりという、クリティの感情がそのままキンセンカの花言葉「寂しさ」になったのです。
絶望
「絶望」という花言葉も、クリティの感情を表すものです。
ただ二人を引き離してしまいたかっただけだったのに、自分の軽率な行動が、王女の命を奪うことになってしまったことを知った時のクリティの気持ちは、まさに「絶望」の一言だったはずです。
その感情が花言葉になっていると考えることができます。
悲しみ
「悲しみ」という花言葉も、やはりギリシャ神話からきているものだと考えられます。
恋愛に関する悲しみ、自らの行いで招いた悲劇に対する悲しみなど、この伝説の中で、クリティは数々の悲しみを体験することとなりました。
そのクリティが変わった姿がキンセンカであるため、このような花言葉がついているのでしょう。
失望
「失望」という花言葉もまた、クリティの感情が由来となっていると考えることができます。
この後に紹介する「悲嘆」もそうですが、好きな人へどんなに気持ちを伝えたくても、機会が得られないとか、好きな人にすでに相手がいるなどといった理由で自分の気持ちを伝えることができず、相手も自分の気持ちに気づいてくれないとなると、ひどくがっかりする…というのは、恋愛経験が少しでもある人には痛いほどわかる感情なのではないかと思います。
そんなクリティの様々なシーンで体験する失望、がっかりした気持ちがそのまま花言葉になっているのです。
悲嘆
恋愛がうまくいかないとか、好きな人が振り向いてくれない、そして、自分のとった行動で結果的には人の命を奪ってしまっただけではなく、好きな人を深く悲しませることになってしまったという、クリティの感情が「悲嘆」という花言葉に詰め込まれています。
キンセンカはクリティが姿を変えた花であることから、どうしてもマイナスイメージの花言葉が多くなってしまうのです。
言葉だけでは怖い印象を受けるかもしれませんが、すべてはあの伝説がもととなっているもの。
それを知れば、怖いのではなくただひたすらに悲しい花言葉なのだということが分かるのではないでしょうか。
2月9日生まれの性格や恋愛傾向や運勢・有名人はコチラ
占い師CRISSのワンポイントアドバイス
キンセンカは、マリーゴールドと似ているし、英名や学名ではマリーゴールドの名前が入っているけれど、花の種類としては全くの別物。
ギリシャ神話には素敵な話もたくさんあるけれど、悲しい話もとても多いの。
クリティのように、悲しい気持ちや辛い思いをしたり、自分を恥じたり後悔することが内容に、2月9日生まれの人はキンセンカの花言葉と由来を知って、ある種クリティを反面教師にしてみるといいと思うわ。
後悔しない人生を生きるためにどうすればいいのか…それを考えながら前に進むために、あなたの誕生花・キンセンカがあるんだと前向きにとらえるようにしてね。